▶今年ももう1年の半分が過ぎてしまいました。ホントに時が過ぎるのが早くなっているというか、いや、どんどん年を取っているということなんだよなー。
で、この半年に観た映画48本中とくに印象に残った作品を列挙します。まず「牯嶺街少年殺人事件」(旧作のデジタルリマスター版)。「わたしは、ダニエル・ブレイク」はさすがにケン・ローチ監督。「人生タクシー」ジャファル・パナヒ監督が監督根性を発揮。「とうもろこしの島」と「みかんの丘」はキネカ大森で観たとびきりの2本立て。同じ岩波映画の「娘よ」も同様に今まで(ヌルボが)知らなかった世界。韓国映画では「お嬢さん」「哭声/コクソン」「トンネル 闇に鎖された男」は期待通り完成度の高い娯楽作。ドキュメンタリーでは何と言っても(韓国がらみの)「抗い 林えいだい」。その他「幸せなひとりぼっち」「湾生回家」「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」「メッセージ」「セールスマン」等も良かったし、いろんなことを考えさせられた作品です。
▶韓国映画「殺人の告白」(2013年日本公開)のリメイク版の「22年目の告白-私が殺人犯です-」を観てきました。なるほど、観客動員数3週連続1位もむべなるかな。なかなかよくできた娯楽作品で楽しめました。元の「殺人の告白」とどう違うかというと・・・あらかた忘れてしまっているのでなんとも。(汗) ただ、カーアクションのシーンはわりと(自分としては)鮮明に記憶に残っているのですが・・・。そこらへんの比較は→コチラで宇多丸さんがずいぶん細かく語っています。(ネタバレ注意ですが。) また→コチラの記事は読みやすい原作との比較。
★★★ NAVERの人気順位(7月4日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(2) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本) 9.44(305)
②(6) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン 9.40(214)
③(4) マリアンヌとマーガレット(韓国) 9.38(84)
④(5) 吾輩は猫である(韓国) 9.37(195)
⑤(3) 風の踊り手(韓国) 9.37(38)
⑥(-) 「直指」コード(韓国) 9.35(78)
⑦(7) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国) 9.23(508)
⑧(8) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣 9.15(641)
⑨(-) WE ARE X 9.08(116)
⑩(-) ある一日(韓国) 9.07(15)
今回の新登場は⑥⑨⑩の3作品です。
⑥「「直指」コード」は韓国のドキユメンタリー。今年の全州国際映画祭で上映された作品です。世界で初めて金属活字が作られたのが高麗時代の朝鮮だったことはどれほど知られているでしょうか? あのグーテンベルクの聖書より78年早く、1377年に印刷された金属活字本が「直指」です。(※清州古印刷博物館に関係資料が多数展示されています。) このドキュメンタリーの目的は、東洋と西洋の間の金属活字発明をめぐる隠された関係を明らかにすること。主人公のカナダ人俳優デービッド・レドモンと製作陣は、ためにヨーロッパに向かいます。現在、唯一の「直指」を所蔵しているフランス国立図書館で理由不明のまま閲覧を拒否された製作陣は、イタリア、スイス、ドイツ、そして韓国に至るまで5ヵ国7都市を巡って追跡を続けていくことになりますが・・・。原題は「직지코드」です。私ヌルボ、フランス国立図書館による閲覧拒否の理由は、韓国側が「直指」の返還を主張していることに関連しているのでは?と思います。参考→ウィキペディアと、→コチラの記事。
⑨「WE ARE X」は、アメリカ人監督がX JAPANのこれまでの活動の歴史を追ったドキュメンタリー。日本では今年3月に公開されました。韓国題は「위 아 엑스」です。
⑩「ある一日」は、清州大学校映画学科の卒業映画祭で上映された同学科出身3監督による作品のオムニバス。1作目は「短期秋休み」。ヨンジュは11歳の女の子。秋休みに両親との旅行写真を撮ってくるようにとの宿題が出されますが、ヨンジュの両親が離婚していて、そのことを友だちに知られたくないヨンジュは悩みます・・・。2作目は「ローラ」。バレエを専攻していたローラは結婚した後地方でペンションを経営していますが、ミュージカル俳優のハムレットから公演の招待を受け、衝動的にソウルに上京することを決心します・・・。3作目は「贖罪」。ヨニは認知症の母と反抗的な妹の面倒を見ながら暮らしていますが、ある日その賃貸アパートに立ち退き命令が下されます・・・。原題は「어떤 하루」です。
