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オール人力狙撃システム試作機

大石英司の間違いを指摘できても、JSFの正しさの証明にはならない

2010年05月23日 14時20分38秒 | 俺のそれ
はてブに並ぶタイトルだけ見ていても、ホント、参考になります。

JSFは、誰かの間違いを指摘するのが得意みたいだね。

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だけど、都合の悪い指摘には答えられないのかもしれません。



 大石英司は間違っている!

という指摘が正当であるとして、だから?


 田中宇は陰謀論を唱えている!

というのも、そうですか、だから?


その程度のことでしょう(笑)。
だからといって、JSFの支持しているらしい「北朝鮮が魚雷攻撃を行った」説の正当性は、何一つ立証されたわけではないですな。



「○○の書いてるのは間違い」が言えるとしても、例えば

・水没していた船から採取した火薬成分が、北朝鮮製のものと一致

という報告の正当性を何ら補強できない。
以前採取した訓練用魚雷の火薬と、沈没艦の付着していた火薬を、どのように成分比率の比較ができたのか、ということを、現実の手法を考えて報告の正確性や妥当性が高いかどうか
の検討を行うのが、「北朝鮮犯行説」支持者の行うべき立論であろう。本当に、海水でずぶ濡れになった北朝鮮製火薬の成分比率を、一致といえる精度で特定できるものなんですかね?


北朝鮮が用いたとされた「CHT-02D」の構造についても、

・スクリュー部の金属は中国製またはロシア製

ということを確認できると信じているからこそ、北朝鮮説を支持するのだろうから、そう考える理由というものについて立論できうるはずであろう。



或いは、

・魚雷爆発のバブルジェットで、艦底部に凹面状の永久変形が起こる

という現象について、その妥当性を検討することである。もし妥当だ、というのであれば、自らの論の組み立てについて示せるはずだ。疑いを持たず、正しいとして受け入れるとすれば、その受け入れ理由があるはずだからね。よく知らないけど、公式発表だから正しい、という論なのであれば、それはそれでいいが、それは「検察側提出の証拠なので正しい」といったような、鵜呑みにするのと同じである。


要するに、間違いが多くて叩きやすい連中の”間違い探し”を熱心にやってはいるが、自らが「どうして北朝鮮が犯人か」という説を確信しているのかという立論は何らも行っておらず、証拠不十分ではないかという反論については「答えられない」というだけではないのかな。誰かの間違いを指摘することは、何らかの現象の説明が正しいかどうかを証明することにはならない。



権威を嵩にきて、自分の論の正当性を示せないというのは、珍しくもないとは思いますがね。
政府が発表するから正しい、と一言で片付けるのと何らの違いもない、ということだな。



韓国哨戒艦沈没事故についての疑問~8

2010年05月23日 12時14分22秒 | 外交問題
何故、拙ブログでこの問題を書いているのか、判らんのか?
防衛省の連中は、昼寝でもしているのか?
この情報を使えるカードにするのは、政治の役割なんじゃないのか?

向こうの方針が「とことんやってくる」ということなのであれば、こちらとしてもそれに応じざるを得ない、ということになるわけで。だから書いているのが判らんのか?
だが、何でも、泣きで土下座なんだそうですよ、この国の指導者たちというのは。向こうにも落ち度があり、しくじりがあるというのに、それを有効に使うことを考えない、本当のボンクラ揃いで情けないといったらありゃせんよ。


4月初旬の韓国における公式発表では、ペクリョン島哨兵の目撃証言というものが報じられていた。
何が問題とされたかといえば、「白色閃光柱」を見た、などということではなかった。
船体が、”V字に曲がったかどうか”、ということだった。

何も知らない哨兵は、うっかり「見たまんま」を喋ってしまったのだよ。情報統制側は、まさかペクリョン島の人間が事故当時の目撃証言をするなどということは「知らなかった」んだよ。だから、漏れたわけだ。

そうして、哨兵はモニター監視をしていた時には、「逆V字に曲がった」と証言してしまったわけだ。先に韓国マスメディアがその情報を掴んで、報じてしまった、ということさ。軍当局は、この証言を否定するのに四苦八苦し、「いやいやV字に曲がって沈没したんですよ」ということを強調するに至った、ということです。

だから、疲労破断説というのが残り続けた、というわけなのだ。

どうして哨兵は、高さ100mにも達する「白色閃光柱を見た」と言わなかったのか?人間の証言なんていうのは、「最も印象深い所」を先に表現することが多いんだよ。工場などの爆発事故の目撃証言なんかもそうだ。非常に大きな爆発音や衝撃音、激しい閃光、そういったものをまず表現する。その後に、冷静に記憶を辿れば、煙はどうだったとか周囲の破壊状況とか逃げる人々の動きとか、細かい部分を証言するもんなんだよ。
だが、島の住人や哨兵の誰も「白色閃光柱」というのを、初期の頃には証言してなどいなかった。巨大な爆発音なんかも聞いてない。沈没事故から2時間程度経過後の、「砲声(銃撃音?)」は証言にあったけれどもね。


