▸韓国のGW(←韓国では黄金連休)も日本とほとんど重なります。5月1日の勤労者の日(メーデー)は公休日(=祝祭日)だし、子どもの日(어린이날)も日本と同じ5日で休み。今年はこれに加え旧暦4月8日の釈迦誕生日が都合よく4月30日(木)になったため、連休期間が昨年より1日増えて6日間に。折よく新型コロナがほぼ鎮静化したため行楽地や娯楽施設等が久しぶりに賑わったとか。映画館も、4月29日から大手シネコンCGVの36劇場の営業再開等もあり、連休初日の4月30日には全国の観客動員数が合計106,912人で、3月14日以来1ヵ月半ぶりの1日10万人突破とか。その間、旧作の再上映で埋め合わせてきた各映画館にも新作がやっと登場してきました。
一方日本はというとトホホ状態ですが、状況が悪化しなければ映画館や図書館等は開館へ・・・って、一体いつ頃になるのやら・・・。
▸月刊「ユリイカ」最新号(2020年5月号)は<韓国映画の最前線>特集で、その副題は「イ・チャンドンからキム・ボラまで」。キム・ボラは昨年の韓国映画界で独立映画系の大ヒット作で世界でも数多くの賞を受賞した「はちどり」の女性監督。私ヌルボも含めて期待していた日本公開がやっと5月に実現!と思ったのに、あーあ・・・となってしまって、ポスターそのまんまの表紙(右画像)も含めて「ユリイカ」もちょっとあてが外れた感はあるかも。しかし記事内容は充実してます。韓国映画オタクの皆さんは必読! 目次は→コチラ。
なお、「ユリイカ」のバックナンバーを見ると2001年11月号で<〈韓国映画〉の新時代>という特集を組んでいるのですね。その目次は→コチラ。ちょうど「シュリ」や「JSA」等により韓国映画への関心が一気に高まった頃です。四方田犬彦・野崎歓両先生が両号とも執筆されてます。四方田先生、2001年にも(週刊文春のGW号同様)金綺泳の記事。偏愛があるのかな?? 韓国映画ブーム以前の監督を1人挙げるなら林権澤監督だろうと私ヌルボは思うんですけどねー。四方田先生といえば、1年ほど前「週刊金曜日」で「金子文子と朴烈」を<クッポン映画>と批判的に書き、案の定その後読者から反論の投稿が寄せられていましたが、今回の「ユリイカ」でも同じイ・ジュニク監督の「空と風と星の詩人 尹東柱の生涯」と共に<クッポン映画>であり、反日映画であると位置づけていますが、これも違和感を感じました。<クッポン>とは国家のクッとヒロポンのポンの合成語で、私ヌルボは反共を旨とした保守系の国策映画っぽい作品を指す7~8年前頃(?)の新語と思っていましたが、その後映画以外のジャンルについても用いられるようになったのですね。また保守系だけでなく進歩系関連でも、たとえば<左翼クッポン>のように使われたりもしています。しかし上記イ・ジュニク監督の両作品とも(一部疑問はあるが)史実をベースに金子文子や尹東柱といった個人の生き方に焦点を絞った低予算映画で、(観てませんが)「軍艦島」や「鳳梧洞戦闘」等々の観客の愛国心を鼓舞するような作品とは全然違うし、だからこそ日本でも多くの観客に受け入れられたのではないでしょうか? ※「金子文子と朴烈」について詳述している長崎大の森元斎先生の視点は対照的。
何人もの人が書いていたことが、近年の作品が名もなき庶民といった個人にスポットを当てつつ、その時代や社会を描いているという点。なるほど、たしかに。日本映画大学のハン・トンヒョン先生はそれを「大きな物語」に対する「小さな物語」と表現し、「はちどり」と「スウィング・キッズ」について雑感( ?)を記していますが、「私が人生に求めているのは個としての自由」と仰る先生が「スウィング・キッズ」のベタさに号泣したのもわかりますが、例の(?)「ファッキングイデオロギー!」という同作のキーワードは、歴史事実としてはあり得ないのでは?と私ヌルボは思うわけです。あったならソモソモ朝鮮戦争という<民族相殘>は起こらなかっただろうし、第一イデオロギーなんて言葉を庶民が使ったかどうか?