【記者・評論家による順位】
①(1) 風の踊り手(韓国) 10.00(1)
②(2) ラ・ラ・ランド 8.34(14)
③(3) エル ELLE 8.00(8)
④(-) はじまりへの旅 7.50(9)
⑤(-) 老後の対策がない(韓国) 7.50(4)
⑥(-) オクジャ(韓国・アメリカ) 7,25(12)
⑦(5) 君の名は。(日本) 7.17(6)
⑦(5) ゲット・アウト 7.17(6)
⑨(7) エイリアン:コヴェナント 7.13(8)
⑩(8) ネルーダ 7.00(5)
新登場は⑤⑥の2作品です。
⑤「老後の対策はない」は韓国のドキュメンタリー。しかし社会や福祉関係の作品ではなく、パンク・ロックバンドの話。ソウルのパンクバンド、スカムレイドとファインダースポットは、東京で歴代最大規模で開催されるハードコアパンクの音楽フェスティバルに招待されます。現在アジアで最も活発に活動している最も騒々しいパンクバンドはどんな思いで生き、どんなメッセージを伝えるのか? わかる人はわかり、わからない人は一生わからない。そんな彼らにアプローチして愉快に描き出します。(<ソウルナビ映画>の記事、パンクが「ファンク」になっちゃってますよ~。) 原題は「노후 대책 없다」です。
⑥「オクジャ」については後述します。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月30日(金)~7月2日(日) ★★★
韓国映画久々の1位は日本がらみの作品「朴烈」
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(31)・・朴烈(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・6/28・・・・・・・・・・・817,972 ・・・・・・・・・1,180,402 ・・・・・・・・・9,117 ・・・・・・・1,176
2(1)・・トランスフォーマー ・・・・・・・・・・6/21・・・・・・・・・・・356,058 ・・・・・・・・・2,417,824・・・・・・・・19,978 ・・・・・・・・・894
/最後の騎士王
3(新)・・リアル(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・6/28・・・・・・・・・・・165,102 ・・・・・・・・・・・373,667・・・・・・・・・2,696 ・・・・・・・・・859
4(29)・・オクジャ(韓・米) ・・・・・・・・・・・6/29・・・・・・・・・・・・88,459・・・・・・・・・・・・116,645 ・・・・・・・・・・895 ・・・・・・・・・111
5(3)・・ザ・マミー/呪われた砂漠の王女・・6/06・・・・・・40,603・・・・・・・・・・3,661,190・・・・・・・・30,308 ・・・・・・・・・322
6(2)・・一日(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・6/15・・・・・・・・・・・・35,382・・・・・・・・・・1,111,814・・・・・・・・・8,944 ・・・・・・・・・425
7(44)・・スウィート17モンスター・・・・・6/28・・・・・・・・・・・・26,358・・・・・・・・・・・・・39,721 ・・・・・・・・・・316 ・・・・・・・・・・86
8(4)・・悪女(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・6/08・・・・・・・・・・・・19,835・・・・・・・・・・1,192,841・・・・・・・・・9,630 ・・・・・・・・・234
9(新)・・熊出没の年越し・・・・・・・・・・・6/29・・・・・・・・・・・・15,125・・・・・・・・・・・・・16,462・・・・・・・・・・・119・・・・・・・・・277
10(6)・・盧武鉉です(韓国) ・・・・・・・・・5/25 ・・・・・・・・・・・・1,461 ・・・・・・・・・・1,831,113・・・・・・・・14,387・・・・・・・・・152
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
ポン・ジュノ監督の注目作「オクジャ」は上映館数からすればこんなものか? しかし自宅でNetflixの配信でこの作品を観る人は韓国でどれほどいるのでしょうか? 見当がつきません。一般に、韓国では映画を映画館で観る人の比率は日本より相当高いということですけどねー。
今回の新登場は1・3・4・7・9位の5作品です。
