B.LET'S 

「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

広すぎる庭

2014-07-27 09:14:31 | 日記

本当にどうでもいいことだけど、5月以来ずっと隣の工事が続いている。

取り壊し工事が終わり基礎工事が始まって、3日前からようやく震動と騒音が静かになった。

おそらく週明けから新しく家の建設工事が始まるのだろう。束の間だけど広すぎる庭を手に入れた感じ。

2ヶ月ほど前からお隣が無くなって以来、南向きの部屋は日光を遮るものがないから、日本中どこも暑いとは思いつつ、とにかく暑くて。

 

 

束の間の広すぎる庭、椅子でも外に出して夕涼みとか、せっかくだし花火でもやろうかとか、いろいろ考えるのだけど、向こうの通りから丸見えで、逆に落ち着かないんです。

土田さんと永島さんの客演も終わり、5月の公演以来ようやく落ち着かれたみたいです。

先に充電期間に入った私は、夏に稽古をしていないのは何年かぶりで、夏ってこんなに長かったのかと、なんだか持てあまし気味…。やっぱり夏は稽古をするものだと、いろいろと考え始めています。

 


リーディング

2014-07-22 07:17:09 | 日記

土田有希ちゃんと永島広美ちゃんが客演をしている劇団TOKYOハンバーグ『愛、あるいは哀、それは相。』(7/16-23 会場:サンモールスタジオ)の本番も残すところ今日・明日の4公演のみになりました。
好評の中、公演が続いていますので、まだ観ていらっしゃらない方はこの機会に是非劇場へ! 7/23までです。→コチラ


↑2つ前とは違う写真です、いちおう、、


先日は、日本劇作家協会で行われる月いちリーディングに吉村健二さんの戯曲が紹介されるので聞きに行った。
会場の座・高円寺は近くて嬉しい。

吉村健二さんは、以前ラジオドラマでご一緒したFさんのご友人で、そのご縁でB.LET'Sの公演にほとんど毎回来てくださり、丁寧な感想をアンケートに書いていただいたり、ご自身が行けなくなった舞台の高価なチケットを譲っていただいたり…なのに直接ゆっくりお話したことはなかった。

そんな吉村さんの作品が紹介されると聞いて、急遽お邪魔させていただいた。
吉村さんは40歳を過ぎて書き始められて、書き続けられて、賞もたくさん取っておられる。

出演者には以前「中ノ嶋ライト」という作品に出演してくれた吉田雅人くんも参加されていて、久しぶりに会えて嬉しかった。


吉田くん↑

作品はとても面白くて、リーディングで動きもないのに、最後まで全く飽きずに聞いていた。
役者さんが楽しそうにのびのび演じられるのは脚本の力だと思う。
意志を持って書かれた率直な部分と、無意識で曖昧に書かれた部分が解り、私も同じ感想を言われたことがあると自分の作品についても考える。
その後、全員でのディスカッションで、観客が脚本の良さと弱点について大まかに同じ印象を持っていたことに、観客の目にさらされることの大切さを感じた。

突然お邪魔した私を見つけて、「滝本さんが来ると知っていたら少しは味方がいてくれると思えたのに…」と吉村さんは苦笑い。劇団ではないので上演される機会がなかなか無いそうで、急に著名な劇作家の方々や10名以上の役者、観客の前で作品を発表することに実は随分緊張されていたらしい。
「次回公演楽しみにしています」と吉村さんに言ってもらい、次は私の番!と急に緊張した。

 


ブロードウェイ・ミュージカル

2014-07-19 01:41:48 | 日記

渋谷ヒカリエの劇場シアターオーブから見下ろした渋谷のスクランブル交差点。遠くてぼけています。

 