「ユリイカ」の特集で一番ためになったのは、ツイートでも書きましたが、映画作品についてだけでなく、制作から配給等の業界関係のいろんな記事。以前日韓の映画製作の比較について記事を書きましたが(→コチラ)、そこではほとんど書いてなかった日韓の公的助成金の多寡の差が意欲的な作品を生み出すか否かに大きく影響していることがわかり、認識を改めました。特に深田晃司・真利子哲也両監督の対談。ヌルボの先の記事では近年の日本映画のナサケナサは取り組む姿勢、つまり挑戦心が足りないと批判してるようでしたが、当たらなかったら莫大な借金を抱え込むようなリスクを冒してまではやれないよねー、やっぱり・・・。
その他、巻末の作品ガイドや韓国映画のキーパーソンのリストも含めて大いに読み応えがありました。
★★★ NAVERの人気順位(5月5日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。
①(2) フォードvsフェラーリ 9.50(7,997)
②(-) モンマルトルのパパ(韓国) 9.50(114)
③(3) ライド・ライク・ア・ガール 9.45(119)
④(4) サンティアゴの白い杖(韓国) 9.43(21)
⑤(5) 映画 ひつじのショーン UFOフィーバー! 9.28(203)
⑥(8) 祈りのちから 9.21(42)
⑦(6) ジョジョ・ラビット 9.16(1,274)
⑧(7) ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形(日本) 9.15(231)
⑨(9) ネヴァー・ルック・アウェイ 9.12(120)
⑩(-)ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル! 9.08(77)
今回新登場の作品はありません。
【記者・評論家による順位】
①(1) 燃え立つ若い女性の肖像 9.22(9)
②(2) パラサイト 半地下の家族[寄生虫](韓国) 9.06(16)
③(3) はちどり(韓国) 8.38(13)
④(4) ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 8.00(10)
⑤(6) 1917 命をかけた伝令 7.67(9)
⑥(7) フォードvsフェラーリ 7.63(8)
⑦(8) ミッドサマー 7.20(10)
⑧(9) ジョジョ・ラビット 7.17(6)
⑨(10) チャンシルは福も多いね(韓国) 7.00(10)
⑩(-) 透明人間 7.00(2)
今回新登場の作品はありません。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績5月1日(金)~5月3日(日) ★★★
「トロールズ ミュージック★パワー」以下、久しぶりに新作が3位まで占める
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(132)・・トロールズ ミュージック★パワー・・4/29 ・・・30,883・・・・・・・・57,115・・・・・・・・・・435・・・・・・・・311
2(新)・・私の青春はあなたのもの ・・・・4/29 ・・・・・・・・・・22,692・・・・・・・・42,257・・・・・・・・・・351・・・・・・・・533
3(53)・・ホテル・レイク(韓国)・・・・・・・・4/29 ・・・・・・・・・・20,121 ・・・・・・・・37,053・・・・・・・・・・309・・・・・・・・461
4(48)・・さらば、わが愛/覇王別姫・・1993/12/24・・・・・・・19,643・・・・・・・・23,853・・・・・・・・・・221 ・・・・・・・・397
5(31)・・あの山を越えて韓国)・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・・18,030・・・・・・・・40,459・・・・・・・・・・289 ・・・・・・・・468
6(再)・・アベンジャーズ/エンドゲーム・・2019/4/24 ・・17,046 ・・・・13,967,427 ・・・・・・122,419 ・・・・・・・・479
7(新)・・マイ・スパイ ・・・・・・・・・・・・・・・4/29 ・・・・・・・・・・15,941・・・・・・・・29,957・・・・・・・・・・248 ・・・・・・・・240
