※日付要確認! 1週前の週末のデータです!
実は7~10日鹿児島市に滞在。3連休を利用しての温泉旅行だったら良かったのですが、所用のためその前後も含めてブログ記事どころではない日が続いてしまい、大幅に更新が遅れてしまいました。トホホ。おまけに今回も字数多過ぎ。ブログの内容を再検討しなくちゃなー。映画以外に書きたいことたくさんあるし・・・。(人生の残り時間も考えないとなー。)
▶今回の記事で注目の韓国映画その1は「サンデーリーグ」。町のサッカーアカデミーのコーチ、ジュニル(イ・ソンウク)と、彼がやむなく指導することになったハチャメチャ低レベルのオジサン3人組のフットサルチームを扱った作品です。
ジュニルはかつては国家代表級の有望株で<黒いワシ>とも呼ばれたのですが不運にも怪我で挫折し、後輩が運営する今の職場で契約職のコーチとして働いてきました。しかし過去の栄光に耽るばかりで、サッカーの才能のある息子からは「お父さんは<翼が折れたワシ>だ。僕はお父さんのように生きたくない」とまで言われ、妻との仲はすぐにでも離婚しそうな状態です。仕事も家庭もそんな窮地に立たされているチュニルに、「フットサル大会で本選進出したら正規職にしてやるゾ」と声がかかり、やむなくオジサンたち3人組のフットサルチームの指導を引き受けることに。ところがなんともナサケナイ技術レベルのオジサンたちで・・・というわけで、→予告編を見ても笑っちゃう場面ももちろんありますが、本作のキモはエンタメ系コメディというよりも、チュニルが指導するチームが徐々に完成されていく過程と、旧時代の人間チュニルが現実に向き合って成長していく過程を描いた成長映画でもあり、むしろその点が感動を呼ぶ作品で、2020年の<ソウル独立映画祭>でも好評を得たとのことです。
▶注目の韓国映画その2は「‘推し’が犯罪者に!?」(仮)です。オ・セヨン監督が中学生の頃‘推し’の男性アイドルのオッカケをやってた時の<トクチル[덕질]>=オタ活をネタにしたドキュメンタリーなのですが、ある時点までは幸運なこともあって充実した日々を送っていたのが、ある日突然‘推し’のオッパが罪を犯して刑務所送りになってしまったのです。(※オッパ=年下の女性が好意を込めて年上の男性を呼ぶ言葉) 当然ファンの女の子たちは混乱して・・・、ということになります。
と、ここで私ヌルボ、この展開って2年前の芥川賞受賞作「推し、燃ゆ」と重なる部分があるんじゃないかな?と思ったのですが、実は読んでないんで近日中に読まないと(笑)。本作のオッパが実は誰でどんな事件で刑務所送りになったかについても作品のテーマとは無関係なのでわからないようにしてるとのことだし・・・。
本作は<第26回釜山国際映画祭>でワールドプレミアとして初公開以来、<光州女性映画祭>、<ソウル独立映画祭>等々韓国内の映画祭の他、<第7回ロンドンアジア映画祭>等にも相次いで招待されています。観客たちは「嘆息、笑い、涙が出た。オタ活の歴史だ!」、「笑える。リアルバラエティ式ユーモア!」、「いっぱい笑って嘆息して、最後は大感動!」等々の共感が込められた感想を寄せていて、私ヌルボも観てみたいという気が起こってきました。
▶注目の韓国映画その3は「2次送還」です。「送還日記」(2004)のキム・ドンウォン監督が18年後に制作した続編、と言えば、「え? また長期収監されていた北朝鮮の非転向の政治工作員が北朝鮮に送還されたの?」と思うかもしれませんが誤解なきよう。2000年にスパイ出身長期囚63人が故郷の北に送還されましたが、今回は(今のところ)ゼロです。どういうことかと言えば・・・下の記事を読んで下さいませ。私ヌルボ、こういう長期囚とか支援者の考えが正直言ってよくわかりません。いや、長期囚の皆さんの場合は北朝鮮で繰らす家族たちに会いたいとか生まれ故郷に帰りたいという思いはわかりますが、支援者・支援団体となるとねー・・・。この件、書くと長いので以下省略。でいて、私ヌルボ、これも観てみたいなと思いました。
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【 「サンデーリーグ」(左)と「‘推し’が犯罪者に!?」のポスター 】
