公演の写真とDVDが出来たので、前回公演でお世話になったロクジゲンさんへご挨拶に。
一ヶ月と少し前、一週間通ったカフェは、もうすでに懐かしいようなよそよそしいような場所になっていた。
前と変わらず店員の道前さんが迎えてくださって。
久しぶりにお会いする道前さんは髪がふわふわになっていた。
「また上演してください」と言われ、「え、いいんですか!?」と聞くと、「もちろん、もちろん」と言ってもらって安心した。
朗読や対談ではよく使われるロクジゲンの空間で、長期間の芝居をやるのは初めての事、ご迷惑をかけたかもしれないと心配だったから。
芝居には面倒なきっかけがあったり、動きがあったり、それらを秘密にしておきたかったり、対談や朗読よりもややこしいことがいろいろある。
9月に次回公演を予定している下北沢「劇」小劇場にもご挨拶へ。
もう何度も公演をさせて貰い何度も足を運んだ劇場だけど、まるで違う場所みたいだった。
それは下北沢の駅が変わるちょうど前の日だったから、街の様子とは全く関係がなくて。
ずっとお世話になっていた劇場の職員の市川さんが退職されていなかったから。
もうとっくに知らされていたことで自覚していたことで、でも実感してなかったみたいだ。まるで違う場所みたいで、少し驚いた。
初めて失恋したとき、友達に「何だか私ぜんぜん平気」というと、「それはまだ実感してないだけだよ」と悲しそうに言ったけど、その時のことを急に思い出した。教室の窓や、雨が降っていたことも。
いるはずの人が変わらずいることと、いるはずの人がそこにいないのとは全然違う。
と、カフェと劇場へ行って思った。