生まれて初めて『中央公論』を購入してみた。ちょっと勿体無かったけど、買いました、一応(かなり以前に買ったのは『論座』でした)。立ち読みしただけでブログ記事に書くと、「卑怯者」のような感じだし。普段こういうのは買わないから、またしても出版社に「寄附行為」をしてしまった気分ですけど。それは別にどうでもいいけど、切込隊長氏が「書いた」と告知してたのと、「デイトレーダーぶっ叩き」がどんな具合なのか(笑)気になったからです。で、「カモにならないための個人投資入門―特集・ネットトレーダー・バブルの実態」を読んでみました。思ったより、ソフトだった。というか、寧ろ親心というような「大怪我すんな」「大ヤケドに気をつけろ」という印象だった。今までブログ記事に書いてきたことが、ちょっと関連してたので、嬉しかったですね。
記事は3本。切込隊長氏の「ギャンブラー投資家たちは、新しい資本主義を産むのか」、橘玲氏の「カモにならないための個人投資入門」、熊野英生氏の「素人トレーダーの危うい投資生活」でした。ちょっとは予想してたけど、本当に瀬戸際デイトレーダー達がたくさん参入してるんだな、と思いましたね。しかも、ここ2年以内くらいで、所謂、『一発逆転を狙う「下流社会」』層(熊野氏)の素人トレーダーが増加してるそうです。でも、過去の経験則(アメリカのデイトレーダー達の戦績)で言えば99年時点で70%が大幅マイナス、利益を出すのが11%しかいないんですと。切込隊長氏の記事でも、某ネット証券の個人信用取引口座のうち、03年以降に口座消滅は44%だったんですと。つまり半分くらいは「ヤラレ」てるかもしれない、ってことだそうです。そうだと思いますね、やっぱり。だって、どんなゲームにも「強さ」があって、レベルが低くて戦略も悪けりゃ、「必敗組」間違いなし、だもんね。そうすると、やっぱり相場(前にも書きましたが、「市場・マーケット」なんて生易しいもんじゃなく、「相場」って感じですね)の闇に葬り去られてる人々も結構いる、ってことですね。
割と深刻な状況のよう(にも関わらず、新規参入個人が増えそうなのはナゼ?やっぱりメディアの煽りが効いてるのかな?)ですが、特に若年層では「博打打ち」的な人々も存在するようです。「人生の一発逆転」願望があるということで、丁度株式投資がそれに重なっているようです。それ故、「テラ銭のほとんどない公営ギャンブルに足しげく通う博打中毒者とそれほど変わりはない」(切込氏)という、一攫千金夢追い人というかより強い刺激(パチンコで大当たりが来た時と似たような脳の興奮状態?)を求めてしまう人々がいるのかもしれませんね。あんまり過激なのめり込みとなれば、いつかは「破滅」する可能性がありますので、そういう人生は厳しいものがありますね。どんなゲームでも常勝というのは大変なことであり、「その道」で勝ち続けるのは「特殊な才能が必要」ってことが理解されず、成功体験だけが強く印象付けられていて、それを真似する人々がきっとたくさん出て来たってことなんだろうと思いました。
橘氏の記事は、金融商品全般に関して解説されていて、結局は「金融リテラシー」が重要、ということです。平成電電の破綻がいい例でした。これは切込隊長氏も書いてましたが。そういう「ウラ」の読めない人々が、かえって多くの利益を求めてしまい、罠にはまってしまってるんじゃないかな、と。確かにそうですな、きっと。昔のバブル(IT じゃない方の)の時にも、破滅的な損害を被ったのは、分不相応な取引(知識も判断能力も欠けている人達、カモねぎさんたちですな)に手を出してた人々だったのでしょうね、きっと。で、橘氏は次のように述べている。
「投資は偶然性に左右されるゲームであり、確実に儲かる方法などどこにも存在しない。だが、確実に損をする方法ならいくらでもある。金融リテラシーは、投資家が身を守るための唯一にして最大の武器なのである」