1位「朴烈」は、1923年9月1日の関東大震災の2日後に逮捕された無政府主義者朴烈が天皇・皇太子の暗殺を計画したという朴烈事件(→ウィキペディア)を素材にした史劇。人々の間に流布した噂により6千人の朝鮮人が虐殺された事件を隠蔽するために、関心の矛先を変える話題が必要だった日本の内閣は不逞社を組織して抗日運動をしていた朴烈(イ・ジェフン)を検束します。日本の計略に気づいた朴烈は、同志でもある恋人の金子文子(チェ・ヒソ)と共に皇太子の爆弾暗殺計画を自白し、死刑さえも省みない歴史的裁判を始めるのですが・・・。これも史実とフィクションの間の見極めがむずかしそうな作品のようです。原題は「박열」です。
3位「リアル」は韓国のアクション・ノワール。アジア最大規模のカジノをめぐった2人の男の巨大な秘密と陰謀を描いたアクション・ノワール映画。カジノシエスタのオープンを控えた組織のボス、チャン・テヨン(キム・スヒョン)の前に暗黒街の顔役チョ・ウォングン(ソン・ドンイル)が現れ、カジノの所有権を主張します。彼の介入でカジノを奪われる危機に瀕したテヨンは資金問題を解決するために投資家を探します。するとある日、名前も見た目も同じ謎の投資家(キム・スヒョン)が現れ、資金はもちろんウォングンのことまで解決してやるという提案します。この謎の投資家の登場でウォングンとカジノをめぐる戦争が開始され、それとともに巨大な陰謀の正体が現れてきます・・・。原題は「리얼」です。
4位「オクジャ」はいろいろと話題のポン・ジュノ監督作品。秘密を抱えたまま生まれた巨大な動物(実はブタの変種、かな?)のオクジャは、江原道の山奥でおじいさんと2人で暮らす少女ミジャ(アン・ソヒョン)にかわいがられて育ちます。そんなある日、オクジャの育ち具合をチェックしに来た人たちとともにオクジャは突然いなくなります。驚いたミジャはブタの貯金箱を壊してお金を持ちソウルに行き、さらにはアメリカにまで・・・。そこで彼女が知った「事実」は? 韓国題は「옥자」。日本公開はありません。観たい人はNetflixで。
7位「スウィート17モンスター」はアメリカの青春ドラマ。日本ではすでに4月に公開。現在も上映されています。韓国題は「지랄발광 17세(トンデモ発狂17歳)」。
9位「熊出没の年越し」(仮)は中国のアニメ。「熊出没」は中国で大人気のTVアニメシリーズです。→コチラによると、森に住む熊の兄弟の熊大(兄。頭がいい)と熊二(弟。腕っぷしが強い)が主人公で、森林伐採のため光頭強という名の人間が彼らを撃ち殺そうと近づくもののいつも返り討ちに遭うというのが基本パターンとのことです。さて、韓国では(たぶん)3度目のこの劇場版のお話はというと・・・。ロガービッグ(光頭強)は正月を控えて故郷に帰るために森の木を切って交通費を用意しようとします。ところが森の物たちの活躍で彼の計画は失敗。それを見てクマの兄弟は彼を故郷に連れて行ってあげようと奇想天外なアイデアで旅行を始めます。しかしロガービッグはクマの兄弟を誤解してしまい、旅行は制御不能になり、ついには警察にも追われることに・・・。韓国題は「부니베어:로거빅 컴백홈 프로젝트」です。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・リチャード・ザ・ストーク ・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・・9,906 ・・・・・・・・・・・67,678・・・・・・・・・・・・・503・・・・・・・・・・86
飛べないワタリドリ
2(31)・・ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ・・2002/8/09・・・9,798 ・・・・・・・・・・・19,492・・・・・・・・・・・・・150・・・・・・・・・・88
3(1)・・ザ・サークル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/22 ・・・・・・・・・・・・3,801 ・・・・・・・・・・・68,616・・・・・・・・・・・・・559・・・・・・・・・100
4(3)・・子ブタ ベイブの大冒険・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・・2,230 ・・・・・・・・・・・37,137・・・・・・・・・・・・・259・・・・・・・・・・33
5(30)・・「直指」コード(韓国) ・・・・・・・・・・・・6/28 ・・・・・・・・・・・・1,424 ・・・・・・・・・・・・3,224・・・・・・・・・・・・・・23・・・・・・・・・・38
今回の新登場は2・5位の2作品です。
2位「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、2001年のアメリカのミュージカルの再上映。韓国題は「헤드윅」です。
