稽古は少しずつ進んでいる。その様子は
うらをかえせば稽古場日記でご覧下さい。
少しずつ進んでいる稽古とはウラハラに私はまだラストシーンを書き直していて、
進んだり戻ったりしながら、役者さんにはまだ渡してはいない。
おそらく大きくは変わらない、変えられないけど、迷いは消えない。
今回の企画は急に貰った話だったので、
ずっとやりたかったこの台本を再演することにした。
それは思ったより楽しいだけの作業ではなく。
人との巡り合わせと同じように、芝居とも巡り合わせがあるように思う。
イヤ…再演が続いたので、何となくそんな風にこじつけているのだろうけど、
どうしてこのタイミングでこの台本を再演することになったのか、
いろんな方にご迷惑をかけつつ書き直す機会を貰ったのか、
意味なんてないのに、そんな風に考えている。
あの時の自分が今の自分を見たらどう思うだろうって。
「あの時」とは、思い当たる「あの時」の全部だ。
で…はっきりしているのは、
もっともっともっとがんばらなきゃいけないということだけなのだから、
情けない話だ。
でも「うらをかえせば」はきっと面白いです。
是非、劇場へ足をお運びください。
今日の稽古場は吉祥寺南町、
八月に公演をしたベッシーカフェの近所だった。
そこで稽古の帰り道、そのカフェへ寄ってみた。
家が近すぎる石川理恵ちゃんが、稽古後クールダウンするためにもちょうど良かったし、
今日の永島広美さんが、少し元気を取り戻すにも必要な時間だった。
マスターと奥さんに公演のお礼を言って、
あの時と同じピザとカフェオレを注文する。
そうして私たちは、今後の稽古と集客について真剣に話し合った。
……まだ一か月くらいしか経ってないのに、
八月に公演を行ったことは、もうとっくの昔みたいで。
マスターと奥さんに温かく迎えられ、
ベッシーカフェは、すっかり懐かしい場所になった。
順調かどうかわからないけど、
今回は台本が最後まである安心感からか、
共演したメンバーが多い気安さからか、
今のところ目的地に向かってまっすぐ進んでいる感じだ。
いつもなら今頃台本の山場を書いているはずなので、
私はいつもより、どうもさぼっている気がして仕方がない。
今も家では別のものを書いているけれど、
こんな時期に上演台本以外のものを書いていていいものかと、
いろいろ気になって落ち着かないし。
台本が最後まである状態で稽古をすることは、
私にとってはとても珍しいことだ。
……ほとんど初めてのことかもしれない。
そうして、その素晴らしさを実感している。
役者さんも地に足が付いている感じがするし、
演出も何をすればいいかわかるし、
スタッフさんの仕事内容もはっきりしている。
台本は稽古前にはやはりあるべきものなのです…
あたりまえだと言われそうですが。
ともかく「うらをかえせば」。
本番まで一か月を切りました。
一人でも多くのお客様に足をお運びいただけるように、
稽古も宣伝もがんばります!
「放送作家たちの50年」というイベントへ行って来た。
その催しの一つである朗読劇に「うらをかえせば」の出演者の一人である
永島広美さんが出演されているからだ。
共演は永島さんが所属されている劇団ギルドの女優、彩貴恵さん。
演出されているのは同劇団代表の高谷信之先生。
高谷先生には本当にお世話になっている。
永島さんを紹介して下さったのも高谷先生だし、
八月のカフェ公演の出演者である茜小雪さんを紹介して下さったのも高谷先生だ。
その流れで、佐々岡美幸さんや石川理恵ちゃんとも知り合うことが出来た。
感謝してもしきれない。
公演はいつも見に来て下さるし、稽古も見にきて下さる。
そうして厳しいダメ出しをして帰って行かれるのだ。
知り合ったばかりのころ、以前の上演台本を読んで貰った時も、
厳しい批評をして頂き、泣きながら家に帰った……。
でも、八月のカフェ公演の時は初めて誉めていただいて。
「初めて書いた本なんだろ? 面白かったよ。
最近どんどんダメになってるんじゃないか?」と。
そんな話をしながら悔しがる私に、永島さんは「見返しましょう!」と励ましてくれる。
「永島さんの劇団の主宰の方だよ……?」と思いながら、
心を合わせて毎日稽古に励んでいる。
とにかく全部含めて高谷先生には、感謝しているのです。
そんな皆さんの出演されている放送作家協会のイベント「放送作家たちの50年」は
新宿「芸能花伝舍」で明日までです。面白いです。
興味のある方はぜひ足をお運びください。
