▸やっぱりウェス・アンダーソン監督に期待を裏切られることはありませんでした。9日に観た「犬ヶ島」のことです。まだ上半期も終わってませんが、今年のベスト5に入るかも。同じ日本趣味のストップモーションアニメの佳作「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」よりもさらに手間暇かけて作った感じで、物語も深みがあります。しかし一番の魅力はアートっぽい映像それ自体。あの北斎の「神奈川沖浪裏」のパロディ画で船を漕いでいるのが犬たちだったり等、細部が楽しい。何回も観ればその都度新しい発見がありそうです。
※韓国公開は6月21日。メイン予告編は→コチラ。日本版を観てない人も見てみてください。
▸例の是枝裕和監督のパルムドール受賞作品「万引き家族」を観てきました。いろいろ考えさせられる映画です。これを観て「反日だ!」と言う人が10人中、いや100人中何人いるでしょうか? それどころか観ないで言っちゃうとは、唖然。それも自分の名前を出してウェブ上で堂々と公表する人なんぞは、自分の恥ずかしさに気づいていないという点で二重に恥ずかしいです。あの「セクハラ罪という罪はない」という発言(&閣議決定!)と同じ。他にもあったような・・・。当人は「日本」を擁護しているつもりで、実は「日本」の評判を下げちゃってます。あーあ。
6月8日のニュースによると、林芳正文部科学相が是枝監督を文科省に招いて祝意を伝える考えを示したところ、是枝監督が自身のホームページに自身のホームページに「公権力とは潔く距離を保つ」と記して辞退を表明したとのことです。この件については、映画評論家・真魚八重子氏の<『万引き家族』是枝裕和監督の「祝意辞退」と「助成金」の関係>と題した記事(→コチラ)が詳しく、内容的にも共感を覚えました。
▸韓国映画では、6日やっと「犯罪都市」をシネマート新宿で鑑賞。3日遅ければ見逃していたところ。ソウルの中国朝鮮族の集住地域を舞台にした警察vsヤクザのアクションですが、その地域すなわち大林洞(テリムドン)には、→コチラの記事で書いたように、2016年12月に行ってきました。横浜の中華街とは全然フンイキの違う、中国から韓国に来た朝鮮族の人たちの食文化を土台とした中華街です。近年、この作品のように朝鮮族がらみの犯罪映画がいくつか作られていることに対して懸念を抱いている人もいるようで、私ヌルボも気になります。犯罪モノを否定するわけでは全然ありませんが、彼らに光を当てるような作品も期待したいものです。(現在の進歩系政権が無視している脱北者についても同様。)
★★★ NAVERの人気順位(6月12日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(1) ダンガル きっと、つよくなる 9.63(1,422)
②(-) ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー 9.42(24)
③(2) グレイテスト・ショーマン 9.38(12,797)
④(3) バナナソングの奇跡(韓国) 9.37(59)
⑤(-) 映画しまじろう まほうのしまの だいぼうけん(日本) 9.27(78)
⑥(5) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本) 9.24(895)
⑦(6) ゴッホ~最期の手紙~ 9.20(5,212)
⑧(7) 出迎え:コーヒーショップの狼藉おしゃべり事件(韓国) 9.17(24)
⑨(8) 無門関(韓国) 9.13(93)
⑩(-) アイ・フィール・プリティ 9.10(1,007)
②⑤⑩の3作品が今回の新登場です。
②「ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー」はアメリカのドキュメンタリー。1930~40年代頃、美人女優として知られたウィーン出身の女性ヘディ・ラマー(1914~2000)の波乱万丈の人生をたどった作品です。1933年19歳の時「春の調べ」のヒロインとして映画史上初めて全裸ヌードになりましたが、同年結婚した彼女は、夫によって映画界を半ば強制的に引退させます。しかし37年にヘディはそんな夫とナチスの影響力が強まるオーストリアから逃れるようにロンドンに脱出、翌年にはハリウッドに進出します。その後合計6回も離婚したり、万引きで裁判沙汰になったりと話題の絶えない人生を送りますが、特筆すべきは現在のGPS・Bluetooth・携帯電話・Wi-Fiなどの元となる技術を作り出した発明家ということ。2014年に全米発明家の殿堂入りを果たしたそうです。これだけの人生を送った人のドキュメンタリーとなると、何をあえて削るかの方がむずかしそう。韓国題は「밤쉘」。日本公開は未定のようです。
⑤「映画しまじろう まほうのしまの だいぼうけん」については、私ヌルボ、例によってコメントする資格ナシ。すみません。韓国題は「내 친구 호비 극장판 호비와 매직 아일랜드」です。
⑩「アイ・フィール・プリティ」については後述します。
【記者・評論家による順位】
