新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

参院選後3年間で日本はディストピアに向かうのか

2022年06月26日 11時09分07秒 | 参院選挙

6月の4週目で早くも都市部でも真夏日となった昨日は、夜になっても気温は下がらず今季初めての「熱帯夜」を体験してしまった。
 
暑さに負けず候補者たちは連日炎天下にもかかわらず精力的にいたるところで有権者に手を振っている光景をみると、当選後もこのような意気込みを失わないでほしいと思ってしまう。
 
参院選もすでに終盤に入り、大手メディアの候補者の当落情報も盛んになってきた。
 
国民の過半数の支持を得ている党は存在せず、現時点では各党の党首はいわゆる「無党派層」向けの訴えに精力を注いでいる。
 
毎日の暮らしに大きな影響を与えている物価高騰に関しての国民の支持を得ようと、与党・ゆ党の各党首はこんなことを強調していた。
 
参院選、支持拡大へ都市部で論戦 公示後初の週末
 
自民・岸田「政府が全責任を負い、物価高騰に対応する」
公明・山口「みんなが納得できる賃上げを進める」
維新・馬場「いま求められているのは節電ではなく発電だ」
国民・玉木「海外進出した日本企業を国内に回復させるチャンスだ」 
 
野党は明らかに物価対策として、一時金のバラマキよりも効果が大きい 「消費税の減税」を前面に押し出しているが、経済界から莫大な支援を受けている自民党は、「消費税を減税すれば法人税を上げることになる」と言わんばかりの露骨な発想から、消費税減税に対しては一切コメントしていない。
 
さらに、岸田文雄をはじめ自民党の幹事長も参院選後には、憲法改正に向けての国会での発議について言及しているが、広く無党派層に向かっては一言も触れていない。
 
まさに、こんなタイトルが核心を突いている。
 
“自民党の鬼門"は消費税減税 やらない理由は嘘ばかり」 
 

 
 
「この参院選は異様です。世論調査では自民党の支持率が高く、選挙の情勢調査も圧勝となっている。なのに、有権者の関心が薄いのか、街頭で演説しても手応えがない。もうひとつ、困っているのが、岸田自民党にはアピールする実績がないことです。この10カ月間、岸田政権は何もしていませんからね。一枚看板である“新しい資本主義"の中身も固まっていない。岸田首相も応援演説の第一声の時、最後まで“新しい資本主義"という単語を口にしなかった。唯一の安心材料は、野党にも風が吹いていないことです。恐らく選挙結果は、“物価高"に対する有権者の怒りが、どこまで大きくなるかで決まると思う」という自民党関係者もいるそうだ。
 
「国民の生活はもう限界を迎えています。いち早く物価高対策を打つべきなのに、岸田首相は何もやっていない。それどころか、『欧米の物価高が7~8%なのに対し、日本は2%台にとどまっている』と胸を張っているのだからどうかしています」と経済ジャーナリストの荻原博子は怒っている。
 
驚くことに自民党の高市早苗政調会長は19日のNHK「日曜討論」で、「消費税が、法人税の引き下げに流用されているかのようなデタラメを公共の電波で言うのはやめていただきたい」と平然と嘘をつき、茂木幹事長にいたっては、選挙の応援演説で「(消費税を下げたら)どうなるか。社会保障の財源を3割以上カットしなくてはなりません」と、国民を恫喝する始末。
 
さらに「自民党は『消費税減税はシステム変更が大変だ』などとも訴えていますが、安倍政権だけでも消費税増税を2回もしています。増税が可能なら、減税だってやれるはずです」と五十嵐仁法大名誉教授は指摘している。
 
自民党が消費税に執着しているのは、打ち出の小づちだからなので、税率を1%アップするだけで2兆円以上の税収が入ってくる。税収が増えれば、支援者にバラまく原資が増え、スポンサーである大企業の減税だって可能となるということだろう。  
 
