ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画とシネ21の人気順位 と 週末の興行成績 [6月10日(金)~6月12日(日)]

2016-06-17 23:37:11 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 いやー、まいったまいったまいりました。
 今17日正午過ぎ。全州→龍山のKTX車内です。
 14日(火)夜から韓国に来ています。当初の予定ではその日のうちにこの記事をアップするはずだったのが、誤算その1はちょうどその14日がgooブログのメンテの日で午後2時過ぎまで接続できず、そのまま羽田へ。夜遅く金浦空港に到着後は龍山のドラゴンヒルスパへ。有名な巨大スパですが、私ヌルボは今回が初めて。で、パソコン作業は翌日に延期。
 ところが、翌日第2の誤算が・・・。羽田空港で借りたルーターによる接続がうまくいかず悪戦苦闘。そのままサークル仲間と落ち合って全州へ。昨日16日電話で問い合わせ説明を聞いた後何度か試行錯誤。その間も塔寺に行きハイキングコースを歩き、すき間の時間はほとんど酒を飲み続け、でようやく昨夜ルーターが使用可能に。やれやれ。しかしその後もあちこちで酒を飲み続け、宿に帰ってからまた飲み続け・・・。

 ・・・で、今は17日夜鍾路3街の宿。そんなわけで、映画関係の前書きはゆっくり書いている余裕なし。とりあえずは全州の韓屋マウルにある東学紀念館の展示にあった東学関係の映画のポスターを紹介。
 右の「開闢」(1991)については、以前<林権澤監督の映画「開闢」を観て、東学について学ぶ>と題した記事を書いたことがありました。(→・→。) しかし左の東学、水雲崔済愚(동학, 수운 최제우)」(2012)については全然知りませんでした。東学の創始者・崔済愚(号は水雲)の生涯の最後の時期を描いた作品のようです。

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」はこの1ヵ月間掲載されていません。はたして再開するのかどうか?

           ★★★ NAVERの人気順位(6月14日現在上映中映画) ★★★

①(1) ズートピア  9.38
②(-) ライフ・イズ・ビューティフル  9.38
③(-) オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン  9.33
④(2) 戦場のピアニスト  9.30
⑤(4) 同級生(日本)  9.22
⑥(5) 鬼郷(韓国)  9.19
⑦(7) シーモアさんと、大人のための人生入門  9.15
⑧(6) オーヴェという男  9.14
⑨(-) エターナル・サンシャイン  9.09
⑩(8) はじまりのうた  9.07

 新登場は③「オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン」ですが、2011年公開作品の再上映です。私ヌルボ、あの怪人出現の時の印象的なフレーズを思い出しました。韓国題は「오페라의 유령 : 25주년 특별 공연」です。

           ★★★ シネ21 専門家の平均得点順位 ★★★

①(1) キャロル  9.00
②(2) 哭声(韓国)  8.14
③(3) ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!  7.60
④(-) ピアニスト  7.60
⑤(5) さざなみ  7.50
⑤(5) クラン  7.50
⑦(5) アガシ(韓国)  7.46
⑧(8) シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ  7.45
⑨(4) X-MEN:アポカリプス  7.43
⑩(9) シーモアさんと、大人のための人生入門  7.33
⑩(-) ボーン・トゥ・ビー・ブルー  7.33

 ④「ピアニスト」と⑩「ボーン・トゥ・ビー・ブルー」が新登場です。
 ④「ピアニスト」は、2001年のハネケ監督作品の再上映。韓国題も「피아니스트(ピアニスト)」で、ポランスキー監督の「戦場のピアニスト」と同じ。紛らわしいな。間違って観に行った人もいるんじゃないかな?
 ⑩「ボーン・トゥ・ビー・ブルー」は、50年代に活躍したジャズ・トランペッターのチェット・ベイカーの苦闘の時代を描いたアメリカ・カナダ・イギリス合作のドラマ。<第28回東京国際映画祭>のコンペティション部門でも上映された作品です。チェット・ベイカーは一時は「マイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気を誇っていた」そうですが、その後ドラッグに依存し、暴行されて歯を失ってどん底に落ち、これ以上演奏をすることができなくなった瞬間そばに残ったのは 恋人のジェーンとトランペットだけでした。。そんな彼が再生を目指す姿をイーサン・ホークが演じます。村上春樹によれば「彼の音楽からは青春の匂いがする」のだそうです。全然ご存知なかった方は彼の代表作「My Funny Valentine」を聴いてみて下さい。(→YouTube) 韓国題は「본 투 비 블루」。日本での一般公開は今秋です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月10日(金)~6月12日(日)] ★★★