①(1) フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 8.50(10)
②(2) レディ・バード 7.82(11)
③(3) エセルとアーネスト 7.75(4)
④(4) バーニング(韓国) 7.69(13)
⑤(5) 共同正犯(韓国) 7.67(9)
⑥(6) ゴッホ~最期の手紙~ 7.50(8)
⑦(7) 瑞山[ソサン]開拓団(韓国) 7.50(2)
⑧(8) ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー 7.29(7)
⑨(9) 七月と安生 7.17(6)
⑩(10) デトロイト 7.13(8)
⑩(-) 遺伝 7.13(8)
今回の新登場は⑩「遺伝」だけですが、この作品については後述します。す。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月8日(金)~6月10日(日) ★★★
日本より1ヵ月早く公開の「ジュラシック・ワールド/炎の王国」が1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ジュラシック・ワールド/炎の王国・・6/06・・1,807,538 ・・・・・・3,223,516 ・・・・・・・28,637 ・・・・・・・1,972
2(1)・・督戦[トクジョン](韓国) ・・・・・・・5/22・・・・・・・・・401,314・・・・・・・4,505,110 ・・・・・・・38,686・・・・・・・・・753
3(63)・・遺伝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/07 ・・・・・・・・・・71,480 ・・・・・・・・・90,525 ・・・・・・・・・806・・・・・・・・・414
4(新)・・アイ・フィール・プリティ・・・・・6/06 ・・・・・・・・・・67,892 ・・・・・・・・106,456 ・・・・・・・・・958・・・・・・・・・213
5(新)・・ポケットモンスター・・・・・・・・・6/06 ・・・・・・・・・・52,620 ・・・・・・・・133,993・・・・・・・・1,014・・・・・・・・・546
ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ(日本)
6(2)・・デッドプール2・・・・・・・・・・・・・・・5/16・・・・・・・・・・38,731・・・・・・・3,753,496 ・・・・・・・33,917・・・・・・・・・367
7(新)・・バグズ・フレンズ・・・・・・・・・・・・6/06・・・・・・・・・・11,871 ・・・・・・・・・27,390・・・・・・・・・・218・・・・・・・・・248
8(3)・・アベンジャーズ・・・・・・・・・・・・・・4/25・・・・・・・・・・・9,878・・・・・・11,177,058 ・・・・・・・99,562・・・・・・・・・118
/インフィニティ・ウォー
9(5)・・ピーターラビット・・・・・・・・・・・・5/16・・・・・・・・・・・6,208 ・・・・・・・・381,571 ・・・・・・・・2,953・・・・・・・・・・74
10(7)・・バーニング(韓国) ・・・・・・・・・・・5/17 ・・・・・・・・・・・5,368 ・・・・・・・・521,672 ・・・・・・・・4,659・・・・・・・・・・82
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
今回の新登場は1・3・4・5・7位の5作品です。
1位「ジュラシック・ワールド/炎の王国」は2015年の「ジュラシック・ワールド」に続くアメリカの恐竜SFアドベンチャー。ジュラシック・ワールドがあるイスラ・ヌブラル島に火山大噴火の予兆が・・・! 恐竜たちの生死を自然に委ねるか、命がけで救い出すか? そんな選択を迫られる中、恐竜行動学のエキスパート、オーウェン(クリス・プラット)は元運営責任者の女性クレア(ブライス・ダラス・ハワード)と共に島に向かいますが・・・。韓国題は「쥬라기 월드: 폴른 킹덤」。日本公開は7月13日です。
3位「遺伝」(仮)はアメリカのホラー。物語はグラハム家の女家長エレンが他界するところから始まります。残された娘・アニー(トニ・コレット)は、その1週間後亡くなった母の幽霊が現れることを感じます。アニーがエレンに似ていると言って接近してきた怪しい隣人ジョアンを通じてエレンの秘密を発見したアニーは、自分が母親と同じ過ちを犯したことを知るとともに、娘のチャーリーにまで続いたグラハム家の呪いの実体が明らかになってきます・・・。この作品がサンダンス映画祭で上映された後、近年最恐のホラーとの見方が広まっているようです。「エクソシスト」に代表される60~70年代のホラーのテイストとかの評もあります。原題は「Hereditary」ですが、韓国題「유전」をそのまま仮題としました。日本公開は年末・・・って確かなの?
