現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月

2021-07-11 18:42:18 | 映画

 2004年公開の人気ロマンティック・コメディ・シリーズの第2作です。

 こうしたシリーズ物の常套手段として、前作で受けた要素をさらにデフォルメして見せます。

 この作品の場合は、三角関係の男女のそれぞれの関係の浮き沈みを誇張し、主演のレネー・ゼルウィガーをさらに太らせて下品にして、ドタバタ喜劇の要素を強調して見せます。

 また、舞台を、イギリス国内だけでなく、ドイツやタイへスケールアップしました。

 たぶん、前作が世界中で当たったので、制作費がたくさん使えたのでしょう(主演の三人のギャラもきっと高くなったと思います)。

 そして、続編映画らしく前作の成功を超えることはなく、残念ながらシリーズは打ち切りになりました。

 ところが、なんと12年後に第3作が作られました!(ただし、敵役のヒュー・グラントは出演していません)。

 こういう例は、かなり稀だと思います。

 よっぽど、関係者の作品のアイデアが枯渇していたのでしょう。

 そう言えば、日本のテレビドラマでも、「半沢直樹」や「結婚しない男」など、ずいぶん時間が経ってから、過去のヒット作の続編を無理矢理作る例もあるようです。

 一般的には、こうしたシリーズ物が長続きするためには、第2作が非常に重要です。

 「ロッキー」も、「エイリアン」も、「ターミネーター」も、「ダイハード」も、「マッドマックス」も、第2作がそこそこ成功したために長続きしました。

 そういう意味では、この作品は微妙な成功だったのでしょう。

 

 

 

 

 

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ジュディ 虹の彼方に

2021-07-11 18:39:29 | 映画

 2019年公開のイギリス・アメリカ合作映画です。

 「オズの魔法使い(その記事を参照してください)」の大ヒットで一躍人気者になった、ジュディ・ガーランドの最晩年(といっても、47歳で亡くなっているのですが)の姿を描いています。

 主演のレネー・ゼルウィガーが、かなりのダイエットとメイクで(ブリジット・ジョーンズ(その記事を参照してください)とは別人のようです)、憔悴したジュディを熱演し、アカデミー賞主演女優賞を獲得しました。

 特に、吹き替えなしで歌ったステージのシーンは圧巻で、ラストで歌った「オズの魔法使い」の主題歌の「虹の彼方に」には、感動させられました。

 子供のころにスターになった人にはよくある話ですが、ジュディ・ガーランドもまた、大人たちに搾取されて身を持ち崩し、アルコールや薬物の中毒でボロボロになってしまったようです。

 

 

 

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老人と海

2021-07-11 16:08:35 | 映画

 1958年のアメリカ映画です。
 1952年に書かれたアーネスト・ヘミングウェーの小説(1954年にノーベル文学賞を受賞した時に、この作品が寄与したそうです)を、ジョン・スタージェスが監督して映画化しました。
 原作がそれほど長くない作品なので、ほぼ忠実に描かれています(ナレーションで原文と思われる文章が語られる箇所もあります)。
 老優スペンサー・トレイシーの一人芝居と言ってもいい映画で、彼の名演技なくしてはこの映画は成立しません。
 労働とは何か、人生とは何か、そしてそのころのジェンダー観で言えば、男とは何かを、この老人の格闘(初めは巨大なカジキマグロを釣り上げるため、後にはそれを狙ってきたサメの大群との戦いのため)と、彼を慕う少年との会話で語り尽くします。
 ディミトリ・ティオムキンが、アカデミー作曲賞を受賞しています。
 文豪の傑作を、名匠が監督をして、名優が演技をして、巨匠の音楽がそれを彩った、まさに古典的な名画です。



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