いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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郵政公社時代に遡れ

2009年06月14日 17時49分30秒 | おかしいぞ
ま、色々と影響力行使ができるポジションってのはあるもんです。

麻生太郎さんが総務大臣時代だった頃は郵政選挙の前でして、公社の決算数字を読んでいた記憶があったんですよ、私のようなズブの会計素人なんですがね。
で、どうなっていたかと言えば、拙ブログには次のような記事があったわけです。

郵政の人件費の出所

この中で、
『今まで簡保は興味もないし、それ程よく調べたりしなかったのですけれども、どうしても「許せないな」と思うことが見つかりました。それは2つあります。一つは、有価証券売却損、もう一つは不動産動産売却損です。

まず、有価証券の方ですが、売却益82億円に対して、売却損が192億円、差額は110億円にもなります。これは保険契約者の配当金減少等の明らかな不利益となるのではないでしょうか?同じように、不動産動産売却益20億円に対して、売却損108億円で、差額は88億円です。両方合わせて198億円にもなります。こっそり処理しているが、200億円近くも損失を出して、保険契約者達の貴重な保険料はパアになったのですよ。何をやっているんだ、こいつらは!簡保は結構怪しいな。』

と書いていました。
不動産動産売却益が20億円もあったんですよ、当時には。不動産価格がそれほど上がっていた時期ではなかったのに、です(05年終わり~06年くらいの方がもっと上がっていたのでは)。損失も酷いけれど、多分「大幅な減損損失処理前」だったので、簿価との比較で売却損益が計算されていたはずです。となると、どうなのかといえば、かなり健闘していた、ということなんではないですかね。このワケをお教えしましょうか?

郵政民営化の攻撃を受けていたからですよ。民営化阻止の為には、利益体質に変えねばならなかった。だから、資産売却でもそれなりに健闘しておかねばならなかったんでしょうね。公社のままで十分やれるという実績を残し、頑張った姿を認めてもらおうと思っていたからだ、ということになりましょう。なので、売却損が出ているとはいっても、100億円未満だったわけだ。

この当時の数字と、不透明バルクセール頃の数字とを、また例で書いてみるよ。

・04年時
 簿価   200億円
 売却額  120億円
 売却損   80億円

・07年時
 簿価   1000億円
 減損    900億円
 新簿価   100億円
 売却額    80億円
 売却損    20億円

売却損の意味合いが全然違う、ということだ。
「ラフレさいたま」みたいな場合だと、元々の簿価が300億円として、減損処理で新たな簿価の15億円に書き換えられ(売る前に、既に価値が285億円減らされてる)、15億円で売れたことにすれば売却損は発生しないということなんだろう。こんなチンケな手口を使われたということなのさ。

郵政選挙の少し前には、総務省官僚への極めて厳しい攻撃が行われたことがあった。
それは局長クラスの更迭だった。郵政行政局長と審議官の降格、配置転換が行われた。彼らが郵政族の手先だったとか、邪魔をする人たちだったのか、ということは、私には判らない。だが、総務省内部ではな何かが起こっていたのかもしれない。



さて、追及の糸口に話を戻そう。


郵政公社が178物件を一括で売却、コスモスイニシアなど7社に - ニュース - nikkei BPnet

(2007年3月5日 13時40分)

日本郵政公社は2月26日、全国178カ所の社宅や保養施設などを一般競争入札で一括売却した。入札には2グループが参加し、コスモスイニシアなど7社で構成するグループが総額約115億円で落札した。

落札したのはコスモスイニシア、東急リバブル、長谷工コーポレーション、穴吹工務店、穴吹不動産センター、リーテック、有限会社レッドスロープのグループ。売却物件の多くは地方の社宅で、東京都内では豊島区巣鴨5丁目にある巣鴨一号社宅跡地の1物件だけだった。地方の大型物件としては、大阪府枚方市の枚方レクセンター(土地面積2万673m2、延べ床面積417m2)、鹿児島県指宿市の指宿簡易保険保養センター(土地面積1万9442m2、延べ床面積5768m2)などがある。

=====


共産党の議員さんとか、国会でも取り上げたネタだ。
ネット上の記事なんかでも、当初から指摘があったので、今となっては珍しくもないかもしれない。

突破口は上の日経BP記事にも出てくる、「レッドスロープ」という名の赤坂にある(笑)会社だ。記事の日付は3/5、公社が売却したのは2/26だそうで、そうなると06年度中ということになる。当時の郵政公社総裁は言わずと知れた西川であり、総務大臣は菅さんだったんじゃないか?

まず「レッドスロープ社」は、入札に参加しているということらしいが、日経BP記事に出る前にも入札していたようだ。2回目、3回目のいずれにも入札していた、というのが指摘事実。

1回目は、上に書いた、麻生大臣時代の売却益が出ていたことのある時代。
2回目は、竹中大臣時代。
3回目は、菅大臣時代。

で、3回目で落札したグループに入っていたのがレッドスロープ社だ。
2回目は競り負けた側に札入れしていたようだ(共産党の塩川議員が国会質疑で質したみたい)。

郵政公社時代は、民間企業ではない。あくまで国の下に置かれていた特定法人のようなものだ。だから、入札手続に関しては、「明らかにできない」などということは、許されない。
入札するには、恐らく資格審査が行われていたはずだ。競争入札する為の資格審査にパスできなければ、入札できない。申請手続きの資料が必ず残されているはずだ。

2007年2月26日売却ということは、募集開始がそれ以前、募集開始前には資格審査の申請がなされたはずだ。竹中時代の入札に参加していたのであれば、その時代まで遡るはずだ。06年4月以降に2回目、3回目が行われていたのだとすると、西川が郵政公社総裁に就任した後、ということなのではないのか?
2回目の入札時期がいつだったのかが判らないのだが、05年9月の郵政選挙で勝利、10月には法案可決、で、11月には西川登板が決まっていた。で、翌06年春以降にゴーということになれば、05年度中間決算の数字を出す前に、謀には取り掛かっていたのだろうね、多分。その過程で登場してきたのが、レッドスロープ社という会社だった。

不動産免許取得日が07年3月9日らしいので、入札参加時点では「不動産取引免許すらない、ただの有限会社」ということだったはずだ。2度ともね。入札申請の書類には、一体なんて書いてあったのかが気になるね。楽しみだよ。2回目入札前の資格審査をどのようにパスできたのだろうか?


詳しい話は今後に譲るとして、郵政公社時代に行われた行為は今の「日本郵政という民間会社のやることに過ぎない」なんて言い訳が通用しないということはわかるよね?郵政公社総裁にしても、公務員だろうから(それともみなし公務員か?)、ただの民間人のやったことというレベルとは違うから。
公務員に適用される法というのは色々とあるはずで、適用可能なものにどんなものがあるか、楽しみだよね。


西川さんも「晩節を汚す」なんてことにならなければよいが。



「誤り」が証明される時

2009年06月14日 13時59分45秒 | おかしいぞ
辞任したクニオさんの言によれば、「1年以内」という歴史と呼ぶにはあまりに短い時間で証明される、ということらしいです。


まあそうだろうね。
次の選挙では、自民が敗北する。民主・国民新党を中心とする連立政権が誕生する。
となれば、何が起こると思うか?


個人的予想を述べておこう。
郵政民営化法には、いい事が書いてある。

郵政民営化推進本部の本部長は内閣総理大臣だ、というのは書いた通りだ。副本部長には総務大臣や財務大臣などが連なっているわけだが、大事なポストがあるのだよ。権限の強力さは期待できないかもしれないが、特に国民新党あたりにはおあつらえ向きのポストがあるのである。
それは「郵政民営化担当大臣」だ。
このポストはこれに専念して、こればかりやっていてもいいんですよ(笑)。総務大臣は忙しいから、丁度いいだろうしね。もうね、このポストがあれば、国民新党の人は他には閣僚ポストなくてもいいよ(=郵便”ポスト”があるから)と言ってくれるくらいでしょうね。ついでに、もう一つ付け加えてあげると、内閣府にもポストを置けるから。内閣府特命担当大臣が。ほら、よく少子化担当とか、沖縄担当とか、色々と分野がくっついている大臣がいるでしょう?あれですよ、あれ。

なので、国民新党が連立政権に入れるとなるなら、郵政問題についてはポストを2つ取ることもできるよ。ちょっとしつこい感じがしないでもないけど、推進副本部長の肩書きは対等だしね。根城が内閣府にあるか、別な場所にあるか、という違いはあるかもしれんが。民主党としては、そっちの徹底追及は国民新党の人に任せてやってもらってもいいくらいだろうね。

