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「滝本Bログ」滝本祥生のブログです。B.LET'SのHP→http://blets.jimdo.com/

たきまき「思い出オンデマンド」

2017-09-21 01:06:53 | 日記

先日、山手線に乗っていたら原宿からキリギリスが乗ってきて、飛び回って電車が小さくパニックになっていました。今日行ったコンビニでは、雑誌のラックの片隅でコオロギが鳴いていたし、ウチの周りも鈴虫がうるさいくらいに鳴いていて、この時期だけは部屋が1階で良かったと、改めて季節の移りを感じています。

…そんな話はどうでもいいのですが。

10/7から短編劇を毎週末に上演することになりました。

俳優の深水三章さんが週末だけオーナーをされている新宿三丁目のバーを貸して貰って、憂鬱な日曜日の夕方を少しでも楽しく過ごせないものかと、友人で女優の山本麻貴さんと企画しました。週末ユニットということで「たきまき」という名前をつけ、45分ほどの短編劇を上演します。タイトルは「思い出オンデマンド」。

サラリーマンの北村が振られた恋人を忘れたい、忘れられないと、奮闘する物語。
会場がバーなのでもちろんお酒も飲めますので、劇場とはまた違う雰囲気で、気楽に楽しい週末の時間を過ごしていただけたらと思っています。

「この話めっちゃ好きっす!」と言ってくれたのは今回初主役で、前回公演にも出演してくれた平岡亮くんで、
「俺が出るんだから面白くなるに決まってんだろ」と、くわえ煙草で言うのは週末バーのオーナーであり、大好きで大先輩の深水三章さん。
「いや、でも、まだまだもうひといきでしょ」と、最後まで妥協しないのが山本麻貴さんで、
「やっぱり若い子は吸収が早い」と、平岡くんを見ながら感心していたのは青年座の清瀬ひかりさんで、その時は「いやいやあなたも若いでしょ」と、みんなからつっこまれておられました。

 


初めての立ち稽古の日に「アレ?」って戸惑って、そういえば演出するのが久しぶりだったことを思い出しました。
去年も一緒にお芝居をさせて貰った深水さんに、若い俳優さんへの演技指導が分かりやすくなって自分も勉強になる、と言ってもらってうれしい反面、深水さんの学ぶ姿勢と謙虚さに密かに感動しました。

そんな中、いつも一番厳しい目で全体を見ている山本さんは、作品作りに妥協がなくどん欲でとても頼もしい存在。山本さんと深水さんに支えられながら、人物としても俳優としても、若いお2人の俳優さんがどう成長されるか、今から楽しみです。

昔から知っている麻貴ちゃんとだし、短編劇だし、週末だけだし、と気楽に考えて始めた事ですが、気楽にお芝居が作れるわけもなく。だけど新しく始めることに自然とワクワクしています。

是非お気軽にお越しください。

 

 たきまき①
「思い出オンデマンド」

作・演出 滝本祥生

■出演
山本麻貴
平岡亮
清瀬ひかり(青年座)

深水三章

 

日程 10月

  7日(土)21時

  9日(月)14時/18時

14日(土)23時

15日(日)18時

22日(日)16時

 

ご予約はこちら→「思い出オンデマンド」

 

そして、今週末9/23(土)に同じリトリート倶楽部で上演される深水さんの朗読劇にたきまきのまきである山本麻貴さんが出演されます。

1本目の「向こう岸へ片想い」は私が書いていますので、こちらも良かったら是非、前回と同じ作品ですが、山本さんと深水さんならばと、提供した作品で2人の掛け合いは何度見ても絶妙です。
2本目の「煙が目にしみる」は劇作家の金塚悦子さんの新作でこちらもとても面白い作品、満席とのうわさも聞いていますので、まずはお問い合わせください。

 

 

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 


100秒動画

2017-09-10 17:02:48 | 日記

日本放送作家協会主催、東京作家大学の新講座「Net Movie Circus」のサンプル映画を撮影しました。

映画といってもたった100秒のショートドラマ、条件はスマホで撮影すること。
たった100秒でも、スマホでも、映画を撮影するために撮るのは初めてで、製作は思ったより大変で。これを書いているうちにいろいろ思い出してきました。