★★★ NAVERの人気順位(10月5日(水)現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも①等の右の( )は前週の順位。評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。
①(新) サンデーリーグ(韓国) 9.89(18)
②(1) トップガン マーヴェリック 9.76(42,604)
③(2) ココスニ(韓国) 9.73(15)
④(-) 映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園(日本) 9.51(496)
⑤(4) セマンティック・エラー:ザ・ムービー(韓国) 9.48(192)
⑥(5) 名探偵コナン ハロウィンの花嫁(日本) 9.47(1,673)
⑦(7) ARASHI Anniversary Tour 5×20(日本) 9.38(77)
⑧(8) 詩人の歌、チョン・テチュン(韓国) 9.35(150)
⑨(6) 人生は美しい(韓国) 9.25(3,585)
⑩(10) ノクターン(韓国) 9.24(33)
①「サンデーリーグ」が新登場です。韓国のコメディ。<第46回ソウル独立映画祭(2020)>で初公開された作品です。
ジュニル(イ・ソンウク)は今でこそ近所のサッカー教室のコーチをしていますが、学生時代は国家代表級の有望株だったこともありました。ところが怪我という不運もあって今は年寄りマインドと怠惰なコーチングで解雇一歩手前の瀬戸際に追い込まれている契約職コーチで、妻との間も危機的状態です。そんなジュニルに正規職転換を取引条件に拒否できないミッションが与えられます。それはまさに烏合の衆というべき<チョルス蹴球団>の素人フットサル大会本選進出! しかしその顔ぶれの技量たるやなんとものトホホレベル。ジュニルは超短期間でそのフットもサルも知らないキム社長、チェさん、パクさんをイングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーFCに所属して活躍しているソン・フンミン[孫興慜]級に変身させなければならりません。そんな状況下でサッカーオタクの大人たちの夢の種と飯の種を賭けた<サンデーリーグ>が始まります・・・。原題は「선데이리그」です。原題は「선데이리그」です。
【記者・評論家による順位】
①(1) 別れる決心(韓国) 8.71(14)
②(2) トップガン マーヴェリック 8.44(9)
③(新) 2次送還(韓国) 8.20(5)
④(4) 私は最悪。 8.00(9)
⑤(-) 小説家の映画(韓国) 8.00(3)
⑥(5) アフター・ヤン 7.80(5)
⑦(6) NOPE/ノープ 7.67(9)
⑧(7) 秘密の森の、その向こう[プチ・ママン] 7.63(8)
⑨(-) DUNE/デューン 砂の惑星 7.56(9)
⑩(9) フルタイム 7.33(9)
③「2次送還」が新登場です。2004年「送還日記」(日本公開2006)で<第5回釜山映画評論家協会賞>の審査委員特別賞を受賞したキム・ドンウォン監督によるドキュメンタリー。本作はその「送還日記」の続編です。(※「送還2」(2014)は未公開?) また<第23回全州国際映画祭>でドキュメンタリー賞を受賞、その他<第13回台湾国際ドキュメンタリー映画祭>、<第14回DMZ国際ドキュメンタリー映画祭>、<第4回平昌国際平和映画祭>等、韓国内外の映画祭で上映されています。さて、本作の内容ですが・・・。
「朝鮮戦争はまだ終わっていない!」。1953年の停戦から現在まで69年。南と北は政治工作員を相互に浸透させている状況が続いています。そんな中、故郷に戻れなかった政治工作員たちは1万3千人を超えます。2000年スパイ出身長期囚63人が故郷の北に送還されたことは「送還日記」で撮りましたが、それで終わりではありませんでした。自分の意志ではないのに転向したと判定された長期囚たちは帰還者リストから除外されたのです。2001年、彼らは<暴力による転向無効宣言>を行い、<2次送還>運動を展開します。その後20年の間に大統領が5回変わる中で、彼らは今も希望と絶望のジェットコースターの上にあります。1992年からずっと彼らを近くで見守り接してきたキム・ドンウォン監督の視線で展開されるヒューマンストーリーです。原題は「2차 송환」です。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月30日(金)~10月2日(日) ★★★