新宿のビル街。

こういう景色を見ると、私いまでも混乱する時があります。東京にいる事を確認するまで2秒くらい。

渋谷ヒカリエが出来たのはもうずいぶん前ですが、こんなに贅沢で美しい劇場があったなんて知りませんでした。

渋谷のシアターオーブで「ブリング・イット・オン」→というミュージカルを観てきたのですが、とても面白くて。

根がひねくれているからか私は観劇では滅多に泣いたりしないのですが気付いたら泣けてきて。
いかにもアメリカっぽい「チアリーディング」の話らしく、お決まりのスポーツ・青春・友情モノなのかなーなどと想像していたら、想像を裏切らないお決まりのストーリー。
なのになんでこんなに感動するのか、考え込んでしまいました。
もちろんダンスも歌もすごいし、友情、青春、女の子と、私が弱いものがたくさん並んでいるし、滅多にミュージカルを観ないということもあるのですが…セリフがいいのです。
大胆で繊細、さすがブロードウェイミュージカルだと妙に感心。

なのに観劇して暫くしたら妙に気持ちがふさぎ込んできて、どうやらいつも使わない心の奥を刺激されて普段考えない色んな事が頭に浮かんできて、感動する忙しさと演劇の力を思い出したひとときとなりました。
27日までやってる「ブリング・イット・オン」とは「かかってこい」とかそういう意味だそうです。

 

 

 


23日まで本番中の二人の様子

2014-07-18 09:17:53 | 日記

7/23まで本番中の土田有希ちゃん(左)と永島広美ちゃん(右)と、以前B.LET’Sに客演してくれた光藤依里さん(中央)の3人。

3人が出演されている劇団TOKYOハンバーグ『愛、あるいは哀、それは相。』(7/16-23 会場:サンモールスタジオ)の舞台初日が16日に明けました。

光藤さんは劇団TOKYOハンバーグの劇団員で、土田さんと永島さんはそこに客演で出演中で、つまり前と逆の状況です。

震災をストレートに扱った大変デリケートな内容で、優しく丁寧に作られたいい作品。
悲しいのに温かで、時々ロマンチックな雰囲気は、作・演出の大西さんのお人柄がよく表れているように思います。
なにより出演者のおひとりおひとりが、それぞれの想いを持って取り組まれていることが、ちゃんと伝わっていた様に思いました。

5月に終わったB.LET’Sの企画公演以降、すぐにこの稽古に入った土田さんと永島さんもがんばっています!

7/23までですので是非ご覧くださいー。→コチラ

TOKYOハンバーグさんとは来年の春に合同公演を予定していて、真っ直ぐな大西さんの作品の雰囲気と、私のいけず(関西弁でいじわるの意)な作品の雰囲気が、どんな風に融合するのか不安で、楽しみです!

 

そして5月の公演に出演してくれた高橋明日香さんと江間みずきさん。

 

江間さんは小笠原一人旅から帰ってきたばかりで気分はまだまだバカンス中。

高橋さんは8/19からの公演に向けて稽古中→コチラ

 

 ずっと芝居中の土田さんと永島さんに刺激されて、私もなにかやりたいとふつふつと考えています。

 


対岸の火事

2014-07-15 04:50:51 | 日記

ちょっと物騒な話になるかもしれないけれど、

数ヶ月前の冬の夜、消防車のサイレンが鳴って起きた。
近くで音が止んで、「ああ近所で火事なんだな」と思った。
犬が吠えていて「またか」と思った。その犬は小さな地震や何かでも大騒ぎをする。

その後、新聞を見たら火事のことが載っていた。一人が亡くなったと書いてあり、あの夜に近所の誰かが煙に巻かれて亡くなったことを思って怖くなった。

自転車で近所を通ると独特のにおいがした。小学生の頃、実家の隣の文房具店が焼けた。文房具店だけあって、お隣はとても良く燃えた。その時と同じ匂い。
その焼け跡は想像していたよりもずっと近所で、以前は電気店をやっておられたらしい古い家は外から見ても物に溢れていて、火なんか出たらひとたまりもないだろうなと思った。
住んでいたおじいさんを何度か見かけたことがあり、きっとあの人が亡くなったのだと思った。