そうなると、何が起こるかといえば、過去の所業が洗いざらいほじくり返されてゆくから(笑)。
段ボール箱を全部ひっくり返して、じっくり調べられるから。資料爆弾という物量攻撃で一時的にかわせているとしても、本気で取り掛かれば人海戦術だってできないわけではないだろうね。総務省官僚あたりにも寝返り部隊は大勢出るだろうしね(笑)。

それとも、外部人員を使うという手だってあるね。
よく出資・融資・取引関係とか広告出稿関係とか、色々と影響力行使のやり方というのはあるようだけれど、そういうのに屈しない部門がいいだろうね。やはり専門的知識のある会計士関係ですかね。数字を拾って見て行かねばなりませんからね。過去の会計士の不正とか不可解な処理とかを洗い出すわけですから、やはり専門知識の豊富な方がいいでしょうな。そうすると、内閣府、総務省ばかりではなく、金融庁あたりも結構関係してきますか。

参考までに、保険金不払い問題の時なんて、昔の事例が殆どであったにも関わらず、現時点のトップが何人も引責辞任をしていったな。金融庁のお達しで、「法的責任範囲の5年」とかを遡るのではなくて、もっと前に遡れと言われて古びた資料も全部を探させたんじゃなかったかな?合併していたら合併以前まで遡るとか、そういうのまでやったんではないですかね?

総務省だと、何故か「日本郵政ができないと言っている」みたいな、生温い理由で許される、ということなんかね。これも不可解だな。


西川さんが頭取&三井住友FG社長時代には、公取の指摘を受けたんでしたよね、確か。優越的地位の濫用じゃないか、ってね。
04年当時のスワップ取引なんかを指摘されたわけですよ。抱き合わせ販売みたいなもんだわな。借りたきゃ、別なこっちの商品を買えってな商法ですわな。
で、金融庁の担当が与謝野大臣になってから、06年に三井住友FGに改善命令が出されたんでしたか?この責任って、西川さんの時代のことでしょ?悪い経営だったからこそ、西川時代の問題で行政処分を食らってしまうわけで。そのような経営者はたいそう立派で優秀なんですか?(笑)

「かんぽの宿」を作った昔の人が悪いのであって、今の西川さんは悪くない、みたいな論法もオカシイな。
自分の家の庭に爺さんが40年前に建てた物置をそれまでずっと使ってきて、今となってはボロボロになり、邪魔だし何の役にも立たない無駄なものだ、とか言うのと似ているな。当時には「必要だったから」こそ作られたんだろうよ。そんなの、40年前とか30年前に判るのか?

本当に不必要で作らせない、ということなら、選挙でそういう選択をすべきだったのではないか?誰が作ったか、という責任追及なんてのは、殆ど意味のない話だ。誰ということが判らなくたって、ある時期から無駄の温床になっていった部分はあったね、機械的に前例踏襲を適用していったのは非効率かつ無駄を多くするだけだね、ということはいえるだろう。そういう政治的システムに問題があったのであり、当時そういう話にはなっていなかったのは、官僚とか郵政省という役所の問題ばかりではなく議員も有権者たちにも責任はあるだろう。無駄を追及しなかったマスコミだって、同じく責任はあるよ。工事を受注していた民間建設業者とか不動産業者、そういう業者たちに融資していた銀行なんかも同じくそういう利権に群がって金を稼いでいたことに変わりないじゃないの。

だから、そんなに昔の話を出してきて「どうして作ったんだ」と爺さんの過ちを現時点で責めてみたって、何も変わらないじゃないの。庭にあるオンボロの物置が、それでどうにかなるというわけでもあるまいに。


ま、いずれにせよ、政権交代が起これば、心置きなく「ほりまくれる」ということにはなるだろうね。嗅ぎ回るのが容易になってゆく、ということだわな(笑)。その時に、どこに火の粉がかかるか、ということなんだわ。


いいんじゃないですか、それでも。
総務大臣って、竹中さん、菅さんの両方ともやっていますな。
今回、派手に動き回っていたメンバーの主要な人物の中に、そうした名前を見かけたように思うがいかがであろうか(笑)。
増田さんって、総務大臣もやってたけど、その後には郵政絡みの委員とかで目にしたような気がするが、忘れた。


続きは、また後で。



西川社長についてのお答え

2009年06月13日 20時56分39秒 | おかしいぞ
以下のコメントを頂いたので、判る範囲でお答えしておきたいと思います。

 (再掲します)

いつも拝見させていただいてます。そして勉強させていただいてます。
一つ質問させていただきたいのですが、西川続投支持派は収益を上げている西川を更迭するのはおかしな話だといいますが、実際のところはどうなのでしょうか?自分で調べろよということかもしれませんが、民営化後の損益の話はあまり耳にしないもので・・・。
お時間が許せばで構いませんので、どうかご教授お願い致します。

=====


西川社長が大変有能だから利益が出るのだ、といったようなご意見は知りませんが、別に普通の能力であっても利益は出ると思います。何故かといえば、「過去の遺産」が大変大きいから、ということになるでしょうか。
これまでに積み上げてきた有利な部分が残されているわけですから、プラスにすること自体はそれほどの困難はないのではないかと思います。

「収益を上げている西川」なんていう意見があるとすれば、それは、見る目なし、ということになるかと思います。
参考までに、西川さんは小泉-竹中時代に郵政公社総裁に迎えられる少し前まで、三井住友銀行の頭取かつ三井住友FG社長とかだったそうですが、どうして郵政なんかに来たかというと経営不振の引責辞任だったそうですよ(笑)。
日本経済が「成長路線」に乗ったとか言われて、戦後最長の経済成長期間真っ只中だったにも関わらず、05年6月くらいに辞め(させられ)た?みたいですけど。

そんなに言うほど優秀な経営者だったのであれば、辞めることなんかなかったんじゃないですかね。よく知りませんが。普通は稼げてるでしょ。赤字なんか出さんでしょ。ま、過去の話はいいですよね。


参考までに、日本郵政公社時代の利益水準ですが、4年間で約6兆4千億円ですから、単年度平均で約1.6兆円でした。郵政選挙直前くらいですと、単年度で2兆円規模の利益が出ていました。西川総裁になってからは、意図的に利益水準を圧縮し損失計上を重ねたので利益水準は半減して1兆円割れとなってしまったようですが。結果的には、国庫納付金は4年間分で約9625億円という、優良企業なみの納付が達成されました。法人税をまるで納めないメガバンク連中の何倍も立派だと言えるかもしれませんね(笑)。

参考:
郵政民営化の考察5

利益が出る理由は、郵貯と簡保で持ってる国債とか預託金の利息収入が多いから、ということになります。
100兆円の元金なら、2%運用だって2兆円もの利息収入になるからです。これが300兆円規模ということになりますから、寝ていても利息収入が入ってくるのです。これを無駄に使い続けるわけにはいかないでしょう、ということはあるかと思います。

利益の出る金融と保険はいいのですが、問題の郵便局と郵便事業においては苦戦、ということになります。特に、将来的に郵便の量そのものが減少していくとなれば、非効率運営を継続すれば投入すべき公金が増大していってしまう可能性があります。郵政選挙直前の数字でしか見ていませんでしたが、郵便事業では「230億円の黒字」という微々たるものだったようです。


民営化に伴って郵便事業の赤字が拡大した背景には、西川体制下で郵便事業と郵便局会社に不利な区分けなどが行われた(保険と銀行に多くの金と利益を持たせる為)とか、過去の損失処理などを増大させた(特に不動産売却損や減損損失など)ことによるのではないかと思いますが、帳簿を見ていないので判りません。会計の赤字なんて、生み出そうと思えば作れますので、「郵便事業はやっぱりダメだ」という印象付けに赤字を拡大させることなど、それほど困難とは思われません。


いずれにせよ、とても簡単に言うとすれば、西川体制になって利益は増えたか、減ったか、と聞かれたら、「減った」ということになるかと思います。過去の会計処理と異なるから(例えば固定資産税も払ってなかった、とか、預金保険料も払ってなかった、とか何とか)一概には言えないと思いますけれども、経営者として「素晴らしい超能力を発揮している」かと聞かれれば、いや全然そんなことはないでしょうね、とは個人的に思いますわな。

