心配していたお客様もここへ来て全公演ほぼ満席。
このHPでのチケットご予約の受け付けは、終了させていただきましたので
ご了承くださいませ。
小さい場所で上演するから当たり前なのですが、
たった二人で企画し、三人で稽古を始め、
最終的には何十人ものお客様が集まって下さるのですから、
感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。
今日上演する「曲のないうた」は、私が初めて書いたお芝居で、
今回再演するに当たり、色んな意味で初心を思い出す機会となりました。
言葉で言うのは簡単で、だから難しいのですが、
どんな時も、私を見捨てず助けてくれたお芝居とお客様に、
謙虚に真摯に向き合える公演にしようと思います。
会場でお待ちしております。
と言うと、微妙な空気になった。
これは私が稽古に入る前から思いつき、密かに喜んでいたことだ。
佐々岡さんは「さっさん」とか「さささん」とか呼ばれているし、
茜さんは本名を「さちこ」といい、
私は「さちお」という。
「……ああ。」
しかし、二人の反応は鈍かった。
「さささん」と呼ばれても「さっちゃん」と呼ばれたことのない佐々岡さん。
本名は「さちこ」でも今は「茜小雪」という名前で呼ばれる茜さん。
そんな二人に「滝本さん」としか呼ばれたことのない私。
密かに喜んでいた話題だったが、二人の微妙な空気に、
ようやく「そうでもない」ことに気付き、すぐに稽古に戻った。
今は本番直前、
とにかく練習をしなければ、練習を。
28日金曜日がお勧めです。お待ちしております。
やってきた演劇が違うので、やりたいことも違う。
それは、たった三人でもやっぱりそうで、
地面を平坦にするようなカンジで出ているところや、引っこんでいるところを滑らかにする。
それがプロデュース公演の難しさであり、面白さかもしれない。
言葉一つ取ってもそうで、
もう少し強くとか弱くとか言ったところで、強弱の付け方にも個人差があるから、
「今のが10だとすると4くらいで」とか、
今日は「戦地に赴くような気持ちで!」とも言ってみた。
そうして共通のイメージが浮かびやすい言葉を、いろいろ探してみるけれど、
私は言葉選びが上手くないので、日々、役者さんに汲みとってもらっています。
大衆演劇を見てきたお客様に、
カフェで行う、台詞が長く、動きの限られた芝居が、
どんな風に受け入れられるのか、楽しみであり不安ですが、
結局は、自分の出来ることを出来るだけやるしかありません。
さて、話はかわりますが…………
本日8月22日(土)から十月公演「うらをかえせば」のチケット予約の受付を開始します。
ご予約はこちらから→「うらをかえせば」チケット予約。
携帯電話はこちらから→「うらをかえせば」携帯予約。
稽古中もいろいろ進んでいます。
八月公演も十月公演も、ご予約お待ちしております。
会場となるBESSIE CAFEへ下見。
昼の様子。
ご夫婦お二人で切り盛りされるお店。
お店への愛情が伝わるこだわりの内装、
落ち着いた雰囲気。
お茶するだけでも、行ってみる価値アリです。
夜の様子。
もちろん、お茶するだけには、お芝居を見てから後日お出かけしていただいて、
今回はお芝居を目的にご来店ください。
劇場と違い思ったようには動けない、
思ったように声が出せない状況を、
どう効果に変えるか……現在、力を合わせて模索中。
一週間後に答えが出る予定ですので、
是非会場まで足をお運びください。
各回お席に限りがありますので、ご予約はお早めに……!
……稽古場では毎日、二人の女優がひたすら喋り続けています。
最近の茜小雪さんの悩みは、鼻の横に出来たニキビだ。
痛そうに、赤く、ふくれている。
そのために茜さんは、
何とか本番までに治そうと、塗り薬を肌身離さず持っている。
そうして一連の動作で、とても自然に鼻の右横に薬を塗る。
どちらかが台詞を忘れて芝居が止まった時も、ダメだしの途中でも、
流れる様に自然に、無駄のない動作で。
元来、日本舞踊をされているので、きっと所作に品があるのだ。
最初は気になっていたものの、あまりに自然な動きなので、
最近では全く気にならなくなり、
机の上に塗り薬がないと、
「アレ、小道具がひとつ足りないよ?」
と思うようになってきた。
……あ、もちろんそんな小道具はないのですが。
毎日の地道な努力のおかげで、
昨日より今日は、心なしか赤みは引いた様だ。
茜さんのニキビの回復と比例して、少しずつ芝居は立ち上がってきた。
いつも稽古されている芝居とは、きっと違うことをやっているはずなのに、
お二人ともしっくりと馴染んできて、本当に器用な役者さん達だと思う。
本番まであと10日。
この機会を大切に、がんばろう。
佐々岡美幸さんに、
人物紹介をしたいから写真を撮らして欲しいとカメラを向けたら、
こんな写真になった。
人前で演技はできても、改めて写真を撮られるのは恥ずかしいそうだ。
素の自分のまま人前には出たくないという役者さんは多い。
シャイな人だ。
