現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

小川洋子「ハモニカ兎」いつも彼らはどこかに所収

2018-01-28 08:52:47 | 参考文献
 どこか(おそらくヨーロッパ)の国の小さな町で、オリンピックの競技(住民は誰もその競技を知らないのですが、おそらく野球だと思われます)が行われることになりました。
 その町の広場に設置された開会式までのカウントダウンを示すカレンダー(オリンピックに限らずいろいろなイベントで使われています)が取り付けられたハモニカ兎(かつてその地方にいましたが、乱獲で絶滅しています)と、カウントダウンのためにそのカレンダーをめくる役目を代々引き受けている朝食専門の食堂を経営している男の話です。
 児童文学でいえば、寓話かメルフェンといった味わいの作品ですが、ラストの「うるう年」を使った落ちも含めて、もうひとつうまくいっていない印象を受けました。

いつも彼らはどこかに
クリエーター情報なし
新潮社
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