         「アガシ」は1週で「ジャングル・ブック」に首位の座を明け渡す
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・ジャングル・ブック・・・・・・6/09 ・・・・・・・・・・・771,783・・・・・・・・・・・851,924・・・・・・・・・・7,379・・・・・・・・925
2(新)・・ウォークラフト ・・・・・・・・・6/09 ・・・・・・・・・・・555,348・・・・・・・・・・・671,519・・・・・・・・・・5,955・・・・・・・・736
3(1)・・アガシ(韓国)・・・・・・・・・・・・6/01 ・・・・・・・・・・・526,539・・・・・・・・・3,131,876 ・・・・・・・・25,988・・・・・・・・781
4(29)・・死霊館 エンフィールド事件・・6/09 ・・・・・・・484,855 ・・・・・・・・・・560,362 ・・・・・・・・・4,598・・・・・・・・635
5(3)・・哭声(韓国) ・・・・・・・・・・・・・5/12 ・・・・・・・・・・・134,653・・・・・・・・・6,669,099 ・・・・・・・・54,163・・・・・・・・439
6(4)・・ミー・ビフォア・ユー ・・・・・・6/01 ・・・・・・・・・・・103,820 ・・・・・・・・・・500,037 ・・・・・・・・・4,092 ・・・・・・・・335
7(2)・・X-MEN:アポカリプス・・・・5/25・・・・・・・・・・・・・98,207 ・・・・・・・・2,887,462 ・・・・・・・・24,065 ・・・・・・・・419
8(5)・・アングリーバード ・・・・・・・・5/19 ・・・・・・・・・・・・27,048 ・・・・・・・・・・659,951・・・・・・・・・・5,061・・・・・・・・165
9(43)・・劇場版 遊☆戯☆王・・・・・6/09 ・・・・・・・・・・・・19,804 ・・・・・・・・・・・22,931 ・・・・・・・・・・・182 ・・・・・・・・210
       THE DARK SIDE OF DIMENSIONS(日本)
10(6)・・シング・ストリート 未来へのうた・・5/19・・・・・18,250 ・・・・・・・・・・525,214 ・・・・・・・・・4,251 ・・・・・・・135
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 記事冒頭で書いたように注目作「アガシ」が突出した数字で1位になっていますが、映画評やネチズンの感想等をみると必ずしも絶賛とまではいかないようで、興行の成否を現時点で判断するのは早計のような気もします。
 今回の新登場は1・2・4・9位の4作品です。
 1位「ジャングル・ブック」は、よく知られたキプリングの児童文学が原作。ウォルト・ディズニーの遺作となったアニメを実写化した作品です。ジャングルに取り残されてオオカミを母として成長した人間の少年モーグリ。人間の世界に戻るか、ジャングルで生きるべきかの選択を迫られます・・・。の傑作として知られる原作と、ウォルト・ディズニーのスピリットを継承した感動の冒険映画。韓国題は「정글북」。日本公開は8月11日です。
 2位「ウォークラフト」は、世界的にヒットした同名のPCゲームシリーズ3部作を実写化したスペクタクル・ファンタジー。滅びゆく故郷を捨てて新たな定住地を求めるオーク族と、彼らの侵略から平和な王国アゼロスを守るため立ち上がった人間たちの戦いと、それに続く物語です。韓国題は「워크래프트: 전쟁의 서막」。日本公開は7月1日です。
 4位「死霊館 エンフィールド事件」は、アメリカのホラーシリーズの新作。
実際に起きた出来事を基に製作したとのことですが、今作はロンドン北部エンフィールドを舞台に、
少女と4人の子供を育てるシングルマザーが正体不明の音や不穏な囁き声、ポルターガイスト等の現象に苦んでいるのを、心霊研究家のウォーレン夫妻が彼女たちを救うため再び恐怖の元凶と対峙する・・・というのはヌルボとしてはあまり新味を感じないんですけど、どうなの? 韓国題は「컨저링 2」。日本公開は7月9日です。
 9位「劇場版 遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS」は、人気シリーズ初の劇場版アニメ、といっても私ヌルボの苦手ジャンルで、未見だし語る資格ナシ。原作が「少年ジャンプ」に連載されたのが1996~2004年とのことで、もうけっこう前のことになるのですね。韓国題は「극장판 유희왕 더 다크 사이드 오브 디멘션즈」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・シング・ストリート 未来へのうた・・・5/19・・・・・・・・・・・・・・18,250・・・・・・・・・・・525,214 ・・・・・・・・・・・4,251 ・・・・・・・・135
2(2)・・私の少女時代・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/12・・・・・・・・・・・・・・・8,770・・・・・・・・・・・394,229 ・・・・・・・・・・・3,219 ・・・・・・・・・71
3(3)・・オーヴェという男 ・・・・・・・・・・・・・・・・5/25・・・・・・・・・・・・・・・2,401・・・・・・・・・・・・78,744 ・・・・・・・・・・・・・623 ・・・・・・・・・43
4(新)・・猫なんかよんでもこない(日本)・・ 6/09・・・・・・・・・・・・・・・1,165・・・・・・・・・・・・・2,543 ・・・・・・・・・・・・・・20 ・・・・・・・・・32
5(新)・・視線の間(韓国)・・・・・・・・・・・・・・6/02・・・・・・・・・・・・・・・・・711・・・・・・・・・・・・・1,403 ・・・・・・・・・・・・・・11 ・・・・・・・・・28

