先週の土曜日、伏見ミリオン座で開催中の「TBSドキュメンタリー映画祭 2023」で
観た2本目の映画は、「東京SWAN1946~戦後の奇跡『白鳥の湖』全幕日本初演~」です。
日本で、最初の『白鳥の湖』全幕公演を題材にしたドキュメンタリー映画である。
もちろん自分は、バレエとは縁遠い人間なので、ピンとこない感じであります。
でも、変に予習はせずに観ることにしました。
内容は、1946年、敗戦直後。京城出身の青年・島田廣は自身のバレエの才能を見出した
ロシア人の師匠・エリェナ・パァヴロバの悲願を成し遂げるために、「白鳥の湖」全幕初演という
前代未聞の挑戦に奔走する。次々と仲間を増やしていく島田の前に現れたのは、若き日に密航し、
上海でスターダンサーに昇りつめた謎の男・小牧正英。食べ物も稽古着もないなか、手探りで
作り上げる奇跡の舞台。
まず驚いたのは、まだ戦後1年で「白鳥の湖」のバレエ公演を実現させたことだった。映画では、
他にも「白鳥の湖」の公演を考えている人が知って、島田は、それをやるのは自分達でなくてはと。
亡くなった師匠の願いでもああったので、誰よりも早く公演をしたかったのであろう。そして、
このバレエ公演が大熱狂だったことだ。敗戦して、まだ1年だと、欧米文化に対する鬱屈した気持ち
があったりするのではと思ったが、そんなことはなく、受け入れられたというのは、当時まだ
娯楽も少なかったからというのもあるのだろう。そして、バレエの違いである。クラシックバレエの
ことを知らないので、基本、昔も今も変わりないのではと思っていたが、この頃と今では、バレエの
表現が全然違うことだ。この頃のほうが、表現に自由がありダンサーの感情表現があったが、現代は
より形式的になったぶん技術は上がっているようであった。この映画の発案者と言ってもいいダンサー
であり俳優の宮尾俊太郎さんが、実際に以前のバレエを踊ってもらい、それを見て涙している姿が
印象に残りました。
すっかり、現代のバレエでは無くなっていたものを現代のダンサーが実際に踊ってみるというのは、
何か伝統の継承を見ているようで、胸が熱くなりました。
上映後は舞台挨拶があり、宮武由衣監督と石井清子さん(東京シティ・バレエ団/演出・振付)が登壇されました。
色々とお話が聞けて良かったです。
全般ランキング
観た2本目の映画は、「東京SWAN1946~戦後の奇跡『白鳥の湖』全幕日本初演~」です。
日本で、最初の『白鳥の湖』全幕公演を題材にしたドキュメンタリー映画である。
もちろん自分は、バレエとは縁遠い人間なので、ピンとこない感じであります。
でも、変に予習はせずに観ることにしました。
内容は、1946年、敗戦直後。京城出身の青年・島田廣は自身のバレエの才能を見出した
ロシア人の師匠・エリェナ・パァヴロバの悲願を成し遂げるために、「白鳥の湖」全幕初演という
前代未聞の挑戦に奔走する。次々と仲間を増やしていく島田の前に現れたのは、若き日に密航し、
上海でスターダンサーに昇りつめた謎の男・小牧正英。食べ物も稽古着もないなか、手探りで
作り上げる奇跡の舞台。
まず驚いたのは、まだ戦後1年で「白鳥の湖」のバレエ公演を実現させたことだった。映画では、
他にも「白鳥の湖」の公演を考えている人が知って、島田は、それをやるのは自分達でなくてはと。
亡くなった師匠の願いでもああったので、誰よりも早く公演をしたかったのであろう。そして、
このバレエ公演が大熱狂だったことだ。敗戦して、まだ1年だと、欧米文化に対する鬱屈した気持ち
があったりするのではと思ったが、そんなことはなく、受け入れられたというのは、当時まだ
娯楽も少なかったからというのもあるのだろう。そして、バレエの違いである。クラシックバレエの
ことを知らないので、基本、昔も今も変わりないのではと思っていたが、この頃と今では、バレエの
表現が全然違うことだ。この頃のほうが、表現に自由がありダンサーの感情表現があったが、現代は
より形式的になったぶん技術は上がっているようであった。この映画の発案者と言ってもいいダンサー
であり俳優の宮尾俊太郎さんが、実際に以前のバレエを踊ってもらい、それを見て涙している姿が
印象に残りました。
すっかり、現代のバレエでは無くなっていたものを現代のダンサーが実際に踊ってみるというのは、
何か伝統の継承を見ているようで、胸が熱くなりました。
上映後は舞台挨拶があり、宮武由衣監督と石井清子さん(東京シティ・バレエ団/演出・振付)が登壇されました。
色々とお話が聞けて良かったです。
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