▸2月5日(月)のブルク13。「スリープレス・ナイト」は11:05の回で観客は106席中約30人でした。それに対し、新聞の映画評等で評価の高い「スリー・ビルボード」は18:35の回で186席中わずか9人とは・・・。実は私ヌルボ、前者は後者と間違ってチケットを買ってしまったのです(笑)。が、収穫もなくはなかったです。ラスベガスノカジノを主舞台にしたノンストップアクションで、スポーツのように人が殺され、観客としてもスポーツを観戦する感じでした。一方、「スリー・ビルボード」にもバイオレンスは描かれますが、コチラは個々の観客に想像させ、考えさせます。前者のようなアタマをカラッポにしてくれるというのも映画の効用の1つなので否定はしませんが、もっと熱中させてくれないと・・・。これらの作品の暴力シーンを見て思い起こしたのが最近読了した東山彰良の直木賞作「流」。個々の表現に深みがあり、警句やメタファーも効いています。(あ、この本の件は長くなりそうなのでやめます。)
▸この号だけは買っている「キネマ旬報」の2月下旬ベスト・テン発表特別号。この号で「わが意を得たり」と思ったのは外国映画ベスト・テンの選評中の馬場広信さんの次の言葉。
「ハクソー・リッジ」公開に何の異論も非難も出ないジャーナリズムは、来るべき戦争と混乱に責任を負う。
<ぴあ映画生活>では平均評点80点という高評価ですが、私の評点では10点以下です。この映画については、→コチラの過去記事の冒頭でいろいろ書きました。またその末尾のコメント欄も見てみてください。
▸さて、今回のキネ旬の外国映画採点表を見ると、私ヌルボの観た作品が1~10位、11~20位で各7本、21~30位で5本と大量に入っていました。観た本数自体が多かった(年間約100本)こともありますが、自身の目が肥えてきたのか、月並みになってきたのか、そこらへんはよくわかりません。
韓国映画に注目すると、昨年より多くの作品が入ってます。昨年の韓国映画のトップは「暗殺」(19点)の54位が最高だったのが、今回は4作品がそれを上回っています。「お嬢さん」(60点)で17位。「わたしたち」が36点・27位、「新感染 ファイナル・エクスプレス」が27点・37位、「哭声/コクソン」が26点・38位、「我は神なり」も26点・38位。話題の「新感染 ファイナル・エクスプレス」のヨン・サンホ監督作品とはいえ、過去作(2013年)でユーロペースでもひっそりと上映されていたマニア好みのアニメ「我は神なり」がここまで評価されるとは意外、・・・って→コチラの過去記事冒頭で「「意外と良かった」感あり」等々あれこれ書いてましたが。
なお、上記以外にも「The Net 網に囚われた男」(16点・60位)、「密偵」(10点・92位)、「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」、「空と風と星の詩人~尹東柱の生涯」(5点・150位)、「春の夢」(4点・164位)が入っていて、2016年よりはるかに豊作だったと言ってよさそうです。
これも「キネ旬」掲載の今年2018年の外国映画の上映予定作品関係は来週に持ち越すことにします。
▸今年の<第13回大阪アジアン映画祭>のサイト(→コチラ)を見ると、オープニング作品は韓国映画「朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト」に決定とのこと。これはオスメ! ソウル→羽田の機内の小さいディスプレイで韓国語の字幕&音声で見て、時間が足りず中間部分早送りで観たのですが、それでもオススメしたい作品です。(作品説明のページは→コチラ。) 問題はその時期大阪に行けるかどうか? いずれ一般劇場公開されることを期待しています。それから、こういう作品を「ケシカラン反日映画だ」と非難する一部の日本人は日本文化の幅を自ら狭めていることを知ってほしいものです。
★★★ NAVERの人気順位(2月6日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(3) ジェクスキス エイティーン(韓国) 9.68(280)
②(-) みつばちマーヤの大冒険 2 9.67(175)
③(2) 劇場版 ミラキュラス・レディバグ 2 9.55(208)
④(4) ワンダー 9.42(1,135)
⑤(5) グレイテスト・ショーマン 9.39(10,887)
⑥(8) 血の年代記(韓国) 9.37(123)
⑦(6) 紙飛行機(韓国) 9.36(14)
⑧(7) アイ・キャン・スピーク(韓国) 9.35(13,315)
⑨(-) ビー・バップ・ア・ルーラ(韓国) 9.29(500)