一度かなりの赤字に転落させて、次々と人件費削減の為に「人切り」を行って正規職員を激減させ、代わりに非正規雇用を拡大させれば大幅な人件費圧縮ができるのですから、黒字転化するのもそんなに難しい話ではないでしょう。だって、銀行と保険に有利になるように人の数を分けたんだし、お荷物のように郵便局(窓口)会社と郵便会社に大勢の人間を回すつもりでやれば、赤字だろうと黒字だろうと数字を作ることは可能だった、とは思えますね。
かんぽなんて利益が出すぎちゃって、利益圧縮の為に将来の所謂「レガシーコスト」を一括で損失計上しちゃったりしたくらいだしね。


もしも経営者として有能だ、という評価を下す理由として思いつくのは、ある目的の為なら、大義なんかクソ食らえだ、というくらいに汚いことができる、というようなことかな。

正義とか、まっとうな道とか、そういうのを信じるような普通の人間であると、弱さが出るもんだ。悪いヤツラというのは、そういう部分を的確についてくる、攻撃してくる、ということが多いからだ。
大義を目指すような人は人間として普通すぎるので、「何からも守られていないんじゃないか」とか「風評や煽動に攻撃されてダメになってしまうんじゃないか」とか、そういう不安に苛まれたり弱気になったりするもんだ。そうすると釈明しようとしたりするのが、普通なんだ。

だが、何かの企みによって動く人間というのは、多分そうじゃない。どうしてかといえば、企みが打ち破られるかどうかが悪い側の人間しか判らないからだ。企みが打ち破られない限りは、「守ってくれる」盾がある、ということだろうね。だから怯えない。盾があると判っているのだから、当然強気でいられるに決まっている(笑)。企みが打ち破られそうだ、というのは、傍から見ていれば判るからだ。

自分が犯人だとしようか。捜査員たちが捜査している状況は報道で判っている。手掛かりには辿り着けていない、ということが、手に取るように判るのさ。「まだ遠い」と確信している限り、動じたりする必要なんかないのさ。特に、あくどい人間に限って、本物のワルに限ってそうなのさ。まるで妖怪みたい平然としていられる。「自分には届いていない」と確信できるからさ。盾がある、と判っているからさ。



郵政民営化そのものが本当に悪いかといえば、個人的にはそうは考えていない。
しかし、やり口として、特定の利権集団にだけ分け前やオコボレが行くような、阿漕な真似は許せない。しかも、その先頭に立っているのが、社会的に尊敬されるべき立場の人間であるとすれば尚更、許すことができないのだ。




ボーガス史上最高傑作、遂に現る?

2009年06月12日 18時20分17秒 | いいことないかな
凄すぐる!!

溢れる才能がほとばしっている!!


どうしてこんなにうまいのか(もし亀?)。


「君辞めたまふことなかれ」与謝野財務相が辞めゆく鳩山氏に詩 bogusnews


ホント、過去に見た作品中では、マイ評価の中で最高得点だわ。
これを肥える作品は、そうそう生み出されるものではないぞ。
ああっと、失礼、「超える」だ、「肥える」じゃないね。



急転直下

2009年06月12日 16時18分17秒 | おかしいぞ
なんで西川社長を庇い、クニオくんを切ったわけ?


男を下げる、の図だな。

暴かれると大変マズい方々が大勢出てくる、ということでしょうか?
政治家とかの中から、ではなくて、財界の方とか?(笑)


麻生総理は、自らジ・エンドの幕を引いた、ということだな。
西川社長たった一人の首を切れずに、総理の指導力もあったものじゃない。むしろ、簡単に圧力に屈するということを証明したに過ぎない。


普通、「Xをやれ、できないなら去れ」でしょう?
日本郵政に対して、そういう「~~をやれ」という命令を出すのが普通でしょう。それができないなら、じゃあ「交代してくださいね、交代も止むを得ませんね」という話になるわけでしょう?


ま、話が暗部に飛ぶと、モロとも討ち死にする方々も大勢出るらしいから、飛び火だけは避けたかった、ということなのかもしれませんがね。

こういうのを「屈する」というのだよ。


小泉さんの時、竹中を降ろせ、という大合唱だったろ?
竹中降ろしの旋風は常に吹いていたわけだよ。だが、そこで小泉さんが守り抜いたじゃないの。倒閣運動を恐れていては、総理の力なんか発揮できないんだっての。

麻生さんは、それを恐れた結果、クニオくんを切った。
その事実だけが残った、というわけだ。


終わったな。



当初予想に近いかも~サッカー日本代表

2009年06月12日 12時07分29秒 | いいことないかな
あと最後の豪州戦を残しているが、ここまでの成績を見てみると、次のようになっている。

・バーレーン 2勝
・ウズベキ  1勝1分
・カタール   1勝1分
・豪州     1分

つまり、4勝3分ということで、最後がどうなるか、ということですな。ホームに弱いって、何か不思議だ。甘えか?(笑、冗談です)


参考までに、最初の予想は次の通りだった。

これは「ゴッドハンド」だよ!!

4勝3分1敗を最低条件としていたので、似たような線ですな。
最終戦で引き分けか勝てば誤算、負ければ予想通り、というところですかね。



幻の総務省令~郵政民営化承継財産評価委員会規則

2009年06月11日 21時36分53秒 | おかしいぞ
前の記事の続きですけど、こちらが本命。
では、どうぞ。



郵政民営化にあたり、承継財産の評価は長ったらしい名前の評価委員会で決まったわけだ。これがヤツラの言い分では、「評価委員会で認められたのだから、正しい」ということなのだ。


承継財産がどのように決められるのか、というのは、法律で定められている。


根拠法はこれだ。

>郵政民営化法 (平成十七年十月二十一日法律第九十七号)

(承継される財産の価額)
○第百六十五条

承継会社等が公社から承継する資産及び負債(次項において「承継財産」という。)の価額は、評価委員が評価した価額とする。

2  評価委員は、前項の規定による評価をしようとするときは、施行日現在における承継財産の時価を基準とするものとする。ただし、承継財産の種類、用途その他の事項を勘案して時価によることが適当でないと認めるときは、承継財産の時価によらないことができる。

3  前二項に規定するもののほか、評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

=====

で、第3項の「政令で定める」に従い、次の政令があるわけである。


>郵政民営化法施行令

(評価委員の任命)
○第十四条  法第百六十五条第一項 に規定する評価委員は、次に掲げる者につき総務大臣が任命する。
一  総務省の職員 一人
二  財務省の職員 一人
三  日本郵政株式会社の役員 一人
四  郵便事業株式会社の役員(郵便事業株式会社が成立するまでの間は、日本郵政株式会社の役員) 一人
五  郵便局株式会社の役員(郵便局株式会社が成立するまでの間は、日本郵政株式会社の役員) 一人
六  郵便貯金銀行の役員 一人
七  郵便保険会社の役員 一人
八  機構の役員(機構が成立するまでの間は、機構に係る独立行政法人通則法 (平成十一年法律第百三号)第十五条第一項 の設立委員) 一人
九  学識経験のある者 五人

(評価の方法)
○第十五条  法第百六十五条第一項 の規定による評価は、同項 に規定する評価委員の過半数の一致によるものとする。

(総務省令への委任)
○第十六条  前二条に規定するもののほか、法第百六十五条第一項 の規定による評価に関し必要な事項は、総務省令で定める。

=====

問題は、第16条の「総務省令で定める」という文言である。

この総務省令が存在するのか、というのが、大問題なのである。色々と調べてみたが、現時点では「どうやら存在しなさそうだ」ということはいえる。

「郵政民営化承継財産評価委員会規則」なる総務省令は、存在していないであろう。どこにも記録が見当たらないからね。
郵政民営化承継財産評価委員会の資料の中だけにしか、見つけられないのである。


165条規定によって、評価委員が決めた価額が財産だよ、ということだが、政令で決めるから、ということで政令では「過半数の評価委員が一致したらいいよ」という、何の基準もない話なのである。半分以上の評価委員が「これでいいよ」と言ったら、それが価額になってしまう、という恐るべきいい加減さで数字が決まってしまうわけである。いくらでもお手盛り可能、ということだ。

普通であれば、もっと具体的な基準は、ということになるけれども、総務省令がないのだから基準もへったくれもない。


郵政民営化法施行令については、パブリックコメントが行政手続法に従って募集されていたが、問題の総務省令には一切見当たらない。総務省令が定められた形跡がないのである。

基準がなければ、適当に数字を出して、それで「はい、決まり」ということになってしまっていても、「評価委員が認めたのだから、これが正しい」という理屈になってしまうのである。滅茶苦茶である。

郵政民営化法施行令の16条は空文である。存在しない総務省令を謳い、委任先がないのだ。「評価に関し必要な事項」なんてものは、存在していないのだ。あるのは、評価委員の過半数が賛成と言ったかどうか、だけである。そんな評価額に正当性があるのか?