5位「「直指」コード」については上述しました。
で、この半年に観た映画48本中とくに印象に残った作品を列挙します。まず「牯嶺街少年殺人事件」(旧作のデジタルリマスター版)。「わたしは、ダニエル・ブレイク」はさすがにケン・ローチ監督。「人生タクシー」ジャファル・パナヒ監督が監督根性を発揮。「とうもろこしの島」と「みかんの丘」はキネカ大森で観たとびきりの2本立て。同じ岩波映画の「娘よ」も同様に今まで(ヌルボが)知らなかった世界。韓国映画では「お嬢さん」「哭声/コクソン」「トンネル 闇に鎖された男」は期待通り完成度の高い娯楽作。ドキュメンタリーでは何と言っても(韓国がらみの)「抗い 林えいだい」。その他「幸せなひとりぼっち」「湾生回家」「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」「メッセージ」「セールスマン」等も良かったし、いろんなことを考えさせられた作品です。
▶韓国映画「殺人の告白」(2013年日本公開)のリメイク版の「22年目の告白-私が殺人犯です-」を観てきました。なるほど、観客動員数3週連続1位もむべなるかな。なかなかよくできた娯楽作品で楽しめました。元の「殺人の告白」とどう違うかというと・・・あらかた忘れてしまっているのでなんとも。(汗) ただ、カーアクションのシーンはわりと(自分としては)鮮明に記憶に残っているのですが・・・。そこらへんの比較は→コチラで宇多丸さんがずいぶん細かく語っています。(ネタバレ注意ですが。) また→コチラの記事は読みやすい原作との比較。
★★★ NAVERの人気順位(7月4日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(2) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本) 9.44(305)
②(6) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン 9.40(214)
③(4) マリアンヌとマーガレット(韓国) 9.38(84)
④(5) 吾輩は猫である(韓国) 9.37(195)
⑤(3) 風の踊り手(韓国) 9.37(38)
⑥(-) 「直指」コード(韓国) 9.35(78)
⑦(7) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国) 9.23(508)
⑧(8) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣 9.15(641)
⑨(-) WE ARE X 9.08(116)
⑩(-) ある一日(韓国) 9.07(15)
今回の新登場は⑥⑨⑩の3作品です。
⑥「「直指」コード」は韓国のドキユメンタリー。今年の全州国際映画祭で上映された作品です。世界で初めて金属活字が作られたのが高麗時代の朝鮮だったことはどれほど知られているでしょうか? あのグーテンベルクの聖書より78年早く、1377年に印刷された金属活字本が「直指」です。(※清州古印刷博物館に関係資料が多数展示されています。) このドキュメンタリーの目的は、東洋と西洋の間の金属活字発明をめぐる隠された関係を明らかにすること。主人公のカナダ人俳優デービッド・レドモンと製作陣は、ためにヨーロッパに向かいます。現在、唯一の「直指」を所蔵しているフランス国立図書館で理由不明のまま閲覧を拒否された製作陣は、イタリア、スイス、ドイツ、そして韓国に至るまで5ヵ国7都市を巡って追跡を続けていくことになりますが・・・。原題は「직지코드」です。私ヌルボ、フランス国立図書館による閲覧拒否の理由は、韓国側が「直指」の返還を主張していることに関連しているのでは?と思います。参考→ウィキペディアと、→コチラの記事。
⑨「WE ARE X」は、アメリカ人監督がX JAPANのこれまでの活動の歴史を追ったドキュメンタリー。日本では今年3月に公開されました。韓国題は「위 아 엑스」です。
⑩「ある一日」は、清州大学校映画学科の卒業映画祭で上映された同学科出身3監督による作品のオムニバス。1作目は「短期秋休み」。ヨンジュは11歳の女の子。秋休みに両親との旅行写真を撮ってくるようにとの宿題が出されますが、ヨンジュの両親が離婚していて、そのことを友だちに知られたくないヨンジュは悩みます・・・。2作目は「ローラ」。バレエを専攻していたローラは結婚した後地方でペンションを経営していますが、ミュージカル俳優のハムレットから公演の招待を受け、衝動的にソウルに上京することを決心します・・・。3作目は「贖罪」。ヨニは認知症の母と反抗的な妹の面倒を見ながら暮らしていますが、ある日その賃貸アパートに立ち退き命令が下されます・・・。原題は「어떤 하루」です。
【記者・評論家による順位】