4位「アイ・フィール・プリティ」は、アメリカのコメディ。ファッションセンスはいいし、性格も(たぶん)魅力的なんだけど、ぽっちゃり体型が不満という化粧品会社に勤めるOLルネ(エイミー・シューマー)。あーあ、もっとキレイだったら何でもできるのに、と心を込めて熱心に祈っても1%も変わるわけはありません。そこを一念発起してジムでスピニング(バイクエクササイズ)に熱中するルネでしたが、ある日夢中でペダルを踏むうち、ジムの床に叩きつけられ頭を打ってしまいます。ふと我に返ったルネ、「何か変だゾ!」と鏡を見てみると、アラ、鏡の中の私は・・・。と、ここらへんから楽しくなっちゃう? 韓国題は「아이 필 프리티」。日本公開は未定のようです。
5位「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ」は、2007年日本公開ですが、何で今? ポケモンシリーズは韓国でも過去30作品も公開されているのですが、これは抜けてたということかな? 韓国題は「극장판 포켓몬스터DP - 디아루가 VS 펄기아 VS 다크라이」です。
7位「バグズ・フレンズ」は、英題が「The Ladybug」とあるので、あのフランスのカッコイイおねーさんテントウムシ?と一瞬思いましたが、コチラは中国アニメ。中国題の「金龟子」はGoogle翻訳だとスカラベなんですけど、絵を見るとコチラもテントウムシ。物語の主人公ルピーは実験室のガラス箱に閉じ込められていた子供のてんとう虫ルビー。昆虫の天国と呼ばれる黄金の谷をめざして脱出を決心しますが、車が走る道路もあれば、えっ飛行機搭乗まで? 昆虫仲間の助けを借りて目的地に近づいていきます・・・。 韓国題は「벅스 프렌즈」です。中国アニメの日本公開は、まずなさそうな・・・。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・劇場版ポケットモンスター・・・・・6/06・・・・・・・・・・52,620・・・・・・・・・・・133,993 ・・・・・・・・・1,014・・・・・・・・・546
ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ(日本)
2(新)・・エンテベの7日間・・・・・・・・・・・・・・6/07・・・・・・・・・・・2,850・・・・・・・・・・・・・3,942・・・・・・・・・・・・32・・・・・・・・・・99
3(1)・・スタンバイ・ウェンディ・・・・・・・・・5/30・・・・・・・・・・・2,482・・・・・・・・・・・・42,951・・・・・・・・・・・339・・・・・・・・・・65
4(29)・・ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー・・6/07・・1,827・・・・・・・・・・・・・3,036・・・・・・・・・・・・24・・・・・・・・・・36
5(44)・・マジックビーン・・・・・・・・・・・・・・・5/03・・・・・・・・・・・1,671 ・・・・・・・・・・・・56,769 ・・・・・・・・・・434・・・・・・・・・・・3
1・2・4位の3作品が新登場です。なお、5位の「マジックビーン」は5月8日の記事で紹介した中国アニメです。
1位「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ」と4位「ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー」については上述しました。
2位「エンテベの7日間」(仮)は、1967年実際にあったハイジャック事件を素材にした米英合作のドラマ。その年の6月27日。84人のイスラエル人を含む総勢200人の乗客を乗せたエールフランス機がテルアビブからパリへ向かっていました。ところが、これにはブリジット・クールマン(ロザムンド・パイク)とウィルフリード・ボズ(ダニエル・ブリュール)という2人のドイツ人の左翼過激派メンバーが搭乗していたのです。彼らの目的は、ハイジャック。パレスチナ解放人民戦線と結託し、イスラエルの民間人を人質にとって収監されている仲間の釈放を要求するという計画でした。作戦は実行に移され、機体を制圧した彼らは飛行機をイスラエルと反目しているウガンダの空港へ向かわせました。そこがエンテベ国際空港です。イスラエルのラビン首相(リオル・アシュケナージ)とペレス国防相(エディ・マーサン)は、ウガンダ大統領、つまりあの(!)<人食い大統領>とよばれたアミン(ノンソ・アノージー)との折衝を続けますが、そうしているうちにも、テロリストの要求はエスカレートしていきます。はたして乗客たちは・・・。韓国題は「엔테베 작전」。日本公開は未定のようです。(どうも<ソチラ>方面から製作資金が出てるのでは、と勘繰りたくなります。)
※韓国公開は6月21日。メイン予告編は→コチラ。日本版を観てない人も見てみてください。