8(2)・・1917 命をかけた伝令・・・・・・・・・2/19 ・・・・・・・・・・14,197・・・・・・・839,436 ・・・・・・・・7,596 ・・・・・・・・332
9(1)・・ラ・ラ・ランド・・・・・・・・・・2016/12/07 ・・・・・・・・・・10,254 ・・・・・3,713,307 ・・・・・・・30,709 ・・・・・・・・295
10(再)・・アベンジャーズ・・・・・・・2018/4/25 ・・・・・・・・・・・7,334 ・・・・11,229,225 ・・・・・・100,052・・・・・・・・・364
/インフィニティ・ウォー
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
冒頭に書いたように、GWと新型コロナ鎮静化が重なってようやく映画界が活気を取り戻し始めました。
1位「トロールズ ミュージック★パワー」は、日本では劇場公開はなくDVD等のみだったアメリカのドリームワークスによる3Dアニメ「トロールズ」(2016)の続編。歌と踊りを楽しみながら平和な日々を送っていた妖精トロールのポピーやブランチ、そして仲間たち。ある日彼らのもとにロック族の女王バーブから手紙が届きます。そこにはトロールの世界がポピーたちのポップ村以外にもさまざまなルックスと歌を持った5つのトロール村が存在していたということが書かれていました。ところが皆と友だちになって楽しく過ごしたいというポピーとは違って、バーブはロック以外のすべての音楽をなくすため他のトロール村を破壊し始めます。ポピーは危機に陥ったトロールの世界を救うために友人たちと危険な冒険に出ることになりますが・・・。韓国題は「트롤: 월드 투어」。日本公開は2020年10月です。
2位「私の青春はあなたのもの」(仮)は、台湾の青春恋愛物。模範生のパンウィッカー(ソン・ウェイロン[宋威龍])と、ただ彼にとってだけ光って見えるリンリン(ビビアン・ソン[宋芸樺])の2人が、子供の頃の近所の友だちから恋人になるまでの甘ずっぱい余情を盛り込んだロマンス一代記です。韓国題は「나의 청춘은 너의 것」。日本公開は未定のようです。ある記事によればビビアンは韓国では<中国語青春映画の女神>と称されているとか。
3位「ホテル・レイク」は韓国のホラー。ユミ(イ・セヨン)は妹のジユ(パク・ソイ)を預けるためにホテルレイクを訪れます。ホテルレイクの女性社長キョンソン(パク・ジヨン)は2人の姉妹を家族のように迎えますが、ただ1人のメイド、イェリン(パク・ヒョジュ)は奇妙なことを口にします。「ホテルレイクでは、絶対上を見上げないこと、絶対に1人で歩き回らないこと、絶対405号室に入らないこと・・・」。昔話のように、タブーは破られるためにあります・・・。原題は「호텔 레이크」です。
5位「あの山を越えて」は、1970~80年代の朴正熙・全斗煥による独裁政権時代、警官隊に追われた学生を明洞大聖堂に匿ったり等々、人権の守護者として多くの韓国の人々の心の支えとなった金寿煥(キム・スファン)枢機卿(1922~2009)の少年時代の物語です。「私の心の畑の特別な種を育てたのは家族の愛だった」。日本の統治期の1928年、世界で最も愛する母親(イ・ハンナ)と病気の父親(アン・ネジャン)のために神父よりも高麗人参の商人になりたかった7歳の少年スファン(イ・ギョンフン)は自分の心の畑に植えられた信仰の種を育てながらあの山の向こうにある故郷を訪ねて行きます・・・。原題は「저 산 너머」です。
7位「マイ・スパイ」は、アメリカのアクション&コメディ。日本ではすでに1月31日公開されています。韓国題は「마이 스파이」です。
4位「さらば、わが愛/覇王別姫」は、もちろん中国映画の名作の再上映。もう30年近く経つのか・・・。韓国題は「패왕별희 디 오리지널」です。
6・10位のアベンジャーズシリーズの2作品は最近の作品なので説明は省きます。韓国題はそれぞれ「어벤져스: 엔드게임」、「어벤져스: 인피니티 워」です。
【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・私の青春はあなたのもの・・・・・・・・・4/29 ・・・・・・・22,692・・・・・・・・・42,257・・・・・・・・・・351 ・・・・・・・533
