コメントが書かれても、こちらとしては全部に答えるのは「物理的に」大変なので、基本的には答えるかどうかは判りません。ですので、回答を期待している方々がおられるとしても、期待しないで頂きたいですね。これまでにも、可能な範囲でお答えしていますので、悪しからず。
それと、クラスター爆弾存続派でも、日本上陸作戦支持派でも何でもいいのですが、そうしたコミュニティの中でまず自分たちの考え方というものについて「十分整理」し、それらを理解した上で、最初に自分たちの中で「ある結論」とか「ある形」といったものの形成を目指すべきでしょう。それすらできないのに、政策的に選択するべき道筋が提示できるとは到底思われません。書かれた意見はバラバラであり、統一的見解が少なすぎですね。それは、いかにいい加減な言説が流通しているか、ということをいみじくも示している、ということですかね。
コメントを書く前にやるべきことがあるんじゃないですかね。よく読んで、考えて、理解する努力を試みてから、書くのが普通なんじゃありませんかね。
今回の一連の記事の始めの方に戻って、現状では本土上陸作戦の遂行能力を有するのは米軍だけだ、と書いています。米軍が日本を占領することなどない、なんて一言も書いていないんですよ。むしろ、中国に差し出すくらいなら米軍が先に日本を占領するよ、って書いているんですよ。
中国の侵攻シナリオの仮定がオカシイ、っていうのも、そりゃ当然でしょう。何たって、「中国はできる」と固く信じている人たちがそう主張しているからこそ、できるだけ日本の不利な状態となるように考えているのであって、中国が本土上陸を目指すというということを優先して無理に考えているのですから。しかし、コメントで紹介されているように、事前に艦艇を用意していたり、車両積み込みなどを行っていたりすれば、衛星等で発見されることが多いと思いますので、実際には奇襲といっても限界があるわけです。
すると、防衛側も準備するし米軍等も戦力増強するかもしれません。そうなれば、ますます本土上陸作戦の実現可能性は遠のくのではないですか、ということが判るだけですよ。中国の航空戦力がもっと参加してきて、航空優勢を獲得するまで攻撃してくる、というのも、そりゃそうでしょう、普通は。上陸作戦を敢行する以前に、作戦地域の航空戦力が圧倒的に優位でなければできるはずがないでしょう。これもはじめから言っているではないですか。けれど、現有戦力で千数百kmを飛んできたとしても、攻撃には限度があるでしょう。防衛側だってバカじゃないんですから、当然そうした攻撃への備えをするに決まっていますよ。それこそ、日本のF-15だけじゃなく、水上艦や地上などからも迎撃体制がとられるでしょう。そこで、敵のSu-27やSu-30とかが勝利し、もっと深く侵入してきて攻撃でき得るような状況とならない限り、本土上陸なんてやってこれないんじゃありませんか、ってことを言っているんです。更に、たとえそれが達成されたとしても、関東地域や以北の航空戦力は残存している可能性が高いので、敵側が安心できるようなものではないでしょう。地上からの対空ミサイル攻撃だって、まだまだ残されていますからね。
なので、そういう戦いになれば、双方とも消耗戦みたいなもんですし、米空軍や空母艦載機だって参戦してくれば、より戦いは困難になるでしょう。そんな状況で敵が上陸作戦をやってきますか?航空戦以外も同じで、艦隊同士で戦闘とか、潜水艦や航空機を含めての戦闘ということもあるかもしれませんが、本土上陸を実施できる環境を獲得するのは容易ではありませんよ、と言っているんです。
もし上陸作戦が実現できるという状態なのであれば、その時には「明らかに敵側航空戦力が圧倒的に優勢」な状態であろう、と推測されるのは当然です。それほど航空戦力が優位ならば、いくら防衛側が支援火力を配備していたとしても、航空支援のない車両群であれば相当厳しいでしょう、というのも、ほぼ当たり前なんじゃないですか?
仮に九州上陸を狙う場合、「九州全域で完全に航空戦力が優勢」というような状況下にならない限り、上陸作戦なんてできやしませんよ。九州全域で空爆はOKってことなんですよ。するとですね、上陸作戦前には「隠蔽火砲」なんかを潰す為に、それこそクラスター攻撃だのナパームだの、それとも通常爆弾かもしれないですけど、散々やるに決まっていますよ。その状況下でも、陸自の火砲は生きていますかね?その後には空挺部隊がやって来ますよ?その時にも、それら火力は温存されていますか?
