生き甲斐の心理学

自分は何の為に生きているのか? 生き甲斐とは何か、自分の魂と成育史と身体を大事にしているか、を思索していきます。

神々の乱心

2013年01月08日 | 第13章 比較宗教学の視点からの心の旅
松本清張さんの最後の小説「神々の乱心」を最近読み終わりました。こんなに熱心に松本さんを読んだのは初めてです。私の推測ですがどうも乱心したのは大正期、昭和初期の皇室関係者の事らしく、新興宗教を巡る政治事件のようです。有名な大事件2・26の背景や満州での大連阿片事件も絡み私の世代では皇室に対して少々畏れ多い感じの小説で、ここまで書くのかなあ、大丈夫なのかなあ、と心配になる内容でした。しかしこの小説は奥が深く政治学者の原先生が解説の本を書くくらい複雑で難しい歴史を実に明快に書いた松本さんならではの推理小説なのです。昭和史発掘、清張通史、などの名作を書かれた小説家の最後の遺品なので私も相当気をいれて読みました。現代に生きる私たちがそろそろ意識化しておかないと本当の平和構築が難しくなる時代だなあ、とも思いました。戦争の恐怖は子供でも知っていますが、その戦争を生むまでの陰の歴史をこの小説は教えてくれます。中学、高校生徒も読んで欲しい小説で比較文化論、比較宗教学に興味のあるかたの必読の書かもしれません。比較宗教学視点の面白さが分かるように、ここでも徐々に話していこうと思います。

:<比較宗教学の視点からの心の旅:4>

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