今は次回公演のプロット中で、もっぱらノートを開いたり、閉じたりしている。
そんな中、最近阿佐ヶ谷にオープンした「studio-TATE-」へ行った。
シナリオライターのFさんに誘われて、殺陣とエクセサイズを組合わせて運動をする「殺陣ササイズ」という謎の運動。だけどやってみたら謎でも何でもなく面白くて。
女剣士の土田有希ちゃんほど本格的な物ではないけれど、木刀を振り回す経験は私にとってはとても新鮮な出来事。
しかも家が近いのが嬉しい。
ともかく体を動かすのが苦手な私は、ダンス留学をしたこともあるという元女優のFさんの足を引っ張ってはいけないと、できるだけ無駄口を叩かないように、迷惑をかけないように気をつけようと思っている。
だけど早速、次回のレッスンの日程に用事があることを忘れていて予定を変更させてしまった。
何度も日程の確認をされたのに。
謝りの連絡をしているときにふと思い出した。
つい先日も同じようなことがあった。
友人との約束があり移動しているとき、Fさんからメールが入った。
「入り口にいますよー」
「??」
一瞬、意味が分からなくて、すぐに思い出した。
一緒にお芝居を見る約束を、私が1日間違えていたのだ。開演は5分後、もうどうしても間に合わないし、別の友人を待たせているし、とにかく謝った。迷惑をかけっぱなしだ。
書いていてうんざりして来たけど、私はこういうことがとても多い。
何でも最初に「こうだ」と思い込んでしまう。
「この日」と最初に思い込んだら間違っていても気付かないし、「これ」と思ったら間違った電車に乗っても気付かない。
途中で「なんとなくおかしい」と頭をよぎることもあるのだけど、現実を直視するのが怖くて、無意識で目を逸らしているような気がする。
気づいたときは「ああやっぱり」とか「またやった」とかいう考えがまず頭に浮かぶ。
考えてみたら子供の頃からだ。
小学生くらいの時、兄妹で公園で遊んでいたら知り合いのおばあさんにばったり会った。
「どうしてここにいるの? 懐かしい! お久しぶりです!!」と騒いでいると、兄妹たちから「何やってるの、やめなさい」と猛然と止められた。
兄妹全員が知っている親しいおばあさんなのに「何で挨拶しないの?」と逆に私が抗議しているうちに、おばあさんは戸惑いながら行ってしまった。
「ちょっと似てるけど全然違う人でしょ!」と兄妹たちは言った。
そう言われてハッと思い出した、そのおばあさんは何年か前にもう亡くなっていて、私はお葬式にも出ていたからだ。
だけどその人を見た瞬間「あのおばあさん」と思い込んだ私は、生きてるか死んでるかさえ忘れてただただ喜んでしまった。
…今から思い出しても、あの人は知り合いのおばあさんとしか思えない。
ともかく、誰にもご迷惑をかけないように気をつけなければ! 反省します。
阿佐ヶ谷にオープンした「studio-TATE-」は生徒さん募集中だそうです。