何遍も言いますが、国家予算は無限じゃありません。防衛予算には制約があるのは当たり前です。ならば、優先順位の高い選択が必要でしょう、と言ってるのがまだ理解されないようですね。個人的にミサイル艇が好きなわけではなく、「○○よりマシだ」ということでしかないんですよ。護衛艦多数の方がいいに決まっています。それよりも、空母だの巡洋戦艦だのという大型艦だっていいですよ。しかし、それには制約があるのであって、あまり現実的ではないものについては、予算を割くわけにはいかない、というのは当たり前なんですよ。資金効率を考えるということを、何故考えないのでしょうか。私には、そういう姿勢が理解できません。
「上陸は絶対にないと言えるのか」とか、「漏らした戦力を叩くには必要なんだ」とか、そういうのは言いたいことは判りますよ。けど、現実に起こる可能性の高そうな危険に対処するのが、まず必要なんじゃないですか、と言っているんです。MLRSが絶対に必要だ、とか、90式がないとどうするんだ、とか、そういうのは、山梨に住んでいるのに「津波警報システムがないと絶対にダメだ」と言うみたいなもんです。「山梨は絶対に津波被害に遭わないと言えるのか」とか、意味がない意見なんですよ。津波被害を防ぐには津波警報が一番効果的なんだ、というのも否定しているわけではないですよ。誰もそういった話をしてません。「メガ津波」が来れば被害に遭うかもしれませんよ、そりゃ。けど、『普通に考えれば』機会が少ないでしょう、って言ってるのが判りませんかね。それよりも、陸地で待機している戦力じゃなく、最も敵と接触交戦する機会が多いであろう、そういう部分にまず手当てすべきなのではないですか?
クラスター弾の不利だけを取り上げられると、「それは不利な点だけを取り出しただけだ」と文句が出ていましたが、利点だけを取り上げて万事よしと考えているような賛成派が大勢いるからこそ、指摘しただけですよ。誰も言ってなかったじゃないですか。よくあるコメントに「都合の悪い意見はスルーですかw」みたいなのがありますが、クラスター弾存続派の方々もほぼ同じだね、ということが明らかになっただけですよ。ある金融商品の販売営業みたいなもんですな。利益が出た場合の話しかしない、みたいなもんです。リスクについての話とか、損失がどれくらい大きいのか、というような話をしてないのと同様です。
ま、津波がこなけりゃ、「津波警報システム」も「津波保険」も重要度は低いんじゃないですかね、ということを考えるべきです。山梨と静岡やインドネシアでは、その価値も重要度も違いますよ。決して同一などではありません。○○が持つクラスター弾と、日本が持つのでは違いますし、戦車、火力やアパッチについてもそうです。
まあ津波よりも先に地震被害に対処する方策が、「登場機会が多い」んじゃありませんか、という話であり、あくまで可能性の問題です。津波警報システムがあれば津波被害が起こる確率を減らせるだろう、というのは、間違いではないでしょうが、その必要性には山梨では乏しい、ということをよく考えて下さい。
=====
そもそも、本気で守る気があるんですかね。
ゲームじゃない、という意味を判っているんですかね。リアリティ云々は、待ち伏せして水際でクラスター攻撃なんて明らかに「生ぬるい」妄想みたいなことを言っている人たちにこそ必要なんじゃないですか?あんなアホな「香車の串刺し作戦」みたいなことを信じて防衛政策を考えられたら、たまったもんじゃありません。
「本土決戦」という状態がどんなものか、考えているんですかね。これは、かつての「沖縄戦」が日本全部になっているような状態と同じだと私は考えていましたが。本土決戦を挑むというのは、完膚なきまでに打ち砕かれ、「敵側が圧倒的優勢で侵攻してきている」ような事態だとしか思えないんですわ。今で言うなら、米軍と戦って、日本がどうなっているか、というのと同じなんですよ。コメントで友好国であってもいつ豹変するか判らない、という主旨の意見があったのですが、その通りに考えている人たちがいたのでしょうか?米軍に攻撃された事態を想定して、対策を考えていた人たちなんていましたか?
私が産経新聞記事を取り上げて書いた記事をもう一度よく読んで下さいよ。
まさしく米軍と戦うのとほぼ同じように考えて書いていますよ。そうすると、米軍が特殊なだけだ、とか言い出す始末です。結局、コメントに登場したような方々の多くは最悪の事態というものを想像していないとしか思えんわけです。自分たちには、「まだ戦える戦車が残っているはずだ」「まだ使える自走榴弾砲があるはずだろう」「MLRSは生き残っていて、破壊力抜群の火力を発揮するだろう」みたいな、ヌルい考えしか持ってないんですよ。圧倒的優位な敵側航空戦力の餌食にされるという、最悪の状況というのを考えていないからそうなるんだろうと思いますね。
本気で戦うなら、たとえ1年だろうが2年だろうが、いや、5年だろうが10年だろうが、「本土で戦い抜く」というのが本土決戦なんですよ。日本には、どこからも物資が入って来ない、油やガスもない、砲弾補給なんかないけれど、敵の圧倒的戦力に対して「戦い抜く」という決断と覚悟なんですよ。戦車や自走砲なんて、動けなくなるし弾切れで使えなくなりますよ。
ウチのブログに突撃してきた方々というのは、最初から米軍相手に戦うことなど、想定外なのではありませんか?
