いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

日本という病~2

2012年07月07日 23時31分05秒 | 社会全般
追加ですが。

国会事故調の報告書はまだ目にしてなくて、報道ベースでしか知らなかった。特に昨日取り上げた東京新聞長谷川氏の書かれた記事が非常に参考になったが、原文の方まで見る時間がなかった。

が、本日目にした記事は、もっと驚くべきものだった。

>http://ukmedia.exblog.jp/18197552/


そうだったのか…
国会事故調がなかったら、日本は世界中の笑い者になったままであったろう。再度、有難うと言いたい。


拙ブログの思いを今年の5月に書いたのだが、これとほぼ同じような感じだった。

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/c51b23d08838a827c7a404fcdb212621


もっと言うと、11年3月16日に書いた記事でも指摘したし、その後5月にも書いたが、誰も見向きもしなかったわけである。

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/8aaa8a97557c3beb09b214366627d347


ぼくがたった一人でいくら挑戦しようとも、権威と権力を握ってる側(政府、霞ヶ関、学者、マスコミ含め)が封じ込めをする構造になっているのだ。そこに応援団として加わるのが、経団連会長や経済同友会会長、全銀協会長なとといった社会的地位の高いと目される人間たちなのだ。

こうして、東電を中心とする腐敗体制・隠蔽構造が完成体となってしまった、ということである。こんなものを打ち破れるものなど、存在しないということなのだ。向こうにとっては、痛くも痒くもない。総理大臣さえ取り替えることが可能なくらいなのだから。

そういう点においても、国会事故調の果たした役割は、驚嘆に値するものだった。

ぼくのような雑魚がいくら吼えても何にもならなかったが、少しばかり報われたかもしれない。ただ、日本が世界に与えた負の影響が消え去るわけではないので、申し訳ないことに変わりがないのですが。


日本という病

2012年07月07日 22時28分30秒 | 社会全般
(別館の方に書いたまま、こちらにアップしてなかった…)


Fukushimaの悲劇―福島原発事故は、1年半もかかって事故原因の妥協点探しが行われてきた。事故調査主体は東電内部、民間、そして政府の機関があった。次々と発表された調査結果は、真の原因究明ということからはかけ離れた、政治的妥協の産物のようなものが多くあった。踏み込めない一線というものが、死守され続けた。そこには、反省もなければ教訓もなかった。事実に迫ろう、真実を国民の前に明らかにしよう、という姿勢が決定的に欠けていた。


このようなことが行われてしまうのは、日本という病気そのものだ。
多大な迷惑をかけ、心配をさせてしまった世界中の人々に、日本国民として心からお詫び申し上げる。このような恥ずべき事態を収拾できず、誠に申し訳なく思う。


福島原発事故が明らかにした病根は、極めて深い部分にまで広く及んでいるのである。表立って見える部分に留まらない、あらゆる部分に浸透しているのである。

以前にも書いたはずだが、これまで福島原発事故についても、その他の原発行政全般についても、理路整然と事実に基づいて説明できる人間が誰一人登場してこなかったのだ。
出てくるのは、どれもこれもウソを上塗りし、言い逃れに終始する人間ばかり。普通の国民や報道陣の無知をいいことに、誤魔化して丸めこもうとする人間ばかり。事実を隠蔽することに血道をあげ、わざと正確なデータや証言などを隠す。


日本を代表する大企業、エリート官僚たち、専門家と称される学識者たち、政権中枢の政治家たち、そういう中に、誰一人として「まともなことを言う人間」というのが登場してこなかった、ということそのものが、重篤な病であることを物語っているのである。そして責任を追及すべき立場のマスコミまでもが、彼らの側に加担した。情報隠蔽に手を貸し、大本営発表の如き”体制側”の情報のみを流し続けた。そこに疑問を差し挟む人間や、正論を唱える人間は決して表舞台に登場することがないように、マスコミの情報統制が続いているのである。電力需給問題も同根なのだ。


これは真の病気である。
権威そのものの崩壊、著しい劣化、ということである。


そんな中、殆ど唯一と言ってよい救いは、国会の事故調であった。
関係者各位には、最大の賛辞を贈りたい。ここまで誰も立ち向かうことのできなかった難事に挑み、最も客観性を備えた報告となったであろう。人災という事故原因の核心に迫る分析を、よくぞ行ってくれたと思う。


>http://satoshi.blogs.com/life/2012/07/engineer.html

こちらの人も、日本の抱える構造的問題点を指摘している。やはり、底流にあるのは日本の病弊であり、それは個人レベルの資質とか過失などといった問題ではない。構造、或いはシステムそのもの、ということだ。全くその通りだ、御指摘の通りだと思う。


普通の人間ならば、津波が原因だという説明に疑問を抱くのが当然だったのだ。

11年3月22日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/151041e268f19a01d120e83ab332fd0a

事故当初から、不自然な説明とかがあった。
俄かには信じ難いというのが、当方の抱いた印象だった。


11年3月28日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/b28a90d4a75950cf0a2b2edf0fdffb07


しかしながら、政府も東電もマスコミも、ひたすら隠し続けた。原発関連業界にいる人間たちにしてみると、本当はこうだ、というようなことを言いたくても、言ってしまえば「爪弾きに遭う」ということもあるだろうし、マスコミが「まともな人」を一切相手にしないことにしてしまえば、結局正しいことなど広く伝わらないということなのだ。

当時の記憶の新しいうちに、きちんとした原因究明をしよう、ということにするべきだったのに、そうしたこともできなくしたのは、体制側の連中だったのだ。

アメリカならば厳しく捜査されるだろう、多分。ここまで悪質な隠蔽を続けていれば、刑務所送りになっても不思議ではないはずなのだ。
ところが、日本では体制側の人間たちが「オール共犯者軍団」で結託しているから、何も明らかにはできないのだ。イジメの構造と瓜二つなのだ。
結託の輪を乱す人間は排除され不利益を与えられる。全体の体制(原発利権ムラ)維持に協力すれば利益があるが、手を染める仲間になることを求められ、加わってしまうと抜けられない(裏切り者として制裁を加えられる)のだ。


11年9月12日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/da07b9d81e438daaf1bd3403b835c176

(再掲)

普通ね、アメリカとかだったら、意図的に隠蔽したりなんかすると、ブタ箱行き確定ですわな。だけど、日本だと、守ってくれる「権力サークル」が存在しているんだよ。それは、政官財の中に、くまなく浸透しているのだ。そいつらのサークルに加わっている限り、恩恵を蒙り、権力を手にすることもできてゆく、というわけだ。原子力ムラで見られた現象と同じなんだよ。


反省なき原子力行政は、未だに愚かさなことを繰り返している。