参院選に向けて的確に分析している「在野のアナリスト」氏の「6月4週の動き」からその一部を紹介しておく。 
 
参院選に向けて、考えるべきは防衛費をGDPの何%にするか、などは無意味です。安倍政権時代、高い米兵器を購入するために、防衛費に含まない形で予算を手当てした。つまりそれを防衛費、と認めるだけでGDP2%など、すぐ達成できるでしょう。しかもそれは、単年度ではなくローンのように長いこと支払い続ける代物です。つまり、防衛予算をいくらかけるのか? が重要なのではなくて、日本を守るためにどう効果的な防衛策を講じるのか? それが問われなければいけません。防衛予算などいくらでも付け替え可能で、それを訴える自民など、やはり防衛の基本的な考えができていない、と感じざるを得ません。
しかも中国に配慮する公明と組んでいる時点で、中国を刺激する防衛大綱をつくれるはずもない。自民が公明を切るなら、効果的な防衛策を策定することも可能でしょうが、それができないから、常に日本の仮想敵を北朝鮮におくのです。GDPでみると明らかに劣勢の、北朝鮮を仮想敵とするから防衛予算ばかり誇ろうとする。しかし日本において、真の敵は中国、ロシアであって、そことどう向き合うかが問われます。
その意味で、維新に投票するような人間は、保守ですらない親ロ派です。ウクライナ侵攻でも、鈴木宗男氏はロシアへの配慮を強くにじませた。松井代表もそれを追認した。維新全体が親ロ派。つまり維新を応援する行為は、間接的にロシアを支援するのと同じです。そんな維新が国会で議席を伸ばしたら、よりロシアに阿った政策をとり易くなるでしょう。それで日本をどう守るのか? ウクライナで大損害をうけているので、しばらくロシアは対外的な進行をする余力がありませんが、いずれ日本にも牙を剥く可能性がある。そのとき、維新のような政党がいたら邪魔でしかありません。むしろ維新が鈴木氏を切れず、抱え込むならここに投票することは、日本を守ることとは真逆、対極にある行動、とすら断じてよいのでしょう。
つまり、実は日本の政治構造的にみると、保守なんて言っている層が投票する先の方が、中露に対して親和的、効果的な武装などできるはずもないのです。彼らは日本を守る、と勇ましいですが、やっていることは真逆、売国的な行動である、というのが大問題です。それこそ防衛予算を積み増して、高い米兵器をせっせと購入する自民、どういう防衛策をとるか? それすら不明で、地上型イージスが迷走したこと、オスプレイの運用にすら悩む。日本を守る、という言葉と裏腹に、どう守る? が抜け落ちた議論しかできないのが、今の日本です。
例えば、日本は間違いなく第一義は海上防衛です。核ミサイルを撃ち落とすこと、が一番に考えられがちですが、それこそどこの国も成功する可能性は低い。撃たれないよう、反撃手段を身に着ける、という手しかありません。しかし安倍氏のように、それを他国と共有する、なんていうのは論外であって、防衛の根幹を他国に委ねる売国奴的態度、とすら断じられます。殲滅型の戦争になったら、どの国も生き残れません。問題は、占領型の戦争をどう食い止めるか? 周りを海で囲まれた日本は、海自の充実が最優先です。
・・・中略・・・ 
参院選にからめてもう少しいうと、このインフレ環境下で年金受給が引き下げされました。これがマクロ経済スライドの効果、物価だけでなく賃金、経済情勢などを加味して支給が決まります。この年金政策を決めたとき、公明などは「100年安心」などと喧伝しましたが、まさに年金受給者を苦境に陥れ、年金制度を守るのが、この変更だったのです。その効果が、ここにきて最大に効いてきた。ナゼか参院選では無視されがちですが、年金改革をしないと、少子高齢化の中でますます貧困世帯が増えることでしょう。
経済政策など、さらに問題が大きい。物価高対策は、あくまで経済が下押しするのを支える策です。しかもそちらに財政政策の舵をとられれば、経済を成長させる原資が奪われる。自公にはその策すらないので、経済は下方へと見直さざるを得ず、成長どころか低迷が確定です。野党は下支え策はあっても、成長策はない。というより、現状の日本には少子高齢化、という最大の経済的課題があり、その策がどこも拙いものばかりです。新型コロナウィルスにより、死亡者が増えたことは日本も同じ。少子高齢化ばかりでなく、労働者が大きく減っている。それを外国人労働者の受け入れで賄おう、などとしても、今の円安では日本が択ばれなくなる可能性が高いのです。日本は構造的に貧しくなっていくのですが、それを改善する策はどこももち得ていません。それは、もう深刻なレベルまで日本が追いこまれていることを意味します。だからそこから目を背け、政権の延命をはかるだけの安倍政権のようなものが長くつづいたことで、早く手を打つべきなのに、さらに日本は出遅れてきており、それがさらに日本を苦境に陥れているのです。

 
「維新に投票するような人間は、保守ですらない親ロ派」であり、「維新全体が親ロ派。つまり維新を応援する行為は、間接的にロシアを支援するのと同じ」と真正面から維新の会の欺瞞性を批判していたことは評価できる。 
  
そして、いま必要なことは、「#消費税を下げろ」という国民運動と、一票による鉄槌なのかもしれないが、残念ながら、国会の議席数からみれば、参院選挙後に改憲派の連中の議席数が大幅に減少することは望めない状況であることは明らかであろう。
 
26日東京新聞朝刊の「本音のコラム」で、「【参院選後のディストピア】と題して改憲派の勝利の後に来るであろうこの国のディストピアを前川喜平がジョージ・オーウェルの「1984」になぞらえて予想していたが、決して単なる妄想ではないことが恐ろしいと、オジサンは思う。
 

                【東京新聞より】
         
すでにこんな映画も予告されている。
 

 
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 安倍晋三を自民の「最高顧問... | トップ | 泡沫政党は無害だが「サル痘... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

参院選挙」カテゴリの最新記事