稽古が始まって4、5日経ち、ようやく稽古の毎日にも人にも稽古場にも慣れ始めた。
今のところ無事に日々をやり過ごしている。そんな稽古の様子は
「うらをかえせば」稽古場日記
の方で見ていただくとして、今日はずっと紹介したかった、京都のお友達の話を。
房ちゃんと葉子ちゃんから急に連絡があったのはお盆の最中だった。
当時カフェ公演の稽古をしていた私は、二人の若い友達に会う為に、急遽池袋へ向かった。
房ちゃん(左)は以前もココで紹介した看護士さん、既に学校は卒業して立派な看護士になられたそうだ。
ココに出てくる友人のYちゃんとはこの葉子ちゃん(右)のことで、彼女は私の台本にも登場する。
「水面の空」というお話の「葉子さん」という人物はこの人がモデル。しっかり者だ。
京都の西大路七条の洋食屋さんのアルバイトで知り合った頃は二人とも
まだ高校を卒業したばかりだったのに、もうすっかり大人の女性になられた。
世間はお盆の真っ最中、
夏の大イベント、五山の送り火をやっているまさにその日の京都から、
「急にどうしたの?」と聞くと、「EXILEとさっちゃんに会いにきた」と言う。
つまりEXILEのコンサートを見に東京へ来て、まだ熱も冷めないコンサート直後、
わざわざ私に声をかけてくれたそうで、
二人が大好きなEXILEと並べられ、なんとも嬉しい気持ちで写真を撮らせてもらったのに、
公演と稽古が続いて、紹介が今になってしまった。
ゴメンね。
「弱肉強食の街で、演劇がんばって」と励まされ、
「今度一緒に、劇団EXILEを見に行きましょう!」
という謎の言葉を残し二人は京都へ帰って行った。
……劇団EXILE?
ともかく久しぶりの二人の笑顔と京都弁に、和まされた時間でした。
では、今日も稽古へ行ってきます。
真面目に稽古をしている。
今日も揃ったキャストは二人。
左: 大林さん 右: 石川さん
まあ、全員揃ったところで四人しかいないけど、
揃わないというのは、わかっていても心許ないもので。
今日、読み合わせを手伝ってわかったことは、
このお二人のセリフ量は、かなり多いということだ。
再演だし、もちろん知っていたはずだが、
……これほど多いとは意識していなかった。
これは大変だ。
過去にさかのぼって初演時のキャストの方にもお礼が言いたくなった。
まだ慣れてないこともあるけど、
二回も通して読むと、大林さんは呂律があやしくなり、
石川さんは「やりがいがある…」と唸っていた。
二人だけ、先に稽古をスタートしておいて良かった。
稽古場を出ると、お祭りをやっていて、
その賑わいに誘われて、私たちは向かいの神社へ。
後ろの大盛り焼きそばには目もくれず、
一番奥のご本尊の前まで辿り着くと、
公演の無事と、満員のお客様のお越しを、
神様にお願いしたのでした。
今日から一ヶ月後の公演「うらをかえせば」の稽古を始めた。
前回公演にも出演してくれた大林佳奈子さん(右)と、石川理恵さん(左)。
やっぱり二度目となると、いろいろやりやすいことが多いし、稽古も楽しい。
こういうとき、やっぱし劇団はいいなーと思う。
B.LET'S は演劇ユニットなので、終わればいちいち解散して、
公演のたびに出演者を集めるから、
解散のたびに寂しいし、
何より最初にお互いのことを理解するのにとても多くの時間がかかってしまう。
その点、劇団だとそんな時間はいらないのだから。
でも、意志疎通の時間がかからない反面、そこに甘えないようにしないとな。
これを書いてて急に実感した。
今回は二度目の人が多いからイイ距離を保って、面白いお芝居作りを目指そう。
そんな私の心配をよそに、彼女たちは相変わらず元気で、
その姿は、まるでこれからサイクリングに出かけるみたいに楽しげだった。
今から帰るのに……さあ始まるぞ! って感じです。
三年半前に書いた台本を書き直した結果、
初演より5ページ増えた。
同じ4人のキャストで前回公演より少し長いから、
時間にしたら20分ほど長いだろうか。
「急にやることがたくさん出来た」と
役者さんは言っていたけど、
もう少し台本に関しては粘らせてもらわないといけない。
これで行けると思って持って行ったけど、
やっぱりまだ書きなおしは必要で、
でもいつもみたいに大幅な変更はないだろう。
台本を読み終えるまで役者さんとても緊張していて、
読み終えた開放感に、日曜日の新宿の雰囲気が手伝って
……少し浮ついた写真になった。
そして、そろそろ他の準備もして行かなければいけない。