唯一能力があると私が書いたのが米軍なのに、米軍だけは別格だ、と「能力を持つ相手」なのにも関わらず想定から外しているではないですか。意図や目的ではなく能力に備えよ、などと言いながら、本土決戦を本気で考えているのであれば、ベトナムが戦った如く、或いはイラクやアフガンでの戦闘の如く、「米軍が最も恐れる戦い方」を実行しない限り、戦い抜けないでしょうよ。違いますか?
正規戦で大方の戦力は失われ、米軍機が常に悠々と空を飛び、戦車や歩兵戦闘車等が連なってどこでも進軍しているような状況下で、戦っていかねばならんでしょう。こういう時こそ、攻撃ヘリや地上攻撃機を撃ち落し、戦闘車両を潰せる、そういう兵器が必要だ、と考えているんですよ。基地を持たずとも、巨大な補給をせずとも、敵の戦力を削いでいく戦い、それしかないでしょうよ。たとえ日本の都市が瓦礫の山となろうが、焦土となろうが、それでも戦士が生き延びて戦い続ける、本土決戦というのは、そういう戦いのことだ。5年、10年を戦い抜く覚悟が必要だ、ということ。
戦車が5年も10年も持つの?MLRSが何回使える?
私の持つイメージと、あまりにも違い過ぎるんですよ。
本土決戦ってのは、本土で戦闘がある、ってことではありませんよ。全滅を覚悟した上で、それでもなお戦いを継続するかどうかだ。捨て身で、敵を国土から追い出せるかどうかだ。
思想の違いは大きい。
私には、この違いを埋めることなどできない。書くのを止める気もありません。
ですので、説得しに来るのは無駄だと思います。嘲笑したければ、今まで通り自分たちの「ホームベース」で好き勝手にやっていて下さい。第一、説得する相手を間違えているとしか思えませんが。防衛政策を立案しているのは、私ではありませんよ。
それと、クラスター爆弾存続派でも、日本上陸作戦支持派でも何でもいいのですが、そうしたコミュニティの中でまず自分たちの考え方というものについて「十分整理」し、それらを理解した上で、最初に自分たちの中で「ある結論」とか「ある形」といったものの形成を目指すべきでしょう。それすらできないのに、政策的に選択するべき道筋が提示できるとは到底思われません。書かれた意見はバラバラであり、統一的見解が少なすぎですね。それは、いかにいい加減な言説が流通しているか、ということをいみじくも示している、ということですかね。
コメントを書く前にやるべきことがあるんじゃないですかね。よく読んで、考えて、理解する努力を試みてから、書くのが普通なんじゃありませんかね。
今回の一連の記事の始めの方に戻って、現状では本土上陸作戦の遂行能力を有するのは米軍だけだ、と書いています。米軍が日本を占領することなどない、なんて一言も書いていないんですよ。むしろ、中国に差し出すくらいなら米軍が先に日本を占領するよ、って書いているんですよ。
中国の侵攻シナリオの仮定がオカシイ、っていうのも、そりゃ当然でしょう。何たって、「中国はできる」と固く信じている人たちがそう主張しているからこそ、できるだけ日本の不利な状態となるように考えているのであって、中国が本土上陸を目指すというということを優先して無理に考えているのですから。しかし、コメントで紹介されているように、事前に艦艇を用意していたり、車両積み込みなどを行っていたりすれば、衛星等で発見されることが多いと思いますので、実際には奇襲といっても限界があるわけです。
