B.LET'S 

「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

明日から7月。

2020-06-30 10:35:43 | 日記

日常の小さなドラマを作ることが多い私が、最近取り組んだのも日常の小さなドラマで。

稽古をしていて、なかなか俳優に理解してもらえないなと感じるのは、やっぱり難しい箇所で。
難しい箇所というのは台本上で、登場人物が複雑な心情になっているところ。本を書く上では「プロットポイント」と言われる箇所であることが多い。

私は、最初のうちは俳優に細かい要求はしない。と思う。
最初は当然、俳優に登場人物の心情を理解してもらえない。というか、私もあまり気にならない。
読み合わせの最初は、自分が書いたものを読んでもらう嬉しさと恥ずかしさと恐縮する気持ちと、でもそれを悟られまいと考えるいろいろな気持ちで、細かいことまで気にする余裕がないような。
それに、俳優さんにはできるだけ自由に演じて欲しいと、基本的には思っている。

で、稽古を重ねていくと簡単な箇所(単純なシーン)が固まって行って。

そうなると、上で書いた難しい箇所が気になり始める。
「そうじゃないんだけどな。違うな。でも思ったようにならないのはきっと本が悪いんだな。本を直そうか、でもここは気に入ってるんだけどな」と、ひとり逡巡し始める。
プロットポイントとは物語の大切な箇所なので、作者としては思い切って書いていることが多い。そういうところは思い入れも強くできれば変えたくないと思ってしまう。

悩んでいるうちに稽古が進んで、物語の着地点がどうしても違うな、となり始める。
そこで、感じていること、例えば「もう少し明るい感情で終わって欲しい」などと、俳優に伝え始める。
俳優は「やってみるよ」と考えてくれる。

すると「じゃあ、ここがおかしくない?」と俳優が聞いてくれるのが、ほとんどの場合で私がもともと悩んでいたプロットポイントで。
私はだいたい「やっぱり?!」となる。
「 私もそう思ってたんだけど、本がわるいと思っていて」と、お互いに思っていることをすり合わせる。

そして本がおかしいところは変えつつ、心情が変わるセリフやイメージを伝えたり、向こうが発見したりすると、俳優は急にガラリと変化する。

オセロの白が全部黒になるように、ガラッと変化して、そうすれば相手役も。もちろん全体も変わって。それは見ていてとても面白いと感じる瞬間、俳優もそうじゃないかな、聞いたことないけれど。
そういう変化の瞬間を見るのは感動的で。

もちろん、全体のストーリーが変わるわけではないので、携わった者にしかわからない小さな変化なのだけれど、ささやかな日常の物語には小さな変化がとても大切だと思うのです。
でもこういうやり方で、迷惑をかけている俳優さんもいると思う。

私は書いている時の自分の感情の変化を頼りに演出することが多いので、その時の私と近い気持ちに俳優さんがなってくれるのは、それが作り物の世界であったとしても、自分が肯定されたようで嬉しいです。

作品を見てもらうことは、物語を作ることでもあるけど、自分たちが取り組んだ過程のストーリーを自分で見ることでもあるんだなと。劇だけじゃなく音楽や絵や器とかも同じかもしれない、ささやかな物語だけど。

明日から7月。

 


どうでもいい膝の話。

2020-06-28 10:10:00 | 日記
どうでもいい話をします。

先日、ウチで皐さんと打ち合わせをしていた時、「足、痛いんですか?」と言われた。
そういう立ち上がり方をしていると。

外にいる時は椅子に座ることが多いから気づかれないけれど、家にいる時は床から立ち上がるのでよく、イテテとなる。

私は膝が弱いと思う。
元々は小学生の時のスキー教室で捻挫をしたことだ。
「スキーで捻挫」というと、ある程度スキーができる人の怪我のように聞こえるけれど、そんなことはない。私は運動が苦手だ。

小学校五年生の頃、雪山に着いて、スキー板を装着して立ち上がると滑ってしまい、直立したまま手を前方へついたところ(スキー靴で固定されていたため、膝が曲げられなかった)、左膝の裏側が伸びて歩けなくなって、夕方までバスで待機となった。
だから「スキーで捻挫」といっても、手を前についただけだし、スキーもしていない。

以降、冬になると左膝が痛むようになった。

次に覚えているのは、自転車に乗っていた時、これは右膝を痛めた時の話だ。
その時はもう大人で、急いでいた私は、体裁も構わず自転車を立ち漕ぎしていた。
見晴らしのいい横断歩道で、私の他には誰も居なかったため、運動が苦手なのにはりきってしまった。
するといきなりチェーンが外れて、転んで右膝を着いた。
この時は水が溜まったのか、膝のお皿の部分がプヨプヨと柔らかくなり、元に戻るまでかなり時間がかかった。

これ以降、両膝が痛くなった。

それでも、友人に誘われて渋々、当時流行っていたスノーボードをやったり。あれは膝をつくしか止まる方法が無いスポーツだ。その時も楽しそうな友人たちに「痛くてやりたくない」とは言い出せなかった。

その上で、運動が苦手な私は、日常生活でよく転んで膝をつく。

不安になって、職場の友人に一年でどれくらい転ぶか聞いてみたところ「ほとんど転ばない」と言っていた。
でも、その人は元陸上部なので、私の参考にはならない。

転ぶ原因は、足元に引っかかる衣類を着ていること。
そして、急いでいること。 
遅刻しそうだと急ぎ、点滅する青信号を見て走り出し、足を服に引っ掛けて転ぶ。
これを繰り返している気がする。

つまり転ぶのは、運動が苦手なのに時間にルーズだからか。
この調子で転んでいると、老後もっと膝が痛くなるかもしれない。
時間のルーズさとは万病の元だなと、改めて反省している。

なぜなら、昨日も転んで膝が痛いから。
ごめんねと、膝をなでている。
あと10 分早く家を出ないと。
そして、もう少し運動能力を鍛えよう。

久しぶりに

2020-06-19 00:03:00 | 日記
緊急事態宣言中にビデオ通話を最初に試したのが俳優の如月皐さんで、その時に知ったzoomやLINEのビデオ通話のエフェクト機能の遊び方や、iPhoneの画面収録の方法を覚えたおかげで、その後の宣言中の生活がずいぶん楽しいものになった。

顔を見て話していたからか、皐さんとは「やっぱりビデオ通話のおかげで、それほど久しぶりのような感じはしないね」と話した。

ネット環境が弱い大田さんとは、普通に電話で話をしたくらいだったので、とても久しぶりの感じがした。

実際に2人と会うのは3ヶ月以上ぶりになるのだろうか。
久しぶりに会って、会わなかった分いろいろ話したり稽古をしたり。
換気も気にしつつ。
換気をするには、気持ちの良い季節。

こんな時にも、一緒に何かしようと集まれる、集まってくれることに…それが当たり前じゃない時間があった分、「感謝したい」とか、「貴重な時間」とか…書こうと思ったけれど、本心を言えばただただうれしかった。2人に会えてうれしい。

思いもよらない、と思っていた日々も日常となり、今しかできないことを形にできたらと思っています。
また近々、お付き合いいただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。



東京のステップが解除されて、さっそく先日、かわいい姪たちが久しぶりに遊びに来てくれて。
今年から小学校に上がったお姉ちゃんは、コロナの為にまともに通うことができず、小学校に慣れなくて、たまの通学時に泣くこともあるそう。
指しゃぶりのくせが抜けない下の妹は、手を消毒しながら指しゃぶりをする。

仕方ない、のかもしれない。
でも、なんというか、胸が苦しくなる。

ともかく1日、1日。

私も。