①(1) 風の踊り手(韓国) 10.00(1)
②(2) ラ・ラ・ランド 8.34(14)
③(3) エル ELLE 8.00(8)
④(-) はじまりへの旅 7.50(9)
⑤(-) 老後の対策がない(韓国) 7.50(4)
⑥(-) オクジャ(韓国・アメリカ) 7,25(12)
⑦(5) 君の名は。(日本) 7.17(6)
⑦(5) ゲット・アウト 7.17(6)
⑨(7) エイリアン:コヴェナント 7.13(8)
⑩(8) ネルーダ 7.00(5)
新登場は⑤⑥の2作品です。
⑤「老後の対策はない」は韓国のドキュメンタリー。しかし社会や福祉関係の作品ではなく、パンク・ロックバンドの話。ソウルのパンクバンド、スカムレイドとファインダースポットは、東京で歴代最大規模で開催されるハードコアパンクの音楽フェスティバルに招待されます。現在アジアで最も活発に活動している最も騒々しいパンクバンドはどんな思いで生き、どんなメッセージを伝えるのか? わかる人はわかり、わからない人は一生わからない。そんな彼らにアプローチして愉快に描き出します。(<ソウルナビ映画>の記事、パンクが「ファンク」になっちゃってますよ~。) 原題は「노후 대책 없다」です。
⑥「オクジャ」については後述します。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月30日(金)~7月2日(日) ★★★
韓国映画久々の1位は日本がらみの作品「朴烈」
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(31)・・朴烈(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・6/28・・・・・・・・・・・817,972 ・・・・・・・・・1,180,402 ・・・・・・・・・9,117 ・・・・・・・1,176
2(1)・・トランスフォーマー ・・・・・・・・・・6/21・・・・・・・・・・・356,058 ・・・・・・・・・2,417,824・・・・・・・・19,978 ・・・・・・・・・894
/最後の騎士王
3(新)・・リアル(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・6/28・・・・・・・・・・・165,102 ・・・・・・・・・・・373,667・・・・・・・・・2,696 ・・・・・・・・・859
4(29)・・オクジャ(韓・米) ・・・・・・・・・・・6/29・・・・・・・・・・・・88,459・・・・・・・・・・・・116,645 ・・・・・・・・・・895 ・・・・・・・・・111
5(3)・・ザ・マミー/呪われた砂漠の王女・・6/06・・・・・・40,603・・・・・・・・・・3,661,190・・・・・・・・30,308 ・・・・・・・・・322
6(2)・・一日(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・6/15・・・・・・・・・・・・35,382・・・・・・・・・・1,111,814・・・・・・・・・8,944 ・・・・・・・・・425
7(44)・・スウィート17モンスター・・・・・6/28・・・・・・・・・・・・26,358・・・・・・・・・・・・・39,721 ・・・・・・・・・・316 ・・・・・・・・・・86
8(4)・・悪女(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・6/08・・・・・・・・・・・・19,835・・・・・・・・・・1,192,841・・・・・・・・・9,630 ・・・・・・・・・234
9(新)・・熊出没の年越し・・・・・・・・・・・6/29・・・・・・・・・・・・15,125・・・・・・・・・・・・・16,462・・・・・・・・・・・119・・・・・・・・・277
10(6)・・盧武鉉です(韓国) ・・・・・・・・・5/25 ・・・・・・・・・・・・1,461 ・・・・・・・・・・1,831,113・・・・・・・・14,387・・・・・・・・・152
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
ポン・ジュノ監督の注目作「オクジャ」は上映館数からすればこんなものか? しかし自宅でNetflixの配信でこの作品を観る人は韓国でどれほどいるのでしょうか? 見当がつきません。一般に、韓国では映画を映画館で観る人の比率は日本より相当高いということですけどねー。
今回の新登場は1・3・4・7・9位の5作品です。