⑩(-) ザ・ヒーロー 9.29(7)
②⑦⑩の3作品が新登場です。
②「みつばちマーヤの大冒険 2」(仮)は、日本でも2016年に公開されたドイツアニメの第2作。今度はミツバチの王国の最高のビッグイベント<ハニーオリンピック>をめぐるお話です。韓国題は「마야2」。日本公開は未定のようです。
⑦「紙飛行機」は韓国の独立系のドラマ。芸能人になるという夢に向かっていく女子高生たちは、やがて<黒い影>と出会うことになり、恐ろしいほど残忍な戦争に巻き込まれていきます。そんな彼女たちの切なる叫びは・・・。予告編を見ると、<黒い影>とは、芸能スクール(?)での男性講師とか他の女の子たちとかのこと、なのかな? 原題は「종이비행기」です。
⑩「ザ・ヒーロー」(仮)はアメリカのコメディ&ドラマ。ウエスタン映画のスターだった過去の栄光に浸るばかりだったリー・ヘイデン(サム・エリオット)に西部劇保存協会の功労賞が贈られます。その授賞式でのスピーチが契機となって俳優としての道を再び歩むことになります。そんな彼ががんを宣告され、病名を告げるため疎遠だった娘ルーシー(クリステン・リッター)と元妻ヴァレリー(キャサリン・ロス=サム・エリオットの実の妻)に会う一方で、若い女性シャーロット(ローラ・プリポン)と出会って・・・ということで、人生の第2幕が始まります・・・。韓国題は「더 히어로」。日本公開は未定のようです。
【記者・評論家による順位】
①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版] 9.00(6)
②(2) ア・ゴースト・ストーリー 8.33(6)
③(-) ブレードランナー 2049 8.22(9)
④(3) パターソン 8.20(9)
⑤(4) 1987(韓国) 8.08(12)
⑥(5) リメンバー・ミー 7.83(6)
⑦(6) タンジェリン 7.71(7)
⑧(8) 共同正犯(韓国) 7.67(9)
⑨(9) ゴッホ~最期の手紙~ 7.50(8)
⑩(10) 蚕を飼っていた部屋(韓国) 7.40
⑩「蚕を飼っていた部屋」が新登場です。韓国のドラマ。公務員試験10浪中の女性チェ・ミヒ(イ・サンヒ)は、ある日、地下鉄で出会った女子高生(キム・セビョク)のあとをつけますが、その途中でチョ・ソンスク(ホン・スンイ)という女性に出会います。ミヒはソンスクに、いきなり自分はソンスクの昔別れた親友だと主張します。ソンスクは見知らぬ人だと思いながらも、ミヒと友だちとして関係を築きますが、ソンスクと一緒に住んでいる男性のキム・イクチュ(イム・ヒョングク)は突然侵入してきたミヒに対して不快に思います。しかし、イクチュも、見知らぬからこそ、自分の弱さをミヒに見せ始めます。一方、ソンスクは、昔別れた親友のキム・ユヨン(キム・セビョク[2役?])のことを思い出します・・・。「この映画を視覚的に整理することは不可能で、人物たちのアイデンティティも明確ではなく、人物たちの関係も定義しがたく、過去と現在の、幻影と実際との間の境界もかすんでいる」と説明文中にありました。いかにも評論家好み? 原題は「누에치던 방」です。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績2月2日(金)~2月4日(日) ★★★
韓国映画「念力」がトップ 数字的には今ひとつか
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(68)・・念力(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/31・・・・・・・・・471,776 ・・・・・・・・・847,014 ・・・・・・・・6,393・・・・・・・・1,051
2(1)・・それだけが私の世界(韓国) ・・・・・1/17・・・・・・・・・441,020・・・・・・・・2,792,113 ・・・・・・・22,513 ・・・・・・・・・863
3(2)・・リメンバー・ミー・・・・・・・・・・・・・・1/11・・・・・・・・・277,427・・・・・・・・3,047,637 ・・・・・・・24,033 ・・・・・・・・・805
4(新)・・インシディアス:ザ・ラスト・キー・・1/31・・・・・212,114・・・・・・・・・・363,234 ・・・・・・・・2,786・・・・・・・・・769
5(4)・・神と共に-罪と罰(韓国)・・・・・・・・12/20・・・・・・・・・125,012 ・・・・・・・14,196,388 ・・・・・・113,968・・・・・・・・・534
