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都知事選の感想

2007年04月09日 13時53分10秒 | 政治って?
結果はご存知の通り、石原氏圧勝ということでした。私の予想は案の定ダメでした。

都知事選を大胆予測する
都知事選はオワ


参考までに、私が予想すれば大抵は「全然違う結果となる」ということは確かであると思います(爆)。
呪いか何か?でしょうかね。ということは、「負けて欲しい」側を応援してあげたりして予想を書けば、本当に負けちゃうかも(笑)。


東京都民でもなければ東京の様子を見たわけでもないのに、勝手に書いてみたいと思います。まず第一印象は、予想できたこととはいえ、あまりの惨敗と言いますか、他が弱すぎたということでしょうかね。浅野氏逆転勝利のシナリオとして想定していたのは、「最高得票者が4割弱の得票率」であればチャンスがあるかも…という期待込みでしたが、石原氏に単独過半数を取られてしまったので、全く勝負にはなりませんでした。それにしても、石原支持がここまで票を伸ばすとは…ちょっと意外でした。

予想よりも、吉田+黒川の得票が伸びなかった。あと、民主支持層から石原票にかなり流れたことと、無党派層で石原支持が堅かった、ということなのでしょう。浅野170万票は「健闘しましたね」と評価されると思いますが、ボロ負けには違いなく、石原批判側の勝負手が「これ」というものが出せなかったということでしょうね。元々の石原支持+自民公明の組織票は磐石で、その他の層への訴求力も石原氏の方が上回っていたということでしょうか。4人以外の得票も思っていた以上に少なかった。


全体的には知事選が「現職全勝」であったので、世の中がそういう雰囲気であった、ということなのでしょうね。景気が上向いてる時には、「体制側が有利」ということなのかもしれません。多くの人が「変えて欲しい」って願わないと、現職を破れないですから。選挙ってのは、中々奥が深いのですね。



タミフル問題から見えること~その3

2007年04月08日 18時47分47秒 | 社会全般
今日は審判の日ということで、選挙結果を気にしておられる方々が続出中かもしれませんが、そんな話とは無関係のタミフルの話題です。


前の続きと言いますか、参考になるのが、これですね。

タミフル

良くまとまっていて、判りやすい。読みやすいです。

で、この中で取り上げられていた資料がコレ。

インフルエンザによる死亡者数


結構多いですね。で、ここで問題になってくるのが、「タミフルが死亡リスクを軽減する」という効果が果たしてあるのかどうか、ということでしょうか。

販売開始が2001年(H13年)くらいということのようですので、それ以後には「タミフルが投与可能・投与されていた」と考えられますが、「使っていても」死亡数がそれほど減っているわけではなく、むしろ以前よりも多い印象です。この辺は正確な資料とか数字で調べてみなければ判らないと思いますが、「使用例」でなおかつ死亡に至ったのか、「未使用例」だったので死亡したのか、といったことを見ないと何とも言えないでしょう。死亡数に関しては、インフルエンザのウイルスの違い(感染力?強毒性?よくわからん)によるとか、選択された治療法によるとか、何らかの影響を与える要因を見て年次毎の比較をしてみた方がいいと思います。


で、タミフル投与の理由として挙げられる、「インフルエンザの死亡例があるので、タミフルを使うのは当然」のような論調があったりしますが、これはひょっとすると「タミフルを投与しても、死亡数を減少させられるとは限らない(或いは、死亡数には影響を与えない、とか)」という結果も有り得るわけで、現時点では、何とも言えないのではないでしょうか。

すなわち、「インフルエンザで死亡する人がいるから、タミフルを使うべき」という理由は、いまいち使えない可能性がありますね。タミフルを投与できなかったとしたら、もっと死亡例が多くなっていた、というようなことを示せる、とか何か根拠があった方がいいでしょう。


そういうわけで、タミフルの正当性を主張する場合、「インフルエンザによる死亡例が数百人~数千人にも及ぶから」というのをその根拠とするのは、「ちょっと待った」方がいいのではなかろうかと思ったりします。それがなくとも、使用の正当性は主張できるはずです。



都知事選はオワ

2007年04月07日 13時44分28秒 | 政治って?
この前、余計な予想を書いてしまったが、どうも旗色は相当悪いかも。投票率自体が大したことなさそうな感じ。

都知事選を大胆予測する


山口氏の予測市場でも、圧倒的に開きがあるみたい。

H-Yamaguchinet 都知事選予測市場(46):浅野急落


うーむ、ムムム…むう…と唸ってばかりで申し訳ないが、厳しい状況ですな。
石原190万は堅そう。浅野130~140万程度では、大逆転勝利は……遠ざかる。吉田&黒川で100万くらいは取られてしまうだろうから、この分を集結しない限り無理だ。やはり「担ぎ手」の問題というのは結構影響するんだろうな。


選挙カーの人たちは、ウルサイし、交通の障害だし、何台も路肩に止めて演説している(使用許可を取ってるの?)し、ありゃ本当に止めるべきだと思う。学校の生徒にも、「授業中うるさい」と文句があるくらいですので。それと、窓から身を乗り出して所謂「ハコ乗り」?みたいにやっている人もいるようですが、暴走族ならば逮捕されるのに選挙カーだと大丈夫というのもヘンだと思うね。選挙カー禁止とするべきだ。

如何でしょうか?>総務省殿



日ハムが弱すぎる件について

2007年04月06日 20時32分56秒 | いいことないかな
本日の目玉は日本全国、「マツウザキー」といういかがわしい発音は関係ありませんが、「松坂」の初登板初勝利であったにも関わらず、当ブログでは何故か日ハムを取り上げずにはいられません(笑)。

いかに小笠原の抜けた穴が大きかろうとも、楽天以下に落ちている現況というのは如何なものか、としか思えないのである。しかもラッキーカードの楽天直接対決で連敗させられた日にゃ、一体何をやっとるんだ、ということなわけです。タルんでる!!

それにしても、本当に打てないな。得点力の大幅ダウンが心配されます。投手陣が頑張るって言ったって、3点以内に抑えていたら、それ以上取って勝ってくれないと、段々耐えられなくなっていくんじゃないかと危惧されます。エース級相手の場合であれば、多少は止むを得ない面がありますが、どの試合でも2、3点くらいしか得点できないと大変厳しいんですよね…。



タミフル問題から見えること~その2(追加あり)

2007年04月05日 20時48分24秒 | 社会全般
5)異常行動に関係する死亡数は多いのか

死亡そのものを許容せよ、ということを言いたいわけではありませんが、何らかのリスクはあるのは必ずしも防げません。
1つ前で見たように、55人の死亡で約0.002%、8人だと約0.0003%という「極めて稀な」ケースなので、マスメディアが当初から騒いでいた「異常行動と死亡例」というものが、他の何かと比べてどうなのか、ということはあると思います。

これはパロマ等の問題が騒ぎになった時に、ちょっと書きました。
一酸化炭素中毒死を考える
続・CO中毒死の事故


参考までに言えば、上限金利規制問題の時に取り上げた貸金業の団信ですが、保険金受取となった自殺者数は推定で年間1000人を超える水準であると思われ(死亡原因不明ならばもっと多いはずだ)、こちらの方がはるかに大問題と言えるのです。タミフルの方はこれまでの通算人数(6年間分くらい?)だが、こちらの自殺者数は1年間分で、なのだ。この件については、池田氏が死亡との因果関係について論理的に明らかにおかしい推定(池田信夫 blog 1段階論理の正義)をしていた―池田氏風な表現をするならば「一知半解な知識で判ったような口を叩く」ということだ―が、「多重債務を抱えて自殺する確率よりも、はるかに死亡リスクは少ない」(笑)と世の中に知らしめて欲しいものです。

どうしてタミフル問題の時には、経済学信奉者たちは、お得意の経済学理論で「因果関係があってもなくても無関係に、タミフル服用は経済学的に正しい」とか主張してくれないのか残念です。世間の人々も、タミフルよりも多重債務者の自殺の方がもっと大問題なのだ、と認識して頂ければと思います。


