現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

すばらしき世界

2022-03-02 17:17:21 | 映画

 2021年公開の日本映画です。

 殺人での受刑囚の男が、満期で出所するシーンから映画は始まります。

 男は14歳で少年院に入ったのを皮切りに、合計28年以上、人生の約半分を塀の中でおくってきました。

 彼が、今度こそ真っ当な人生をおくろうと、苦闘する姿が描かれています。

 彼の周囲には、身元引受人の弁護士夫妻や理解のあるケースワーカー、近所のスーパーの店主、彼を取材しているフリーのテレビディレクター(テレビの話は途中でなくなりますが、彼のことを本に書こうとしています)など、手助けしてくれる人々がいて、客観的に見ればかなり恵まれていると思えます。

 しかし、すぐカッとする性格のため、なかなかうまくいきません。

 それでも、ようやく介護施設で職を見つけ、理不尽なこと(障害のある同僚が周囲から差別されている)を我慢することも覚え、かつての妻との再会も決まった時に、病気のため急死します。

 やや尻切れトンボで破綻のあるストーリーなのですが、主人公を演じた役所広司の熱演がそれを救っています。

 

 

 

 

 

 


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