1位「朴烈」は、1923年9月1日の関東大震災の2日後に逮捕された無政府主義者朴烈が天皇・皇太子の暗殺を計画したという朴烈事件(→ウィキペディア)を素材にした史劇。人々の間に流布した噂により6千人の朝鮮人が虐殺された事件を隠蔽するために、関心の矛先を変える話題が必要だった日本の内閣は不逞社を組織して抗日運動をしていた朴烈(イ・ジェフン)を検束します。日本の計略に気づいた朴烈は、同志でもある恋人の金子文子(チェ・ヒソ)と共に皇太子の爆弾暗殺計画を自白し、死刑さえも省みない歴史的裁判を始めるのですが・・・。これも史実とフィクションの間の見極めがむずかしそうな作品のようです。原題は「박열」です。
3位「リアル」は韓国のアクション・ノワール。アジア最大規模のカジノをめぐった2人の男の巨大な秘密と陰謀を描いたアクション・ノワール映画。カジノシエスタのオープンを控えた組織のボス、チャン・テヨン(キム・スヒョン)の前に暗黒街の顔役チョ・ウォングン(ソン・ドンイル)が現れ、カジノの所有権を主張します。彼の介入でカジノを奪われる危機に瀕したテヨンは資金問題を解決するために投資家を探します。するとある日、名前も見た目も同じ謎の投資家(キム・スヒョン)が現れ、資金はもちろんウォングンのことまで解決してやるという提案します。この謎の投資家の登場でウォングンとカジノをめぐる戦争が開始され、それとともに巨大な陰謀の正体が現れてきます・・・。原題は「리얼」です。
4位「オクジャ」はいろいろと話題のポン・ジュノ監督作品。秘密を抱えたまま生まれた巨大な動物(実はブタの変種、かな?)のオクジャは、江原道の山奥でおじいさんと2人で暮らす少女ミジャ(アン・ソヒョン)にかわいがられて育ちます。そんなある日、オクジャの育ち具合をチェックしに来た人たちとともにオクジャは突然いなくなります。驚いたミジャはブタの貯金箱を壊してお金を持ちソウルに行き、さらにはアメリカにまで・・・。そこで彼女が知った「事実」は? 韓国題は「옥자」。日本公開はありません。観たい人はNetflixで。
7位「スウィート17モンスター」はアメリカの青春ドラマ。日本ではすでに4月に公開。現在も上映されています。韓国題は「지랄발광 17세(トンデモ発狂17歳)」。
9位「熊出没の年越し」(仮)は中国のアニメ。「熊出没」は中国で大人気のTVアニメシリーズです。→コチラによると、森に住む熊の兄弟の熊大(兄。頭がいい)と熊二(弟。腕っぷしが強い)が主人公で、森林伐採のため光頭強という名の人間が彼らを撃ち殺そうと近づくもののいつも返り討ちに遭うというのが基本パターンとのことです。さて、韓国では(たぶん)3度目のこの劇場版のお話はというと・・・。ロガービッグ(光頭強)は正月を控えて故郷に帰るために森の木を切って交通費を用意しようとします。ところが森の物たちの活躍で彼の計画は失敗。それを見てクマの兄弟は彼を故郷に連れて行ってあげようと奇想天外なアイデアで旅行を始めます。しかしロガービッグはクマの兄弟を誤解してしまい、旅行は制御不能になり、ついには警察にも追われることに・・・。韓国題は「부니베어:로거빅 컴백홈 프로젝트」です。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・リチャード・ザ・ストーク ・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・・9,906 ・・・・・・・・・・・67,678・・・・・・・・・・・・・503・・・・・・・・・・86
飛べないワタリドリ
2(31)・・ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ・・2002/8/09・・・9,798 ・・・・・・・・・・・19,492・・・・・・・・・・・・・150・・・・・・・・・・88
3(1)・・ザ・サークル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/22 ・・・・・・・・・・・・3,801 ・・・・・・・・・・・68,616・・・・・・・・・・・・・559・・・・・・・・・100
4(3)・・子ブタ ベイブの大冒険・・・・・・・・・・6/15 ・・・・・・・・・・・・2,230 ・・・・・・・・・・・37,137・・・・・・・・・・・・・259・・・・・・・・・・33
5(30)・・「直指」コード(韓国) ・・・・・・・・・・・・6/28 ・・・・・・・・・・・・1,424 ・・・・・・・・・・・・3,224・・・・・・・・・・・・・・23・・・・・・・・・・38
今回の新登場は2・5位の2作品です。
2位「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、2001年のアメリカのミュージカルの再上映。韓国題は「헤드윅」です。
5位「「直指」コード」については上述しました。
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