ふざけるな、と言いたい。


総務省よ、これが結果だ。総務省令があるなら、直ちに出せ。

どこに記録されているか、法令検索で見つからないのは何故か、説明せよ。


こういうのを出来レースって言うんじゃないの?(笑)
内輪で都合のよい人選を行い、適当に価額を決定、過半数を占めれば楽勝~、というのを、どうやって防げるの?


とんでもない手口を使って、数字を決めたわけでしょう?
それで、ウヤムヤにして押し切ったんでしょう?

で、後は捌けばよいだけだったはずが、クニオくんが偶然騒ぎ立てた、と。

総務省令だそうですよ>クニオくん
お膝元だな(笑)。




日本郵政、西川を巡る混乱に乗じる政治家たち

2009年06月11日 20時03分19秒 | 政治って?
傍から見れば、これぞまさしく「どっちもどっちの図」ではないだろうか。
要するに、単なる売名行為みたいなもので、何かをよく考え検討した結果なのか、という疑問がまず思い浮かぶ。郵政利権にたかる拝金亡者たちや売国奴たちも酷いが、わけの判らん政治的混乱を演出したり選挙前の売名だけに先走る国会議員の大先生たちにも呆れるばかりだ。

クニオさんがどうなろうと知らんし、別に辞めても辞めなくてもどっちでもいいけど、たた無闇やたらと聞き分けのない子どもみたいに頑張るだけでは能がないんじゃないのかな?


もう一度、整理してみようか?


①「数字」を明らかにせよ、公表せよ

これね>「かんぽの宿」疑惑の波紋~7


何度も書いたけれども、未だに数字の公表はないわけですが?
そもそも減損処理が都合の良い「帳簿操作ではなかった」というような、疑念の払拭には至っていないわけですが?元になる数字をきちんと整理して、並べてごらんなさいな、と百万遍言っておろうが。「かんぽの宿」というのは、土地取得から建物建設とかの数字がきちんと残っていたはずでしょう?だからこそ建物本体を簿価に載せられるんでしょう?だから、そういうのを1件ごとに年表みたいにして作ってみたらいいんですよ。

そうすりゃ「国民の2400億円を使って、こんな下らないものを作った責任の方が問題だ」ってな話(小泉元総理がそう言ってましたよね?)にも、目鼻がつくんじゃございませんか?ってなことですわ。
当時のボンクラ与党議員たちが、そういう「ハコモノ建設」の話を取ってきたり郵政省の予算案を認めたりしてきたのだから、担当大臣であるところの「郵政大臣」とか、予算案に賛成票を投じた与党議員たちとか、そういう連中にこそ大切な「国民の金」を「かんぽの宿」なんかに突っ込んできた責任があるわな、って話になるんじゃありませんか?だったら、そういう経緯を明らかにする為にも、各施設ごとで年表を作って、どの大臣の時の取得なのかを全て解明したらいいですよ。で、そいつらが郵政族議員や官僚と一致協力したりして、無駄に金を使ってきたんですよね?(笑)

グダグダ言ってないで、そういう「客観的資料」を全部出しなさい、って言ってるのが判らんの?だから、数字を出せよ、っての。
いの一番にやるべきことは、
「公社時代の数字、ここ数年の会計処理をしている数字を公表しなさい」
ってことだよ。

こんな簡単なことが何故できないの?疑いをかけられているんだから、きちんと根拠となした数字を挙げれば、それで疑いが晴らせるんだよ?どうして、それをすぐできないんですか?

減損処理にあたっては、損失計上の根拠となっている数字があるはずです。不動産については、不動産鑑定の結果というものが残されていなければならないでしょう。不動産の評価をしないのに、簿価に損失計上することなんて、不可能ですから。

となると、不動産鑑定結果というのが必ず残されていなければならないはずですから、その数字を全部一件ごとに出せばいいだけですよ。公表できないという理由があるんでしょうか?


日本郵政の西川は、そういう説明責任を全く果たしていない。いくら「入札過程には、何ら陰謀がなかったよ」とか口で言ったって、そんなもんは、何の証拠にもなりゃせんよ。50億円の簿価だったものを、たったの数億円に損失処理をするとかなのであれば、鑑定意見みたいなものが付けられているんでしょうから、その数字を公表するべきだ。それを全部合計すると、減損損失の処理額に一致するわけだろうからね。だから、鑑定結果を出して。損失計上にあたっての数字だよ。総務省が別な鑑定士に頼みますとかいう数字なんか、今は全く関係ないし。

西川社長が全然テレビの前とかに出てきて釈明もしてないし、きっちり説明したことなんかないわけだから、それができないのであれば、トップに据えておく意味なんかないんじゃないですか?(笑)
会計処理に疑義がある、と言われてでさえ、数字を明らかにできないなんて、オカシイんじゃないですか?
公表すれば、もっと早くに解決できるし疑いも晴れるじゃないですか。どうしてそれができないんですか?


②社長って独裁者?

西川が社長じゃないとできない、みたいなことって、一体何があるんでしょうか?
だったら、西川社長が事故で急死とかしたら、いきなり郵政事業は頓挫か?(笑)
日本郵政はつぶれですか。なるほど。
大バカ揃いで何よりで。

あれだな、独裁者の帝国みたいなもんで、独裁者が斃れた途端に体制が瓦解してしまい、破滅するとでもいうのだろうか。西川社長が他の人材には代替不可能というのでもない限り、西川続投がそんなに重要とも思えんが。続投しなければ、何がどうなるというのか、それを「絶対続投支持」派の連中に、是非とも聞かせてもらいたいもんだ。


③社長人事が政局?

これも、あまりに痛烈なまでの愚かさではあると思う。
民間企業のトップを変えることが、何故政局になるのかが、全く理解できん。中川秀さんとか、一旗上げたいってことですか?

日本郵政をめぐる問題 ワードBOX 西日本新聞

西川を社長から降ろすのなら、大臣を辞めねばならない、って、そんな話があるんでしょうかね。聞いた事もないけど。郵政選挙での国民の意見というのは、「郵政民営化」には賛成したけど、「西川社長にして」なんて話には誰一人として賛成票を投じたりはしていないんじゃありませんかね?民意で西川社長を推したことなど、一度もないんじゃないの?(笑)
勝手に話を作るなよ。

小泉さんも耄碌したか?
こんな人事案件ごときで政局もクソもあるかいな。自民党下野の最後っ屁みたいなもんか?

どこの誰が、西川を推した?
一体、国民の誰が「西川に投票」したんだよ(笑)。


参考までに、毎日新聞の記事によれば、
『中川泰宏衆院議員は「指名委員会が決定したものを内閣が変えるなら、明日解散して民意を聞くか、1人騒いでいる鳩山(邦夫)総務相にお辞めいただく、どちらかを麻生首相は決断してほしい」と述べた。』
とかほざいていた人もいたみたいですが、これもまるでオカシイな。

なんで諮問機関の意見よりも、国民から選ばれた国会議員と正当に組織された内閣の意見の方が、意思決定過程で下位に置かれるわけ?
勘違いも甚だしい。諮問機関の意見というのは、「どうですか?」って意見を求められてるから、「こうした方がいいんじゃないですか」ってことを、専門的見地とか高い識見を有する立場からアドバイスするという意味あいであって、諮問機関が決定する権限を有するわけじゃない。決定できると思っているなら、それは政治システムの放棄だ。指名委員会がいくら指名したとしても、決定権限は向こうにはないんだわ。それを、「明日解散」って、アホか?

諮問機関の意見に従わない決定をする場合、毎回毎回解散するんか?
諮問機関の意見と異なる決定をするなら、民意をいちいち問うんかいな。大臣は辞めてまで、諮問機関の顔色を伺わねばならんのかいな。そんなことを、毎回やってきたか?そんな政治的システムがあったか?
バカを言っちゃいかんな。意思決定過程の本末転倒である。議員になって、無駄に税金を受け取ってきただけなんじゃないのか(笑)。


④民間企業の役員人事って

そもそも、株主に否決されたら、別な人員を立てないとダメなんだわ。
カツラを取り替えるみたいに簡単にはいかない、といったようなことはあるかもしれないが、「シャンシャン総会」とばかりはいかないこともあるわけで。アデランスを見てごらんよ(笑)。

日本郵政だって、株主に否決されたらダメなんだわ。
株主とは誰なのか、考えてみたらいい。


⑤株主以前に

ナメた「何とかチルドレン」みたいな、売名を目当てにしているような連中もいるのかもしれないが、反論としては明らかにオカシイんだわ。そんなシステムにはなってないんだっての。

株主は財務大臣だから、その株主に「役員人事には同意できない」と拒否されれば、別な役員を立てなければダメという決まりなんでしょう。じゃあ、総務大臣が「一閣僚だから、反対意見を述べるのはおかしい」といった、ふざけた意見が通るのか?