「共助2:インターナショナル」が4週連続1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・共助2・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/07 ・・・・・304,016・・・・・6,080,019・・・・・・62,407 ・・・1,237
:インターナショナル(韓国)
2(5)・・正直な候補2(韓国) ・・・・・9/28 ・・・・・244,535・・・・・・・396,364 ・・・・・・3,874・・・・1,285
3(8)・・人生は美しい(韓国) ・・・・・9/28 ・・・・・152,258・・・・・・・260,450・・・・・・・2,521 ・・・1,242
4(32)・・映画クレヨンしんちゃん・・9/28・・・・128,788・・・・・・・150,914・・・・・・・1,504 ・・・・・846
謎メキ! 花の天カス学園(日本)
5(37)・・劇場版 ハローカーボット・・9/28 ・・・・81,532・・・・・・・・93,037 ・・・・・・・・・881 ・・・・・790
:おかしな魔術団の秘密(韓国)
6(3)・・アバター・・・・・・・・・・・・・・・・9/21 ・・・・・・55,663・・・・・・・197,349・・・・・・・3,315・・・・・・172
:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター
7(2)・・オオカミ狩り(韓国) ・・・・・・9/21 ・・・・・・35,162・・・・・・・426,199・・・・・・・4,418・・・・・・457
8(4)・・6/45(韓国)・・・・・・・・・・・・・・8/24 ・・・・・・10,094・・・・・1,958,380・・・・・・19,608 ・・・・・192
9(6)・・映画 五等分の花嫁(日本)・・9/22・・・・・・・6,047・・・・・・・・33,952・・・・・・・・・378・・・・・・・56
10(47)・・‘推し’が犯罪者に!?(韓国)・・9/28 ・・・・・2,489・・・・・・・・・5,725 ・・・・・・・・・・45・・・・・・・60
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
4・5・10位の3作品が新登場ですが、4位「劇場版 クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園」については1つ前の記事で書いたので説明は省略します。 5位「劇場版 ハローカーボット:おかしな魔術団の秘密」は韓国のアニメシリーズの新作。車がロボットに変身するcarbotが今回も活躍します。
このシリーズの主役、いたずらっ子少年チャタンは家族と一緒におじいちゃんの家で休暇を過ごします。そこで出会ったのが魅力満点の新しい友だちサムスン。一緒に楽しい時間を過ごします。ところがその時、おじいちゃんが育てた高級スイカが消える事件が起きます。 犯人はまさしく村に居座る怪しい魔術団? 彼らが狙うのはスイカエネルギー! 地球征服を狙う怪しい魔術団に対抗してチャタンとカーボット、そして新しい友だちサムスンは超特急勝負を繰り広げるのですが・・・。原題は「극장판 헬로카봇: 수상한 마술단의 비밀」です。 10位「‘推し’が犯罪者に!?」(仮)は韓国のドキュメンタリー。まずこの作品のタイトルの原題「성덕(ソンドク)」が訳しにくいのです。説明するとヤヤコシく長くなるので、私ヌルボが本作の内容に沿って勝手に仮題をつけちゃいました。で、その内容はオ・セヨン監督が企画意図を記した記事をそのまま紹介します。