<また書いておきますが、本当に「貸金に債務のある人」と「貸金に債務のない人」との間で死亡リスクに差がなく、世間一般の人々と同じ程度なのであれば、住宅ローンの団信と同じ保険料率の設定で良さそうに思えるのですよね。でも、サラ金の団信だと保険料率は高いだろうと参考記事でも推測しました。理由としては、恐らく「死ぬ確率が高いから」ではないかと思うのですが、生命保険というのが何か決められた料金体系ということで、団信はどれでも同じということであるなら、住宅ローンの場合と同一ということもあるかもしれません。自殺原因として色々あるけれど、経済的理由というのは主なものの1つであり、債務がある場合には誘因となり得るであろうと考えています。なので、「貸金に債務を有する人」という群と、「住宅ローン債務を有する人」という群や「債務を有しない人」という群で比較したら、貸金債務の方が自殺するリスクは高いと予想しています。>


「多重債務者はせいぜい1割に過ぎず、残りの9割は大丈夫なんだ」とか、「破産はサラ金の融資や金利のせいじゃない、ライフイベント(つまりは個人差)だ」とかの主張を展開していた方々が、その理屈をタミフルに対しても同じように適用しないのは何故なのか、とは思いますね(笑)。こうした理屈に従えば、約3500万人中の僅か128人についての問題は「誤差範囲」でしかないわけで(オーダーが違うでしょ?全然)、因果関係の推定も何も、「元々問題は存在しない、個体差でしかない」と直ちに結論付けても良さそうですが?とりわけ経済学理論を重視しペーパーに書かれたモデルの正当性を主張する人々にとっては、「疑う余地のない理論的で科学的なモデル・考え方」ということでそれを支持することは確実なのではないかと思いますね。

多重債務問題について、「科学的」に因果関係を推定できる理論体系を経済学分野で有しているのであれば、こうしたタミフル問題のようなものについても、是非ともその威力を発揮してもらえればと思います。パターナリズム批判や勧善懲悪的世界観を否定するもよし、感情論に傾きがちな非科学的・非論理的な大衆を愚かと哂うのも結構ですが、他人を見下す前にまず自分の意見を科学的・論理的に説明してみて欲しいものです。自分で自分の主張を説明できないのは、疑問としか言いようがありませんね。例えば「喫煙によって医療費が増える(だから喫煙は良くない)」という主張をしていたのであれば、JT役員の反論みたいなもので、「いや、社会保障費は増加する(だから喫煙反対の理由としてオカシイ)」と言われ自分たちの論拠を崩されたからといって、「JT役員が言うべきことではない」みたいな人的批判をするのは方向違いですよね。むしろ、別な喫煙反対の論拠を提示して説明するべきではないですか、ということです。


6)今後どうするか

今のところ、厚生労働省側で何かの方向性を見つけ出すまでは、使用をできるだけ控えめにするというのが望ましいと思います(必要性があれば、勿論使う)。これからの時期だと風邪はあると思いますが、インフルエンザの流行のピークは過ぎていると思われますので、使用機会そのものが減少していくことになるでしょう。従って、異常行動の報告事例の発生は減少していくであろうと思われます。

本来、備蓄を進めるのにタミフルは品薄となっているので、国内での使用があまり多くない方が備蓄は進めやすいように思えます。初めの方に書いたように、世界的に見て「使いすぎ」(笑)という傾向はあるので、是正するべきであろうと思います。すると、これまで使っていた量を備蓄に回せるので、計画は早く進められるようになるかもしれません。


追加というか、前の記事にコメントを Indigoさんから頂戴しましたので、お答えを書いておこうと思います。


まずコメントを引用させて頂きます。



>簡潔に言ってしまえば、儲かるからでしょう。

 こちらですが、これはそれほど単純な話ではないです。そもそも現在の薬価というシステムでは、どのような薬を処方するかと、どれほどの利益が出るかは基本的に関係ありません。

 いわゆるジェネリックでもない限り、現在医薬品の仕入れ価格と薬価はほとんど同じで「高価な薬(ジェネリックの無いオリジナル等)」ほどその傾向は強く、タミフル(これ自体もさして高価な薬ではないですが、薬価差は事実上ゼロです。)を処方することが利益に繋がるという事実は、少なくとも現場レベルではありません。投薬、処方はその薬品数(というか処方数)に応じて保険請求額が上がるだけなので、飲み方の違う薬を複数出す方が儲かります。タミフルなんかだすよりも、咳止めシロップと胃薬でも出した方がずっと儲かるんです。

 更に言うと、ジェネリック(我々は通常「ゾロ」という蔑称を使います)を使った方がオリジナルを使うより遙かに儲かります。既述の通り、オリジナルはほとんど薬価差ゼロなのでそれ自体からは利益は出ない上に、販売単位が使用単位と一致しないため在庫リスクがシャレになりません。
 ところがゾロの場合、薬価も安いのですが実売価格はそれよりかなり安い物が大半で、使用することで在庫リスクを合わせても確実に利益が出ます。
しかも、後発品加算という「ゾロ推奨ポイント」が付くのでゾロを使うというだけで保険請求が増やせます。このため、ゾロを使うことは二重に「儲かる」のです。
 このあたりの実情は誤解されているのか、敢えてミスリードを誘っているのか、「高価な薬を使うと現場は儲かる」という嘘がまかり通っているので正直閉口しています。

 患者側の要求に沿うことで結果的に「客」が増えるという話ならともかく、タミフルの使用自体が直接利益をもたらす、という認識であれば、もう少し事実関係の確認をお願いします。
 念のために言ってきますが、殿様商売な中外からタミフルを使用することでバックマージン、なんて話は聞いたことがありません。そんな結構な話があるなら是非ウチにも持ってきてもらいたいくらいです。(笑)




このように「儲かるから」ということに対する抗議といいますか、実情をご紹介下さいました。私も実際のところよく知らない部分がありますので、大変勉強になります。有難うございます。非常に大雑把にまとめますと、ご趣旨は「タミフルを出すよりも、もっと儲かる方法がある」ということのようで、平たく表現すれば「タミフルを使うからといって儲かるわけではない」ということかと理解致しました。そこで、お答えしたいと思いますが、恐らくあまりに無駄に長かったのでお読みになるのが苦痛になられて、もう少し下の方をお読み頂かなかったのではないかと思います。

で、一部分は記事中に書いてあります。

『すると、抗生剤だの、解熱剤だの、咳止めだの、去痰剤だの、イソジンだの、あれこれと持たされるということになるのです。胃薬も付いてくるかもしれません。そうして比較的軽度の疾患であっても、医療費を消費してしまい、薬剤費が伸びることになるかもしれませんね。』

これは Indigoさんがご教授下さった、方法論と似ていますね。当たらずといえども遠からず、というところでしょうか。
で、「タミフルを使えばなぜ収益アップに繋がるのか」ということを説明したいと思います。前の記事の文脈から言って、私の意図していたところは「感染症の大部分は投薬が必要とも思えない」ということであることはご理解頂けると思いますので、即ち「何も投薬しない場合」と、「タミフルを投薬する場合」の比較ということになります。
で、早速お答えしていきたいと思います。

第一に、迅速検査のような検査が算定できるのではないでしょうか?正確には知らないですが、インフルエンザの診断を得るのに、検査を行うのですから、この請求が可能なのではないかと思われます。(増点1)

第二に、投薬に伴う処方料等の請求ができるのではないかと思われます。、院外処方では処方箋料が算定できるものと思っていました。(増点2)

第三に、薬剤仕入れを何処で行っているかによるかもしれませんが、院内よりも院外というのは利益が大きいと考えられます。Indigoさんのおっしゃるように、現場では儲けなんて殆どない、というのは実感として正しいのかもしれませんが、保険点数以下の納入が行われるという実態はほぼ皆無に等しいでしょう。医院などで仕入れると納入価格と保険請求価格にはほんのごく僅かしか差額は残されないと思いますが、処方、調剤や薬剤情報提供に係る費用を請求できる(増点3)のではないでしょうか。院外処方の場合ですと、主としてドラッグストアなどの利益となります。薬価差益自体は残存しており、通常R幅などとして決められているのではないでしょうか。2%くらい。これは厚生労働省側が設定してくるものであると理解しています。