▸例の是枝裕和監督のパルムドール受賞作品「万引き家族」を観てきました。いろいろ考えさせられる映画です。これを観て「反日だ!」と言う人が10人中、いや100人中何人いるでしょうか? それどころか観ないで言っちゃうとは、唖然。それも自分の名前を出してウェブ上で堂々と公表する人なんぞは、自分の恥ずかしさに気づいていないという点で二重に恥ずかしいです。あの「セクハラ罪という罪はない」という発言(&閣議決定!)と同じ。他にもあったような・・・。当人は「日本」を擁護しているつもりで、実は「日本」の評判を下げちゃってます。あーあ。
6月8日のニュースによると、林芳正文部科学相が是枝監督を文科省に招いて祝意を伝える考えを示したところ、是枝監督が自身のホームページに自身のホームページに「公権力とは潔く距離を保つ」と記して辞退を表明したとのことです。この件については、映画評論家・真魚八重子氏の<『万引き家族』是枝裕和監督の「祝意辞退」と「助成金」の関係>と題した記事(→コチラ)が詳しく、内容的にも共感を覚えました。
▸韓国映画では、6日やっと「犯罪都市」をシネマート新宿で鑑賞。3日遅ければ見逃していたところ。ソウルの中国朝鮮族の集住地域を舞台にした警察vsヤクザのアクションですが、その地域すなわち大林洞(テリムドン)には、→コチラの記事で書いたように、2016年12月に行ってきました。横浜の中華街とは全然フンイキの違う、中国から韓国に来た朝鮮族の人たちの食文化を土台とした中華街です。近年、この作品のように朝鮮族がらみの犯罪映画がいくつか作られていることに対して懸念を抱いている人もいるようで、私ヌルボも気になります。犯罪モノを否定するわけでは全然ありませんが、彼らに光を当てるような作品も期待したいものです。(現在の進歩系政権が無視している脱北者についても同様。)
「朝鮮日報」6月8日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。) | ||
---|---|---|
뻔해도 보는 로맨틱 코미디 자신감 없던 르네는 어느 날 머리를 다치고 나서 인생이 달라졌음을 느낀다. | 《週末の劇場街》で紹介 「アイ・フィール・プリティ」 わかりきっていても観るロマンティック・コメディ [写真説明] 自信の持てなかったルネはある日頭を打って人生が変わったように感じる。 「ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー」 消えた女性を復元する ★★★ 「ジュラシック・ワールド/炎の王国」 恐竜がこうも退屈とは ★★ 「バグズ・フレンズ」 7歳未満なら悪くない ★★☆ | |
上記の作品については以下の記事の中で紹介しています。 |
★★★ NAVERの人気順位(6月12日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(1) ダンガル きっと、つよくなる 9.63(1,422)
②(-) ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー 9.42(24)
③(2) グレイテスト・ショーマン 9.38(12,797)
④(3) バナナソングの奇跡(韓国) 9.37(59)
⑤(-) 映画しまじろう まほうのしまの だいぼうけん(日本) 9.27(78)
⑥(5) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本) 9.24(895)
⑦(6) ゴッホ~最期の手紙~ 9.20(5,212)
⑧(7) 出迎え:コーヒーショップの狼藉おしゃべり事件(韓国) 9.17(24)
⑨(8) 無門関(韓国) 9.13(93)
⑩(-) アイ・フィール・プリティ 9.10(1,007)
②⑤⑩の3作品が今回の新登場です。
②「ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー」はアメリカのドキュメンタリー。1930~40年代頃、美人女優として知られたウィーン出身の女性ヘディ・ラマー(1914~2000)の波乱万丈の人生をたどった作品です。1933年19歳の時「春の調べ」のヒロインとして映画史上初めて全裸ヌードになりましたが、同年結婚した彼女は、夫によって映画界を半ば強制的に引退させます。しかし37年にヘディはそんな夫とナチスの影響力が強まるオーストリアから逃れるようにロンドンに脱出、翌年にはハリウッドに進出します。その後合計6回も離婚したり、万引きで裁判沙汰になったりと話題の絶えない人生を送りますが、特筆すべきは現在のGPS・Bluetooth・携帯電話・Wi-Fiなどの元となる技術を作り出した発明家ということ。2014年に全米発明家の殿堂入りを果たしたそうです。これだけの人生を送った人のドキュメンタリーとなると、何をあえて削るかの方がむずかしそう。韓国題は「밤쉘」。日本公開は未定のようです。
⑤「映画しまじろう まほうのしまの だいぼうけん」については、私ヌルボ、例によってコメントする資格ナシ。すみません。韓国題は「내 친구 호비 극장판 호비와 매직 아일랜드」です。
⑩「アイ・フィール・プリティ」については後述します。