とりあえず脚本を書いて、見よう見まねで作ったものを、脚本家の冨川元文先生に見てもらったらボツとなって撮り直し。
次の撮り直しの前にちょうど脚本家の土橋章宏さんの映像作品の撮影のお手伝いをする機会があったので相談したり、その時に助監督として手伝っておられた映画監督の中澤香織さんにいろいろ聞いたり。
それから冨川先生に、再度脚本のダメ出しと撮影のアドバイスを貰って再び撮影。

最初は絵コンテも書かずに雰囲気で作ったので、やはりきちんと教わって準備しないと、時間も費用も無駄になってしまうことを実感しました。
なにぶん初めてですので決してうまく撮ることはできなかったのですが、今から思うと全て楽しい経験で。最初の映像とてもじゃないけど見せられませんが、これでも最初のものよりは良くなったと思います。

ボツ作品も含めて撮影に長時間お付き合いいただいた、出演の山本麻貴さんと、劇団員の大田康太郎さんには、その他助監督業や照明やロケ地の手配まで何でもやってくれました。

撮影1日、編集2日のスマホ100秒映画でしたが、初めにも言ったようにとにかく楽しくて、映像の難しさと楽しさが少しわかりました。
演劇とは全然違う刺激を受けたのは私だけじゃなく、「こんな風に手軽に、身近に映像作品が作れるならまたやりたいね」と、俳優の二人とも話していました。短歌や俳句を作るみたいに、短い映像で気軽に何かを表現する人がもっと増えればいいと思ったし、私も機会があればまた作りたい気持ちです。
作品はWEBサイトに掲載されているのですが、つい先日まで渋谷で上映されていた「イノセント15」などを撮られた映画監督の甲斐博和監督の隣に並べていただいて本当に恐縮しています。

上記のような事情を踏まえていただいた上で、もしもよろしければ、ぜひとも温かい目で、ご覧いただけましたら幸いです。m(__)m

→ http://movie-c.com/movie/

 

 


秋へ。

2017-09-02 01:14:54 | 日記

急に涼しくなって、そして9月になって、あっという間に夏が終わる。

 

 

京都の実家へ帰った以外はどこへも行かなかった今年の夏。

父の初盆と言うこともあり、いつもより少し長く実家へ戻っていた。

そこには可愛い盛りの姪がいて、ずっと遊んでいた。公園、お絵かき、白玉団子作り、花の水やり、買い物、花火。これらを毎日、きれいにくり返す。

雨が降っても彼女が花火をやりたいと言えば買いに行き、お花にお水をあげたいというと雨でも水をまく。

全ての要求に応えていたら、彼女の父である私の兄が私を呼ぶのを真似て、「さち」と呼び捨てされるようになった。

この時はさすがに複雑な思いがした。

 

 

お盆の頃、ちょうど悩み事があったので、日に日に言葉数が増える姪に「悩んでるけどどうしたらいいかなぁ」などと相談した。彼女は、「そかあ」と言って考えてから一間おき、「じゃあワタシが手伝ってあげる」と言ってくれた。優しさと成長ぶりに心を打たれ、「ありがとう、がんばる」と気付けば答えていた。

私が人から何か相談されたときなど、あれやこれやアドバイスをして、いつの間にか説教くさくなるけれど、「そばにいるから」って伝えてあげることが何より大切なのだと、小さな女の子に教えて貰った。あの時の言葉が、今の私の心の支えだ。

そして、送り火を見て東京へ戻ってきた。

 

 

今は10月からのbarでの短編台本を書きつつ稽古をしている。

「気楽に楽しくできれば」などと言いつつ、友人の山本麻貴さんと企画した機会だけど、気楽に楽しく芝居が作れたことなど一度もないことを、いつも書き始めてから思い出す。

いろいろ挑戦の場にしたいと思っていて、今回は初めてのSFでバカバカしい話。 

だけど出演の深水さんや山本さんのセリフの説得力を聞いていると、この人達ならどんなセリフを書いてもなんとかしてもらえると思えるのです。

ステキな俳優さん達と、楽しんで作っています。