6(3)・・メイズ・ランナー:最期の迷宮・・1/17・・・・・・・・・105,755 ・・・・・・・・2,206,393 ・・・・・・・18,163・・・・・・・・・508
7(新)・・12 ストロング ・・・・・・・・・・・・・・・1/31・・・・・・・・・・86,015・・・・・・・・・・129,739 ・・・・・・・・1,064・・・・・・・・・206
8(5)・・1987(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・・・62,496 ・・・・・・・・7,175,547 ・・・・・・・57,745・・・・・・・・・401
9(27)・・みつばちマーヤの大冒険 2・・・・・2/01 ・・・・・・・・・46,168・・・・・・・・・・・55,220・・・・・・・・・・418・・・・・・・・・429
10(新)・・オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド・・2/01 ・・26,943 ・・・・・・・・・・35,186・・・・・・・・・・291・・・・・・・・・260
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
韓国映画「念力」がトップに立ちましたが、数字的には今ひとつかな? 「神と共に-罪と罰」は2月6日現在1,423万人。数日の間に韓国映画歴代2位の「国際市場で逢いましょう」(1,425万人)を追い越します。
上位5作品は順位が変わっただけで顔ぶれは同じ。新登場は1・4・7・9・10位の5作品です。
1位「念力」は韓国のコメディ。監督は昨年「新感染 ファイナル・エクスプレス」で注目されたヨン・サンホ監督です。主人公シン・ソッコン(リュ・スンニョン)は平凡な銀行の警備員。ところがある日突然、彼の体に異常な変化が訪れます。それは考えだけで物事を動かすという驚くべき超能力、すなわち<念力>が身についていたのです。一方、ミン社長(キム・ミンジェ)とホン常務(チョン・ユミ)によってソッコンの娘の青年社長ルミ(シム・ウンギョン)と近所の人が危機にさらされます。ソッコンとルミ、そして弁護士キム・ジョンヒョン(パク・ジョンミン)は、彼らに対抗して驚くべきことを繰り広げるのですが・・・。「危機にさらされる」というのは、都市再開発に伴って立ち退きを迫られた<撤去民>の問題のようで、悪役として<用役(ヨンヨク)>というヤクザたちが登場したり、6人の死者を出した<龍山惨事>のことも盛り込まれているようです。監督は社会的なメッセージの込められたコメディを撮ってみたかったとのことです。原題は「염력)」です。
4位「インシディアス:ザ・ラスト・キー」はアメリカのホラーシリーズの第4作。自分の家で奇妙なことが起こるという男の電話を受けた霊媒エリーズ(リン・シェイ)が訪ねたその場所は、他でもない自分が子供の頃住んでいたニューメキシコの故郷の家でした。数十年ぶりに戻ったその家で起こっている正体不明の事件を把握するため、エリーズは子供の頃、自分が経験した記憶したくない恐怖と向き合うことになります。そして、いよいよその家の恐怖の最後の秘密が明かされます・・・。韓国題は「인시디어스4:라스트 키」。日本公開は未定? ありそうに思いますけど・・・。
7位「12 ストロング」(仮)はアメリカの戦争ドラマ&アクション。ダグ・スタントンのノンフィクション「ホース・ソルジャー」(早川書房)の映画化作品です。2001年のあの9.11同時多発テロの15日後、陸軍特殊部隊隊員のミッチ(クリス・ヘムズワース)は愛する家族を残して、非公式作戦遂行のため11人の最精鋭要員たちと共にタリバンが占拠しているアフガニスタンに到着します。そこで彼らを待っているのは、5万人の敵と到底勝つはずもない戦争でした。生き残る確率0%、しかし必ず成功しなければならない作戦を担うことになった彼らは・・・。私ヌルボ、これだけで溜め息をついてしまいます。あーあ・・・。韓国題は「12 솔져스」。日本公開は年内です。
9位「みつばちマーヤの大冒険 2」については上述しました。
