▶今回の記事で注目の映画はフランス映画「レヴェヌマン」(L'événement)です。昨年の<ヴェネツィア国際映画祭>金獅子賞受賞作です。後述のように<望まない妊娠>と<中絶>がテーマなにですが、「それがどうしたの?」と思う人も多いかも・・・。しかし物語の舞台は1964年のフランスですからねー。カトリックが8割を占める社会で中絶は違法とされていたのです。(私ヌルボ、知らなかったなー。) そんな時代の真っただ中で<望まない妊娠>に気づいた大学生の選択は・・・という物語ですが、この問題、世界的に見て決して過去のものではありません。(なんとなく「シェルブールの雨傘」(1964)を思い出しました。)
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月11日(金)~3月13日(日) ★★★
チェ・ミンシク主演の「不思議の国の数学者」が1位に
【全体】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(36)・・不思議の国の数学者(韓国)・・3/09・・・・139,900・・・・・・・・246,220・・・・・・・2,345・・・・1,357
2(1)・・THE BATMAN・・・・・・・・・・・・・・3/01・・・・110,119・・・・・・・・733,821・・・・・・・7,623・・・・1,508
-ザ・バットマン-
3(2)・・劇場版 呪術廻戦 0(日本)・・・・2/17・・・・・・28,724・・・・・・・・447,488・・・・・・・4,459・・・・・・616
4(2)・・アンチャーテッド ・・・・・・・・・・2/16 ・・・・・13,322・・・・・・・・717,126・・・・・・・7,015・・・・・・529
5(新)・・僕のヒーローアカデミア ・・・2/23・・・・・・12,748・・・・・・・・・35,635・・・・・・・・・343・・・・・・443
THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション(日本)
6(新)・・ブラックライト ・・・・・・・・・・・3/09・・・・・・10,376・・・・・・・・・19,859・・・・・・・・・184・・・・・・491
7(4)・・アンテベラム ・・・・・・・・・・・・・・2/23 ・・・・・・4,615 ・・・・・・・・・90,469・・・・・・・・・861・・・・・・127
8(6)・・スパイダーマン ・・・・・・・・・・・12/15 ・・・・・・3,278・・・・・・7,544,734・・・・・・75,131・・・・・・113
:ノー・ウェイ・ホーム
9(53)・・レヴェヌマン・・・・・・・・・・・・・・3/10・・・・・・・2,408・・・・・・・・・・3,774・・・・・・・・・・34・・・・・・・64
10(5)・・人民に奉仕する(韓国)・・・・・・2/23・・・・・・・2,129・・・・・・・・・72,733・・・・・・・・・673・・・・・・・82
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
1・5・6・9位の4作品が新登場です。
1位「不思議の国の数学者」と、4位「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション」については→1つ前の記事で書いたので説明は省略します。
6位「ブラックライト」はアメリカのアクション。トラヴィス(リーアム・ニーソン)はFBIの非公式エージェントとしてこれまで危険な任務をいくつも遂行してきました。そんな彼がごく普通の日常を手に入れるためフィクサーからの引退意向を示しますが、政府側と思われる男から拒否されます。トラヴィスは娘にも「自分が良い父親ではなかったことはわかる。だからこそ立派なじいさんなりたいんだ」と真剣に訴えますが「お父さんみたいなヤバいフィクサーはいらない」と冷たくあしらわれてしまいます。そんなある日、娘と孫が何者かにさらわれてしまいます。トラヴィスは逃れられない過去と向き合いながら政府の陰謀を暴き、娘と孫の救出劇に挑みますが・・・。うーむ。やっぱり<引退前最後の一仕事>というのは定番ですよねー。韓国題は「블랙라이트」。日本公開は未定のようです。
9位「レヴェヌマン」はフランスのドラマ。2021年の<ヴェネツィア国際映画祭>の金獅子賞受賞作です。原題のフランス語「L'événement」は英語では<The Event>といった意味のようですが英題は「Happening」になっています。フランスの作家アニー・エルノーの自伝的小説をオドレイ・ディワン監督が映画化した作品で、その小説は「嫉妬」(早川書房)のタイトルで刊行された書中に表題作と共に「事件」という表題で収められています。
本作は<望まない妊娠>と<中絶>がテーマ・・・と言えば、今の日本であれば「<望まない妊娠>なら<中絶>すればいいんじゃないの?」と思う人が多いでしょうが、それは決して世界標準とはいえないようです。フランスの場合は80年代まではカトリックが8割を占めていて(その後減ってきている)、中絶は宗教倫理に反するものとされ、1975年になるまで違法とされていました。本作の舞台は1964年。そんな時代の真っただ中です。
最終試験を控える女子大学生アンヌ(アナマリア・ヴァルトロメイ)は、その直前に望まぬ妊娠をしていることに気がつきます。中絶は違法で、学業を続ける機会を失いそうで大ピンチ、しかし・・・。結局彼女は死のリスクがある秘密裏の中絶手術を受けることを決意しますが・・・。韓国題は「레벤느망(レベンヌマン)」ですが、「レヴェヌマン」の方が原語に近いと判断しました。日本公開はあるとは思いますが、未定のようです。
【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・アンテベラム ・・・・・・・・・・・・・・・・・2/23・・・・・・・・・4,615 ・・・・・・・90,469・・・・・・・・・・861・・・・・・127
2(2)・・幸せの答え合わせ ・・・・・・・・・・・・・2/24・・・・・・・・・1,154・・・・・・・・・9,725 ・・・・・・・・・・・91・・・・・・・31
3(6)・・ドライブ・マイ・カー(日本) ・・・・12/23 ・・・・・・・・・・852・・・・・・・・68,230 ・・・・・・・・・・641・・・・・・・23
4(5)・・ピッグ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/23 ・・・・・・・・・・268・・・・・・・・11,159・・・・・・・・・・102・・・・・・・18