そうじゃないんだわ。
ハナっから最上位にあるのは、「郵政民営化推進本部」だ。国会議員のクセに、法律を知らんのか?

郵政民営化推進本部に、郵政民営化委員会が設置されているだけ。
それに、「指名委員会」なるものは、日本郵政という民間企業の取締役会の下部に設置されている単なる「監視組織」に過ぎない。対外的に役員人事とか人選については、「申し開きができるように体裁を整えています」というだけに過ぎない。取締役会以下の権限しかない参考意見を述べるだけの組織が「指名委員会」なのに、ここの決定が「最終決定事項」みたいな重大決定でもあるまいに。
株主総会で否決されたら、それでポシャる程度の話なのに、「指名委員会で決めたんだから、正しい」みたいな意見になるのはどうしてなのかな?「指名委員会は、実は社長一派とグルでした」ということは絶対ない、と盲信しているのかもしれんが。
そんな事実がないとしたって、統治の形としては指名委員会で認められた役員人事といえども、株主総会ではひっくり返されるし、郵政民営化委員会で反対意見が出されるかもしれないし、郵政民営化本部で否定的になってしまうかもしれない。それがルールなんだわ。

なのに、「西川続投」を指名委員会で認めたというのを金科玉条のごとく持ち上げて、通常の意思決定機構を否定するなんざ、言語道断だ。ルールを無視するな。


郵政民営化推進本部の本部長は、内閣総理大臣だ。
副本部長には、官房長官、郵政民営化担当大臣、総務大臣、財務大臣、国交大臣、特命担当大臣があたることになっている。残りの大臣は本部員だろ。

だから、総務大臣が何の関係もない、なんて話は根本的に有り得ない。
大体、ゆうちょ銀行に対する権限にしたって、総務大臣の権限が異常に強力で、何でかと言えば「竹中総務大臣」時代だったから、みたいな下衆の勘繰りも出るくらいでして。
どこの銀行に、総務大臣の立入検査権限が及ぶと?(笑)
銀行法のもとでの監督というのが本筋で、総務大臣が銀行にしゃしゃり出ていくのなんて、「ゆうちょ銀行」だけだから。こういう論法は、「ホテル業を営む保険会社や銀行なんて、世界中の何処にもない」とか何とか言うのだけれど、世界中どころか日本国内でだって「総務大臣が立入調査権限を持つ」とか「総務大臣の許可を得ないと銀行業を廃業できない」なんて銀行が一つでもあるんか、ということは言えるわな。

色んな意味で、総務大臣というのは「ただの一閣僚」なんて話にはならないのが、この郵政民営化なのだよ。


⑥結論…

結局、西川が唯一にして無二の社長であり、この人事案が否決されるともう二度と民営化はできなくなる、というような特殊な要因でもない限り、別な人事案を出すのは難しくも何ともない。アデランスを見習えや。
縁起でもないが、死んだ場合のことでも想定してみたらいいんじゃないか?人間なんて、いつ死ぬか判らんのだし。
西川を降ろしたら民営化が止まる、とかいうふざけた意見が通用するのは、どういう了見なのかいな、とは思うわな。そんな程度のものならば、どだい無理なんじゃないの?

西川体制下の日本郵政が、これまでの疑惑に何らの誠実な説明も「しない・できない」ということを勘案すると、企業統治に大きな疑念があると言わざるを得ない。
数字を出せないなんてことがあるわけないのに。論より証拠、って百万回言ってんのに、絶対に公開できないという方がおかしい。会計処理が不当であったなら、数字なんて作れるんだっての。その妥当性は、他の公認会計士たちとか不動産鑑定の人たちとか、そういう専門家の目に触れさせてみなけりゃ、実際どうなのかなんてわかりっこないよ。


取っておきの案を言っておこう。
後任人事さ。

ズバリ、オリックスの宮内さんにしたらいいよ。

「かんぽの宿」を一式買えば黒字化できる、ということで購入しようとしたんだろうから、日本郵政に持ったままでも黒字化できるに違いないだろうよ(笑)。売却したのと同じ想定で帳簿の数字を変えて、そこから先は「善意で購入しようとした宮内さん」だから、きっとうまく事業を立て直して黒字化するだろう。そうなれば、日本郵政の利益になるだろうし、ひょっとすると「もっと高く売れる事業」に変身するかもしれんぞ?

妙案だろ?
買って黒字化するのも、日本郵政に持たせたまま黒字化するのも、中身は一緒だからさ(笑)。できるんだよね?当然。
できないのに、オリックスとその株主に大損害を与えてまで「かんぽの宿」を購入したりなんかできないもんね?

どうだ、いい案だろ?
早速西川に降りてもらって、宮内さんに就任してもらえや。


ああ、上に書いた理由というのは、本筋じゃないんだ。
まだ続きがあるんだよ。

首を洗って待っていてくれ。




経済学に関する「子どもの疑問」

2009年06月09日 18時33分12秒 | 経済関連
ふむふむと納得できるし共感できる意見にお目にかかる。
東大教授とかになられるような立派な方であるのだから、きっとすごく賢いんだろうなとは思うけれど、いってみりゃごくごく普通のご意見が書かれているような気がした。

それは、経済学なんか知らない子どもが発するような疑問だ、ということだね。
ま、私のような凡人には及びもつかないような「天才びと」が考えることですから、理解のレベルが違うとは思いますけれどもね。

ECONO斬り!! 経済学の「科学性」について - livedoor Blog(ブログ)


こういう普通のご意見が遠い過去に存在していたのに、どうして日本の経済学の世界というのは今の如き惨状なのか、というのはちょっと憂慮しますな。別に経済学の世界には興味もないし自分には無関係だから、そっちの世界だどうなろうと知ったこっちゃないんだけどさ。


ただ言えることは、経済学という分野でメシを食べている人々の多くは、あまり役に立たないということはいえるだろう。ド素人同然が多いか、それ以下だ。「それ以下」というのは、屁理屈程度をさも正しいかのように害悪を振りまく連中が多いためだ。

例えば政府の経済対策に対して、学者たちが出した「模範的15兆円の使い道」といったコンセンサスなんか、ただの一つも見たことがない。政府のやってることは間違いだ、とか、全くの無駄だ、とか、そういった批判はあるけれども、理路整然と「これにいくら、これにいくら」「最大効果が得られるのは何兆円まで」というような、「まともな意見」など見たためしがない。

学者だの経済ナントカだの、肩書きばかりくっついているけれども、政策担当者としての意見は、誰一人出してないんじゃありませんか?もしあると言うのなら、どういう学者さんたちが一致した意見で、どういう政策なのかを出せばいい。それぞれに学術的論理の裏付けを持っているのであろうから、経済学的正当性は説明によって誰しも説得可能なのであろうよ(笑)。それが論理的に正しい政策決定なのではないか?

結局は、適当に反対だ反対だと言ってる連中も、いかにも学問って面で理屈っぽく言ってる連中も、万年野党の連中も、何を言っても似たり寄ったりってことでは(笑)。そのココロは、

「誰も答えを知らない」

知らないクセに、間違いだけは指摘できるんだね。



いくらミクロの精緻さを積み重ねても、現象の答えには簡単に辿り着けるわけじゃない、というのも、前に書いた通りだ。

マクロとミクロは両輪

「法学が経済学を笑う」の図


いくら分子レベルでの解明が進んでも、それが生体全体を観察した時の反応を全て規定できるわけではない。たとえばイオンチャネルの分子構造や作用機序や機能なんかが解明されても、ある薬を投与された人の血圧がどうなるかとか、ある刺激でどういう生理的変化が観察されるか、といったことは、必ずしも単一で正確に判るわけではない。むしろ、マクロ的な観察結果とミクロ的な機序解明なんかの協同があればこそ、ということの方が多いのではないか。基本的原理は分子レベルで解明されていくとしても、ある人の病状を改善できるかどうかは「判らない」のだよ。要するに、そういうようなことだ。