しかし、儲けの本体はそんな処にはないでしょう。主に大手のチェーンストアに見られる手法でしょうけれども、取引額が大きいということから、価格交渉力が強いドラッグストアは存在しています。独禁法で言うところの「優越的地位」に近い実態なのではないかと推測されます。つまり納入業者は、保険請求価格から乖離した低い納入価格を強いられやすい、ということになります。そうした価格設定に不満なのであれば、ドラッグストアが「もっと安い業者から買うから、もういいよ」と言ってしまうことが可能だからです。それを怖れる(大手なので買入額が大きく経営上の影響力がかなりある)納入業者は、安い納入価格に同意せざるを得ないということです。大手チェーンストアが用いているのは「総価取引」と呼ばれる方法です。納入額によって値引き幅を変えるというシロモノで、薬剤の総納入額に連動しています。高額医薬品が多ければ納入総額が増大するので、値引き幅は大きくなっていくはずです。大手ドラッグの「総価取引」による値引き効果は6%くらいと言われています。従って、年間薬剤費がざっと6兆円以上、うちチェーンドラッグストアの売上は3兆円規模ですから、納入するだけで差益約1800億円をドラッグストアが召し上げていることになります(増点4)。「薬剤総額が増加すれば儲かる」ということが間違っている、とは言えないのではないでしょうか。


以上のように、増点1~4までを見れば、タミフルを一切処方しない場合に比べれば処方した場合には「儲けが増える」言ってもいいのではないかと考えます。

勿論、タミフルを処方されない場合よりも、処方された場合の方が利益が大きいということは多々あるので、全部がデメリットばかりとも言えないことは確かです。タミフルを使うなと主張しているわけでもありませんし、儲けることを全部否定しているという意図ではありません。




タミフル問題から見えること~その1

2007年04月05日 16時49分08秒 | 社会全般
色々と情報が出てきたり、因果関係がどうなのか判然としない状況で、厚生労働省としても困っているようです。

タミフル、異常行動128例・死者8人…厚労省調査 社会 YOMIURI ONLINE(読売新聞)

(記事より一部引用)

副作用情報は、輸入販売元の中外製薬が厚労省に報告したもの。これまで約1800件とされていたが、だぶりを除き、先月20日現在で集計・分析したところ、1079人分に上り、うち死者は55人だった。1079人の事例のうち、タミフル服用との関連が最も注目されている「異常行動」については、建物からの飛び降りだけでなく、「ウサギ跳びをする」「興奮して走り出す」「ベッド上で跳びはねる」など、様々な事例が128例あった。このうち、10代が57人(44・5%)、10歳未満が43人(33・6%)で、あわせて8割近くを占めていた。異常行動による死者は8人で、うち10代が5人だった。服用後、就寝中に死亡するなどの「突然死」も9例あった。

一方、今回の集計対象には入らなかったが、先月21日以降今月3日までに、死者12人を含む185人分の副作用情報が中外製薬から厚労省に報告されていたことも明らかにされた。短期間に死亡事例が多く報告されていることについて、厚労省では、「社会問題化し、情報が増えた」とみている。追加報告分も含めると、タミフル服用後の転落・飛び降り事故は10代で19人(死亡4人)、20歳以上で4人(死亡2人)となる。

タミフルを巡り、厚労省は当初、服用と異常行動との因果関係は「否定的」との見解を示していたが、先月、服用後に異常行動をとって、建物から転落し、けがをした事例を精査していなかったことが判明。「否定的」との見解を撤回するとともに、副作用の疑われる事例すべてを検証しなおすことになっていた。タミフルは05年までに、国内で約3500万人が使用したと推定され、全世界での使用量の8割近くに上るとされている。


数字や中身については、後で見て行きたいと思いますが、まず基本的なところから考えてみようと思います。

1)どんな薬物にも危険性はある

参考記事1
参考記事2


根本的な認識の問題なのですが、どのような薬物を用いても、何らかの重篤な障害をもたらす可能性はある、ということをまず受け入れてもらうべきではないかと思います。アスピリンや抗生物質の発見によって、人類が手にした利益は大きかったと思いますが、それら薬物においても最悪の場合、死亡リスクは「必ずある」のです。しかし、これらを全て規制して用いないとすることはほぼ考え難いのではないかと思えます。メディアの攻撃がこうした普通の薬物に向けられているようにも見えません。

<寄り道:
タミフル報道に関しては、当初の煽情的な印象がないでもなかったのですが、段々と沈静化してきたかのようです。少し良くなってきました。厚生労働省の発表を受けて、かつてならば「○○の事例が~もあった。製薬会社や厚生労働省は情報を集めるのを怠ってきた。情報があるのを知りながら対策を行ってこなかった」みたいな感じで、大雑把に言うと「責任追及キャンペーン」のようなモードに入るのですが、昨日今日の記事を各社見てみると、判明している事柄はその通りに数字をきちんと並べていて、前みたいに余計な「形容詞」が付けられていないようです(笑)。記者の方々の「主観・印象・感情」を織り込まないで書けている、ということです。これは格段に良くなった部分だろうと思います。後は、識者コメントとして、あまりに同一人物ばかりに偏らないように配慮するべきであると思われます。個人的意見だけがフォーカスされてしまって、あたかもそれが「絶対的に正しい、学術的に正当である」という印象を大衆に与える危険性があるからです。でも、製薬会社・厚生労働省バッシングに徹することが問題解決にはならないので、メディア全部がその方向に押し流されずに踏み止まったことは、以前に比べれば向上したと思います。>


まず最低限必要なのは、「どのような薬物でも死亡することは起こりえる」ということを知ってもらう、ということなのです。今回のタミフルの異常行動と死亡数の問題ですが、(表現に問題がありますがご容赦下さい)比較的少ないように思われます。単一商品同士の比較では少なくない可能性はありますが、例えば「H2-ブロッカー」服用者における死亡者数は恐らくもっと多いと思います(調べてないので不正確かもしれません。代表的胃薬の一種で、商品は複数種類あります)。しかし、こういう薬物に関しては、社会全体で騒ぎになったりはしていませんね。規制緩和の恩恵を受けて、市販薬として薬局で手に入るようにさえなりました。でも、最悪の場合を考えると、死亡リスクは必ずあるのです。タミフルみたいに騒ぎにならなければ、みんな何とも思わずに飲んでいるのです。「タミフルの方が死亡リスクは低い」場合、マスメディアとかは何と思っているのか伺いたいとは思いますね(実際には死亡リスクを統計的に調べないと分らないと思うので、「タミフルよりも危険な薬物」と銘打って誰か調査してみて欲しいです。恐らく結構出てくると思いますけれどね)。


何度も持ち出すオヤジギャグで申し訳ないのですが、「クスリはリスク」ということを全員が認識しておくべきです。アナフィラキシーもあれば、スティーブンス・ジョンソン症候群もあれば、肝炎もあれば、その他モロモロがあったりするのです。以前にも書いたが、際限なき説明義務が課され、事後的に「納得できない」ということを言われてしまえば、全員を医者と同じ知識レベルにしない限り無理です。「死ぬかもしれないと判っていたら、薬を飲まなかった」ということであれば、そもそも病院なんかには行かずに、ありとあらゆる薬を服用することを自ら止めるべきです。


2)なぜ日本でタミフルの使用量が多いのか

簡潔に言ってしまえば、儲かるからでしょう。タミフルに限らず、日本の医療の特徴として「薬漬け」などと称されますが、どちらかといえば日本では医師の知識や技量に対する評価が低く、検査や投薬に報酬が設定されている為に、必要性があまり高くなくても投薬してしまうということになりがちなのではないかと推測しています。診療報酬の「歪み」がそのまま治療に反映されている、ということでもあります。