9位「オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド」(仮)はリドリー・スコット監督によるアメリカの犯罪ドラマ。1973年にアメリカで実際に起こった誘拐事件の実話がベースになっています。石油事業で大富豪なったジャン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)の17歳の孫孫が誘拐される事件が起こります。 誘拐犯が要求した身代金は1,700万ドル。しかし守銭奴としても知られたゲティは支払いを拒否します。その裏で元CIAの交渉人フレッチャー・チェイス(マーク・ウォールバーグ)を呼び寄せ、孫の奪還作戦を指示します。一方、ポールの母ゲイル(ミシェル・ウィリアムズ)は、ゲティとも対立しながら、息子を救うためにチェイスと共に誘拐犯との交渉に踏み切りますが、やがて事件は思いがけない方向へと進んでいきます・・・。韓国題は「올 더 머니」。日本公開は今年初夏とのことです。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・タイタニック・・・・・・・・・・・・・・1998/2/20 ・・・・・・・・・・16,728 ・・・・・・・・・・391,498 ・・・・・・・・・4,463・・・・・・・・・107
2(1)・・ワンダー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・・・・・5,529 ・・・・・・・・・・239,465 ・・・・・・・・・1,850・・・・・・・・・・43
3(5)・・夜明け告げるルーのうた(日本) ・・・・1/31・・・・・・・・・・・3,387 ・・・・・・・・・・・・6,597・・・・・・・・・・・・56・・・・・・・・・・99
4(2)・・ワンダー・ホイール・・・・・・・・・・・・・・・1/25・・・・・・・・・・・2,421 ・・・・・・・・・・・17,168・・・・・・・・・・・136・・・・・・・・・・35
5(23)・・真珠の耳飾りの少女 ・・・・・・・・2004/9/03・・・・・・・・・・・2,185 ・・・・・・・・・・・53,283・・・・・・・・・・・361・・・・・・・・・・33
1・5位の2作品が新登場です。いずれも過去のヒット作の再上映ですが・・・。
1位「タイタニック」は、20年前のジェームズ・キャメロン監督による大ヒット作。もしかしてケイト・ウィンスレットの真似をして船の舳に立ってつんのめった人いるんじゃないかな?(笑) そういえば4位「ワンダー・ホイール」に現在のケイト・ウィンスレットが出演してますね。韓国題は「타이타닉」です。
5位「真珠の耳飾りの少女」は、フェルメールの名画の誕生秘話。スカーレット・ヨハンソンがまだ10代でホントに初々しかったなー。今33歳なんですか? 韓国題は「진주 귀걸이를 한 소녀」です。
▸この号だけは買っている「キネマ旬報」の2月下旬ベスト・テン発表特別号。この号で「わが意を得たり」と思ったのは外国映画ベスト・テンの選評中の馬場広信さんの次の言葉。
「ハクソー・リッジ」公開に何の異論も非難も出ないジャーナリズムは、来るべき戦争と混乱に責任を負う。
<ぴあ映画生活>では平均評点80点という高評価ですが、私の評点では10点以下です。この映画については、→コチラの過去記事の冒頭でいろいろ書きました。またその末尾のコメント欄も見てみてください。
▸さて、今回のキネ旬の外国映画採点表を見ると、私ヌルボの観た作品が1~10位、11~20位で各7本、21~30位で5本と大量に入っていました。観た本数自体が多かった(年間約100本)こともありますが、自身の目が肥えてきたのか、月並みになってきたのか、そこらへんはよくわかりません。
韓国映画に注目すると、昨年より多くの作品が入ってます。昨年の韓国映画のトップは「暗殺」(19点)の54位が最高だったのが、今回は4作品がそれを上回っています。「お嬢さん」(60点)で17位。「わたしたち」が36点・27位、「新感染 ファイナル・エクスプレス」が27点・37位、「哭声/コクソン」が26点・38位、「我は神なり」も26点・38位。話題の「新感染 ファイナル・エクスプレス」のヨン・サンホ監督作品とはいえ、過去作(2013年)でユーロペースでもひっそりと上映されていたマニア好みのアニメ「我は神なり」がここまで評価されるとは意外、・・・って→コチラの過去記事冒頭で「「意外と良かった」感あり」等々あれこれ書いてましたが。
なお、上記以外にも「The Net 網に囚われた男」(16点・60位)、「密偵」(10点・92位)、「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」、「空と風と星の詩人~尹東柱の生涯」(5点・150位)、「春の夢」(4点・164位)が入っていて、2016年よりはるかに豊作だったと言ってよさそうです。
これも「キネ旬」掲載の今年2018年の外国映画の上映予定作品関係は来週に持ち越すことにします。