 新登場は4位「猫なんかよんでもこない」と5位「視線の間」です。
 4位「猫なんかよんでもこない」は私ヌルボは観ていません。数日前の韓国紙によると愛猫国といえばイギリスと日本なのだそうですが、韓国も今やすっかり愛猫国の仲間入り。この映画とは全然関係ありませんが、→コチラのニュースは大韓猫国の議会のようすが写真入りで伝えられています。この作品の韓国題は「고양이는 불러도 오지 않는다」です。
 5位「視線の間」は、国家人権委員会による人権映画プロジェクトの13回目の作品で、3話からなるオムニバス。成績向上のため好きなトッポッキを食べる自由を制限され、必死で脱出をはかる女高生、誰かが自分を監視していると考えている誇大妄想に陥った青年、奇妙な一日を送る保険販売員のを通して現在の人権について問題を提起します。原題は「시선 사이」です。

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2 コメント

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チェット・ベイカー (ソウル一市民)
2016-06-18 10:15:51
 上にリンクを貼られていらっしゃる「My Funny Valentine」、晩年の東京公演の演奏のようですが、その容姿といい弱々しい歌声といい、まるでチェット・ベイカーの悲惨な後半生を見せられているようで、見ていて痛々しいですね(ドキュメンタリー映画「Let’s Get Lost」もやはり痛々しすぎて見るのが辛かったです)。トランペット演奏の方はまだなんとか見ていられますが・・・。
 チェット・ベイカーを知らない方には、是非、名盤「Chet Baker Sings」での若き日の彼の歌声を聞いていただきたいものです。
 https://www.youtube.com/watch?v=jvXywhJpOKs
 「ボーン・トゥ・ビー・ブルー」、ダメ男をやらせたらピカ一のイーサン・ホークですので期待できそうですが、ベルトラン・タヴェルニエの「ラウンド・ミッドナイト」といい、イーストウッドの「バード」といい、この作品といい、ジャズ・プレイヤーの悲惨な人生を描いた映画が多いですね。
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ジャズとのつきあい (ヌルボ)
2016-06-19 18:15:57
 ありがとうございます。聴き比べるとナルホドですね。

 私がリアルタイムのジャズファンだったといえるのは60年代のフリージャズ全盛期~キース・ジャレット等々ECMレーベルのプレイヤーが注目された70年代くらいなものなので、その前や後の時代についてはあまりよく知らないまま今に至っています。(ミシェル・ペトルチアーニのことを知ったのも、彼の死後だった等々。)

 したがって、「悲惨な人生」送ったジャズ・プレイヤーといえばまず思い出すのは(前にもちょっと書いたことがありますが)三島由紀夫と同日に謎の死を遂げたアルバート・アイラーなのですが、彼の場合はドラマとかドキュメンタリーになる要素があるのかかなり疑問。

 考えてみればジャズに限らず音楽一般と久しく遠ざかっていますが、心のゆとりが不足気味なのかもしれませんねー。 
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