すると、防衛側も準備するし米軍等も戦力増強するかもしれません。そうなれば、ますます本土上陸作戦の実現可能性は遠のくのではないですか、ということが判るだけですよ。中国の航空戦力がもっと参加してきて、航空優勢を獲得するまで攻撃してくる、というのも、そりゃそうでしょう、普通は。上陸作戦を敢行する以前に、作戦地域の航空戦力が圧倒的に優位でなければできるはずがないでしょう。これもはじめから言っているではないですか。けれど、現有戦力で千数百kmを飛んできたとしても、攻撃には限度があるでしょう。防衛側だってバカじゃないんですから、当然そうした攻撃への備えをするに決まっていますよ。それこそ、日本のF-15だけじゃなく、水上艦や地上などからも迎撃体制がとられるでしょう。そこで、敵のSu-27やSu-30とかが勝利し、もっと深く侵入してきて攻撃でき得るような状況とならない限り、本土上陸なんてやってこれないんじゃありませんか、ってことを言っているんです。更に、たとえそれが達成されたとしても、関東地域や以北の航空戦力は残存している可能性が高いので、敵側が安心できるようなものではないでしょう。地上からの対空ミサイル攻撃だって、まだまだ残されていますからね。
なので、そういう戦いになれば、双方とも消耗戦みたいなもんですし、米空軍や空母艦載機だって参戦してくれば、より戦いは困難になるでしょう。そんな状況で敵が上陸作戦をやってきますか?航空戦以外も同じで、艦隊同士で戦闘とか、潜水艦や航空機を含めての戦闘ということもあるかもしれませんが、本土上陸を実施できる環境を獲得するのは容易ではありませんよ、と言っているんです。
もし上陸作戦が実現できるという状態なのであれば、その時には「明らかに敵側航空戦力が圧倒的に優勢」な状態であろう、と推測されるのは当然です。それほど航空戦力が優位ならば、いくら防衛側が支援火力を配備していたとしても、航空支援のない車両群であれば相当厳しいでしょう、というのも、ほぼ当たり前なんじゃないですか?
仮に九州上陸を狙う場合、「九州全域で完全に航空戦力が優勢」というような状況下にならない限り、上陸作戦なんてできやしませんよ。九州全域で空爆はOKってことなんですよ。するとですね、上陸作戦前には「隠蔽火砲」なんかを潰す為に、それこそクラスター攻撃だのナパームだの、それとも通常爆弾かもしれないですけど、散々やるに決まっていますよ。その状況下でも、陸自の火砲は生きていますかね?その後には空挺部隊がやって来ますよ?その時にも、それら火力は温存されていますか?
何遍も言いますが、国家予算は無限じゃありません。防衛予算には制約があるのは当たり前です。ならば、優先順位の高い選択が必要でしょう、と言ってるのがまだ理解されないようですね。個人的にミサイル艇が好きなわけではなく、「○○よりマシだ」ということでしかないんですよ。護衛艦多数の方がいいに決まっています。それよりも、空母だの巡洋戦艦だのという大型艦だっていいですよ。しかし、それには制約があるのであって、あまり現実的ではないものについては、予算を割くわけにはいかない、というのは当たり前なんですよ。資金効率を考えるということを、何故考えないのでしょうか。私には、そういう姿勢が理解できません。
「上陸は絶対にないと言えるのか」とか、「漏らした戦力を叩くには必要なんだ」とか、そういうのは言いたいことは判りますよ。けど、現実に起こる可能性の高そうな危険に対処するのが、まず必要なんじゃないですか、と言っているんです。MLRSが絶対に必要だ、とか、90式がないとどうするんだ、とか、そういうのは、山梨に住んでいるのに「津波警報システムがないと絶対にダメだ」と言うみたいなもんです。「山梨は絶対に津波被害に遭わないと言えるのか」とか、意味がない意見なんですよ。津波被害を防ぐには津波警報が一番効果的なんだ、というのも否定しているわけではないですよ。誰もそういった話をしてません。「メガ津波」が来れば被害に遭うかもしれませんよ、そりゃ。けど、『普通に考えれば』機会が少ないでしょう、って言ってるのが判りませんかね。それよりも、陸地で待機している戦力じゃなく、最も敵と接触交戦する機会が多いであろう、そういう部分にまず手当てすべきなのではないですか?