そうですよね。でも世の中の人々一般にはそうじゃなくて、先日の週刊ポストの見出しじゃないけど、「乗り遅れるな」「ボーナス倍増させよ」みたいな煽りばかりが出されてくる。天下のNHKさんだって、「ニュース10」で個人投資家の密着みたいなのをやっていて、「この日、○○さんは40万円の利益を手にしました」とかやってるし。サラリーマンが仕事の合間にも「株価チェックしてます」とか、携帯でも株取引をしている大学生とか、そんなのばっかりを放映しとるんですね。まあ、いいけどさ。
少しは両面を報道するようにした方がいいんではないですか?「私はデイトレードで百万いかれました」とかの人を呼んでくるとか。信用取引で「売り」損失が青天井に膨らんでしまって、住宅などの全財産を失いました、とか。そういう「お灸」もちょっとは必要なんではないですかね。公論の記事にもあったけど、極少数の成功者の陰には、その何十倍か何百倍もの「敗北者」達が存在してるんだ、っていう、「厳しい現実」を見せないと本当にわからん人々がいるからね。「オレは大丈夫さ。他の奴らはバカだからしくじったのさ」と思ってるのかもしれないけど。まるで映画『マトリックス』のネオのように、「あたかも銃撃戦の中で、自分は銃弾よりも素早く動けるので、決して命を落とさないと信じている感覚」(熊野氏)の言葉が、なるほど、と思えました。まあ、私も多少は株取引をやり、現物も抱えていますから、「(~~をきっかけに株価が暴落し)幸せな資本主義が崩れ去って」(切込隊長氏)しまうと、それなりに「泣き」なんですけど。
「月が満ちれば欠けるように、潮が寄せては返すように、必ずどこかで止まり、いずれ下がる」(切込隊長氏)というのは、その通りですね。その「いずれ下がる」時点が一体いつなのか、というのが気がかりではありますが。ある程度現金回収は進んできたので、適度なところで「傍観者」になるしかないと思っています。
でもね、株主優待は私みたいなしょぼい個人投資家にとっては、結構重要だったりする。そういうのに期待してる面も少しありますね。そういう魅力ある優待がついていて、配当利回りがそんなに悪くない銘柄は持っていると割と楽しいですね。
他の記事にも、よく見ると面白いのがあったので、折角買った中央公論ですので、ちょびちょびと記事に書いてみようかな、って思います。
記事は3本。切込隊長氏の「ギャンブラー投資家たちは、新しい資本主義を産むのか」、橘玲氏の「カモにならないための個人投資入門」、熊野英生氏の「素人トレーダーの危うい投資生活」でした。ちょっとは予想してたけど、本当に瀬戸際デイトレーダー達がたくさん参入してるんだな、と思いましたね。しかも、ここ2年以内くらいで、所謂、『一発逆転を狙う「下流社会」』層(熊野氏)の素人トレーダーが増加してるそうです。でも、過去の経験則(アメリカのデイトレーダー達の戦績)で言えば99年時点で70%が大幅マイナス、利益を出すのが11%しかいないんですと。切込隊長氏の記事でも、某ネット証券の個人信用取引口座のうち、03年以降に口座消滅は44%だったんですと。つまり半分くらいは「ヤラレ」てるかもしれない、ってことだそうです。そうだと思いますね、やっぱり。だって、どんなゲームにも「強さ」があって、レベルが低くて戦略も悪けりゃ、「必敗組」間違いなし、だもんね。そうすると、やっぱり相場(前にも書きましたが、「市場・マーケット」なんて生易しいもんじゃなく、「相場」って感じですね)の闇に葬り去られてる人々も結構いる、ってことですね。