▸今年の<第13回大阪アジアン映画祭>のサイト(→コチラ)を見ると、オープニング作品は韓国映画「朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト」に決定とのこと。これはオスメ! ソウル→羽田の機内の小さいディスプレイで韓国語の字幕&音声で見て、時間が足りず中間部分早送りで観たのですが、それでもオススメしたい作品です。(作品説明のページは→コチラ。) 問題はその時期大阪に行けるかどうか? いずれ一般劇場公開されることを期待しています。それから、こういう作品を「ケシカラン反日映画だ」と非難する一部の日本人は日本文化の幅を自ら狭めていることを知ってほしいものです。
「朝鮮日報」2月3日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。) | ||
---|---|---|
주제의 무게에 짓눌린 상상력 | 「念力」 主題の重さに押しひしがれた想像力 ※《週末の劇場街》で紹介 「オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド」 金金金と言っても優雅 ★★★★ 「12 ストロング」 頭を空にして観ること ★★☆ 「蚕を飼っていた部屋」 今慰めが必要であれば ★★☆ | |
上記の4作品はすべて以下の記事の中で紹介しています。 |
★★★ NAVERの人気順位(2月6日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(3) ジェクスキス エイティーン(韓国) 9.68(280)
②(-) みつばちマーヤの大冒険 2 9.67(175)
③(2) 劇場版 ミラキュラス・レディバグ 2 9.55(208)
④(4) ワンダー 9.42(1,135)
⑤(5) グレイテスト・ショーマン 9.39(10,887)
⑥(8) 血の年代記(韓国) 9.37(123)
⑦(6) 紙飛行機(韓国) 9.36(14)
⑧(7) アイ・キャン・スピーク(韓国) 9.35(13,315)
⑨(-) ビー・バップ・ア・ルーラ(韓国) 9.29(500)
⑩(-) ザ・ヒーロー 9.29(7)
②⑦⑩の3作品が新登場です。
②「みつばちマーヤの大冒険 2」(仮)は、日本でも2016年に公開されたドイツアニメの第2作。今度はミツバチの王国の最高のビッグイベント<ハニーオリンピック>をめぐるお話です。韓国題は「마야2」。日本公開は未定のようです。
⑦「紙飛行機」は韓国の独立系のドラマ。芸能人になるという夢に向かっていく女子高生たちは、やがて<黒い影>と出会うことになり、恐ろしいほど残忍な戦争に巻き込まれていきます。そんな彼女たちの切なる叫びは・・・。予告編を見ると、<黒い影>とは、芸能スクール(?)での男性講師とか他の女の子たちとかのこと、なのかな? 原題は「종이비행기」です。
⑩「ザ・ヒーロー」(仮)はアメリカのコメディ&ドラマ。ウエスタン映画のスターだった過去の栄光に浸るばかりだったリー・ヘイデン(サム・エリオット)に西部劇保存協会の功労賞が贈られます。その授賞式でのスピーチが契機となって俳優としての道を再び歩むことになります。そんな彼ががんを宣告され、病名を告げるため疎遠だった娘ルーシー(クリステン・リッター)と元妻ヴァレリー(キャサリン・ロス=サム・エリオットの実の妻)に会う一方で、若い女性シャーロット(ローラ・プリポン)と出会って・・・ということで、人生の第2幕が始まります・・・。韓国題は「더 히어로」。日本公開は未定のようです。
【記者・評論家による順位】
①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版] 9.00(6)
②(2) ア・ゴースト・ストーリー 8.33(6)
③(-) ブレードランナー 2049 8.22(9)
④(3) パターソン 8.20(9)
⑤(4) 1987(韓国) 8.08(12)
⑥(5) リメンバー・ミー 7.83(6)
⑦(6) タンジェリン 7.71(7)
⑧(8) 共同正犯(韓国) 7.67(9)
⑨(9) ゴッホ~最期の手紙~ 7.50(8)
⑩(10) 蚕を飼っていた部屋(韓国) 7.40
