多重債務者の陥りやすい罠は、やっぱり金利水準の高さによると思いますよ。勿論リストラとか病気のような突発的な出来事や、賃金低下などによって、払えなくなってくることは有り得ると思います。しかし、多くは新たな借金を重ねることが更なる悪化を招き、利息の成長速度が返済限界を上回れば、きっと破綻へと向かうと思いますね。最初からいきなり多額の借金(300万とか500万とか)をするかと言えば、殆どがそうではないでしょう。
消費者金融の返済方式というのがどういった方法なのか不明ですけど、契約の段階で毎月の返済額は決まっていないのでしょうか?月によっては、少ない入金とか、ちょっと多く入金といったことがあるのでしょうか?実際に借りたことがないので、想像でしかないけれども。
年収360万円の男がいて、30万円借りたということにしよう。年収に対する負債比率は約8.3%です。この初回借入金利が40%であるとしよう。他からの借入や信用情報に傷が付いてなくても、昔は40%以上の金利だったらしいからね。これを3年で元利均等返済をする場合、毎月14434円、利息は3年分で219407円にもなるそうです。まあ、それでも3年間頑張って(約52万円の返済総額)、月々14434円程度の他への支出を辛抱をすれば、完済できるわけです。ところが、多重債務への道を進む場合は、この14434円が払えなくなるような事態が起こってくる、ということになりますよね。
急に仕事を首になって収入がゼロとなってしまった場合、負債はこの分だけです。払えずにバンザイすると、被害額は非常に小さく済みます。それか、負債を一時凍結して、将来仕事について返済可能となった時点で、再び返済をしてもらった方がマシですよね?一生の間で返済不能な額ではないはずでしょう。それに、この程度の額であれば、まだ親などに借りたりして調達可能であると思えます。
或いは、生活費を全額借金で補おうとする場合には、毎月のように数万円~数十万円の高水準での借入となってしまう為に、すぐに限界へと辿り着くのでは?それに、「収入ゼロ」ということを知った上で(借りる側が正しく申告しないこともあるかもしれませんが)業者側が貸し出すわけで、そんなに多額の貸付が行えるはずはないですよね?(主婦のような場合ではない)収入ゼロの人に、どうやって返してもらう積もりなのでしょう?普通に考えれば、新たな借入は割りと早い段階で限界に達すると思えますけど。貸してくれなくなるはずだからですね。闇金が貸したところで、収入がないので取りようがありませんし(笑)。
むしろ、収入が完全に途絶えないでそれなりにあって、月々14434円の返済があるにも関わらず、どこかの時点で新たな借入を行ってしまうことが、悪化へのステップということになるかと思います。「借金返済の為に借金をする」という事態になる、ということです。年間数万円程度の収支バランスの悪化であっても、次の借入を行わなければ払えないような事態が発生し得るように思えます。初めの借入が30万円程度であっても、毎月定額で返済していくような場合はあるのでしょうか?例えば毎月5千円だけ、とか。貸す側にとっては、長期間借りてくれて、返済までの利払いが多い方が有利なので、こうした返済方法を選択してもらった方がウレシイですよね?月々の返済負担は軽減されますが、総支払額はかなり多くなるでしょう。
恐らく生活に余裕がなく、返済が大変だと感じる層ほど、一月当たりの返済額を少なくして、何回にも分けて払おうとするはずです。毎月の資金繰りが厳しいので、できるだけ今の支出構造との差を少なくしようとするからだろうと思えます。なので、長期間に渡り初期の借入が残される可能性が高くなるのでしょう。完済予定が何年も先ということになるのです。しかも、その結果、「高金利」というのが物凄く効いてくるのですよ。まるでボディブローのように。5年間とかの長期間に渡って、次の借金をすることなく、返済し続けねばならんのですよ。
しかし、支出を抑制しきれなかったり、収入が落ち込んだりすることで、収支バランスが崩れると次の借入へと進みます。そこでも、一気に多額の借金を背負うことはそれほど多いわけでもなく、10万、20万といった額を調達してしまうのでしょう。返済原資を作る為には、収入を増やすか支出を削減するしかないわけで、利息の成長速度よりも返済原資調達(普通は支出削減努力でしょう)が下回り続ける限り、借金(元金)を減らせないばかりか、新たな借入を呼び込むことになってしまいます。年率30%の金利の場合、3年後の完済であれば支払い総額が元金の約1.5倍必要なのですから、それがどれ程困難なことかは想像がつきます。借入時点では、1年間かけても10万、20万円程度の資金調達すら出来ない(もし出来るならば早期に完済できるか、完済前に次の新たな借入は行われない)のに、借入元金の1.5倍の金を3年間で調達してこい、ということと同じなのですから。
完済前に別な借入に突入する人が、新たに増加した返済負担を容易に捻出できるとすれば、元々新たな借入などしなくても資金調達が可能でしょう。勿論、必要額が初めから100万円といった小口ではない資金の場合などでは、別々な業者から借り入れるかもしれませんけれども。