経済学分野に何が欠けているかといえば、積み上げ効果では。共通理解や認識が積み上げられてきていない。それは検証という過程がないからだ。




格下げされた98年のできごと

2009年06月08日 21時48分36秒 | 社会全般
この前、国債価格が急落したのが03年と98年だった、という話を書いた。

米国長期金利上昇に関する雑感


で、そういえば、98年ってどこかで見たな、と思ったら、例の国債格下げを食らった年だった。

日本国債の格付け乱高下物語

格下げされたのが、98年11月17日らしい。
で、12月22日には大蔵省の運用部が国債買入を止めると発表して、俗に「運用部ショック」と呼ばれる国債価格急落が起こったらしい。ふーん、そうですか。格下げだけでは「インパクトが足りない」というご判断でしたか。
もっと恐怖に怯えさせなければならないということで、大蔵省を屈服でもさせたんですかね(笑)。

なるほどね、色々と辻褄は合いそうだよね、って話は出るかも。


97年には、温泉地で洗脳合宿が開かれていたらしいし。
で、次々と金融機関が破綻もあったし。

ふーん。
98年3月くらいには、例の「ノーパンしゃぶしゃぶ」旋風が吹き荒れ、大蔵省や日銀が次々とスキャンダルに塗れていった。日本の金融行政の権力解体を強力に推進することになったろう。日本にも「金融ビッグバン」とかを直輸入してこようとして、外資の攻勢が始まっていたからね。

首を縦には振らない、というのなら、「うんと言いたくなるようにすりゃあいいのさ」ということで、色々な策略を用いることはできますからね。ここに、大蔵敗北の歴史があるのかもしれない。
ちょっとよく憶えていなかったのだけれど、98年当時に東京地検特捜部が大蔵省とかにガサ入れしていたり、逮捕者まで出ていたりするんですと。日銀の課長さんクラスの人とかも、接待漬け疑惑とかで逮捕されているんだと。よく知らないけど。

防衛省の元事務次官逮捕の頃の騒ぎを思い出したよ、偶然だけど。ああいうのも、似てるんだよね。


ま、春にはそうやって検察権力が介入していったわけだ。
大蔵も日銀も「首を取られてしまった」という事態を招くことになった。

そして、11月にはムーディーズの格下げ。
12月には、大蔵省の資金運用部が買入停止の発表、で、日本国債は急落。

円も株も売られてトリプル安、を見せつけられた、と。
誰かを縮みあがらせるには、十分な効果だったよね、とか、そういうことなんかな?


国家破綻、とか何とかの脅し文句が席巻するようになっていった、と。
で、日本経済はどん底へと突き落とされていった、と。



日本人のクセに、片棒を担いでいやがった連中が、のうのうとデカイ面をしている、と。




日本W杯出場決定

2009年06月07日 01時02分57秒 | いいことないかな
結果が全てだ。

勝利が求められる試合で勝利するというのは、難しい。日本代表はそれを掴み取った。


ここまで無敗で来た。
引き分けはあったことは確かだが、日本代表が成長した証がこの無敗で出場を決めたということであろう。

この2試合を無失点で封じることができたというのが、出場を決める原動力となった。



今日の試合は、内容的には凡庸だった。
泥臭い、平凡でありがちな試合内容の一つであったろう。だが、内容よりも勝利することが求められていた試合としては、よく戦ったといえるだろう。


両チーム唯一の得点を挙げた岡崎は、勿論ヒーローの資格があるだろう。難しいDFとの競り合いを一歩抜けて、走るステップとほぼ同じく小さく振り抜いた左足でシュートし、キーパーが弾いたリバウンドをヘッドで押し込むなんて、そう簡単に出来ることではない。ヘッドというか、転んだところに頭があって、そのおでこめがけてボールがぶつかって来てくれたみたいなシュートだった。よく入れたと言っていい。守備でも、その後の攻めでも活躍を見せたので、MVP級だったと思う。


個人的には、内田の欠場に代わって出場した右サイドの駒野をMVPとしたい。再三のピンチを救い、献身的守備で勝利に貢献したと思う。あれがなければ、得点を許していたかもしれない、と思えるシーンが幾度かあったからね。地味だが、この試合の最大の功労者と言っていいのではないかと思えた。

なので、最高得点は駒野、次点で岡崎かな。
守備の貢献という点では、中沢、長谷部、俊輔なんかもよく走っていた。かなり足に来ていて、攣りそうというのもあったろうし、まるで鉛を入れてるみたいに重くなっていたであろうが、よく耐えたと思う。

守備への貢献ということを考えると、大久保アウトで矢野インという選択には疑問を感じたのだった。もっと走り回れるタイプの方が良いのでは、と思えたからだ。


ま、細かいことを言えば色々あるかもしれないが、よく選手たちは戦ったと思う。よくぞ出場権をもぎ取ってくれました。ありがとう。

いよいよ夢の舞台が迫ってきたのだな、ということなんでしょう。


労をねぎらい、讃えたい。




株式を保有する銀行はダメ経営なのか?

2009年06月06日 17時56分26秒 | 経済関連
日本の銀行が批判される時によく聞くのが、「株式持合いが悪いんだ、株なんか持ってるからダメなんだ」というような意見がある。以前から常々思ってきたのだが、こういうのは本当なのだろうか?この意見を言ってる連中の多くは、「出羽守」系のカブレ者とか、胡散臭い自称経済系専門家とか、思考力に乏しいマスメディアとか、そういうのが多いという印象。

少なくとも、この命題が真実かどうかということについて、考えないか、考えられないか、気にしたことすらないか、といった程度の連中なのだろうな、ということは感じるわけである。

コレね>はてなブックマーク - J-CASTニュース 日本のメガバンク 「守りの経営」しかできない理由


まず、普通に考えてみよう。
個人には「貯金なんかしてるから資金効率が悪いんだ、もっと投資しろ、株を買え」とか、散々焚きつけてきた連中というのがいたわけですよ。特に外資系とかが。年金運用も、「国債なんかで運用しているからダメなんだ、もっと株式投資をしろ」とか、耳にタコができるくらいに言っていたヤツラは沢山いたわけです。
そうして、慶応義塾大学さんみたいに、積極運用をして大穴を開けるというド素人カモ軍団も大挙して出てくるわけでして。さすがは投資教育推進を謳っていた竹中元大臣を擁する大学だけのことはあるね。

株式投資は資金効率を高める、ということならば、100万円を預貯金のような安全資産で持つのではなく株式で持つのがよい、という考え方は出てくるわけでしょう?だからこそ、投資を勧めるんですよね?これがウソということであるなら、株式投資そのものを勧めるということ自体が間違いでは。

さて、個人ではなく法人が株式投資をするのは悪いことなのでしょうか?資金効率を悪化させますか?
もしも資金効率を悪化させる、というのであれば、法人ではなく個人であるとその命題は全く逆転するのでしょうか?法人が、一般の非金融企業である場合と、銀行である場合では、どういった違いがあるでしょうか?

別に特別な金融や経済の知識なんかなくたって、普通に考えればわかるはずですよ。
株を持っていることがそんなに悪いことなのであれば、個人だろうと法人だろうと関係なく、「投資効率が悪いね」ということになるんでは?だったら、外資系ファンドとか、何であんなに必死になって株を買おうとするわけ?わざわざ儲からなくて資金効率の悪い手法を意図的に選択しているとでも?(笑)

個人が株を持つのは良いが、銀行はダメなのだ、というのは、どう考えてもおかしいな。そんなはずなかろうて。銀行にとってよくないものは、個人にとっても良くないんじゃないのか?そうなのであれば、年金とか個人資金とかで株式を買うのは間違いってことなんじゃないの?