⑩「蚕を飼っていた部屋」が新登場です。韓国のドラマ。公務員試験10浪中の女性チェ・ミヒ(イ・サンヒ)は、ある日、地下鉄で出会った女子高生(キム・セビョク)のあとをつけますが、その途中でチョ・ソンスク(ホン・スンイ)という女性に出会います。ミヒはソンスクに、いきなり自分はソンスクの昔別れた親友だと主張します。ソンスクは見知らぬ人だと思いながらも、ミヒと友だちとして関係を築きますが、ソンスクと一緒に住んでいる男性のキム・イクチュ(イム・ヒョングク)は突然侵入してきたミヒに対して不快に思います。しかし、イクチュも、見知らぬからこそ、自分の弱さをミヒに見せ始めます。一方、ソンスクは、昔別れた親友のキム・ユヨン(キム・セビョク[2役?])のことを思い出します・・・。「この映画を視覚的に整理することは不可能で、人物たちのアイデンティティも明確ではなく、人物たちの関係も定義しがたく、過去と現在の、幻影と実際との間の境界もかすんでいる」と説明文中にありました。いかにも評論家好み? 原題は「누에치던 방」です。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績2月2日(金)~2月4日(日) ★★★
韓国映画「念力」がトップ 数字的には今ひとつか
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(68)・・念力(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/31・・・・・・・・・471,776 ・・・・・・・・・847,014 ・・・・・・・・6,393・・・・・・・・1,051
2(1)・・それだけが私の世界(韓国) ・・・・・1/17・・・・・・・・・441,020・・・・・・・・2,792,113 ・・・・・・・22,513 ・・・・・・・・・863
3(2)・・リメンバー・ミー・・・・・・・・・・・・・・1/11・・・・・・・・・277,427・・・・・・・・3,047,637 ・・・・・・・24,033 ・・・・・・・・・805
4(新)・・インシディアス:ザ・ラスト・キー・・1/31・・・・・212,114・・・・・・・・・・363,234 ・・・・・・・・2,786・・・・・・・・・769
5(4)・・神と共に-罪と罰(韓国)・・・・・・・・12/20・・・・・・・・・125,012 ・・・・・・・14,196,388 ・・・・・・113,968・・・・・・・・・534
6(3)・・メイズ・ランナー:最期の迷宮・・1/17・・・・・・・・・105,755 ・・・・・・・・2,206,393 ・・・・・・・18,163・・・・・・・・・508
7(新)・・12 ストロング ・・・・・・・・・・・・・・・1/31・・・・・・・・・・86,015・・・・・・・・・・129,739 ・・・・・・・・1,064・・・・・・・・・206
8(5)・・1987(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・・・62,496 ・・・・・・・・7,175,547 ・・・・・・・57,745・・・・・・・・・401
9(27)・・みつばちマーヤの大冒険 2・・・・・2/01 ・・・・・・・・・46,168・・・・・・・・・・・55,220・・・・・・・・・・418・・・・・・・・・429
10(新)・・オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド・・2/01 ・・26,943 ・・・・・・・・・・35,186・・・・・・・・・・291・・・・・・・・・260
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
韓国映画「念力」がトップに立ちましたが、数字的には今ひとつかな? 「神と共に-罪と罰」は2月6日現在1,423万人。数日の間に韓国映画歴代2位の「国際市場で逢いましょう」(1,425万人)を追い越します。
上位5作品は順位が変わっただけで顔ぶれは同じ。新登場は1・4・7・9・10位の5作品です。
1位「念力」は韓国のコメディ。監督は昨年「新感染 ファイナル・エクスプレス」で注目されたヨン・サンホ監督です。主人公シン・ソッコン(リュ・スンニョン)は平凡な銀行の警備員。ところがある日突然、彼の体に異常な変化が訪れます。それは考えだけで物事を動かすという驚くべき超能力、すなわち<念力>が身についていたのです。一方、ミン社長(キム・ミンジェ)とホン常務(チョン・ユミ)によってソッコンの娘の青年社長ルミ(シム・ウンギョン)と近所の人が危機にさらされます。ソッコンとルミ、そして弁護士キム・ジョンヒョン(パク・ジョンミン)は、彼らに対抗して驚くべきことを繰り広げるのですが・・・。「危機にさらされる」というのは、都市再開発に伴って立ち退きを迫られた<撤去民>の問題のようで、悪役として<用役(ヨンヨク)>というヤクザたちが登場したり、6人の死者を出した<龍山惨事>のことも盛り込まれているようです。監督は社会的なメッセージの込められたコメディを撮ってみたかったとのことです。原題は「염력)」です。
