B.LET'S 

「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

「浅夜喫茶」が終演しました。ありがとうございました。

2021-08-25 10:15:00 | 日記
8/19に、1日だけの本番、朗読劇「浅夜喫茶」が終演しました。
ご来場の皆様、気にかけていただいた皆様、本当にありがとうございました。

この物語は、数年前の夏に、私があるおじいさんを取材した時のことを元に作りました。それについては以前のブログにも書いていますが、今は、再びあの夏を体験したような、不思議な感じがしています。



1日だけの本番とはいえこの時期ですので、作品発表以外にも、とても緊張した時間でした。
会場は換気のために入り口の扉を開けたまま上演しましたので、外部の音も気になられたのではないかと思います。
それでも集中して最後までご観劇いただいたお客様に、申し訳ない気持ちと感謝の言葉が、本番中、何度も胸に浮かんでいました。

お客様にお会いできて、とても励まされた気持ちになりました。



その上で配信の必要性も考えました。
今回は一日だけの公演だからと配信を行わなかったのですが、見ていただけないお客様が多くいらっしゃいました。
その理由は、通常考えられる日程や地域や体調の問題以外に、職業柄や周りの体調や家族構成や。会場に足を運べない理由がこんなに増えたのだと改めて感じました。
結果お客様に諦めてもらうこととなり、大変申し訳なく思っています。

「浅夜喫茶」は、また再演もしていきたいと考えておりますので、その時は是非ご覧いただければ幸いです。


まだまだ大変な日々が続いておりますが、くれぐれもお体に気をつけて、また皆さまとお会いできますことを楽しみに、がんばります。


今後ともどうぞよろしくお願い致します。





「浅夜喫茶」の始まりについて

2021-08-14 10:13:00 | 日記
8/19(木)の本番に向けて稽古は進んでいる。

今回の「浅夜喫茶」は、数年前に取材させてもらった90代のおじいさんのお話から始まっている。

その方とは仕事先の関わりで知り合い、気難しい方だったけど、私とはなんというかウマがあった。
話されるお話も、その方ご本人も、とても面白かった。
いつもユーモアがあって、頭の回転が早く、声が大きかった。

当時、できたばかりの舞台芸術学院で、秋田雨雀や土方与志に演劇を学ばれたそうだ。もうそれだけで痺れる。
「土方先生はヘビースモーカーで、教室がいつも煙で曇っていた。だけどそれが、戦後の自由の象徴のように思えた。カッコよく憧れた」
そう、話されていた。
私が劇団をやっていたことも、かわいがってもらった一つの要因だったのかもしれない。

伺うお話が面白くて私は聞いた。
「これ、いつか芝居に書いてもいいですか?」
「いいよ、どんどん書きなさい」




1番印象深かったのは戦争のお話だった。
戦争体験者から、実際の戦争を聞くのは初めてだったこともあり、今まで聞いた戦争体験の話と全く印象が違った。

とはいえ伺ったお話を、どんなふうに物語にすればいいか分からない。
私が感じた面白さを、そのままお客様に伝えることができなければ、書く必要なんてない。おじいさんにも失礼だと思う。
物語は日常を切り取って作るというけれど、その切り口が見つからないまま、数年がたった。

そして、今回「浅夜喫茶」を書いた。
「今だ」と思って書いたわけじゃなく、考え抜いた切り口でもなく、自然にできた物語という感じがしている。
もちろん、そんなことは執筆後だから言えるだけで、書いている途中はずっと頭を抱えていたし、もっといい切り口もタイミングもあったのかもしれない。

でも2回の公演延期を経て、結果8月の終戦記念日後の時期の公演になって…その原因が自分の怪我のせいであり、皆さんにご迷惑をかけてしまったことを棚に上げて言わせてもらうと、ここまでの全てに繋がりを感じてしまう。

全く都合のいい話ですが。
私自身はとても好きな作品になったと感じています。

たった1日の公演で配信もなく、今回見ていただける方は限られてしまうのですが、ぜひご覧いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願い致します。