別な側面では、患者側の要望や姿勢ということがあると思います。普通、風邪で熱があって、頭痛が酷く、咳が続いて睡眠も妨げられる、といった症状であると、病院へ行ってしまう国民は多い、ということでしょう。基本的には余程のことがない限り、風邪くらいなら家で寝ていれば治るものだろうと思いますが、そうではあっても病院へ行きたい人は少なくない、ということなのです。で、わざわざ病院へ行って長い時間待たされた挙句に、「ハイ、家で寝ていれば治ります」とか言われて、手ぶらで帰されてしまうと、多くの人たちが大変不満に思うわけです。熱を何とかしてくれ、頭痛をとってくれ、咳を止めてくれ、…色々と要求があるわけです。これを「自然に治る可能性が最も高いですね」とそのまま帰す訳にもいかない、という事情なんかがあるのではなかろうか、と。すると、抗生剤だの、解熱剤だの、咳止めだの、去痰剤だの、イソジンだの、あれこれと持たされるということになるのです。胃薬も付いてくるかもしれません。そうして比較的軽度の疾患であっても、医療費を消費してしまい、薬剤費が伸びることになるかもしれませんね。

タミフルにしても、この流れに沿って大量に使用されるようになっていると思います。何とかしてくれ、という要望、医療側の経営的な面、そういったものが影響していると思われます。


3)タミフルはこれほど必要なのか

色々なご意見もあるでしょうし、特に専門家の意見の方が重要であると思いますので、あくまで個人的な見解を述べておきたいと思います。

日本のような使用状況は、適切とは思われません。そもそも感染症の多くは、「医者や薬物が治してくれるわけではない」、ということを頭の片隅におくべきではなかろうかと思っています。薬物の効果は勿論ありますし、「ないよりあった方がよい」のは当然です。昔は退治ができなかったような感染症にしても、かなり撲滅してきたという歴史的経緯があったりしますので。ただ、治療効果のある薬物が登場したから感染症が大幅に減ったのかどうかは、不明な部分があるかもしれません。上下水道の整備(感染機会や媒介の繁殖抑制効果とか)、貧困による低栄養状態の解消や過酷な労働環境の改善(体力低下が軽減され免疫力低下を防ぐことで感染防御力が増す)等による効果の方が大きい可能性もあるかもしれません。それでも効果的な薬物があることのメリットは十分大きいと考えられます。

こうした利益は享受されていいのですが、医者や薬物の役割というのは、「自分の体が自分で治そうとする働きを手助けする」というものであって、細菌やウイルスに対する最も効果があるのは「元々持っている自分の免疫能力」であるということです。高齢者や慢性疾患を有していたりして免疫力低下となっている人だと、この防衛力が低下していたりするので、うまく退治できない場合が出てくるのです。それを援護するのが薬物である、ということです。薬物という援軍がなければ、細菌やウイルスなどをやっつけるまでの時間がちょっとかかってしまうかもしれませんが、それでも自分の防衛力だけで鎮圧可能であることが多いのです。


変な喩えで申し訳ないですが、また例で考えてみましょう。

ある町(=臓器や体のどこか)に時々犯罪者(=細菌やウイルスなど)たちがやってきて悪さ(=感染)をするとします。この町には保安官(=免疫担当細胞など)がいつも巡回していて、犯罪者を見つけると直ちにやっつけてくれます。平常時には犯罪者の数は凄く少なく、保安官の能力だけで退治できるのです。でも、流れ者みたいな犯罪者集団が大量にやってきて暴れまわると、いつも巡回していた保安官だけでは対処できなくなるのです。そういう場合、町は破壊されたり損害を蒙るわけですが、保安官は増援を呼ぶので、大規模な警察部隊(=抗体やリンパ球など)が投入されることになります。

増援が到着するまでの間に被害を蒙るのが、感染のよって生じる様々な症状―たとえば発熱、頭痛、下痢、等々―として出てくるのです。保安官は増援部隊が到着するまでの間は、多勢に無勢で苦戦を強いられるのですね。そういう時に、一気に局面を変える為に薬物は使用されるのです。まあ、言ってみれば攻撃ヘリが突如現れて、保安官に加勢してくれるのです。強力な効果を持つ薬物であったりすれば、大量に襲い掛かかてくる犯罪者集団に向けて「バルカン砲で斉射」とか、破壊力抜群の「ロケット弾で吹き飛ばす」とか、そういう威力を発揮してくれるのです。で、その後、増援部隊(抗体とか)が到着して、犯罪者たちの殲滅作戦が行われ、完全制圧されます。攻撃ヘリは地上部隊ではありませんので、完全制圧は地上部隊が行う必要があります。薬物を使用しない場合だと、増援部隊が到着するまで保安官が持ちこたえられなければ町は完全に犯罪者集団のものとなり、隣町などが次々と襲われていくことになります。最悪の場合には、どの町でも犯罪者たちが勝利するので、敗血症や敗血性ショックなどに陥り、多臓器不全なんかで死亡することも考えられます。

高齢者とか免疫力低下のある患者などでは、元々の保安官が弱かったり、持ってる装備がリボルバー1丁しかない(他のみんなはショットガンを持っているのに)ので反撃力が弱い、などというような状況でしょうか。エイズウイルスの場合であれば、この保安官にとりついて保安官の機能を奪うので、他の犯罪者たちがやりたい放題になるのです。これが免疫不全、ということです。いつもなら保安官にビビッて何もできないような、ただのチンピラ風情(=日和見感染みたいなもの)でさえも暴れまわることができ、これに勝てなくなってしまうのです。

元々持ってる保安官や警察部隊の能力がどの程度なのか医師が判断して、攻撃ヘリすなわち薬物投与を行うかどうか決めるということになると思います。で、普通の人たちであれば、そんなに弱くはないので攻撃ヘリは要らないはずだよ、ということになりますが、大勢の人々が「もっと楽に勝たせて欲しい」という要求をするので、攻撃ヘリを頻繁に使ってしまう、ということですね。


4)タミフル使用の決定責任は誰が負うべきか

現状でも問題になるのは、主に患者(需要)側が決定するべきか、それとも投与する医師(供給)側が決定するべきか、ということですね。需要側は「医師と同じように判断するのは難しい(=だから医師という専門職がありそれを利用する)から、医師が決めてくれ」という意見はあっても不思議ではないですよね。しかし、異常行動が起こるかもしれないんだったら、飲まない方が良かったのではないか、全てのリスクを十分聞いていなかったから納得できない、という意見が(特に事後的に)あるかもしれず、供給側は「患者側で判断してもらうしかない」という意見を取らざるを得ないように思えます。

医療裁判などで患者側の決定権限が重視され、リスク判定についても「正確に説明しないとダメだ」ということになっているので、完璧なリスク評価は理解を得るのが難しいのですけれども、患者側に決定させる以外にはないように思えます。供給側がそれだけの決定責任を負えないと思えますね。


上に挙げた読売の記事の数字から、少し考えてみます。

推定される投与人数ですが、3500万人ということで、国民の4人に1人くらいの割合になっていて、さすがにこれは多すぎではないかと思えますが、実際は判りません。本当に、これくらい飲んでいるのかもしれません(重複があるのかもしれません)が、一応計算上分りやすくする為に、1280万人の2倍で2560万人が使用したものとして計算します。すると、2560万人中、異常行動は128人で、死亡が8人、報告数は1079人だった、と。これを前提とすれば、異常行動の発生は20万分の1の0.0005%、死亡は32万分の1の0.0003125%、報告数でも0.004215%です。これを聞かされたとして、需要側はうまく判断できるでしょうか。まあ、大雑把な数字で言うとしても、「過去には、1万人に1人か2人くらいの確率で死亡が確認されています」(最大の55人で見て)、「異常行動では30万人から40万人に1人くらいの死亡が確認され、異常行動自体は20万人に1人くらいです」、とか聞かされた需要側が適切に自分で判断できるものなのでしょうか?裁判所の判決からみると、「こうした説明義務を果たさないので、義務違反」とか認定されるので、止むを得ないでしょう。

更に、「服用しなかった場合の死亡リスク」というものが、これより多いのか少ないのか正確には判りません。万が一、飲まずに過ぎて死亡した場合には、「薬を服用しやすい環境を整えていなかったので義務違反」とか、「有効な薬物が存在していたにも関わらず提供しなかったので治療に落ち度があった」とか、裁判所が認定するわけです。これでどうしますか?どうしたらいいんでしょうか?