【記者・評論家による順位】
①(1) フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 8.50(10)
②(2) レディ・バード 7.82(11)
③(3) エセルとアーネスト 7.75(4)
④(4) バーニング(韓国) 7.69(13)
⑤(5) 共同正犯(韓国) 7.67(9)
⑥(6) ゴッホ~最期の手紙~ 7.50(8)
⑦(7) 瑞山[ソサン]開拓団(韓国) 7.50(2)
⑧(8) ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー 7.29(7)
⑨(9) 七月と安生 7.17(6)
⑩(10) デトロイト 7.13(8)
⑩(-) 遺伝 7.13(8)
今回の新登場は⑩「遺伝」だけですが、この作品については後述します。す。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月8日(金)~6月10日(日) ★★★
日本より1ヵ月早く公開の「ジュラシック・ワールド/炎の王国」が1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ジュラシック・ワールド/炎の王国・・6/06・・1,807,538 ・・・・・・3,223,516 ・・・・・・・28,637 ・・・・・・・1,972
2(1)・・督戦[トクジョン](韓国) ・・・・・・・5/22・・・・・・・・・401,314・・・・・・・4,505,110 ・・・・・・・38,686・・・・・・・・・753
3(63)・・遺伝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/07 ・・・・・・・・・・71,480 ・・・・・・・・・90,525 ・・・・・・・・・806・・・・・・・・・414
4(新)・・アイ・フィール・プリティ・・・・・6/06 ・・・・・・・・・・67,892 ・・・・・・・・106,456 ・・・・・・・・・958・・・・・・・・・213
5(新)・・ポケットモンスター・・・・・・・・・6/06 ・・・・・・・・・・52,620 ・・・・・・・・133,993・・・・・・・・1,014・・・・・・・・・546
ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ(日本)
6(2)・・デッドプール2・・・・・・・・・・・・・・・5/16・・・・・・・・・・38,731・・・・・・・3,753,496 ・・・・・・・33,917・・・・・・・・・367
7(新)・・バグズ・フレンズ・・・・・・・・・・・・6/06・・・・・・・・・・11,871 ・・・・・・・・・27,390・・・・・・・・・・218・・・・・・・・・248
8(3)・・アベンジャーズ・・・・・・・・・・・・・・4/25・・・・・・・・・・・9,878・・・・・・11,177,058 ・・・・・・・99,562・・・・・・・・・118
/インフィニティ・ウォー
9(5)・・ピーターラビット・・・・・・・・・・・・5/16・・・・・・・・・・・6,208 ・・・・・・・・381,571 ・・・・・・・・2,953・・・・・・・・・・74
10(7)・・バーニング(韓国) ・・・・・・・・・・・5/17 ・・・・・・・・・・・5,368 ・・・・・・・・521,672 ・・・・・・・・4,659・・・・・・・・・・82
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
今回の新登場は1・3・4・5・7位の5作品です。
1位「ジュラシック・ワールド/炎の王国」は2015年の「ジュラシック・ワールド」に続くアメリカの恐竜SFアドベンチャー。ジュラシック・ワールドがあるイスラ・ヌブラル島に火山大噴火の予兆が・・・! 恐竜たちの生死を自然に委ねるか、命がけで救い出すか? そんな選択を迫られる中、恐竜行動学のエキスパート、オーウェン(クリス・プラット)は元運営責任者の女性クレア(ブライス・ダラス・ハワード)と共に島に向かいますが・・・。韓国題は「쥬라기 월드: 폴른 킹덤」。日本公開は7月13日です。
3位「遺伝」(仮)はアメリカのホラー。物語はグラハム家の女家長エレンが他界するところから始まります。残された娘・アニー(トニ・コレット)は、その1週間後亡くなった母の幽霊が現れることを感じます。アニーがエレンに似ていると言って接近してきた怪しい隣人ジョアンを通じてエレンの秘密を発見したアニーは、自分が母親と同じ過ちを犯したことを知るとともに、娘のチャーリーにまで続いたグラハム家の呪いの実体が明らかになってきます・・・。この作品がサンダンス映画祭で上映された後、近年最恐のホラーとの見方が広まっているようです。「エクソシスト」に代表される60~70年代のホラーのテイストとかの評もあります。原題は「Hereditary」ですが、韓国題「유전」をそのまま仮題としました。日本公開は年末・・・って確かなの?
