闘え!文庫魂

空手を愛する熱い仲間たち
金沢文庫木元道場生におくるメッセージ

日体大「団体行動訓練」

2020年04月29日 | 仲間たちへ
2020.4.29.WED.
皆さん、こんにちは。
今日は18回目の投稿です。

日体大は入学すると1週間ほど、「団体行動訓練」
を行います。寮生(クラブに所属していて、大学の寮に入っている先輩。様々なルールや先輩の厳しい目のある中、日常を過ごしている方々なので、気合の入った人が多かったです。)が新入生をグループに分け、校内を回って施設を見学しながら、授業との関連や、使用に関するルールなどを説明してくれます。また、団体行動に必要な、基礎的な動作や知識を学びます。テレビ等でご覧になった事がある方もいらっしゃると思いますが、綺麗に整列した2つの団体が、体育館の中央で一糸乱れずすれ違う。これも団体訓練の一環ですが、前出の寮生の方々が厳しい訓練を通じて完成するもので、私たちの訓練はごく初歩的なものでした。
そして、その訓練のなかで、「エッサッサ」を学びます。上半身裸になり白い鉢巻をします。下は「エッサパン」と呼ばれる白い短パンを履き、裸足になります。前屈立ちのような形になり、両拳を握り、腰の位置へ持ってきます。一度伏せた上半身を「えーーーっ」と声を出しながら起こし、右手を下突きのようにつきだします。息吹のように息を吐き切ったところから、「ーサッサ、エッサッサ。エッサ、エッサ、エッサッサ。」と雄叫びながら、左右交互に下突きを出すような動作を行います。
日体大は今年で創立127年になるそうです。当時は「日本体育大学80有余年の伝統を誇る、エッサッサ。用意!」の掛け声とともに始めたと記憶してしています。現在も行われているそうですので、長きにわたり綿々と受け継がれてきた、正に「伝統」であると思います。団体訓練終了後に代々木第二体育館で行われた「体育実演発表会」での、寮生数百人が行う「エッサッサ」は体育館がビリビリと震え、全身に鳥肌が立つ程の迫力でした。
 金沢文庫道場も来年20周年を迎えます。まだまだ「伝統」という言葉を使うのはおこがましいのですが、伝えるべきものを作り上げていきたい、文庫で稽古している事、文庫生である事に誇りを持ってもらえるようになっていきたいと思っています。
 私の入った「健康体育学科」は人数が少なく100名程だったと思います。男子55名、女子45名。50名づつで2クラスに分かれたのですが、アイウエオ順でしたので、三澤、山田、山岸、吉田、吉岡の5名が男子クラスからはみ出て、女子の中に混ざる形でした。勢い5人で固まる事が多く、皆、東京周辺の出身では無く、それぞれ長野、大阪、岩手、名古屋出身でした。皆、気のいい連中でした。私は空手、皆はクラブ活動や、バイト等で忙しく何処か行くわけでも無いのですが、下宿先のアパートで集まって定期試験の勉強をしたり、酒を飲んだりしました。
1年の時は、学科も体育実技も幅広く行い、学年が上がるごとに、科目を絞っていきます。季節は夏になり水泳の授業。まだ新しかった、青葉区の健志台校舎のプールはオリンピック仕様なのか、深くて足がつきません。「卓球はインターハイ3位だけど泳げない。」とかいう人がたくさんいて、底が昇降して足がつくところから、足のつかないところに意を決して入り、死に物狂いで、ゴールまでたどり着く。それぞれ得意種目をする勇ましい姿とのギャップに皆で腹を抱えて笑ったものでした。また、横には飛び込みプールがあり、飛び込み板突きの1mと3m、コンクリートの5m、7.5m、10mの飛び込み台が設置され、飛び込むプールは水深5mありました。10mの台に登るとプールの透明度でさらに高さを感じて、飛んだらプールの中に入れないのではと思う程でした。授業終了後に皆で何度も飛び込んでいたのですが、高さによってはかなりの衝撃で、帰るときに「頭が痛いなぁ。」と感じました。
続きます。

押忍。
吉岡智