自分の9歳の子どもがインフルエンザであるとします。医師は言いました。
「タミフルを服用するかしないかはあなたが決めて下さい。飲んだ場合には、異常行動で死亡するのがざっと30~40万人に1人ですが大半は10代くらいの若年者です。飛び降りなどの危険性はあると思っていた方がいいでしょう。他のアレルギーショックなど死亡原因はいくつもあるので、飲む場合は一応覚悟しておいて下さい。また、飲まずにもっと重篤な肺炎や脳症となることもあり、この確率は定かではありませんが、毎年出ていると思われます。死亡に至たるのは数人規模であると思われますが、死亡せずとも一生涯脳に障害が残り、脳性麻痺となってしまうこともあります。さて、服用をどうしますか?」

これを全患者でやっていく、ということなんですよね。もしも医者が決めたとすると、その決定には問題があった、という解釈で飲んでも飲まなくても事後的に追及されるので、あとは「需要側の自己責任でやって下さい」ということに行き着くしかないのですよね。これを聞かされた側は、「どうやって考えたらよいのか分らない」というのが大半ではないかと思いますが。おまけに「自己責任ということで片付けていいのか」などと追及されるなら、もうどうしていいか判りませんね。誰が決めますか?それとも使用するかしないかを、機械的に決めておきますか?法規制などで?(笑)

生体反応は機械的になんて決定できんのですよ。患者をよく診て、医師の人生全部の知識と技量と注意力を傾けて、そういう中から「何かを決める」ということくらいしかないわけですよ。それをマスメディアの責任追及とか医療裁判なんかで否定されれば、後は、正しく考えられるか、適切に判断できるか全く判りませんけれども、当てになってもならなくても「個々の需要側の判断・決定」という曖昧で脆弱な決定機構を利用するしかなく、そこでの意志を尊重するしかないのです。これまで「そういう難しいこと」は、医師が判断してきたのですよ、需要側の代わりに。需要側に判断を委ねるとはどういうことか、司法界だけじゃなく、全国民がよく考えてみた方がよいのではないかと思います。


長くなったので、とりあえず。
続きはまた。


中西先生勝訴の報あり

2007年04月05日 14時15分15秒 | いいことないかな
前に取り上げましたが、中西先生の勝訴であったそうです。でも控訴の可能性はまだ残されているので、どうなるかは分りませんね。

とりあえずは良かったのではないかと思います。お疲れ様でございました。


J. Nakanisi Home Page


判決文を探したが、ダメだった。判例Watchにも出てなかった。因みに横浜地裁の新着は昨年10月が最後ですので、今後も出てこない可能性が高いかもしれません。前から何度も要望しておりますが、判決文の迅速な公開、電子化推進を一刻も早く実現して頂きたいものです。エネ庁のHPに無駄金を大量投入できるのであれば、その分を法務省に回してあげて下さい。

私が政治家だったら、公約に入れるぞ(笑)

公開されることで、批評に耐えうる判決文かどうかということも出てくるので、法務省は何とか予算獲得を頑張って下さい。お願い致します。


ああっと、書き忘れたのですが、弘中弁護士って、あの有名な弘中弁護士でしょうか?本当に泣く子が黙るかどうかは知りませんけれども、辣腕弁護士という噂らしいので、高額な弁護料を心配してしまうのですが、実際どうなんでしょうか?勝率の高い弁護士も、負けてばかりの弁護士も同じ料金だと、なんだか損な気もしますが…(笑)



「中二」改め・・・

2007年04月04日 22時48分42秒 | 俺のそれ
春から中三となるウチの子の友人関係の話題。
家に遊びに来ていたので、思い切って「オヤジの質問」を敢行(笑)。緊急アンケート調査と称して、女子のみに質問した。
それは、「中三女子の興味の対象を知りたい!」ということで、チラシの裏(これ、本当です。我が家では裏が白い紙は常に取っておくことになっているので、いつでも何でも書けます。笑)に書いてもらった。調査対象は3名です。一応、サンプルは極めて偏りがありますが、ご了承下さい。

(1人3つ書いてもらいました。同じ人が選んだものを列記しています)

◇アンケート結果

漫画・アニメ部門:
「ホリック」、「エンドレス・マーチ」、「ツバサ・レザボア・クロニクル」
「アイシールド21」、「銀魂」、「ツバサ~」
「ホールド・ミー・タイト」、「ホリック」、「ツバサ~」

ノベル部門:
「NHKにようこそ!」、「きみにしかきこえない」、「ネガティブ・ハッピーチェーンソー・エッジ」
「死神のバラッド。」、「乃木坂春香の秘密」、「テイルズ・オブ・シンフォニア」
「世界のキズナ」、「死神のバラッド」、「アナザー・ホリック・ランドルト環エアロゾル」


だそうです。ほとんど知らん。
彼女たちはアンケートの答えの他に、何かのアニメキャラを書いてくれていた。意外にうまいじゃないか、と思った。これは関係ないけどね。

以前、ウチの子と「ホリック」「ツバサ~」の劇場版を観たことはあったが、もう訳がわからんね。でも、彼女たちは結構詳しく知っているようであった。なんでこんな「オタク趣味」みたいな感じ(悪い意味ではありません、念の為)になっているのか判らないが、これが中三の実態であるということだ。女子とはいえ、侮れないな(笑)。

参考までに、彼女たちは作家さんのことを呼ぶ時は、「~先生」と呼んでいた(笑)。漫画読み過ぎだっつーの。編集部の戦略にまんまと引っ掛かっているのであろうか。「今週は○○先生はお休みです」みたいなやつとか。

まあ、サンプルによるのかもしれないが、昔こんなに「漫画に詳しい女子」みたいなのは皆無と言ってよかったぞ。今では、男女を問わず、こうしたアニメだの何だのというサブカル?みたいなものが受け入れられているということなんだろうか。時代の違いを感じた(笑)。

やっぱりオヤジなんだよな~
既に彼女たちの話題にはついて行けなかった。うーむむむ…



JT役員の反論は不適切か

2007年04月03日 21時38分54秒 | 社会全般
JTの重役曰く「禁煙すると長生きするから医療費が増える」Garbagenewscom


ここ最近タバコの記事が多かったりしますが、ただの偶然です。
確かに「おまえが言うな」と一般的に言われてしまいがちと思われますが、JT役員の反論は判らないでもないと思いました。

JT側としては、「喫煙によって医療費が増える」という論に対抗して、「その考え方は誤ってるんじゃないか」という論を提示したに過ぎません。「喫煙によって、社会保障費は増加せず、むしろ減少させるかもしれない」という経済学的な考え方を示すのは、不適切とも言えないと思われます。喫煙反対派は「医療費が増加するから良くない」という論拠を持ち出せば、「社会保障費全体では減少するから、その理由で反対するのはおかしい」と反論されてしまう、ということが判った、ということではないでしょうか。だからと言って、喫煙が肯定される訳ではありません。多くの人々がどう考えるか、何を優先するか、ということなんだろうと思います。たとえ費用が増加しても、寿命延長が一番望ましいと考えるなら、それを選択するべきでしょう。