また適当な例で考えてみるよ。

ダメ銀行Aと優良銀行Bがある。ダメ銀行は悪い経営の銀行なので、ダメ会社Cの株式を保有している。優良銀行Bは良い銀行なので、株式を保有していない。

自分が投資する場合にどう考えるかを書いてみよう。
ダメ銀行Aはダメ会社Cの株式を持つような効率の悪い銀行なので、当然利益水準は低くなるはずだ。そうなると、優良銀行Bに投資するのがよいに決まっているだろう。つまり、経営とか効率とか利益水準を考えてみれば、

 ・ダメ銀行A:悪い、低い
 ・優良銀行B:良い、高い
 ・ダメ会社C:悪い、低い

ということになるわけである。
そうなると、どうなるだろうか?投資対象がこの3つしか存在しないとなれば、当然ながら優良銀行Bに人気が集まるだろう。ダメ銀行Aやダメ会社Cの株価は下がり、優良銀行Bの株価は上がるであろう。もし、このような株価変動の起こる前に優良銀行Bの株式を購入していたのであれば、儲けることができるだろう。
しかし、人気のある優良銀行Bの株価が上昇した後であると、利益水準が上昇を続けない限り投資効率が上がるということにはならない。ダメ銀行Aやダメ会社Cの株価が下がり、優良銀行Bの株価が上昇した後であると、水準訂正が起こったのだから、基本的には期待される投資収益は同じになっているはずだからだ。

同じになっていなければ、ダメ株を持つ人たちは必ず売却して優良銀行Bの株を購入してしまうからである。なので、株価の水準訂正は続くことになるだろう。けれど、優良銀行Bの株価が上昇を続けていけば、どこかの時点で投資効率が悪くなる株価がやってくるので、それより高い株価では誰も買わなくなる。なので、ダメ会社Cの株式を持つダメ銀行Aの株に投資するのも、優良銀行Bの株に投資するのも違いはなくなってゆくのである。

ダメ会社Cの株を持つと何故ダメなのかといえば、ダメ会社Cは稼げる利益が少ないからだ。そういう会社の株価はどうなってゆくかといえば、下がるのである。つまり、悪いなら悪いなりに株価の水準訂正は働き、下落してゆくけれども、どこかの株価に達すると「安全資産への投資」よりは魅力的である、という水準とか、株価が高騰してしまった優良銀行B株に投資するよりも割安になっているとか、そういう株価というものが存在するのであれば、そこで下げ止まることになる。つまり、「他の投資対象との比較」において、ダメ会社への投資が不利になる株価となるまで下がることで、同じ水準に近づくということなわけである。


結局は、ダメ銀行Aがダメ会社Cの株を持っていても株価の水準訂正は働くので、優良銀行Bの株価が割高となってしまう臨界株価のようなものが存在することになる。もしも常に優良銀行Bが上回れるとするなら、ダメ会社Cを上回る投資効率を有する事業に必ず融資を実行できる、といったような、極めて特異な能力を発揮できる場合だけだろう。優良銀行Bの株価は常時上がり続けるということになってしまうだろう。

それと、預金のことだけど、一応安全資産への投資ということにして考えると、本当に優良銀行Bが安全資産投資を大幅に超えるリターンを生み出すということなら、全員が優良銀行Bの株式を購入しようとするだろう。誰一人として預金などしなくなる(笑)。だが、現実にはそうじゃない。優良銀行Bがどんなに優秀であっても、それだけの投資対象を探し出してくるのが困難だからだ。そんなにリターンの大きい分野とか仕事が存在するということになれば、銀行に金を持って行かずに直接その会社の株式に投資した方がよくないか?、ということになってゆくんじゃないの?そもそも、儲かるその事業を自分でやるよね。それとも、会社ごと買うんじゃないの?

会社を買う、というのは、「その会社の株式を購入する」ということなんだわ。



他の意見も書いておくよ。
著名な例でいうと、バフェットさんの話があるよね。株式の長期投資で財を成した伝説の人だ。
バフェットさんのやってる「バークシャー・ハサウェイ」という企業の株価は高い水準で維持されていて、過去の投資リターンは年率25%とかの高い水準を何年か何十年か継続するほどだったとか。

この会社は保険会社ということらしいんだけれども、そもそも株式投資を行って長期保有してきたわけでしょう?バークシャーの成長を支えてきたのは、持株のお陰だったんじゃありませんか?株式を持っていると資金効率が悪いとか何とか、バフェットさんにお説教をしてあげたりはしなかったんですか?(笑)


銀行が持株を保有しているのは、長期的に見ればバークシャーとほぼ同じようなものでしょう。ただ、投資対象となる企業の平均成長率が異なる、というのはあると思いますけれどもね。特殊な才能を持つ人間であると、「高成長の投資(融資)対象」となる事業や案件を見抜ける、ということですが、そういう人は稀です。バフェットさんが2人といないことから見ても、同じパフォーマンスを求めるのは至難の技ということです。
銀行でも同様で、優良銀行であれば「有利な投資先」を常に正確に見つけ出しダメ企業には決して投資しない、ということができるでしょう。そういう優秀な銀行家だけが実行可能なのです。平均的に見て、ダメ企業の株を買わないようにするのも、ダメ企業以外の高成長プロジェクトだけに投資するのも、バフェットさんのような特別な能力の人だけができるだけです。それが全ての銀行業で可能なことなのか、というと、それは疑問ですね。

バークシャーの成長の秘訣は、基本的には「企業の株を買う」か「企業そのものを買う」かであると思うので、「目利き」能力によるということなんでしょう。それが達成できるような「第二のバークシャー」はないのだとすれば、銀行にしても優良銀行Bが可能である投資対象選別であっても、他の銀行が同じように真似できるかといえば無理かもしれない。つまり、一般原則としての「『ダメ企業の株式保有』を常に超える投資対象選別ができる」なんてことは難しいのではないか、という話になってくるのである。


株式保有をしていない銀行は収益がトップになった、とかいう「一つの事例」をもって「株式を持ってる日本の銀行はだからダメなんだ」ってな話をするのであれば、「ゆうちょ銀行」はずっと多くの利益を計上できているのだから、じゃあ「貸出を止め、株式保有を止め、国債だけ大量保有して運用した方がよい」ってな話になってしまうでしょうよ。或いは、外資系信奉者たちが崇拝していたらしい「シティバンク」はだからダメなんだ、ってな話になるんじゃありませんかね。「攻めの経営の結果、国有化になるのが正しい」とか言うのかもしれませんが。


日本の銀行がダメだったかどうかは判らんが、株式を保有しているから経営がダメなのだということにはならないだろう。少なくとも、水準訂正の起こる前の株(つまり優秀な企業の株が割安)を購入できるというなら、バークシャーになれるだろうね、と。その企業評価という目利きや、見通し能力とかがそもそも難しいのだ。他の人々が気付く前に先んじて、価格が上がってしまう前に購入できているからこそ、儲かるわけで。企業の株式を長期保有していたのが悪かったわけではないだろう。買った値段が高すぎたり、倒産するような企業の株を買ったりするのがまずいのであって、それは「倒産するような企業に融資する」という確率とか事例に比べてどうなのかというのはあるかもしれない。神の如き「投資対象選別能力」があるのなら、優良銀行Bのような投資リターンが常に他のよりも上回っている、というのを達成できるのかもしれんがね。


日本の銀行に限らず、多くの保有株が放出されたのは、そもそもの誤りだったのだろうね。だってバークシャー株だって、そうそう大量に放出されていないからこそ、市場で値崩れしたりはしないわけで。しかも長期保有の安定株主が大勢持っているのだ。経営の邪魔をしたり、余計な口出しをしない株主たちだからこそ、バフェットが多くのリターンを得ることができたということかもしれないしね。かつての日本企業のグループでは、そうした傾向があったであろう。けれど、企業群がガッチリ保有していて離さないでいたら、「お前ら、株や土地なんか持ってるからダメなんだ、全部放出しろ、さっさと吐き出せ」とムチで叩かれたので、散々売り出したんじゃないか。

含み益なんか持ってるからダメなんだ、って騙されて、何とかカブレだの、胡散臭いコンサルだの、根も葉もない出まかせしか言わない経済ナントカだの、そういう連中にいいようにカモられたんだろ(笑)。
どこぞの温泉地とかで洗脳集会まで開催されて、まんまと騙されたのだろ。

まるでバフェットの投資のように、多くの日本企業や銀行や生保が長年離さないできた「含み益のあった株式」を、大量に売り捌けと言われたのだろ。まるで巨大氷山みたいに市場では流れてはいなかった大量の株式が、全部溶かして流せと言われて、放出してしまったのだろ。そうすると、市場での需給バランスが崩れ、ガイジン投資家たちに格安で吸い上げられていっただけだろ。


騙されるのがバカなのだ。
だからこそ、未だに日本の銀行は、と文句を言われるのだ。それが何なのか、というのも気付かない連中が多すぎるのだ。考えることすらないのだ。だから、騙される。


要するに、日本にはバカ揃いだった、ということ。




Joe the ”Nichigin”(笑)

2009年06月05日 16時32分16秒 | 経済関連
特に深い意味はないけど。
例の「配管工のジョー」は大統領選で一世を風靡したものですが、既に遠い過去になりましたね。今はどうしているのやら。