年収360万円の男の話に戻ろう。この人が借入を繰り返してしまい、90万円まで負債が増えたとしよう。この時点で、年収の25%に達しており、かなりキツイ状況になってきていると判断できるでしょう。ところが、この収入レベルの人物に対して、自己破産に至るほどの貸出が行われていることは事実であり、破産時には何故か年収以上の負債を抱えていたりすることも少なくないのです。
前の記事のペーパーを出してる早稲田の坂野教授によれば、非破産グループというのは、「(その業者を新規に訪れた時に)高額な借入を受けている」のだそうで、既に90万円を他でツマンデいても新たに50万円貸し出すことは可能でしょうね。総額ではまだ140万円であり、破綻までは時間がかかります(笑)。3年払いとしても、月に約6万円の支払いができるならば、返済可能ですので。月々の収入に対する返済比率が20%程度ですからね。しかし、負債が250万円に達していれば、月々の返済比率は35%にもなり(手取りレベルで言えばもっと厳しい)、ここから50万円を貸し出すには勇気がいると思うでしょ?しかし、まだ直ぐには「墜落」しないので、業者は貸し出すのですよ(笑)。要するに、たとえ破綻に着々と向かいつつある人であっても、途中で見れば依然「墜落」していないので、「高額の借入が可能」=与信は正しく機能している、なんていう都合のいい結論を出してくるわけです。
それと、「破産」グループも「非破産」グループも「借入額を増加」させていたから、借入増加と破産は関係ないんじゃないか、とか言ってるわけです。返済原資の不足分を補う為の新規借入枠が何処かに残されている限り、破産はしないのですよ。自転車操業の真っ只中なのであれば、当然そうなりますよ。新たな借入を行って返済に振り向けるのですから(笑)。だから、その過程にある人の相当数が、まさに「墜落」への予定コースに乗ってしまってるんじゃないですか。年収360万円、現在負債残高250万円、この人にだって融資する業者はまだまだいるんですよ、別に違法な闇金なんかじゃなくたって。それでも、貸金の審査は正常に機能していると?
最初の頃の借入金利水準が、その後負債残高も増えて、他からの借入も増加しているにも関わらず、初めの頃に借りた金利と近いか殆ど同じである必然性というものも、全く理解できないけど。例えば、初めの貸金業者だけが常に極端に運営経費や調達金利が高いことが普通で、初期借入の20万とか30万円が25%とか30%の金利になってしまうと?まあ、これも業者の自由だし、審査基準が異なっているからなのでしょうけど。たまたまだ、偶然だ、と言われるかもしれんしね。
消費者金融の返済方式というのがどういった方法なのか不明ですけど、契約の段階で毎月の返済額は決まっていないのでしょうか?月によっては、少ない入金とか、ちょっと多く入金といったことがあるのでしょうか?実際に借りたことがないので、想像でしかないけれども。
年収360万円の男がいて、30万円借りたということにしよう。年収に対する負債比率は約8.3%です。この初回借入金利が40%であるとしよう。他からの借入や信用情報に傷が付いてなくても、昔は40%以上の金利だったらしいからね。これを3年で元利均等返済をする場合、毎月14434円、利息は3年分で219407円にもなるそうです。まあ、それでも3年間頑張って(約52万円の返済総額)、月々14434円程度の他への支出を辛抱をすれば、完済できるわけです。ところが、多重債務への道を進む場合は、この14434円が払えなくなるような事態が起こってくる、ということになりますよね。
急に仕事を首になって収入がゼロとなってしまった場合、負債はこの分だけです。払えずにバンザイすると、被害額は非常に小さく済みます。それか、負債を一時凍結して、将来仕事について返済可能となった時点で、再び返済をしてもらった方がマシですよね?一生の間で返済不能な額ではないはずでしょう。それに、この程度の額であれば、まだ親などに借りたりして調達可能であると思えます。
或いは、生活費を全額借金で補おうとする場合には、毎月のように数万円~数十万円の高水準での借入となってしまう為に、すぐに限界へと辿り着くのでは?それに、「収入ゼロ」ということを知った上で(借りる側が正しく申告しないこともあるかもしれませんが)業者側が貸し出すわけで、そんなに多額の貸付が行えるはずはないですよね?(主婦のような場合ではない)収入ゼロの人に、どうやって返してもらう積もりなのでしょう?普通に考えれば、新たな借入は割りと早い段階で限界に達すると思えますけど。貸してくれなくなるはずだからですね。闇金が貸したところで、収入がないので取りようがありませんし(笑)。