一番気になったのは、研究費の問題。タミフルと同じ構図ですね。

参考:利益相反と研究費の寄附

研究費が出された論文については疑惑が残る、というのが、割と普通の感情ということなんでしょう。では、研究費の寄附を全部止めるのがいいのか、ということが問題になるかもしれません。ただでさえ研究費が少ないってのに、更に削られてしまうということになればキツイでしょうね。企業系(多くの製薬会社とか)の研究所なんかだと、研究自体を行っていくことが難しくなるだろうね。基本的に利害関係に立脚している訳ですし。これは非現実的ではないかと思えます。でも、基本的には情報を「オープンにしておく」ということでかなり対処できると思うのですけれどもね。それをやっても読み手にバイアスは残るだろうし、研究側が都合よく結果を出そうとしてくる可能性だってあるけれど、根本的には「その論文をよく検討してみる」ということが大事なんだろうと思うのですよね。「疑いの目」を向けられていても、その目の前で「ごまかす」「都合よく結果を出す」ということをやるなら、一度や二度は通用しても段々厳しくなっていくと思うけどね。そんなに甘くないでしょ、普通は。


早稲田大学消費者金融サービス研究所も似たような環境に置かれているのではなかろうかと、これまで同様に勘繰ってしまうわけですが、彼らが研究費の出所を公開していたり、論文にその旨を書いたりしているのかどうかは定かではありません。一応、過去に見たペーパー類に書かれていたものを見たことはありませんが、ひょっとすると最近のものだと書いてあるかもしれず、この辺りは確認していません。非難されたタバコ関連研究と重ね合わせてみますと、研究費を特定分野の企業から貰っているというのが、似てるんですよね。どちらも「悪者扱いされやすい企業」という点も(笑)。

でも、大きく異なっているのは、タバコ関連では「利害関係が不明」というのは信頼性があまりないという扱いを受けるのが当然であって、査読のある雑誌掲載なんかだと初めから情報が公開されているわけです。そうじゃないと、信頼性のある研究報告という扱いを受けられない(公開されていても、完全に疑惑を払拭できないのですが)からですよね。他の研究者たちも「研究費を貰ってるな」ということが判った上で読んでいる。その前提で批評も出てくる。そういうベースを作っていくべきなんじゃないですか、ということです。



強者の言葉は理解されにくいのか

2007年04月03日 20時10分36秒 | 俺のそれ
人間を観察するのは、とても面白い。人間の反応というのが色々あるからだ。これまであまり見たことのない場面に遭遇できるのは、ネットの恩恵かもしれない。


梅田語録に「賞賛の嵐」かと思えば、「梅田肯定ばかりが能じゃない」とばかりに、一転してネガティブな反応を見せたり、疑問の声が上がったりする。兎にも角にも、興味深いことは確かである。で、いちいち大勢が反応しているのも、ネットの特性なのかな、とか思う。よく判らんけど。賛否あっても勿論いい訳だし。


ふと思うのは、梅田氏は元々「何かの正解」みたいなものを出すという性質の記事を書いていた訳でもあるまいに、何故か「善悪」?か「正誤」?みたいな扱いになってしまって、「それはちげーよ(=違うよ)」というような反応を呼び起こしたりしている面はあるかな、と。それはそれで無意味とも思わないが、例えば金持ちの家に生まれて良い教育を受けさせてもらって成功できたんだ、とか、コンサルで成功して本を出したりしているから言えるんだ、とか、そういった暗鬱な心性みたいなのが顕れてくると、花火を打ち上げた梅田氏としても悲しくなるんじゃないかな。


「web2.0」のような、何かの社会現象とか社会的変革を解説したり、読み解く為の言論については、諸説出てくるであろう。これはある程度論理的な話として扱えるものであるので、その批評などが多々あることは健全性を示すであろう。ところが、「本田宗一郎」語録みたいなものとか、「松下幸之助」語録みたいなものが投げかけられた時、正誤で判断するというのは結構難しいように思えるのです。

仮に著名な経営者が「自分を信じて突き進めば、自ずと道は開ける」と言ったとする。この言葉が語られた時代とか状況なんかは、まさしく言った「その時」でしかなく、それがいつも正しいってことにはならない訳で、それは普通誰でも考えれば判ることではなかろうかと。でも、どういう文脈で語られたのか、ということは他の人々にもある程度理解されうるし、ある種の「教訓」みたいな形で残されるとしても、あーそうなんだ、と思っていればいいことなのではないでしょうか。これがいつも誰にでも使えるものなのかどうかは、正確には判らないけれども、まあ、知っておいて損はないよ、ということで、自分の何処かにしまっておけばいいのでは。これに類する教訓みたいなものは、社会的に強者(要するに成功者)である為、反感を買ったりすることがあるのかもしれません。基本的に弱者の言葉を求める人は少なく、教訓として採用されるということもあまりないですからね(笑)。


将棋や囲碁なんかだと、大抵は「格言」というのがいくつもあって、それは割りと犯しやすいミスを防ぐ為に役立つことは多いでしょう。しかし、格言が常に正しいわけでもなく、局面によっては反対に間違いであることさえあります。俗筋は嫌われることが多いですけれど、そういう「俗手が好手」となる局面もあるのです。なので、格言を全て正確に覚え、自分の対局に使ってみたところで「最強棋士」にはなれません(笑)。知らないよりは、知っていた方がいいかな、という程度かもしれません。そもそも格言とはそういうものなのです。そういう風に「~語録」を理解しておくのが望ましいのではないかな、と。


梅田語録もこうした格言っぽい言葉ではありますが、それは全ての局面で正解を導き出せるというようなものではないですし、そんなことは梅田氏本人も判りきって言っていると思います。あくまで「受け手側」の問題なんだろうな、と思うのですよね。本田宗一郎の言葉に感銘を受け、「絶対に尊敬する本田宗一郎みたいになってやる」と思って頑張る人たちは、恐らく過去に多数存在したであろうと思うのですよ。誰かの言葉を心の何処かに留め、それが自分の人生に役立ったんだ、と思えたならば、それでいいと思うのですよ。誰かの言葉というのは、受け手の人にとって価値があると感じられればそれでいいのです。


言葉以外にだって、人生に影響を与えてくれたものは色々とあるはずです。人によっては、何かの歌かもしれないし、本かもしれないし、ある場所の風景かもしれない。それがたまたま「誰かの言葉」であったとしても、それでいいのではないでしょうか。人生の途中で挫折して海辺に佇んでいた時に、何となく生きる希望が湧いてきた、とか、そういうのと同じではないのかな、と。ザザーンと寄せる波は、別に正しいとか間違ってるとか、理屈を示したりはしません。自然界の何かの科学的法則に基づいて波が寄せてくるのでしょうけど、自分に生きる希望を与えたその時の風景・状況みたいなものを、わざわざ取り上げて正誤判定するものなのでしょうか。ある歌に勇気付けられました、とかありがちかもしれませんが、そういう場合にも、歌詞に込められた言葉の意味とかが「善悪」「正誤」みたいな理屈で語られたりするものでしょうか。結局誰かの心に届いたりして、それが1万人中たった1人かもしれないけれど、その人の人生に役立つのであれば、それでいいと思えるのです。


なので、「格言だからといって、全部を鵜呑みにしてはいけないよ」という注意を与えたくなる気持ちは判るし、「桂の高飛び歩の餌食」って言ってるけど「間違っている局面」はホラこの通りいくらでもあるんだよ、とか説明してしまうのも判るのですが、そういう具合に何でも理屈考えなくてもいいんじゃないかな、と。

梅田語録の言葉が自分のどこかにインプットされ、何かの困難にぶつかった時とか苦悩し迷った時なんかに、その言葉が脳裏に甦り、人生の助けとなるなら、その人にとって梅田氏の発した言葉は意味があったのです。あくまで受け手側の問題なのであり、届かない人々には永遠に届かないだろうし、そういうのが無くても平気な人にとっては、別なやり方や信じ方をしていけばいいだけのように思えます。



彼らの勇気と行動力に感謝する

2007年04月03日 16時39分29秒 | 政治って?
まさか拙ブログなんぞを見た訳でもないと思いますが、現実的アクションを取られた方々がおられたようです。

Yahooニュース - 毎日新聞 - <松岡農相>市民団体、地検に告発状郵送 光熱水費虚偽で

(記事より引用)