だからそれとなく話ている振りをしながら、それとなくカメラを向けたら、
またこんな写真になった。
スキがない……。
呑気に話している様に見えるのに。
私もムキになって、「もういい加減にして下さい!」と
素早くカメラを向けたら……まあ、本当にもういいかもしれないけど
こんな写真になった。
素早い人だ。
演技中はスキだらけなのに。
「ほら、顔を隠すから同じ様なのばっかりになったじゃないか」、
と写真を見せたら、
「まあ、私ったら喫茶店のおばちゃんみたい!」と慌ていた。
今回の彼女の役柄は喫茶店の店主、
……それでいいんですよ。
お顔を確認したい方は是非BESSIE CAFEまでお越しください。
えっと……まあ、佐々岡美幸さんとはそんな人なんです。
十月まで公演が続くし、今は本番二週間前。
気になることがたくさんあるが、とにかく今は稽古をしなければならない。
今回の稽古場は銀座。
茜さんと佐々岡さんが所属される劇団「誠オフィス」の劇場で事務所。
ケースに入ったたくさんのカツラや衣装、
姿見などが置いてある、倉庫兼事務所の一角をお借りして、稽古をさせてもらっている。
私は組むのは初めてだけど、お二人は同じ劇団、
何度も共演されていることもあり、息が合っている。そのうえ仲良しだ。
「サッサ(佐々岡さんの愛称)は何でもできる、私はサッサの様に出来ない」
稽古中、そんなことを言い出した茜さんに、
「でも私は茜さんの様にはできない」
「いいや、私の方こそできない」
「いいや私の方こそ」
と、しばらく言い合っていた。
否定的な内容が気にはなったが、仲睦まじい姿、
謙虚で尊敬できる仲間がいる、「誠オフィス」はきっといい劇団なのだろうと思った。
本番二週間前、ますます息を合わせて頑張らねば。
本番は二週間後。
思いのほか役者さんにセリフは入っていたが、
時間は絶対に足りなくなると思う。
そんなこんなで、今日から稽古場日記を書いて行こうと思ったら……
携帯電話を職場に忘れて、写真を撮ることが出来なかった。
携帯電話を忘れてくるなんて、なかなかないことなのに、
今の私はそれくらい、いろいろ散漫になっていて、
このままじゃきっとまずいことになる、そんな気がする……
と思っていたら、案の定その兆候がいろいろと表れ始めた。
自己嫌悪の毎日だ。
でも本番が来るので後悔ばかりはしてられない。
とにかく稽古しなくちゃ。
そんなわけで、改めまして明日から、
「曲のないうた」稽古場日記をお届けします。
また、お席の方もまだまだ余裕がありますので、
稽古場日記共々、どうぞよろしくお願い申し上げます!
今日は十月の下北沢公演の顔合わせ。
前回公演の出演者の三人の女性に、新しく男性が一人加わる。
同じ四人の芝居なのに、男性が入るだけで全然雰囲気が変わる。
左手奥から大林佳奈子さん、永島広美さん、石川理恵さん、
右手奥、山根大嗣さん、私。
四月の公演以来、三人の女優さんとは、別々の機会に何度か顔を合わせたけど、
こうしてみんなで会うのは久しぶりで、とても嬉しかった。
山根さんは、私と大林さんの大学の後輩。
現在は栃木や埼玉を中心に、テレビやラジオでお笑いの仕事をされている。
普段、役者の仕事はあまりされないらしいが、最近になって再会した私には、
大学時代、演劇科で俳優をされる彼の印象しかない。
今、他の仕事で関わっていることもあり、どさくさに紛れて出演を交渉した。
「女性にだらしなそうな男性を探している、是非出演してください!」
と、懇願された彼は、複雑な表情で承諾してくれた。
実際はとても紳士的な方です。
どうしてこの時期に十月公演の顔合わせを行ったかと言うと、
チラシに掲載するための写真撮影を行わなければならなかったからだ。
緊張しています……。
普段人前で演技することはあっても、キチンとした写真撮影には慣れてない彼らは
自分の番が来るたび終始緊張気味で、
休日返上で写真を撮ってくれたカメラマンの鞆岡隆史さんや、
チラシデザインの若松早百合さんに、とても苦労させてしまった。
少しでもリラックスしてもらおうと、
全員を良く知っている責任感から一生懸命冗談を言ってみたけれど、
ちっとも面白くない様で、誰も笑ってはくれなかった……。
こんな機会は滅多にないからと、私も写真を撮ってもらっていたら、
途中大きな地震が来て、それどころではなくなった。
そうして三時間がたち、ようやく全員の写真を撮り終えることが出来た。
とにかく、皆さん気持の良い人たちばかりで……。
東京へ来てから、いい人としか出会ってないなあと、しみじみ思った。
半分は昔からの知り合いだけど、この街で再会している。
そんな皆さんの人柄に甘えず、とにかくいいお芝居を作ろうと改めて思った。
私にはそれしかできないし、全員にとってそれが一番必要なことだ。
まずは今回のキャスト用に台本を書き直さなければならない、絶対に面白くなるように。
……お芝居はもちろんですが、もうすぐ出来上がるチラシもどうぞお楽しみに、
とてもイイ感じに仕上がってくるはずですので。