カッパのロードスター

幌を開ければFeelin`good。カッパーレッドの
路渡☆くんとの楽しいドライブ日誌。

平安京の御池。

2012-05-06 16:51:32 | 京都徘徊記
クルマで前を通っても駐車できそうにないので、いつも素通りしていた
『神泉苑』
先日、カフェに行くためコインパーキングに停めたついでに
雨が降っていましたが、寄ってみました。



今は「平八」という料亭が絡んでいて、料亭の庭のようになっていますが
本来はちゃんとした史跡です。(今も国の史跡に指定されています)
794年、平安京造営と同時に平安京(大内裏)の南東隣りに位置し、
禁苑として造られた庭で、当時は東西二町南北四町(東西250m南北500m)の
広大なものであったそうです。
※禁苑=皇居の庭園。特権階級だけが入ることを許された遊興の場。

平安京最古の庭園で、源義経と静御前が出会った場とも言われています。
なお、京都のメイン通りのひとつでもある「御池通」。京都では一番
広い道路でシンボルロードとして整備されたものですが、
その御池通の名称はこの神泉苑の苑池、法成就池に由来しているとか。





真言宗、東寺派の寺院でもあり、創建は弘法大師(空海)です。

池に架かる朱色の法成橋(ほうじょうばし)、願い事をひとつだけ
念じながら渡り、善女龍王社にお参りすると願い事が叶うといわれています。



池には空海ならぬ「くーちゃん」が居ります。アヒルですが・・・





来た来た、このコがくーちゃんかな?他にも数羽いるようですが、
見分けがつくのかな?この日、姿を見たのはこのコだけでした。
ちなみに池の端にはアヒルと鯉のえさの自動販売機が設置されています。







料亭、もちろん入ったことは無いですが、お庭を見ながらの食事、
良いでしょうね。池に浮ぶ龍王船での食事もできるようです。
ここの名物は日本一太いうどんを使った、元祖「うどんちり」。



お昼の会席が4,800円、天ぷらうどんセットが1,800円か・・・
他人の財布をアテにしようかナ。(^_^ゞ







弘法大師が雨乞いのため、この池畔にて祈り、北印度の無熱池の善女龍王を
勧請(呼び寄せられ)され日本中に雨を降らせたとか。
それ以降、善女龍王はこの池に住まれている・・・ことになっています。

意外と知られていないのが、祇園祭の発祥の地であること。
貞観5年に疫病が流行った際、神泉苑にて全国の国の数、66本の鉾を
立てて池の水で清め、厄払いをした。後世にこれが町衆の祭典として
鉾に車を付け、飾りを施して京の都を練り歩く、祇園祭へとなった。








境内には他にもいろいろ。それぞれに謂れがあるのでしょうが・・・
写真を撮り忘れましたが、境内には日本で唯一の恵方社があります。
「大歳神:歳徳神(としとくじん)」を祀る小さな祠ですが
回転するようになっており、大晦日の晩に恵方に祠の向きを変えます。
毎年向きが変わるんですね。

この神泉苑の存在はあまり知られていないかも、観光バスのルートからも
外れている?平安京の歴史を伝えるスポットではあるのですが・・・




2012.4/22、神泉苑にて。