割と深刻な状況のよう(にも関わらず、新規参入個人が増えそうなのはナゼ?やっぱりメディアの煽りが効いてるのかな?)ですが、特に若年層では「博打打ち」的な人々も存在するようです。「人生の一発逆転」願望があるということで、丁度株式投資がそれに重なっているようです。それ故、「テラ銭のほとんどない公営ギャンブルに足しげく通う博打中毒者とそれほど変わりはない」(切込氏)という、一攫千金夢追い人というかより強い刺激(パチンコで大当たりが来た時と似たような脳の興奮状態?)を求めてしまう人々がいるのかもしれませんね。あんまり過激なのめり込みとなれば、いつかは「破滅」する可能性がありますので、そういう人生は厳しいものがありますね。どんなゲームでも常勝というのは大変なことであり、「その道」で勝ち続けるのは「特殊な才能が必要」ってことが理解されず、成功体験だけが強く印象付けられていて、それを真似する人々がきっとたくさん出て来たってことなんだろうと思いました。
橘氏の記事は、金融商品全般に関して解説されていて、結局は「金融リテラシー」が重要、ということです。平成電電の破綻がいい例でした。これは切込隊長氏も書いてましたが。そういう「ウラ」の読めない人々が、かえって多くの利益を求めてしまい、罠にはまってしまってるんじゃないかな、と。確かにそうですな、きっと。昔のバブル(IT じゃない方の)の時にも、破滅的な損害を被ったのは、分不相応な取引(知識も判断能力も欠けている人達、カモねぎさんたちですな)に手を出してた人々だったのでしょうね、きっと。で、橘氏は次のように述べている。
「投資は偶然性に左右されるゲームであり、確実に儲かる方法などどこにも存在しない。だが、確実に損をする方法ならいくらでもある。金融リテラシーは、投資家が身を守るための唯一にして最大の武器なのである」
そうですよね。でも世の中の人々一般にはそうじゃなくて、先日の週刊ポストの見出しじゃないけど、「乗り遅れるな」「ボーナス倍増させよ」みたいな煽りばかりが出されてくる。天下のNHKさんだって、「ニュース10」で個人投資家の密着みたいなのをやっていて、「この日、○○さんは40万円の利益を手にしました」とかやってるし。サラリーマンが仕事の合間にも「株価チェックしてます」とか、携帯でも株取引をしている大学生とか、そんなのばっかりを放映しとるんですね。まあ、いいけどさ。
少しは両面を報道するようにした方がいいんではないですか?「私はデイトレードで百万いかれました」とかの人を呼んでくるとか。信用取引で「売り」損失が青天井に膨らんでしまって、住宅などの全財産を失いました、とか。そういう「お灸」もちょっとは必要なんではないですかね。公論の記事にもあったけど、極少数の成功者の陰には、その何十倍か何百倍もの「敗北者」達が存在してるんだ、っていう、「厳しい現実」を見せないと本当にわからん人々がいるからね。「オレは大丈夫さ。他の奴らはバカだからしくじったのさ」と思ってるのかもしれないけど。まるで映画『マトリックス』のネオのように、「あたかも銃撃戦の中で、自分は銃弾よりも素早く動けるので、決して命を落とさないと信じている感覚」(熊野氏)の言葉が、なるほど、と思えました。まあ、私も多少は株取引をやり、現物も抱えていますから、「(~~をきっかけに株価が暴落し)幸せな資本主義が崩れ去って」(切込隊長氏)しまうと、それなりに「泣き」なんですけど。
「月が満ちれば欠けるように、潮が寄せては返すように、必ずどこかで止まり、いずれ下がる」(切込隊長氏)というのは、その通りですね。その「いずれ下がる」時点が一体いつなのか、というのが気がかりではありますが。ある程度現金回収は進んできたので、適度なところで「傍観者」になるしかないと思っています。
でもね、株主優待は私みたいなしょぼい個人投資家にとっては、結構重要だったりする。そういうのに期待してる面も少しありますね。そういう魅力ある優待がついていて、配当利回りがそんなに悪くない銘柄は持っていると割と楽しいですね。
他の記事にも、よく見ると面白いのがあったので、折角買った中央公論ですので、ちょびちょびと記事に書いてみようかな、って思います。