市民団体「政治資金オンブズマン」(大阪市)メンバーは2日、松岡利勝農相と資金管理団体の会計責任者が政治資金収支報告書に光熱水費を虚偽記載したとして、政治資金規正法違反容疑の告発状を東京地検に郵送した。オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大大学院教授(憲法)ら7人が告発人。時効(5年間)が迫っている01年分を除き、02~05年分の約2220万円を告発対象とした。松岡農相は2日の農水省入省式後、記者団に「特段申し上げることはない」と語った。【位川一郎、青島顕】



どうしても訂正に応じることを拒否し、説明責任も果たさないとなれば、最悪コースを辿る可能性はある訳で、それは自業自得という面が強いでしょう。進路変更可能なチャンスはこれまでに何度もあったはずなのです。そのどこかで訂正なり、説明をしておけば、ここには至らなかったでありましょう。

虚偽記載~政治資金収支報告書ならば罰せられないのは何故か





これに関連して、以前にちょっと触れたのだが、ネット上でもっと情報公開を推進した方が良い、というのを、実際やってくれたようだ。

政治資金をネットで一括検索、試験運用始まる 社会 YOMIURI ONLINE(読売新聞)


総務省や都道府県選挙管理委員会に届けられた政治資金収支報告書の内容を一度に検索できるデータベースが作られ、3月からインターネット上で試験運用が始まった。NPO法人「情報公開クリアリングハウス」(東京都新宿区)が企画し、日本インターネット新聞社(千代田区)と共同で作成した。政治家ごとのカネの流れを把握しやすくし、政治資金の透明化に役立てるのが狙いだ。6月にも本格的に稼働する。

政治資金を巡っては、政治団体の活動範囲によって収支報告書の提出先が総務省か都道府県選管に分かれ、1人の政治家の資金が複数の政治団体にまたがっているなど、情報が分散。個々の報告書が公開されていても、特定の政治家に関する資金の流れ全体を把握するのは容易ではなかった。このデータベースには、総務省と各選管に出された報告書の要旨を収蔵。政治団体名や政党名での検索のほか、政治家名を入力すれば関連政治団体が一度に閲覧でき、特定の企業・個人がどの政治団体に献金しているかも調べられる。



こういう形で公開されている情報を整理し、別な情報と結びつくことで「意味のある情報」ということになるのですよね。大変画期的な試みであると思います。調べる側にとっても調査しやすくなるし、労力が軽減されますね。国会議員と地方議員を合わせれば、3千人?規模くらいになるので全部を網羅的に調べるのは結構大変だろうと思います。地域毎とかで、ある程度分担してチェックしていくしかないかもしれませんね。

公開が進めば、松岡議員のような「典型例」は減る可能性が大きく(直ぐにバレるから)、議員側がこれまでよりも慎重に、というか気を使って提出するようになるでしょう。



デフレはいつまで続くのか

2007年04月02日 20時17分12秒 | 経済関連
昨年3月の量的緩和解除、7月利上げ、そして今年2月の利上げ、と日銀の誤った政策によって、日本のデフレ脱却チャンスはことごとく潰されました。またしても、どん底に沈められていくかもしれません(昨年2月の参考記事)。


日本の低成長を決定的にすることで、日銀は一体何の得があるというのであろうか?
本当に異常としか思われないのである。日銀のやってることには、何らの正当性も論理的根拠も見出すことができないのである。

日銀を擁護してきた金融界や金融メディアにも責任の一端はあるだろう。リークなんかで、「同じ穴のムジナ」として仲良くやってきたからだ。少なくとも素人衆が反対を叫ぶよりも、影響力のある「業界の人々」がはっきりと「間違っている、反対だ」と主張していたならば、これほどの長期低迷を避けられただろう。日銀ばかりではなく、日本の金融関連業界全体のレベルが極めて低いのであり、そういう低レベルの集まりで「仲良しこよし」みたいに馴れ合ってやってきたから、日本経済はどん底に落ちて行ったのである。もしも、あとほんの少しでも全体のレベルが高ければ、いくつかの重要な分岐点で誤った選択を回避することができたかもしれない。しかし、確実に「間違った方向」を選択するという勝負強さが、日本経済の傷を深く大きいものにした。連敗街道まっしぐら。


連続誤答で失点を重ねた、ということなのだ。
大体勘で選んでも2択なら、連続で間違えることなんてそう多くあるわけじゃない(笑)。金融政策上では「やる」「やらない」とか、「上げる」「上げない」というような決定を繰り返してたわけで、こういうのを重要な分岐点として問題1から10までとか割り当てると、ほぼ連続誤答ということなのである。2の10乗って、いくらだ?えーと、1024分の1の確率でしか起こり得ないということで、「奇跡的」な政策決定を行ってきたのだ。それも、「頭を使って」決めたのだから、恐れ入る。普通の人が適当に決めるよりも、もっと確率は悪いのである。殆ど役立ってこなかったような頭を使い、あれこれと理屈をこねて、わざわざ正解じゃない方の答えを選ぶのである。正解を否定するところから始まっているとしか思えない。業界の専門的な人々がみんなでわざわざ「誤り」の方を選択するのですから、余程酷い業界ということなのでしょうか。


少なくとも名目成長で3%とか4%くらいを数年連続で過ぎるというような、「プラスの世界」に頭も体も馴れないと、いつまで経っても低成長・低金利の世界からは抜け出せないでしょう。恐らく、多くの人々の考え方や感じ方は直ぐには変えられないと思いますね。日銀がバカな決定をして、そうした「あるレンジ」に入るのを妨害しているのですよ。フィッシャー恒等式にあったように、期待インフレ率が正の値でせめて1%とか2%あれば、名目金利は3%とか4%とかになっていくに決まっているのに、それを敢えて「preemptiveな引き締め」を断行して期待インフレ率が正の値となってしまうのを阻止しているのが日銀の金融政策なのです。故に、いつまで経っても金利が上がっていかない。日銀が手にしている「モノ」とは、「名目金利」という調節機構にもかかわらず、それを「使いやすくする」ということさえも理解できないのである。

調節性ということで考えてみれば、金利幅が1%しかない場合に比べて、2%のレンジがあれば調節性は高まることはお分かり頂けるだろう。変動幅で考えたって、名目金利を1%から0.5%に落とせば、50%の変動となって相対的に大きな変動幅となってしまう。一方、2%から0.5%落としたとしても、これなら25%の変動幅で済む。金利という調節機構を見てみれば、変動中心のようなものがあって、仮にこれが3%あれば、調節によって上下1%変動させると2~4%というレンジでの調節が出来るのである。この変動中心が1%であると、0~2%となって、下限ギリギリでそこから下の調節機能は失われる。即ち、変動幅が1%を超えてくると、実質的に調節機能が全く作動しないというシステムになってしまうのである。もしこれが機械であったりすれば、誰もこのような設計をしないであろう。「調節機能が全く作動しない」ということを良しとはしないだろう。万が一、変動幅が1%を超えたとしても、”調節機能が全く失われるということがない”ように、たとえばセイフティ・マージンを0.5%とか空けておくであろう。機能が全く失われるようなギリギリのシステムなんて、危なっかしくて、普通は誰も作らないし、作っても採用されないであろう。そういう普通の発想さえも全くないのが、日銀である。変動中心が3%なら、調節域が上下2%あっても機能させられるのである。ところが、変動中心が1%であると下限が1%しかなく、それを超える変動に対してはリスクが高まる(確率的な問題であると思う)し、調節性は明らかに劣るのである。

なので、基本的に変動リスクに対応できる調節機構を維持しようと思えば、普通に名目金利が「ある程度の高さ」になることが必然なのであって、それは先進国などを見てみれば3%とか4%とかにはなっているのである。潜在成長率が2%なのか、それとも1.5%なのか国ごとで違いはあるかもしれないし、期待インフレ率もそれぞれ異なってはいるが、それらの合成された結果として、名目金利が日本のように異常に低い国はないのである。日本の名目金利が上がって行かないのは、日銀の政策が「金利を早く上げたい」という勇み足の結果なのです。犬にエサをあげる時に、「待て」と言ったら指示があるまで食べずに待っているのだが、日銀は待てないのである。直ぐに目の前のエサに食いついてしまうのである。「上がるまで待っていれば」金利の正常化が早く進むのに、それが待てないのである。期待インフレ率が1%とか2%とかになってくれば、「確実に」名目金利は上昇し、金利調節機構を有効に機能させられるのに、である。