4位「インシディアス:ザ・ラスト・キー」はアメリカのホラーシリーズの第4作。自分の家で奇妙なことが起こるという男の電話を受けた霊媒エリーズ(リン・シェイ)が訪ねたその場所は、他でもない自分が子供の頃住んでいたニューメキシコの故郷の家でした。数十年ぶりに戻ったその家で起こっている正体不明の事件を把握するため、エリーズは子供の頃、自分が経験した記憶したくない恐怖と向き合うことになります。そして、いよいよその家の恐怖の最後の秘密が明かされます・・・。韓国題は「인시디어스4:라스트 키」。日本公開は未定? ありそうに思いますけど・・・。
7位「12 ストロング」(仮)はアメリカの戦争ドラマ&アクション。ダグ・スタントンのノンフィクション「ホース・ソルジャー」(早川書房)の映画化作品です。2001年のあの9.11同時多発テロの15日後、陸軍特殊部隊隊員のミッチ(クリス・ヘムズワース)は愛する家族を残して、非公式作戦遂行のため11人の最精鋭要員たちと共にタリバンが占拠しているアフガニスタンに到着します。そこで彼らを待っているのは、5万人の敵と到底勝つはずもない戦争でした。生き残る確率0%、しかし必ず成功しなければならない作戦を担うことになった彼らは・・・。私ヌルボ、これだけで溜め息をついてしまいます。あーあ・・・。韓国題は「12 솔져스」。日本公開は年内です。
9位「みつばちマーヤの大冒険 2」については上述しました。
9位「オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド」(仮)はリドリー・スコット監督によるアメリカの犯罪ドラマ。1973年にアメリカで実際に起こった誘拐事件の実話がベースになっています。石油事業で大富豪なったジャン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)の17歳の孫孫が誘拐される事件が起こります。 誘拐犯が要求した身代金は1,700万ドル。しかし守銭奴としても知られたゲティは支払いを拒否します。その裏で元CIAの交渉人フレッチャー・チェイス(マーク・ウォールバーグ)を呼び寄せ、孫の奪還作戦を指示します。一方、ポールの母ゲイル(ミシェル・ウィリアムズ)は、ゲティとも対立しながら、息子を救うためにチェイスと共に誘拐犯との交渉に踏み切りますが、やがて事件は思いがけない方向へと進んでいきます・・・。韓国題は「올 더 머니」。日本公開は今年初夏とのことです。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・タイタニック・・・・・・・・・・・・・・1998/2/20 ・・・・・・・・・・16,728 ・・・・・・・・・・391,498 ・・・・・・・・・4,463・・・・・・・・・107
2(1)・・ワンダー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/27 ・・・・・・・・・・・5,529 ・・・・・・・・・・239,465 ・・・・・・・・・1,850・・・・・・・・・・43
3(5)・・夜明け告げるルーのうた(日本) ・・・・1/31・・・・・・・・・・・3,387 ・・・・・・・・・・・・6,597・・・・・・・・・・・・56・・・・・・・・・・99
4(2)・・ワンダー・ホイール・・・・・・・・・・・・・・・1/25・・・・・・・・・・・2,421 ・・・・・・・・・・・17,168・・・・・・・・・・・136・・・・・・・・・・35
5(23)・・真珠の耳飾りの少女 ・・・・・・・・2004/9/03・・・・・・・・・・・2,185 ・・・・・・・・・・・53,283・・・・・・・・・・・361・・・・・・・・・・33
1・5位の2作品が新登場です。いずれも過去のヒット作の再上映ですが・・・。
1位「タイタニック」は、20年前のジェームズ・キャメロン監督による大ヒット作。もしかしてケイト・ウィンスレットの真似をして船の舳に立ってつんのめった人いるんじゃないかな?(笑) そういえば4位「ワンダー・ホイール」に現在のケイト・ウィンスレットが出演してますね。韓国題は「타이타닉」です。
5位「真珠の耳飾りの少女」は、フェルメールの名画の誕生秘話。スカーレット・ヨハンソンがまだ10代でホントに初々しかったなー。今33歳なんですか? 韓国題は「진주 귀걸이를 한 소녀」です。
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