それとは何の関係もないわけですが、「配管工」というのが最近の日銀では流行っているらしい、という噂を耳にしたので(冗談です)。

日本銀行金融研究所主催2009年国際コンファランスにおける白川総裁開会挨拶の邦訳「金融政策の実践と金融システム:思考様式を巡る変遷」:日本銀行

白川総裁の講演に載っていたでしょ?
だから、本当に配管工なんですよ、日銀は。

表題の「Nichigin」は当然ながら「BOJ」のことですわい。
「日銀=配管工」ということで、ならば、「配管工のジョー」は「日銀のジョー」と言い換えてもよくね?、とふざけてみたんですが、まるでピンと来ないね。最低のオヤジギャグで、ダメダメでした。


参考までに、元々配管工云々というのはイングランド銀行の方から来たみたいですよ。
BOEのTucker理事が講演で言ったそうで、中央銀行はその役割として「配管」があるんだそうです。



ええっと、単なる偶然なんだけれども、昔、それに類する記事を書いたのがコレだ。
お金の流通速度

06年だったんだけど、水道管の例で書いていたんだな。
おお?扇子いいじゃん→自分(笑)

ま、どうでもいいか。
明日のジョー、とか、配管工のジョーに比べると、日銀のジョーというのは、ただ単にワケがわからんな。

それにしても、講演録に「配管工」と直接書いてあるのは、ちょっと笑えるかも。もっと違うネーミングとか日本語表記を充てるとかできないものなのかな。カタカナで言うとか?(笑)




見せ方が大事

2009年06月04日 19時42分28秒 | 俺のそれ
いい線いってるとか、惜しいって感じとか、そういうのは世の中にはありがちだと思う。でも、商品として価値を高めなければ「企画倒れ」とか「残念無念の撤退戦線」とか、啼かず飛ばずで終わってしまう。なので、勝たねばダメ。大勢の注目を集めないとダメ。人々のココロに届く何かでないとダメ。

たとえば、

 「ニート」
 「パラサイト・シングル」
 「バカの壁」
 「下流社会」
 「web2.0」
 「ガラパゴス化」

などというような、明瞭なコンセプトみたいなものと誰かの感情をくすぐるような中身を兼ね備えているというのが、ヒットの条件なのではないかな、と。価値観と評価と賛否と嫌悪感と崇拝と、その他モロモロがあるのかもしれないけれど、そういう引っ掻き回し感というか、平たく言えば「釣り、釣られ」っぽさの容易度が大事かな。やはりそういう見せ方をやっていかないと、世間の大多数のは振り向いてもらえないんじゃないかな、と。

だから、知ってもらいたいなら、まず見せ方を考えろ、ということになるかも。
そういうのは、才能とかのような個人の能力・立場なんかに依存するかもしれないので、平凡な人たちが何かを達成しようとしても難しいんじゃなかなと思う。勿論、中には成功を収められる人が登場するかもしれないが、それは確率的には「極めて稀」という、超「選ばれた人々」しか存在しないだろうな、と思うよ。普通では無理。


ま、判りやすく届ける能力は大事だ、ということで。
ただ単に、似たようなことを書いたとか考えたというだけでは、あんまり価値はないだろうと思うし。多くの人々にとっては、例の使い古されたフレーズ「2、3分で理解できるように言って」「今北産業」「1行で書いて」みたいになることが多いのかもしれないかも、ということですね。でもね、ごく少数の方々にだけでも届くなら、それはそれでいいんじゃないかな、とは思います。なったことがないから判らないんだけれども、売れっ子の人――例えば「クサナギ」君みたいになってしまえば、それはそれで苦労があるんだろうし。

名も知れぬ酔っ払いのオジサンとかだったら、脱いで素っ裸で道頓堀川に飛び込もうとも警察に連行されたりはしないかもしれんから。たとえ連行されたとしても、お説教されて終わりでは。あんなに報道陣が詰め掛けて、逮捕報道とか検察移送とかを報じたりはしないでしょう?だから、大勢を相手にする立場に置かれる人々は、苦痛も受けねばならないのだろうなとも思うわけです。気楽にはしていられなくなってしまうかもね、と。そういうのは、その立場になった者だけしか判らないだろうな、とか思うんですよ。



前フリが長くなりましたが、こういうのも注目を集めることがまず大事で、中身は二の次でもいいのではないかと思えたりもします。

はてなブックマーク - ちきりん氏の分析は妙ちきりん? - himaginaryの日記


ま、良し悪しは自分の頭で考え、確かめろ、ということがあると思う。
本物の専門家以外が書くのだから、別に「そういうもんでしょ」と思って読めばいいだけだし。本気で完璧を気にして書くのなら、誰も何も書けなくなってしまうよ。そんな完成度を一般人全部に求めてもしょうがないでしょう。


自営業の減少の話は、拙ブログでも随分前に書いたけど、だからどうというものでもなかった。所詮は素人の書きなぐりの域でしかないもんね。しかもオメガ級だし(笑)。

このヘン
少子化と労働問題5(追記あり)

少子化と労働問題6


この記事中では、比較していた年が90年と04年だから条件違うし、05年以降には正規雇用は増加していったし、今となってはまた数字が変わってきているだろうと思うから、個人レベルで正確性を期するとなるとそれはそれで大変だろうと思うし。

ま、いずれにせよ、ニーズのないものをいくら書いても、あんまり意味はないと思う。
注目されるというのは、ニーズに合致しているとか、読ませる文章、才能、存在とか、そういったものがあるからで、多少の間違いとか何とかなんて大した問題じゃない。マスコミが間違いを多く流しているのよりは、まだマシだし。たとえどんなに正しかろうとも、読まれなければ存在価値はあまり高くない。言ってみりゃ、「読まれてナンボ」だ。


間違った意見が流通してしまうのを打ち破れないのは、打ち破れない側が悪い。
社会とは、そうなっている。
正しさが決めるわけではない。




ゴメンね、「北海ドキュン」パート2(笑)

2009年06月02日 18時36分50秒 | 社会全般
そんな名称があるとは知らなかったよ、おっかさん。

「北海DQN」って、例の肉代金払い戻し事件(参考:電脳炎上と現実炎上)の時のことらしいんだが、そんな名前で呼ばれていたのですね。


今回は舞台を移して、世界の「銀座」。
最果ての北海道はだだっ広い北の大地、西友の駐車場なんかとはワケが違います。東京も東京のド真ん中、花のお江戸じゃなかった銀座でございますよ、銀座。そこでの顛末がこんなことなのでございました。

はてなブックマーク - 痛いニュースノ∀「誠意がねーよ。誠意がよー」「仕事休んで来てるのに」「駐禁切られてんだよ」 ダイヤ無料配布で大混乱…東京・銀座


モー娘には全然関係ないけど、モー物産もとい「モーブッサン」という老舗宝飾店に、お詫び申し上げたい。
花の都といえば、おフランスはパリと相場が決まっていて、そのフランスからはるばる東京にまでやってきてくれたのに、日本の消費者の「北海DQN Part2」を披露することになってしまいました。本当にすみません。個人的には、男子フィギュアのジュベールが好き(、、ヘンな意味でなく!)だし、モーブッサン日本支社の若き29歳のイケメン社長さんが、流暢な日本語で「対応させていただきます」と謝罪する姿をテレビで見て、本当に申し訳なく思いましたよ。

だから、ホントっっに、ごめんなさいぜりあ(←おつう語)。


参考までに、「誠意を見せろ」とか「誠意を示せよ」とか、そういったご発言は「アブナイ」場面ないしは人々によって用いられることが多々あり、これは以前にも指摘しておいたことでございます。

肝炎訴訟に関する雑考~1

この中で、次のように書いています。

『マスメディアの論調というのは、結局「誰かが悪い、誰かの過失があり、責任がある」という悪者狩りをやりたいだけなのです。情報を一生懸命集めたり、正しく伝える努力をするでもなく、慎重に考える能力にも欠けています。上の社説のタイトルみたいに「誠意を示せ」って、ヤクザのタカリの常套句みたいじゃないですか。因縁をつけて金を巻き上げる連中の決めセリフは、「誠意を示せ」だよ(笑)。』

ね?大体、言った通りでしたでしょう?
社会というのは、こういうものなのでございます。


ああ、それから、「ダイヤモンド」でしょうか、それとも「ダイアモンド」なんでしょうか、どちらが多く表記されますか?
「ダイヤの指輪」「ダイアの指輪」どっちが多いかな?
一部の人たちは「ダイヤ」という文字をみると、列車などの「ダイヤ改正」なんかと同じように感じてしまい、ダイヤモンドのダイヤとは直ちに思い浮かばないこともあるみたい。となると、「ダイア」の方が宜しいんでしょうか?

これは、どちらでもいいんですが、日本にも恥ずべき部分は存在している、ということでございます。

申し訳ございません>モー物産の方々