B.LET'S 

「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

主人公の性格

2008-05-29 01:27:30 | Weblog
先日までは映画用のプロットを書いていて、
昨日からは一時間ドラマのプロットを考えている。

そう簡単に実現にいたらないことは私もいろいろわかってきたけれど、
とにかく読んでくださる方と、書かせてもらえる機会と、締め切りがある事は、
本当にありがたいことです。

しかし…混乱するのは主人公の性格について。
先日までは、ニート寸前の無職の女性が主人公で、
今書いているのは、仕事一筋のキャリアウーマンが主人公。
ギャップがありすぎる。

私としては前者の様な、なんとなく社会的に疎外された感じの人の方が
イメージしやすいけれど、そうも言っておられず、
私の中にもきっとあるはずの、
はっきり物を言い、率先して仕事をこなす、キャリアウーマン的な部分?
を強調して主人公を書いて行こうと思っている。
そういう作業は、役者さんの仕事と少し似ているのかもしれない。

そのほかに、6月は「お姫さま」の話と、「女子高生」の話を書くつもり。
こちらにはまだ何も手をつけてないけれど、
個人的には「お姫さま」の話を書くのが一番楽しみだ。







夏までに

2008-05-21 22:18:25 | Weblog
そんなわけで最近は、話したい人と話し、会いたい人と会え、
待っていた連絡が来る、幸運な毎日だった。
そういう表現は大げさなのかもしれないけれど、
それまでイタズラメールやワン切り電話に悩まされ、
部屋にこもっていた私にとって、とても幸せなことに思えたのだ。

それは何となくまだ続いている様で、
今日は以前、一緒に仕事をさせてもらった女性に会った。
相変わらず良く動き、良く笑う、かわいい人で、
そうしてまた仕事で関われることがとても嬉しい。

具体的に、夏までにやらないといけないことも見えてきたので、
ひとつひとつ、後悔しないようにがんばろう。



また、十年ぶりに

2008-05-19 23:59:50 | Weblog
先日、今度は中学・高校時代の友人が出張で京都からやってきた。

十数年ぶりに会った彼女は、とても印象的で。
何と言うか……とても豪華な女性になっていた。
卒業以来アメリカに在住、一年前に帰国してからは
ヘッドハンティングで宝飾店に勤務、何人もの部下を率い、
五ヶ国語を話す。

印象的だったのは外見の豪華さだけじゃなくて、
とてもハッキリと、他人に気持ちを伝えようとする姿勢だ。
例えばレストランで、出された料理に疑問があれば質問、
料理と値段が不釣合いならおかしいと主張。
納得すると、「ありがとう」と店員さんに微笑みかける。
当然の権利と分っていても、一緒にいるこっちはハラハラしてしまう。
やはり日本では、個性的と言われてしまうかもしれない。

そんな彼女は別れ際、目に涙を溜めて
「会えてよかった」と英語で言っていた。
日本語より英語の方が得意なのだそうだ。
文化の違う日本で、どちらかと言うと保守的な京都の町で、
自己主張の強い彼女が、仕事で信頼されることは、
私が思うより大変なのかもしれない。
見た目の豪華さとはウラハラに
「必死で頑張っている」と言った言葉が印象的だった。

高校の頃、初めて自分が韓国籍だと言った彼女は、
「日本にも韓国にも、私の居場所が無い」と泣いていた。
そういう気持ちがわからなくて、私は気のきいた言葉も何も
言うことが出来なかったけど、
今回彼女が泣いた理由は、私も少し解るような気がする。

居場所がない…彼女の語学を学ぶ原点はそういうことなのかもしれないな、
などと勝手に考えながら、
頭に浮かべてみた友人の姿はぜんぜん豪華じゃなくて、
なぜか三つ編みに、セーラー服のままだった。







十年と少し

2008-05-17 12:18:23 | Weblog
 大学を卒業してすぐ、わけもわからず劇団を立ち上げた。

本番が迫ったある日の稽古前、主催だった私は一度、
「今日はしんどいから、もう稽古を止めよう」と言ったことがある。
本番間際なのに内容も決まらず、逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。
結局その日の稽古は中止、
その後の本番はメチャクチャで、
それ以降、私たちが同じメンバーで公演を打つことは無かった。