ある日、郵便受けにチラシが入っていた。「近所で不審火があり男性が亡くなった。家の周りに物を置かないように」。あの火事は放火だった。
稽古の帰り道、近所を一緒に帰っていた女優さんにも「怖い」と話した。

数日後、焼け跡はあっという間に更地になった。
実家のお隣の文房具店が取り壊されるまではもう少し時間を要したのに、こんなに早く取り壊されることに驚いた。

そんなことも忘れて過ごしていた春の初め、新聞に小さな写真展の記事を見つけた。
火事で亡くなったお父さんを偲んだ息子さんが、お父さんが撮りためた写真を展示する。続いて電気店、不審火などと書いてあり、時間や場所を見ると、あの夜の火事のことだった。

お父さんの写真は決して本格的な物ではなく、好きな物を撮った、ただのスナップ写真。お孫さんの七五三や、近所の犬、珈琲や草花。きっと他愛もない、誰にでも撮れそうな写真なんだろうと思った。
「その場所で一人で暮らしていた父のことを少しでも残したい」と、息子さんの言葉が書いてあった。

お父さん思いの息子さんがおられて、
奥さんを早くに亡くされて、
お孫さんを可愛がっておられた。
そんな人が、住んでいた場所。

そう思うと、怖かっただけのあの更地が、急に温度を持った様に感じて。その人の人生がそこで途絶えたことや、それを受け止める家族の気持ちで心が溢れた。
長くなったけど、私が驚いたのはそういった自分の変化だ。

息子さんのその写真展の記事のお陰で、他人だった見知らぬおじいさんになんだか親しみを感じるようになったし、まさしく対岸の火事だった出来事が、すぐ隣でおこった火事くらいに少し身近になった。

いなくなった人の価値や、その言葉や、出来事の意味は、生きている人が決める。
って、改めてそう感じると、なんだか背中がピンとのびる様な気持ちがした。それはそこに責任のような物を感じたからなのかもしれない。
写真展はきっと大切な人達が集まる会になったんだろう。

ええと……どう結んでいいのか解らなくなったので、ちょっと無理矢理繋げてしまいますが……
いま土田有希ちゃんと永島広美ちゃんが参加している16日からの舞台も、そういう役割を持つお芝居の様に思います。
いなくなった人や過ぎた時間と、自分を繋ぐような。
震災のお話だそうです。
私は震災のことを考えることは日々避けているし、直接的には書けませんが、だから観て考えてみようと思っています。
背筋を正して。

すっかり長くなりました。


もうすぐ本番を迎える二人の様子

2014-07-06 15:18:10 | 日記

永島広美ちゃんと土田有希ちゃん、もうすぐ本番を迎える二人の様子を見に、劇団TOKYOハンバーグさんの稽古を見に行きました。

7/16-23 会場:サンモールスタジオ 『愛、あるいは哀、それは相。』→コチラ

TOKYOハンバーグ所属の光藤依里さんは、B.LET'Sの2月の公演「春の遭難者」に出演してくれた女優さん。

手前の背中が作・演出の大西弘記さん、ダメ出しを一生懸命聞いているのが光藤さんです。

駅から5分の稽古場に、私が1時間以上道に迷って到着すると、初通しが行われていました。

そんなわけで見学出来たのは通しの後半部分だけだったのですが、14名の役者の皆さんが同じ方向をしっかり向いていて、震災という難しい題材に正面から向き合おうと、それぞれの真剣な思いがたくさん伝わってきました。

後2週間でどんな風に変わるのか、ここからさらにおもしろくなると思うと、本番がとても楽しみになりました!

大西さん演出の、いつもと違う雰囲気の永島さんと土田さんが見られます。

二人ともがんばっていますので、みなさま是非是非、劇場へ足をお運びいただけると幸いです!

↑ 稽古場の二人、遠くからしか写真が撮れなかった…

 

どうぞお楽しみにー!