B.LET'Sのドラマリーディング企画
「浅夜喫茶」
作・演出 滝本祥生 
■出演 
大田 康太郎(B.LET‘S)
如月 皐
■日程 
2021年8月19日(木)14:00 / 18:00
(受付開始・開場は開演の30分前)
 
■料金
前売・当日共(予約制) 2800円
 
■会場 RBL CAFE
(下北沢駅から徒歩5分) 

詳細・お申込み→◎こちらです








来週の本番に向けて稽古も本番。

2021-08-13 09:27:00 | 日記
リハビリで通っている病院の隣が郵便局で、その上の空。
夏の夕暮れにはいつも見とれてしまう。



病院は家から徒歩7分の場所にあって、毎日通うには都合がいい。
退院後、リハビリの先生が熱心に声かけをしてくださって、怠け者の私がほとんど毎日通っている。
おかげで肩も、とても動くようになった。

と、リハビリの先生は言ってくださるけれど、骨折する前の30%くらいしか戻ってない気もするし、80%くらいは戻っている気もするし、まだしばらく不自由は否めない。もう見た目には分からないけれど。
退院してすぐの頃はもっと不自由だったはずなのに、すぐ忘れてしまうなんて私は欲張りだ。



来週に朗読劇の本番があるので、これから稽古もますます本格的になる。
台本から手が離れた私は、音響や演出を考えたり、感染対策を考えたり、お客様に安心して楽しんでもらえるように準備する。

私が大田さんと皐さんの声を聞きながら書き進めたように、彼らの呼吸は最初の読み合わせからすでにピッタリで、ここからさらにどう変わるか、とても興味深い。

朗読劇の面白さは想像力だと思う。
休むことなくお客様には想像して欲しいし、できるなら同じ空間にいる全員で同じ想像をして、同じ画を観たい。
映画を見るみたいに。演劇を見るみたいに。
同じなんてことはありえないけど。

でも、こちらの予想以上にさまざまにイメージしてもらえる可能性があることも、朗読劇の面白さだと思っている。

来週です、お楽しみいただけましたら幸いです。





 B.LET'Sのドラマリーディング企画

「浅夜喫茶」

作・演出 滝本祥生 

出演 

大田 康太郎(B.LET‘S)

如月 

日程 

2021819()14:00 / 18:00

(受付開始・開場は開演の30分前)

 

料金

前売・当日共(予約制) 2800

 

会場 RBL CAFE

(下北沢駅から徒歩5分


詳細・お申込み↓


8月。

2021-08-05 08:05:00 | 日記
8月らしい暑い日々は続いていて、稽古も続いていています。

私は台本の書き直しもだいたい終わり、皐さんは2回目のワクチンを打ち終えての発熱からも回復され、大田さんは今回演じる老紳士のことを考えてどんどん痩せて行かれ、それぞれに本番への準備を整えています。

感染症予防の対策も想像できる限り考え、対策し、お客様をお迎えする準備も。

言葉を選んで選んで、結局「出来ることを出来るだけやるしかない」と、中途半端な表現になってしまうのですが、少なからず迷いや不安の中、下北沢まで足を運んでくださるお客様に、「やっぱり来てよかった」と、思っていただけるように稽古を重ねます。

不安を抱えているのはお互いのはずなのに、それでもお客様から励ましの言葉をかけてもらったり、期待の言葉をもらったりして、かえって勇気づけていただいています。
いつも、本当にありがとうございます。


先日は私がお誕生日で、稽古場で大田さんと皐さんにお祝いをしてもらいました。





そのほかにもお祝いのメッセージやカードを貰ったり、わざわざプレゼントを送ってもらったり、とても嬉しいです。




自分の誕生日はSNSにもほぼ登録していないはずなので、おそらく皆さん覚えていてくださっているのだと思うと、さらに感激も大きくなります。ありがとうございます!
 

「浅夜喫茶」久しぶりの新作公演、8/19が、私もとても楽しみです。