 「あの時『止めよう』って、主催のあなたが言うべきではなかっただろう」と
後で、その中の一人に言われたことがある。
「ショックだった」と彼は言った。
私もその言葉がショックだった。
それから自分で芝居を作る時は、困ったことがあるとその言葉を思い出し、
また逃げ出すんじゃないかという不安を感じつつも、
「もう絶対に逃げ出さないぞ」と自分に言い聞かせた。
あれから十年以上が経つ。

 先日、何人かの大学時代の同級生と会った。
十何年の時間を感じさせない、同級生とは不思議で、
四年間一緒に芝居を作った学生生活は確かに楽しかったことを思い出した。

その中にその人もいて。映画監督となった彼は、
私がまだ芝居に関わっていたことが「信じられない」と言っていた。
いつか一緒に仕事がしたいねとも。

 十年と少しで、私はどれほど変われただろう。
でも、もしもそんな機会があれば、
今度はぜったいに逃げずにいたいと、特に思う。
あたりまえのことだけど。

「hg」

2008-05-15 02:28:15 | Weblog
「hg」とはMONOの金替さんが現在出演中のお芝居。

四月の中ごろに金替さんと六本木でランチをした時、
「いま、稽古ってどの辺なんですか?」と私が聞くと、
金替さんは、指で空に線を書きながら、
「こうなって、こう行くところの、ちょうどこの辺……」
と、とてもあいまいな説明をして下さった。
先日からそのお芝居が上演されている。

「公害病」をテーマにした社会派のお芝居で、
とても面白く見せてもらった。
子供の頃、例えば過去の戦争が原因で
今も仲良くなれない国と国とのニュースを見た時、
どうして大人の人は、そんな昔のことにいつまでもこだわるのだろうと
不思議に思った。
全て忘れて、今すぐ仲良くすればいいのにと。
でも自分が大人になってみると、
忘れたくても忘れられないことがあると知り、
忘れてはいけないことがあると知った。
何だかそういうことを思い出した。

hgとは水銀の元素記号のことだそうです。
確か中学で習ったはずなのに……
忘れてしまったことが多すぎます。













機会

2008-05-13 22:20:24 | Weblog
最近はいろいろな人にお会いする機会があって。

そのうちの一人は脚本家の大森美香さん。
私は、大森さんが書かれるドラマが昔から好きで、
最近では「不機嫌なジーン」や「マイボス☆マイヒーロー」、
少し前では「カバチタレ」など。
いつかお会いする機会があればと憧れていたけど、
まさかこんなに早くお会いできるとは……イヤ、「会う」といっても
講演会の講師で来られた大森さんと、仕事の関係でその受付けをしていた私、
見る、聞く、挨拶をするくらいで、
立場が違う。

立場が違うものの、同世代の女性がこうして一人で仕事をし、
活躍されている姿を直接見ると、やはり触発される。
いつも面白い面白いと楽しみに見ていたドラマを書かれたのは、
目の前にいる小さな女性なのだ。

仲間がいないから、芝居ができないから、機会がないから、一人だから、
全部言い訳だなと思う。



劇場

2008-05-01 01:53:42 | Weblog
東京の良いところは、毎日どこかでお芝居がやっているところだ。
仕事が変わって良かったところは、お芝居を見る時間が出来たことだ。

ここでは映画を見る感覚でお芝居を見られる。
劇場も多く、きれいで、駅から近い。
チケットもだいたいは当日券で入れるし、料金も前売り料金と同じものが多い。
私が最近行った劇場はどこもいっぱいで、この街の観劇人口の多さには驚く。

別に驚くのは料金が三千円くらいの若手劇団の公演に、
テレビでよく見る有名人が普通に出演していたりすることだ。
そう言うと友達はミーハーだと言っていたけれど、
テレビのバラエティー番組に出るより、
恐らくかなりかかる長い時間と労力、安いお金で、
実験的に若い人とお芝居を作ってる感じに、
何というか、その役者さんの「志し」みたいなものを感じる。

先日見た「その鉄塔に男たちはいるという」もそうだった。
MONOの初演から、他劇団での上演も何度も見ているのに、
新しい発見がいろいろあって面白かった。

その前に見た、女優さんのプロデュース公演も。
とにかくみんなが能動的に動いている。
大きな、変な街だ。

そんな中、私は能動的に企画書とプロットを書いている。
企画を考えていると自分のテーマがハッキリしてくる。
聞くところによると、企画書は100本書いたうち一本が採用されればいいそうだ。
そのことを、友人に話すと、
自分なら一本目で駄目だったらやめると言っていた。
両方わかる意見だ。
とにかく書くしかないと思う。