誰もが願うように私も<成功したオタク>=ソンドク=スターのオッカケ中の有名人になりたかった。握手をしたり一緒に写真を撮るよりも、記憶に残るファンになりたかったのだと思う。しかし、地方に住む中学生が挑戦できる方法には限界があった。幸運なことに私は韓服を着て登場したという理由で願望を成し遂げた。<成功したオタク>になったのとは別にオタクはそれ自体で本当に幸せだった。一方的な関係ではないという気持ちの良い錯覚は、彼を応援する心をより強固にした。だから幸せではなかった瞬間はなかった。良い友だち大勢とつき合い、新しい夢を持った。おかげで孤独な時間を耐えることができた。私はその彼になりたかった。単に好きなものを超えて彼の好み、価値観まで似ていたかった。その彼の考えが込められた歌詞が好きで、自由な生活方式を応援した。青年期を通して私はその彼の影響の下にいた。
ところが・・・・。
ある日オッパが犯罪者になった。友だちは怒りと悲しみを行き来し、苦しい時間を過ごした。同時に犯罪で傷つけられた私たち全員が被害者だと思った。複雑な感情の中でまだ残っているファンを発見した。私は彼らを非難しながらも、奇妙な既視感を感じた。それこそ「私たちのオッパはそんな人ではない」と熱弁を吐いた人が私だったという事実が思い浮かんだ。
・・・とハッピーだったオタク生活があっという間に暗転してしまいます・・・。
【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(14)・・‘推し’が犯罪者に!?(韓国)・・・・・9/28 ・・・・・・・・2,489 ・・・・・・・・5,725・・・・・・・・・45・・・・・・・・60
2(17)・・水滴を描く男(韓国) ・・・・・・・・・9/28 ・・・・・・・・1,725 ・・・・・・・・4,609・・・・・・・・・40・・・・・・・・44
3(3)・・わたしは最悪。 ・・・・・・・・・・・・・・・8/25 ・・・・・・・・1,218 ・・・・・・・41,153 ・・・・・・・418 ・・・・・・・20
4(4)・・雨に唄えば ・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/08 ・・・・・・・・・・706 ・・・・・・・15,579・・・・・・・・・87 ・・・・・・・25
5(8)・・真夏の夜のジャズ・・・・・・・・・・・・・9/08 ・・・・・・・・・・661 ・・・・・・・10,228 ・・・・・・・105 ・・・・・・・22
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/e3/fe55f500311d83ab870583cf4c88d889.jpg)
1・2位の2作品が新登場ですが、1位「‘推し’が犯罪者に!?」については上述しました。
2位「水滴を描く男」は韓国のドキュメンタリー。
画家キム・チャンヨル(1929~2021)は1971年の「夜に起こったこと」(右画像)を皮切りに50年間黙々とひたすら水滴だけを描き、<水滴作家>として愛されてきました。しかし沈黙と孤独に満ちた彼の世界には奇妙な亀裂が存在します。<人間キム・チャンヨル>を理解するために、自分の父であり、同じアーティストでもある次男キム・オアンは写真家として、また監督としてカメラを持ちました。そして懐かしさの時を生きた彼の人生を盛り込みます。映画の中で父チャンヨルは北から南へ休戦線を越えた瞬間を思い浮かべて泣きます。日本の統治期から朝鮮戦争等を経て自分1人が生き残ったという罪悪感を抱えた彼は語ります。「水滴はすべての記憶を消去することだ。私はすべての悪と不安を水で消す」。キム・オアン監督はそんな父をいろんな相貌を持った人間として描写します。「水滴はそのような父の姿に似ていました。純粋と同時に涙のように見えて悲しいこともあり、美しくも消えやすい弱いものを水滴という単純なオブジェで表現したという点に驚きます」とも・・・。原題は「물방울을 그리는 남자」です。 ※キム・チャンヨルは実に多様な水滴を描いています。→コチラ参照
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