2(21)・・さらば、わが愛/覇王別姫 ・・・1993/12/24・・・・・・・・19,643・・・・・・・・・23,853・・・・・・・・・・221 ・・・・・・・397
3(再)・・ローマの休日・・・・・・・・・・・・・・1955/9/30・・・・・・・・・2,360・・・・・・・・・19,000・・・・・・・・・・・67 ・・・・・・・・55
4(再)・・ティファニーで朝食を・・・・・1962/10/01・・・・・・・・・1,462・・・・・・・・・23,613・・・・・・・・・・・97 ・・・・・・・・47
5(2)・・幽霊船(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/15・・・・・・・・・1,304・・・・・・・・・19,642・・・・・・・・・・172 ・・・・・・・117
1位「「私の青春はあなたのもの」と2位「さらば、わが愛/覇王別姫」については上述しました。
3位「「ローマの休日」と」と4位「ティファニーで朝食を」は言うまでもなくオードリー・ヘプバーン主演の名作。韓国題は前者が「로마의 휴일」、後者が「티파니에서 아침을」です。
一方日本はというとトホホ状態ですが、状況が悪化しなければ映画館や図書館等は開館へ・・・って、一体いつ頃になるのやら・・・。
▸月刊「ユリイカ」最新号(2020年5月号)は<韓国映画の最前線>特集で、その副題は「イ・チャンドンからキム・ボラまで」。キム・ボラは昨年の韓国映画界で独立映画系の大ヒット作で世界でも数多くの賞を受賞した「はちどり」の女性監督。私ヌルボも含めて期待していた日本公開がやっと5月に実現!と思ったのに、あーあ・・・となってしまって、ポスターそのまんまの表紙(右画像)も含めて「ユリイカ」もちょっとあてが外れた感はあるかも。しかし記事内容は充実してます。韓国映画オタクの皆さんは必読! 目次は→コチラ。
なお、「ユリイカ」のバックナンバーを見ると2001年11月号で<〈韓国映画〉の新時代>という特集を組んでいるのですね。その目次は→コチラ。ちょうど「シュリ」や「JSA」等により韓国映画への関心が一気に高まった頃です。四方田犬彦・野崎歓両先生が両号とも執筆されてます。四方田先生、2001年にも(週刊文春のGW号同様)金綺泳の記事。偏愛があるのかな?? 韓国映画ブーム以前の監督を1人挙げるなら林権澤監督だろうと私ヌルボは思うんですけどねー。四方田先生といえば、1年ほど前「週刊金曜日」で「金子文子と朴烈」を<クッポン映画>と批判的に書き、案の定その後読者から反論の投稿が寄せられていましたが、今回の「ユリイカ」でも同じイ・ジュニク監督の「空と風と星の詩人 尹東柱の生涯」と共に<クッポン映画>であり、反日映画であると位置づけていますが、これも違和感を感じました。<クッポン>とは国家のクッとヒロポンのポンの合成語で、私ヌルボは反共を旨とした保守系の国策映画っぽい作品を指す7~8年前頃(?)の新語と思っていましたが、その後映画以外のジャンルについても用いられるようになったのですね。また保守系だけでなく進歩系関連でも、たとえば<左翼クッポン>のように使われたりもしています。しかし上記イ・ジュニク監督の両作品とも(一部疑問はあるが)史実をベースに金子文子や尹東柱といった個人の生き方に焦点を絞った低予算映画で、(観てませんが)「軍艦島」や「鳳梧洞戦闘」等々の観客の愛国心を鼓舞するような作品とは全然違うし、だからこそ日本でも多くの観客に受け入れられたのではないでしょうか? ※「金子文子と朴烈」について詳述している長崎大の森元斎先生の視点は対照的。
何人もの人が書いていたことが、近年の作品が名もなき庶民といった個人にスポットを当てつつ、その時代や社会を描いているという点。なるほど、たしかに。日本映画大学のハン・トンヒョン先生はそれを「大きな物語」に対する「小さな物語」と表現し、「はちどり」と「スウィング・キッズ」について雑感( ?)を記していますが、「私が人生に求めているのは個としての自由」と仰る先生が「スウィング・キッズ」のベタさに号泣したのもわかりますが、例の(?)「ファッキングイデオロギー!」という同作のキーワードは、歴史事実としてはあり得ないのでは?と私ヌルボは思うわけです。あったならソモソモ朝鮮戦争という<民族相殘>は起こらなかっただろうし、第一イデオロギーなんて言葉を庶民が使ったかどうか?