日銀短観で大企業製造業のDI が悪化していたそうじゃないですか。CPI も2月はマイナスだったよね?まあ、日銀に言わせると、フォワード・ルッキングだから別にいいんだ、これからどんどん景気が良くなって上がって行くんじゃボケ、ということらしいから。

日銀は昨年3月の枠組み公表から1年だから、きちんと点検してくれるんだろうな。成長経路からの乖離と、乖離リスクについて、定性的・定量的に出せよ。「もうデフレじゃないんだ、デフレは終わったんだ」というのも、日銀の正式発表で明らかにできるんだろうな?デフレが継続していたにも関わらず金利を上げることの意味とは何だ?デフレではない、という”理解”(笑、日銀お得意の言葉だ)ならば、そのように明らかにするべきである。また、「物価の安定の理解」の変化についても公表してくれるんだろうな。委員の入れ替えがあったし、「理解」が共通しているとは限らないからな(笑)。


期待インフレ率が正の値を持続し、名目成長率がある水準以上を連続で達成していけない限り、日本の安定的な経済成長は無理だろう。日銀には、そういう基本的な考え方が全くないままなのである。



都知事選を大胆予測する

2007年04月02日 14時24分36秒 | 社会全般
こういう憶測記事を書くと選挙違反とかになってしまうのでしょうか?新聞報道なんかでは出ているので、大丈夫なのかなと思ったり。かんべえ殿やfinalvent氏も書いておられたので、便乗してもいいかな、と。でも、ちょっとドキドキです。


東京都の選挙は結構難しいですよね。時の流れみたいなものがあるので。少し調べてみたのですが、99年の都知事選は石原氏が約166万票をとって当選しています。その時は自民党系の候補者とか、色々と乱立してしまって、石原氏は約543万票のうち30%くらいしか得票できなかったにも関わらずトップ当選でした。他は80万票以上が2人、60万票台が3人と大きく割れてしまったみたいです。因みに今回も出ている発明家の方は過去2回とも10万以上は取っていますので、今回もそれくらいは行けるかもしれませんね。05年の衆院選はあまり参考にならないと思いますが、同年の都議会選挙や04年参院選と03年衆院選などから、得票予想をしてみます。


前回の都知事選で石原氏300万票というのは有名ですが、共産系候補でさえ大きく票を落としていたので、あまり参考にはならないでしょう。少なくとも140万票は石原氏にだけは入れたくない、と考えていることは判るかもしれません(笑)。

投票率が50%程度(総得票数が大体500万票ということ)と仮定して、判りやすいところから見てみます。4強とその他大勢ということで、まず共産系の万ちゃんですが、99年都知事選と05年都議会選での共産系得票は約68万票前後です。投票率が異なるので一概には言えませんが、割と無党派層の影響が出難い(小さい)のではないかと思いますので、きっと手堅い線だと約60万で投票率が上がれば多少増えると思われ、60万後半~70万票くらいが基本線ではないかと思います。ので、万ちゃんがとりあえず70万と。黒ちゃんはこれよりやや落ちてしまいますが、それでも99年選挙などを見ると案外政党支援を受けない人が結構得票しておりますので、約50万票ちょっとくらいは行けそうな予感。下手すりゃ60万に乗せてくるかもしれませんが、これは投票率にもよると思いますけれど。

残り380万票の行方なのですが、05年都議会選では自民と公明系を合わせると約200万票取っています(投票率は44%くらい)。自民支持層から流出したりすることも多々あるのでそれを割り引くと、どちらかと言うと自民+公明支持の基礎票は170万票くらいと予想します。つまり石原さんの取れる票は170万と、ここから上積みがどれくらい取れるか、ということになるかと思います。浅野くんは民主支持層を中心ですが、05年都議会選で民主党系は約107万票取っており、04年参院選や03年衆院選などで民主は約4割弱獲得しています。そこで、割と手堅い票は100万票と反石原勢力で30万票の130万票が基礎票と予想します。更に無党派からどの程度獲得するかということになってくるでしょう。

ここまでをまとめると、石原170万、浅野130万、吉田70万、黒川50万、の計420万票、残り80万票ということになります。投票率が55%くらいまで伸びれば、残り票は130万票にもなるので、かなりの影響力があります。中松さんは10万くらい取るでしょうし、金造さんとかがやはり数十万票取るかもしれません。票が割れると、石原有利になるでしょう。浅野さんが勝つためには、「投票率が上がり」なおかつ「無党派支持を拡大」しなければならないので、接戦に持ち込むには何かの「風」が必要かもしれませんね。勝敗ラインは投票率50%ちょっとくらいならば180万~200万票というところでしょうか。自民支持層のうち、「東京オリンピック誘致は反対」という人たちがみんな浅野さんに投票するとか、貧困地域(区などによっては反石原色の強い地域があるらしい)から浅野支持をガッチリ取りつけられれば逆転の可能性はあるかもしれません。


私の個人的な最終予想を書いておきます。
投票率約55%、総得票約550万票とします。
浅野 195万、石原 190万、吉田 70万、黒川 50万、他 45万の計550万票です。

この予想だと石原氏があと20万上乗せだけだが、浅野氏は65万獲得しなけりゃならないので、反石原勢力の巻き返しがかなりないと難しいことは確かだ。反石原票を浅野氏がどれくらいまとめきれるか、にかかっているのは間違いないでしょうね。これまで選挙予想をする度に悉く外してきたので、書かない方が良かったかもしれません。現状、石原有利に違いはないでしょう。

が、実際どうなるんでしょうか。



「デスノート」みたいなデスクロック

2007年04月01日 18時26分02秒 | いいことないかな
既に話題として通りすぎたかもしれないが、やってみた。

The Death Clock - When Am I Going To Die?


怖いよ~。

で、結果は「2044年3月13日の日曜日」……


これって、結構怖いな(笑)。

でも、自分の感触としては、87歳までは生きられないんじゃなかろうか、と。
多分、平均余命みたいなので推定しているんだろうと思うが、BMIの影響力を大きく見ているのではないかな?そうじゃないと、ダイエットや運動をやろうという気を起こさせられないもんね。BMIが改善してから、再びこれをやってみると、少し寿命が延びていたりするんじゃないのかな?こんだけ「延命効果があった」みたいな感じですかね。それが「動機付けになる」というところではないでしょうか。

自分の場合は、ざっと11億秒くらいは残ってたと思ったけど、こうやってカウントダウンされると妙にリアルな気がした。死は確実に、一歩一歩近づいてきているんだな~って。



馬鹿でいいじゃないか、春なんだから

2007年04月01日 17時38分28秒 | 俺のそれ
皆様ご存知のように、かなりスベッてしまったであろう2つ前の記事ですが、あまりにお粗末過ぎでした。これならボーガスの方がいつも面白いですよね。


どうもブログ界隈で「何でウソ記事をわざわざ書くんだYO!」とお怒りのブロガーもちらほら散見されるわけでございますが、スベッたわたくしといたしましては、もう返す言葉もございません。

唯一の救いは、「今日で終了ネタ」を昨年に使ったので今年は回避しておいたことくらいでしょうか。kanose氏の「ホレ見たことか、終了ネタ」の嘲笑を受けずに済みました(って、嘲笑してはいませんけど)。どうやらわたくしも、kanose氏基準(ARTIFACTハテナ系 - エイプリルフールにサイト閉鎖ネタ)で一人前ブロガー認定を受けることができました。ありがとうございました(笑)。


新年度早々、カゼで苦しんでおりますが、オメガらしく、ひっそりと場末のブログで好き勝手に書いてまいりたいと思いますので、どうぞご贔屓の程宜しくお願い致します。