気軽にでっちゃん

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●マグレブの国への旅⑨/カスバ(要塞)の村

2005-05-07 23:28:34 | マグレブの国への旅
マラケシュのあとの目的地はあくまでフェズだったのですが、バスの旅で内陸部をいろいろ探検していくなかでワルザザードが最初の中継地となりました。手帳を見ると泊まった宿は90DHなので一泊約1000円と安くあがりました。この町の近くにはいくつもの●カスバと呼ばれる村があります。これは要塞とか砦とか城郭という意味で、ベルベルの人が作った土の要塞の村のことです。同じような建物の村でも●クサルと呼ばれる村もあります。クサルは普通の人も住んでいたのに対して、カスバは偉い司令官だけが住んでいたんだそうです。現在でも住んでいる人はわずかにいるようで、これらの地はいろいろな映画のロケにも使われています。壮大なスペクタクルな景観は圧巻です。「アラビアのロレンス」「シェルタリングスカイ」「ソドムとゴモラ」「ナイルの宝石」などなどが撮影されたと地球の歩き方には載っています。FIGAROでも有名なクサルである"アイト・ベンハッドゥ"が紹介されていました。不毛な瓦礫のみえる山と砂漠に囲まれたに土色一色の世界、土か粘土で作られた四角い形のまさしく砦のような建物が並んでいます。ほとんど人気のない廃墟のような村です。ここに行きたかったけど、最終的にはワルザザートからタクシーをひろってアイト・ベンハッドゥ行く勇気がでませんでした。数少ないタクシーを一人で拾って行ってもどこか変なところに連れて行かれたらどうしよう、、、でも見に行きたいし、、、意気地なしのでっちゃんでした。

なにもないこの町では特別暑い日を過ごしました。バス停から外れると特に何もなく人影もほとんどなくなり民家もありません。あちこち歩くにしても広いし何もないし、ぐったり疲れてホテルでゆっくり休みました。バス停近くのカフェには三度もお世話になりました。特にすることもなかったので、こちらでミントティーを飲んでいました。翌朝もこのカフェで朝食をとったあと、バスで次の中継地のエルラシディアに向かいました。

外国でバスにしろ、鉄道にしろ、飛行機にしろ、チケットを購入するのは一苦労ですし、すごく神経がすりへります。字がよくわからないし、時刻表があるかどうかわからないし、言葉が通じないし、切符を買えてもほんとに自分の意図している目的地までの切符なのかどうか100%は自信が持てず不安をかかえるからです。中継地に着いて、この町からはバスはどちら方面行きがあるのか、それぞれ一日何本あるのか、チェックしていきます。エルラシティア行きのバスには日本人の女の子が四人乗っていました。全員バックパッカーで学生っぽい感じがしました。半分話したいけど、半分話したくないという気分で彼女達を観察してみました。どうして半分話したくないかというと、モロッコでは日本語を全く話したくなかったしそもそも日本人のいない世界を旅したいから遠く遠くの地に足を運んでいるからです。どうやら四人はみんな別々の個人旅行のようで旅先で知り合って喋っているようでした。驚いたのは男の一人旅はマラケシュ以外では確か一人も見かけなかったけれど、こうやって女の一人旅はこんな田舎のバスのなかでも遭遇したっていうことでした。面白い会話がありました。

「きのうホテルは30ディルハムだったのに、朝食つけたらそれが20ディルハムだったのは納得いかないよねぇ~」

微笑ましくてでっちゃんは一人で笑っていたのですが、一泊360円なのに朝食をつけると別払いで240円もかかったというわけです。1万円円のホテルに泊まって朝食は6000円なんて普通はありえないですよね。ちなみにでっちゃんはバックパッカーではありません。そこそこ大きなスーツケースをもって、砂漠の町々を渡り歩いたのです。軽装もあればフェズのホテル(パレ・ジャメイ !!)に入るときなどようにおしゃれなジャケットとパンツと靴も用意していました。こんなタイプの冒険ずきの旅人は非常に珍しいと思います。エルラシディアまでの途中にあるティネリールという町で彼女達は降りてしまい、結局話し掛けずしまいでした。野生のラクダがのろのろと灼熱の砂漠に作られた道路を横切っていきました。

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