4位「アイ・フィール・プリティ」は、アメリカのコメディ。ファッションセンスはいいし、性格も(たぶん)魅力的なんだけど、ぽっちゃり体型が不満という化粧品会社に勤めるOLルネ(エイミー・シューマー)。あーあ、もっとキレイだったら何でもできるのに、と心を込めて熱心に祈っても1%も変わるわけはありません。そこを一念発起してジムでスピニング(バイクエクササイズ)に熱中するルネでしたが、ある日夢中でペダルを踏むうち、ジムの床に叩きつけられ頭を打ってしまいます。ふと我に返ったルネ、「何か変だゾ!」と鏡を見てみると、アラ、鏡の中の私は・・・。と、ここらへんから楽しくなっちゃう? 韓国題は「아이 필 프리티」。日本公開は未定のようです。
5位「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ」は、2007年日本公開ですが、何で今? ポケモンシリーズは韓国でも過去30作品も公開されているのですが、これは抜けてたということかな? 韓国題は「극장판 포켓몬스터DP - 디아루가 VS 펄기아 VS 다크라이」です。
7位「バグズ・フレンズ」は、英題が「The Ladybug」とあるので、あのフランスのカッコイイおねーさんテントウムシ?と一瞬思いましたが、コチラは中国アニメ。中国題の「金龟子」はGoogle翻訳だとスカラベなんですけど、絵を見るとコチラもテントウムシ。物語の主人公ルピーは実験室のガラス箱に閉じ込められていた子供のてんとう虫ルビー。昆虫の天国と呼ばれる黄金の谷をめざして脱出を決心しますが、車が走る道路もあれば、えっ飛行機搭乗まで? 昆虫仲間の助けを借りて目的地に近づいていきます・・・。 韓国題は「벅스 프렌즈」です。中国アニメの日本公開は、まずなさそうな・・・。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・劇場版ポケットモンスター・・・・・6/06・・・・・・・・・・52,620・・・・・・・・・・・133,993 ・・・・・・・・・1,014・・・・・・・・・546
ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ(日本)
2(新)・・エンテベの7日間・・・・・・・・・・・・・・6/07・・・・・・・・・・・2,850・・・・・・・・・・・・・3,942・・・・・・・・・・・・32・・・・・・・・・・99
3(1)・・スタンバイ・ウェンディ・・・・・・・・・5/30・・・・・・・・・・・2,482・・・・・・・・・・・・42,951・・・・・・・・・・・339・・・・・・・・・・65
4(29)・・ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー・・6/07・・1,827・・・・・・・・・・・・・3,036・・・・・・・・・・・・24・・・・・・・・・・36
5(44)・・マジックビーン・・・・・・・・・・・・・・・5/03・・・・・・・・・・・1,671 ・・・・・・・・・・・・56,769 ・・・・・・・・・・434・・・・・・・・・・・3
1・2・4位の3作品が新登場です。なお、5位の「マジックビーン」は5月8日の記事で紹介した中国アニメです。
1位「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ」と4位「ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー」については上述しました。
2位「エンテベの7日間」(仮)は、1967年実際にあったハイジャック事件を素材にした米英合作のドラマ。その年の6月27日。84人のイスラエル人を含む総勢200人の乗客を乗せたエールフランス機がテルアビブからパリへ向かっていました。ところが、これにはブリジット・クールマン(ロザムンド・パイク)とウィルフリード・ボズ(ダニエル・ブリュール)という2人のドイツ人の左翼過激派メンバーが搭乗していたのです。彼らの目的は、ハイジャック。パレスチナ解放人民戦線と結託し、イスラエルの民間人を人質にとって収監されている仲間の釈放を要求するという計画でした。作戦は実行に移され、機体を制圧した彼らは飛行機をイスラエルと反目しているウガンダの空港へ向かわせました。そこがエンテベ国際空港です。イスラエルのラビン首相(リオル・アシュケナージ)とペレス国防相(エディ・マーサン)は、ウガンダ大統領、つまりあの(!)<人食い大統領>とよばれたアミン(ノンソ・アノージー)との折衝を続けますが、そうしているうちにも、テロリストの要求はエスカレートしていきます。はたして乗客たちは・・・。韓国題は「엔테베 작전」。日本公開は未定のようです。(どうも<ソチラ>方面から製作資金が出てるのでは、と勘繰りたくなります。)
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