むしろ、収入が完全に途絶えないでそれなりにあって、月々14434円の返済があるにも関わらず、どこかの時点で新たな借入を行ってしまうことが、悪化へのステップということになるかと思います。「借金返済の為に借金をする」という事態になる、ということです。年間数万円程度の収支バランスの悪化であっても、次の借入を行わなければ払えないような事態が発生し得るように思えます。初めの借入が30万円程度であっても、毎月定額で返済していくような場合はあるのでしょうか?例えば毎月5千円だけ、とか。貸す側にとっては、長期間借りてくれて、返済までの利払いが多い方が有利なので、こうした返済方法を選択してもらった方がウレシイですよね?月々の返済負担は軽減されますが、総支払額はかなり多くなるでしょう。
恐らく生活に余裕がなく、返済が大変だと感じる層ほど、一月当たりの返済額を少なくして、何回にも分けて払おうとするはずです。毎月の資金繰りが厳しいので、できるだけ今の支出構造との差を少なくしようとするからだろうと思えます。なので、長期間に渡り初期の借入が残される可能性が高くなるのでしょう。完済予定が何年も先ということになるのです。しかも、その結果、「高金利」というのが物凄く効いてくるのですよ。まるでボディブローのように。5年間とかの長期間に渡って、次の借金をすることなく、返済し続けねばならんのですよ。
しかし、支出を抑制しきれなかったり、収入が落ち込んだりすることで、収支バランスが崩れると次の借入へと進みます。そこでも、一気に多額の借金を背負うことはそれほど多いわけでもなく、10万、20万といった額を調達してしまうのでしょう。返済原資を作る為には、収入を増やすか支出を削減するしかないわけで、利息の成長速度よりも返済原資調達(普通は支出削減努力でしょう)が下回り続ける限り、借金(元金)を減らせないばかりか、新たな借入を呼び込むことになってしまいます。年率30%の金利の場合、3年後の完済であれば支払い総額が元金の約1.5倍必要なのですから、それがどれ程困難なことかは想像がつきます。借入時点では、1年間かけても10万、20万円程度の資金調達すら出来ない(もし出来るならば早期に完済できるか、完済前に次の新たな借入は行われない)のに、借入元金の1.5倍の金を3年間で調達してこい、ということと同じなのですから。
完済前に別な借入に突入する人が、新たに増加した返済負担を容易に捻出できるとすれば、元々新たな借入などしなくても資金調達が可能でしょう。勿論、必要額が初めから100万円といった小口ではない資金の場合などでは、別々な業者から借り入れるかもしれませんけれども。
年収360万円の男の話に戻ろう。この人が借入を繰り返してしまい、90万円まで負債が増えたとしよう。この時点で、年収の25%に達しており、かなりキツイ状況になってきていると判断できるでしょう。ところが、この収入レベルの人物に対して、自己破産に至るほどの貸出が行われていることは事実であり、破産時には何故か年収以上の負債を抱えていたりすることも少なくないのです。
前の記事のペーパーを出してる早稲田の坂野教授によれば、非破産グループというのは、「(その業者を新規に訪れた時に)高額な借入を受けている」のだそうで、既に90万円を他でツマンデいても新たに50万円貸し出すことは可能でしょうね。総額ではまだ140万円であり、破綻までは時間がかかります(笑)。3年払いとしても、月に約6万円の支払いができるならば、返済可能ですので。月々の収入に対する返済比率が20%程度ですからね。しかし、負債が250万円に達していれば、月々の返済比率は35%にもなり(手取りレベルで言えばもっと厳しい)、ここから50万円を貸し出すには勇気がいると思うでしょ?しかし、まだ直ぐには「墜落」しないので、業者は貸し出すのですよ(笑)。要するに、たとえ破綻に着々と向かいつつある人であっても、途中で見れば依然「墜落」していないので、「高額の借入が可能」=与信は正しく機能している、なんていう都合のいい結論を出してくるわけです。
それと、「破産」グループも「非破産」グループも「借入額を増加」させていたから、借入増加と破産は関係ないんじゃないか、とか言ってるわけです。返済原資の不足分を補う為の新規借入枠が何処かに残されている限り、破産はしないのですよ。自転車操業の真っ只中なのであれば、当然そうなりますよ。新たな借入を行って返済に振り向けるのですから(笑)。だから、その過程にある人の相当数が、まさに「墜落」への予定コースに乗ってしまってるんじゃないですか。年収360万円、現在負債残高250万円、この人にだって融資する業者はまだまだいるんですよ、別に違法な闇金なんかじゃなくたって。それでも、貸金の審査は正常に機能していると?
最初の頃の借入金利水準が、その後負債残高も増えて、他からの借入も増加しているにも関わらず、初めの頃に借りた金利と近いか殆ど同じである必然性というものも、全く理解できないけど。例えば、初めの貸金業者だけが常に極端に運営経費や調達金利が高いことが普通で、初期借入の20万とか30万円が25%とか30%の金利になってしまうと?まあ、これも業者の自由だし、審査基準が異なっているからなのでしょうけど。たまたまだ、偶然だ、と言われるかもしれんしね。