「ユリイカ」の特集で一番ためになったのは、ツイートでも書きましたが、映画作品についてだけでなく、制作から配給等の業界関係のいろんな記事。以前日韓の映画製作の比較について記事を書きましたが(→コチラ)、そこではほとんど書いてなかった日韓の公的助成金の多寡の差が意欲的な作品を生み出すか否かに大きく影響していることがわかり、認識を改めました。特に深田晃司・真利子哲也両監督の対談。ヌルボの先の記事では近年の日本映画のナサケナサは取り組む姿勢、つまり挑戦心が足りないと批判してるようでしたが、当たらなかったら莫大な借金を抱え込むようなリスクを冒してまではやれないよねー、やっぱり・・・。
その他、巻末の作品ガイドや韓国映画のキーパーソンのリストも含めて大いに読み応えがありました。
★★★ NAVERの人気順位(5月5日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。
①(2) フォードvsフェラーリ 9.50(7,997)
②(-) モンマルトルのパパ(韓国) 9.50(114)
③(3) ライド・ライク・ア・ガール 9.45(119)
④(4) サンティアゴの白い杖(韓国) 9.43(21)
⑤(5) 映画 ひつじのショーン UFOフィーバー! 9.28(203)
⑥(8) 祈りのちから 9.21(42)
⑦(6) ジョジョ・ラビット 9.16(1,274)
⑧(7) ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形(日本) 9.15(231)
⑨(9) ネヴァー・ルック・アウェイ 9.12(120)
⑩(-)ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル! 9.08(77)
今回新登場の作品はありません。
【記者・評論家による順位】
①(1) 燃え立つ若い女性の肖像 9.22(9)
②(2) パラサイト 半地下の家族[寄生虫](韓国) 9.06(16)
③(3) はちどり(韓国) 8.38(13)
④(4) ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 8.00(10)
⑤(6) 1917 命をかけた伝令 7.67(9)
⑥(7) フォードvsフェラーリ 7.63(8)
⑦(8) ミッドサマー 7.20(10)
⑧(9) ジョジョ・ラビット 7.17(6)
⑨(10) チャンシルは福も多いね(韓国) 7.00(10)
⑩(-) 透明人間 7.00(2)
今回新登場の作品はありません。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績5月1日(金)~5月3日(日) ★★★
「トロールズ ミュージック★パワー」以下、久しぶりに新作が3位まで占める
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(132)・・トロールズ ミュージック★パワー・・4/29 ・・・30,883・・・・・・・・57,115・・・・・・・・・・435・・・・・・・・311
2(新)・・私の青春はあなたのもの ・・・・4/29 ・・・・・・・・・・22,692・・・・・・・・42,257・・・・・・・・・・351・・・・・・・・533
3(53)・・ホテル・レイク(韓国)・・・・・・・・4/29 ・・・・・・・・・・20,121 ・・・・・・・・37,053・・・・・・・・・・309・・・・・・・・461
4(48)・・さらば、わが愛/覇王別姫・・1993/12/24・・・・・・・19,643・・・・・・・・23,853・・・・・・・・・・221 ・・・・・・・・397
5(31)・・あの山を越えて韓国)・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・・18,030・・・・・・・・40,459・・・・・・・・・・289 ・・・・・・・・468
6(再)・・アベンジャーズ/エンドゲーム・・2019/4/24 ・・17,046 ・・・・13,967,427 ・・・・・・122,419 ・・・・・・・・479
7(新)・・マイ・スパイ ・・・・・・・・・・・・・・・4/29 ・・・・・・・・・・15,941・・・・・・・・29,957・・・・・・・・・・248 ・・・・・・・・240
8(2)・・1917 命をかけた伝令・・・・・・・・・2/19 ・・・・・・・・・・14,197・・・・・・・839,436 ・・・・・・・・7,596 ・・・・・・・・332
9(1)・・ラ・ラ・ランド・・・・・・・・・・2016/12/07 ・・・・・・・・・・10,254 ・・・・・3,713,307 ・・・・・・・30,709 ・・・・・・・・295
10(再)・・アベンジャーズ・・・・・・・2018/4/25 ・・・・・・・・・・・7,334 ・・・・11,229,225 ・・・・・・100,052・・・・・・・・・364