5(3)・・花様年華・・・・・・・・・・・・・・・2000/10/20 ・・・・・・・・・・186 ・・・・・・121,068・・・・・・・・1,082・・・・・・・15
新登場の作品はありません。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月11日(金)~3月13日(日) ★★★
チェ・ミンシク主演の「不思議の国の数学者」が1位に
【全体】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(36)・・不思議の国の数学者(韓国)・・3/09・・・・139,900・・・・・・・・246,220・・・・・・・2,345・・・・1,357
2(1)・・THE BATMAN・・・・・・・・・・・・・・3/01・・・・110,119・・・・・・・・733,821・・・・・・・7,623・・・・1,508
-ザ・バットマン-
3(2)・・劇場版 呪術廻戦 0(日本)・・・・2/17・・・・・・28,724・・・・・・・・447,488・・・・・・・4,459・・・・・・616
4(2)・・アンチャーテッド ・・・・・・・・・・2/16 ・・・・・13,322・・・・・・・・717,126・・・・・・・7,015・・・・・・529
5(新)・・僕のヒーローアカデミア ・・・2/23・・・・・・12,748・・・・・・・・・35,635・・・・・・・・・343・・・・・・443
THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション(日本)
6(新)・・ブラックライト ・・・・・・・・・・・3/09・・・・・・10,376・・・・・・・・・19,859・・・・・・・・・184・・・・・・491
7(4)・・アンテベラム ・・・・・・・・・・・・・・2/23 ・・・・・・4,615 ・・・・・・・・・90,469・・・・・・・・・861・・・・・・127
8(6)・・スパイダーマン ・・・・・・・・・・・12/15 ・・・・・・3,278・・・・・・7,544,734・・・・・・75,131・・・・・・113
:ノー・ウェイ・ホーム
9(53)・・レヴェヌマン・・・・・・・・・・・・・・3/10・・・・・・・2,408・・・・・・・・・・3,774・・・・・・・・・・34・・・・・・・64
10(5)・・人民に奉仕する(韓国)・・・・・・2/23・・・・・・・2,129・・・・・・・・・72,733・・・・・・・・・673・・・・・・・82
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
1・5・6・9位の4作品が新登場です。
1位「不思議の国の数学者」と、4位「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション」については→1つ前の記事で書いたので説明は省略します。
6位「ブラックライト」はアメリカのアクション。トラヴィス(リーアム・ニーソン)はFBIの非公式エージェントとしてこれまで危険な任務をいくつも遂行してきました。そんな彼がごく普通の日常を手に入れるためフィクサーからの引退意向を示しますが、政府側と思われる男から拒否されます。トラヴィスは娘にも「自分が良い父親ではなかったことはわかる。だからこそ立派なじいさんなりたいんだ」と真剣に訴えますが「お父さんみたいなヤバいフィクサーはいらない」と冷たくあしらわれてしまいます。そんなある日、娘と孫が何者かにさらわれてしまいます。トラヴィスは逃れられない過去と向き合いながら政府の陰謀を暴き、娘と孫の救出劇に挑みますが・・・。うーむ。やっぱり<引退前最後の一仕事>というのは定番ですよねー。韓国題は「블랙라이트」。日本公開は未定のようです。
9位「レヴェヌマン」はフランスのドラマ。2021年の<ヴェネツィア国際映画祭>の金獅子賞受賞作です。原題のフランス語「L'événement」は英語では<The Event>といった意味のようですが英題は「Happening」になっています。フランスの作家アニー・エルノーの自伝的小説をオドレイ・ディワン監督が映画化した作品で、その小説は「嫉妬」(早川書房)のタイトルで刊行された書中に表題作と共に「事件」という表題で収められています。
本作は<望まない妊娠>と<中絶>がテーマ・・・と言えば、今の日本であれば「<望まない妊娠>なら<中絶>すればいいんじゃないの?」と思う人が多いでしょうが、それは決して世界標準とはいえないようです。フランスの場合は80年代まではカトリックが8割を占めていて(その後減ってきている)、中絶は宗教倫理に反するものとされ、1975年になるまで違法とされていました。本作の舞台は1964年。そんな時代の真っただ中です。
最終試験を控える女子大学生アンヌ(アナマリア・ヴァルトロメイ)は、その直前に望まぬ妊娠をしていることに気がつきます。中絶は違法で、学業を続ける機会を失いそうで大ピンチ、しかし・・・。結局彼女は死のリスクがある秘密裏の中絶手術を受けることを決意しますが・・・。韓国題は「레벤느망(レベンヌマン)」ですが、「レヴェヌマン」の方が原語に近いと判断しました。日本公開はあるとは思いますが、未定のようです。
【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・アンテベラム ・・・・・・・・・・・・・・・・・2/23・・・・・・・・・4,615 ・・・・・・・90,469・・・・・・・・・・861・・・・・・127
2(2)・・幸せの答え合わせ ・・・・・・・・・・・・・2/24・・・・・・・・・1,154・・・・・・・・・9,725 ・・・・・・・・・・・91・・・・・・・31
3(6)・・ドライブ・マイ・カー(日本) ・・・・12/23 ・・・・・・・・・・852・・・・・・・・68,230 ・・・・・・・・・・641・・・・・・・23
4(5)・・ピッグ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/23 ・・・・・・・・・・268・・・・・・・・11,159・・・・・・・・・・102・・・・・・・18
5(3)・・花様年華・・・・・・・・・・・・・・・2000/10/20 ・・・・・・・・・・186 ・・・・・・121,068・・・・・・・・1,082・・・・・・・15
新登場の作品はありません。