哨兵は本当のことを話してしまったんだよ。
最初は、「への字」に曲がる様を見ていた、ということさ。ついつい、その通りに喋ってしまったはずなんだよ。

哨戒艦の破断面をみると、下面側にまるで「ドーム状」のような大きな凹面がついていたでしょう?
あれは、球状のような形状の硬い物体が衝突した際にできる圧力変形によるものではないのか?
まるで”原潜のノーズ部分”のような「ドーム状」の物体が衝突した際にできた圧痕のように見えるわけだ。そうして、まずはじめに、船は「への字」状に曲がってしまい、座礁したかのように船体が持ち上がるような動きとなり、その後に着水して逆方向に曲がって破断に至るというのは、考えられないわけであるまい。


バブルジェットの破断面であると、恐らく「ドーム状の圧痕」というものは形成されない。過去のバブルジェットの研究なんかでも、切断面の爆発側は強い圧力がかかるので、むしろ「キレイに切れる」はずなんですよ。
機械なんかで、水圧によるカッターという装置があるでしょう?あれは、非常に高圧の水をぶつけて、材料をカットしてゆくというものですが、強い圧力の「水で切れる」という現象を利用したものなのですね。普通は「細い水流」を作り出すことによって切れるわけだが、魚雷爆発の際には圧力の高い水の幅がそこまで細くないので、カッターに比べればもっと鈍的な切り口になってしまうであろうことは十分推測できる。

hogging時の「船体のたわみ」限界を超えるわけではないから(限界を超えれば折れる)、変形と応力集中は起こるかもしれないが、球状の爆発圧痕が船体に残るわけではない、ということさ。ジェットによる破壊は、ドーム状の変形をもたらすことはないはずである。上に書いたように、水圧カッターのような役割をするわけですから。
沈没艦引き上げ時の「切断面がスパッと切ったよう」云々というのは、そういう「魚雷爆発であれば起こりうる一般常識的な情報」が意図的に流されたものと推測され、半円形の圧痕が残っていることに「疑問を抱いて欲しくなかった」ということなんでしょう、多分。だけど、そう深く考える一般の研究者たちとかがいるわけでないし、爆発後の材料とかをよく見たことがある人たちなんて限られているから、よく判らなくても当然だろうとは思いますがね。


韓国当局は、マスコミの追及に対して、もっと詳しく調べるけど「V字に曲がったのが正しいんじゃないのかな」という発表をして、この問題を終息させたわけなんだよ。
哨兵が見たものは、初めに「への字(逆V字)」に曲がり、後から「V字」に曲がって沈没していった様であり、どちらも正しい証言のはずなんですよ。いずれか一方の2択ではない、ということさ。韓国当局は、これをV字という落とし処にしたというだけである。


哨兵が見たのは、魚雷攻撃によるバブルジェットの「ホイッピング現象」ではなかった。魚雷攻撃ならば、閃光は勿論、巨大な水柱を見るからだ。どちらの証言もなかった、というのは、後から付け加えられた証言である、という可能性を高めるということなんだよ。
爆発の際の巨大な閃光を見ていたのであれば、「沈む前に、ピカッとなったよ」と言うに決まっている、ということ。この「ピカッ」という証言がありさえすれば、疲労破断は否定的となる。もっと言えば、最初から【「ピカッとなった時」のTOD画像】を公表すれば、即座に「ああ、多分爆発だね」という線になるに決まっておろうが。そもそも画像という証拠があったんだから、画面一杯が閃光で真っ白になった画像を出せばよかったんじゃないのか?(笑)

それが何故行われなかったか、といえば、そんな「画像は存在しないから」だろ。事故直後に見たTOD画像は、そういう画像ではなかった、ということさ。仮にこれから出してきたとしても、それは捏造された証拠としての疑いが強まるだけだろうね(笑)。

日本が本物のバカでなければ、こうした「カード」は有力なものにできた可能性があったにも関わらず、おバカ揃いの官邸や外務、防衛省どもが潰したというわけさ。いいか、「知っているけど、敢えて言わないでおきましょう」という、そのこと自体に価値があるってことなんだよ。その代りに「こうして下さい」というのが外交なんじゃないのか?


毒ギョーザ事件の時に、そのことは既に書いただろ。
どうして、そういう簡単なことが理解できんのかね?