クラスター弾の不利だけを取り上げられると、「それは不利な点だけを取り出しただけだ」と文句が出ていましたが、利点だけを取り上げて万事よしと考えているような賛成派が大勢いるからこそ、指摘しただけですよ。誰も言ってなかったじゃないですか。よくあるコメントに「都合の悪い意見はスルーですかw」みたいなのがありますが、クラスター弾存続派の方々もほぼ同じだね、ということが明らかになっただけですよ。ある金融商品の販売営業みたいなもんですな。利益が出た場合の話しかしない、みたいなもんです。リスクについての話とか、損失がどれくらい大きいのか、というような話をしてないのと同様です。
ま、津波がこなけりゃ、「津波警報システム」も「津波保険」も重要度は低いんじゃないですかね、ということを考えるべきです。山梨と静岡やインドネシアでは、その価値も重要度も違いますよ。決して同一などではありません。○○が持つクラスター弾と、日本が持つのでは違いますし、戦車、火力やアパッチについてもそうです。
まあ津波よりも先に地震被害に対処する方策が、「登場機会が多い」んじゃありませんか、という話であり、あくまで可能性の問題です。津波警報システムがあれば津波被害が起こる確率を減らせるだろう、というのは、間違いではないでしょうが、その必要性には山梨では乏しい、ということをよく考えて下さい。
=====
そもそも、本気で守る気があるんですかね。
ゲームじゃない、という意味を判っているんですかね。リアリティ云々は、待ち伏せして水際でクラスター攻撃なんて明らかに「生ぬるい」妄想みたいなことを言っている人たちにこそ必要なんじゃないですか?あんなアホな「香車の串刺し作戦」みたいなことを信じて防衛政策を考えられたら、たまったもんじゃありません。
「本土決戦」という状態がどんなものか、考えているんですかね。これは、かつての「沖縄戦」が日本全部になっているような状態と同じだと私は考えていましたが。本土決戦を挑むというのは、完膚なきまでに打ち砕かれ、「敵側が圧倒的優勢で侵攻してきている」ような事態だとしか思えないんですわ。今で言うなら、米軍と戦って、日本がどうなっているか、というのと同じなんですよ。コメントで友好国であってもいつ豹変するか判らない、という主旨の意見があったのですが、その通りに考えている人たちがいたのでしょうか?米軍に攻撃された事態を想定して、対策を考えていた人たちなんていましたか?
私が産経新聞記事を取り上げて書いた記事をもう一度よく読んで下さいよ。
まさしく米軍と戦うのとほぼ同じように考えて書いていますよ。そうすると、米軍が特殊なだけだ、とか言い出す始末です。結局、コメントに登場したような方々の多くは最悪の事態というものを想像していないとしか思えんわけです。自分たちには、「まだ戦える戦車が残っているはずだ」「まだ使える自走榴弾砲があるはずだろう」「MLRSは生き残っていて、破壊力抜群の火力を発揮するだろう」みたいな、ヌルい考えしか持ってないんですよ。圧倒的優位な敵側航空戦力の餌食にされるという、最悪の状況というのを考えていないからそうなるんだろうと思いますね。
本気で戦うなら、たとえ1年だろうが2年だろうが、いや、5年だろうが10年だろうが、「本土で戦い抜く」というのが本土決戦なんですよ。日本には、どこからも物資が入って来ない、油やガスもない、砲弾補給なんかないけれど、敵の圧倒的戦力に対して「戦い抜く」という決断と覚悟なんですよ。戦車や自走砲なんて、動けなくなるし弾切れで使えなくなりますよ。
ウチのブログに突撃してきた方々というのは、最初から米軍相手に戦うことなど、想定外なのではありませんか?
唯一能力があると私が書いたのが米軍なのに、米軍だけは別格だ、と「能力を持つ相手」なのにも関わらず想定から外しているではないですか。意図や目的ではなく能力に備えよ、などと言いながら、本土決戦を本気で考えているのであれば、ベトナムが戦った如く、或いはイラクやアフガンでの戦闘の如く、「米軍が最も恐れる戦い方」を実行しない限り、戦い抜けないでしょうよ。違いますか?
正規戦で大方の戦力は失われ、米軍機が常に悠々と空を飛び、戦車や歩兵戦闘車等が連なってどこでも進軍しているような状況下で、戦っていかねばならんでしょう。こういう時こそ、攻撃ヘリや地上攻撃機を撃ち落し、戦闘車両を潰せる、そういう兵器が必要だ、と考えているんですよ。基地を持たずとも、巨大な補給をせずとも、敵の戦力を削いでいく戦い、それしかないでしょうよ。たとえ日本の都市が瓦礫の山となろうが、焦土となろうが、それでも戦士が生き延びて戦い続ける、本土決戦というのは、そういう戦いのことだ。5年、10年を戦い抜く覚悟が必要だ、ということ。
戦車が5年も10年も持つの?MLRSが何回使える?
私の持つイメージと、あまりにも違い過ぎるんですよ。
本土決戦ってのは、本土で戦闘がある、ってことではありませんよ。全滅を覚悟した上で、それでもなお戦いを継続するかどうかだ。捨て身で、敵を国土から追い出せるかどうかだ。
思想の違いは大きい。
私には、この違いを埋めることなどできない。書くのを止める気もありません。
ですので、説得しに来るのは無駄だと思います。嘲笑したければ、今まで通り自分たちの「ホームベース」で好き勝手にやっていて下さい。第一、説得する相手を間違えているとしか思えませんが。防衛政策を立案しているのは、私ではありませんよ。