ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

2010年の個人的総括と、2011年の抱負

2011-01-01 22:58:29 | お知らせ、その他いろいろ
 もう年が明けてしまいましたが、2010年の総括と2011年の抱負です。

 「お正月」(と~しのは~じめのためし~とて~)のメロディを聞くと、(と~ふのは~じめはマメで~すよ~)という替え歌(傑作!)の歌詞が思い出されます。
 年を取るとともに、自分の体感している時間の流れが、現実世界の時間の流れよりも遅いのでは、と思われます。空間的にも、私ヌルボ、横浜の町中に住んではいますが、みなとみらい辺りを歩くと「自分はこんな時代、こんな街の人間ではない」という思いに囚われてしまいます。
 ・・・と言いながらも、ブログの多くの記事は横浜の街のコーヒー店等でノートパソコンに打ち込み、送信しているのですが、これ以上パソコンその他の文化文明は発達してくれなくていいよ、って感じですね。Windowsはアップグレードできても人間はできないんだからねー。もう限界でしょ。少なくとも私ヌルボは限界だな~、玄界灘~。

 ・・・と玄界灘が出てきた(!)ところで、一応2010年の自分自身と韓国のかかわりについて、1年前の自らの記事にならって<ヌルボと韓国 2010年の収穫と今年の抱負>というのを数え上げてみました。

①5月に<韓国>をテーマに、懸案だった佐賀に旅行に出かけた
 いやあ、韓国旅行以上に実り多い旅でしたねー。長沢雅春先生はじめ佐賀女子短大の皆さんと有田で同行させていただいたのも幸運だったし、唐津もよかったし・・・。

②10月に韓国旅行。今回も初めての体験がいろいろ
 夢村土城等々を<まったり散策>とか、富川の漫画ミュージアムとか・・・。
 記事にはしていませんが、サークルの元の先生のお宅を訪ねた時、初めて族譜を見せていただきました。

③申京淑の小説「どこからか私をよぶ電話が鳴って」を読む
 原書で読んだ韓国小説はこの1冊だけでした。<YES24>の例年の企画「ネチズン
選定・今年最高の本」では総合5位、韓国小説としては2009年の「オンマのために」に続いて1位に選ばれた作品です。
 その他に韓国語で読んだ本は児童書の「宿題株式会社」だけ。ドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」の原作小説のチョン・ウングォル(鄭銀闕)「成均館儒生たちの日々」は読み始めたものの、まだ上巻の3分の2までしか読んでません。たしかにおもしろいのですが、2009年に読んだカン・ジヨンの「新文物検疫所」の方が笑えたし夢中になれたなー。

④日本語訳の韓国小説はそれなりに・・・
 いちばん良かった(心動かされた)のは李文烈「若き日の肖像」
現代の韓国小説と、韓国社会を理解する上で興味深く読んだのはチョン・イヒョンの小説「マイスウィートソウル」
 過去の歴史や、韓国の文学史を知るために読んだのが日本統治時代の小説・廉想渉「万歳前」と、戦後では<越南作家>李浩哲の「板門店」と「南のひと北のひと」。
 韓国・朝鮮に関係する日本人作家の作品では後藤明生「夢かたり」等を読みました。以前よく読んだ日野啓三等とともに、朝鮮生まれの作家についても注目していきたいと思います。
朝鮮・韓国文学研究のさきがけというべき文芸誌「朝鮮文学」を古書店で入手したはもうれしかったです。
 韓国関係のブログはた~くさんある中で、この分野のものは非常に少ないようなので、(あまり読者はいなくても)さらに内容のある記事を載せていこうと思っています。

⑤イザベラ・バード「朝鮮紀行」には驚き&感動!
 文学以外の韓国・朝鮮関係の本では、やはり100年以上前の「朝鮮紀行」がいちばん印象に残っています。この本を先に読んで勧めてくれたサークル仲間の(お酒の好きな)Tヒョンには感謝! 同じくTヒョン推薦の川村湊「妓生―「もの言う花」の文化誌」もおもしろそうですが、まだ目次だけしか目を通してません・・・。
 野間秀樹先生の労作「ハングルの誕生」(平凡社新書)は勉強になりました。第22回アジア・太平洋賞大賞受賞もナットク。
 社会的な本では野口孝行「脱北、逃避行」がおもしろかった(と言ってはいけないのですが・・・)。
 少し前論議をよんだ「和解のために」の著者朴裕河の前作「反日ナショナリズムを超えて」を暮れに一気読み。副題に< 韓国人の反日感情を読み解く>とあるように、韓国の(&日本の一部の)強いナショナリズムを問題とした本で、共感をもって読みましたが、案の定韓国では彼女の言説はなかなか受け入れられないようです。

⑥韓国映画は19本と、北朝鮮関係映画「キムジョンギリア」を観ました
 映画全体では61本。12月30日の記事<2010年の映画 ヌルボのベストテン>では2011年は「80本は観たい」と書きましたが、ビミョーですね。ずっと前、年間104本観たことはありましたが・・・。

⑦このブログの記事は1年間で合計303本になりました
 李朝時代や日本の統治時代等の歴史や、韓国文学、現代の韓国社会等々について、何よりも勉強になったのは私ヌルボ自身。といっても大方は頭に残っていなくて、以前の記事を見直すと、自分が書いたような気がしないものがたくさんあり、新鮮な気持ちで読めます。(笑&恥)
 気になっているのは、「いずれ別記事に・・・」と書きっぱなしになっているテーマが残されていること。<韓国ドラマ「英雄時代」を読み解く>も16回までで停滞していますが、これは近く再開します。
 他の韓国関係ブログもいろいろ参考にしました。うちいくつかは常連としてほぼ毎日見てます。逆に、当ブログを見て下さっている方々には感謝してます。とくにコメントには励まされます。

⑧とりたてて書くに足るようなことをやらなかった韓国語学習・・・
 KBSラジオを夜なんとなく聞き流していたのが勉強になっていればいいのですが、効果のほどは不明。あとは横浜市立図書館で「朝鮮日報」や「新東亜」を読むくらいですが、漢字語が多くて読みやすい報道文ばかり読んでも語学力upにはあまり役立ちそうにないし・・・。今年は韓能かハン検を受けなくっちゃ・・・。
 しかし、韓国語だけでもタイヘンなのは承知で、過去何度か挑戦しては入口あたりで挫折してきた中国語もやっぱりやってみたいです。もっとヒマと能力があればいいのに・・・。(←典型的なないものねだり。)
 弱点の韓国ドラマまでは今年も手が回りそうにないですねー。

 ・・・とまあいろいろありましたが、サークルや韓国同好会(?)等でヌルボと一緒に勉強してる仲間の皆さん、今年もよろしく。また今年も(私たちなりに)がんばりませう!
 そしてお会いしたことはなくても、このブログをご覧くださっている皆さんも!