/インフィニティ・ウォー
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
冒頭に書いたように、GWと新型コロナ鎮静化が重なってようやく映画界が活気を取り戻し始めました。
1位「トロールズ ミュージック★パワー」は、日本では劇場公開はなくDVD等のみだったアメリカのドリームワークスによる3Dアニメ「トロールズ」(2016)の続編。歌と踊りを楽しみながら平和な日々を送っていた妖精トロールのポピーやブランチ、そして仲間たち。ある日彼らのもとにロック族の女王バーブから手紙が届きます。そこにはトロールの世界がポピーたちのポップ村以外にもさまざまなルックスと歌を持った5つのトロール村が存在していたということが書かれていました。ところが皆と友だちになって楽しく過ごしたいというポピーとは違って、バーブはロック以外のすべての音楽をなくすため他のトロール村を破壊し始めます。ポピーは危機に陥ったトロールの世界を救うために友人たちと危険な冒険に出ることになりますが・・・。韓国題は「트롤: 월드 투어」。日本公開は2020年10月です。
2位「私の青春はあなたのもの」(仮)は、台湾の青春恋愛物。模範生のパンウィッカー(ソン・ウェイロン[宋威龍])と、ただ彼にとってだけ光って見えるリンリン(ビビアン・ソン[宋芸樺])の2人が、子供の頃の近所の友だちから恋人になるまでの甘ずっぱい余情を盛り込んだロマンス一代記です。韓国題は「나의 청춘은 너의 것」。日本公開は未定のようです。ある記事によればビビアンは韓国では<中国語青春映画の女神>と称されているとか。
3位「ホテル・レイク」は韓国のホラー。ユミ(イ・セヨン)は妹のジユ(パク・ソイ)を預けるためにホテルレイクを訪れます。ホテルレイクの女性社長キョンソン(パク・ジヨン)は2人の姉妹を家族のように迎えますが、ただ1人のメイド、イェリン(パク・ヒョジュ)は奇妙なことを口にします。「ホテルレイクでは、絶対上を見上げないこと、絶対に1人で歩き回らないこと、絶対405号室に入らないこと・・・」。昔話のように、タブーは破られるためにあります・・・。原題は「호텔 레이크」です。
5位「あの山を越えて」は、1970~80年代の朴正熙・全斗煥による独裁政権時代、警官隊に追われた学生を明洞大聖堂に匿ったり等々、人権の守護者として多くの韓国の人々の心の支えとなった金寿煥(キム・スファン)枢機卿(1922~2009)の少年時代の物語です。「私の心の畑の特別な種を育てたのは家族の愛だった」。日本の統治期の1928年、世界で最も愛する母親(イ・ハンナ)と病気の父親(アン・ネジャン)のために神父よりも高麗人参の商人になりたかった7歳の少年スファン(イ・ギョンフン)は自分の心の畑に植えられた信仰の種を育てながらあの山の向こうにある故郷を訪ねて行きます・・・。原題は「저 산 너머」です。
7位「マイ・スパイ」は、アメリカのアクション&コメディ。日本ではすでに1月31日公開されています。韓国題は「마이 스파이」です。
4位「さらば、わが愛/覇王別姫」は、もちろん中国映画の名作の再上映。もう30年近く経つのか・・・。韓国題は「패왕별희 디 오리지널」です。
6・10位のアベンジャーズシリーズの2作品は最近の作品なので説明は省きます。韓国題はそれぞれ「어벤져스: 엔드게임」、「어벤져스: 인피니티 워」です。
【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・私の青春はあなたのもの・・・・・・・・・4/29 ・・・・・・・22,692・・・・・・・・・42,257・・・・・・・・・・351 ・・・・・・・533
2(21)・・さらば、わが愛/覇王別姫 ・・・1993/12/24・・・・・・・・19,643・・・・・・・・・23,853・・・・・・・・・・221 ・・・・・・・397
3(再)・・ローマの休日・・・・・・・・・・・・・・1955/9/30・・・・・・・・・2,360・・・・・・・・・19,000・・・・・・・・・・・67 ・・・・・・・・55
4(再)・・ティファニーで朝食を・・・・・1962/10/01・・・・・・・・・1,462・・・・・・・・・23,613・・・・・・・・・・・97 ・・・・・・・・47
5(2)・・幽霊船(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/15・・・・・・・・・1,304・・・・・・・・・19,642・・・・・・・・・・172 ・・・・・・・117
1位「「私の青春はあなたのもの」と2位「さらば、わが愛/覇王別姫」については上述しました。
3位「「ローマの休日」と」と4位「ティファニーで朝食を」は言うまでもなくオードリー・ヘプバーン主演の名作。韓国題は前者が「로마의 휴일」、後者が「티파니에서 아침을」です。
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