カッパのロードスター

幌を開ければFeelin`good。カッパーレッドの
路渡☆くんとの楽しいドライブ日誌。

西国三十三所巡礼 第二十五番札所 御嶽山 清水寺

2012-12-21 18:25:32 | 西国三十三所巡礼
清水寺=京都。のイメージが定着しているが、全国には幾つか同名の寺がある
慈眼山清水寺(長野県)、白華山清水寺(岐阜県)、岩手県には山号も
京都の清水寺と同じ音羽山清水寺があったりします。
長野の清水寺の御本尊を京都に移したから京都も清水寺と名乗っているとか
岐阜の清水寺は京都と同じ延鎮上人を開基としています。
これらの清水寺はいずれも奈良・平安時代に創建されたもの。

今回の兵庫県加東市にある『御嶽山 清水寺(みたけさん きよみずでら)』
それより以前、古墳時代・推古天皇の御代に創建、建立されたと伝えられています。
通称「播州清水寺」、京都の清水寺(西国三十三所16番札所)と区別するため
そう呼ばれています。京都のように世界遺産でも無ければ国宝もありません。
修学旅行生の姿も見られない・・・(^_^ゞ



『仁王門』
ちょうど写真を撮る時にDUCATIに乗って来られた方とタイミングが被りました。
「すぐにどけますから」とおっしゃったのですが、逆に「置いといて」って
一緒に撮らせてもらいました。


『仁王像』

このお寺、創建は古いですが大正2年に全山焼失。現在のものはそれ以後
再建されたものです。仁王門に関しては昭和40年台風にて全壊。
昭和55年末、新築再建。平成4年丹塗装完成というものです。
金剛力士像は大正10年岡倉天心に従事した奈良の仏師菅原大三郎氏の遺作。
後に昭和53年太三郎氏の子息、東京芸大 菅原安男名誉教授により修復。

トップ画のようにここからも瀬戸内海が望める絶景スポット。海抜550mの
山岳地に建つ寺院です。アクセスは「清水寺登山口」のゲートで300円を
払うとお寺までくねくねドライブウェイ、門前には普通車390台収容の大駐車場。
ドライブウェイの通行料だけで、駐車場・入山料は無料です。
マイカー参拝はいたって快適。ちなみに公共交通利用となると・・・
JR福知山線「相野(あいの)駅」から清水寺行きのバスで約35分。
・・・ですが、このバス、1日2本のみ。
相野発10:20 清水寺着11:06のバスが清水寺発12:10で、1時間ちょいの
参拝時間はあるのですが、結構広い境内、アップダウンもあるし、
ゆっくりはしていられないかも。次のバスが最終となり清水寺発14:50ですが
これに乗り遅れると、徒歩下山?県道まで出てもバスの便があるのかな?

ちなみに僕らが行ったのは11/25日で「紅葉ライトアップ」の最終日。
点灯時間は17:30~21:00でしたが、バスの増便は無かったような・・・




『大講堂』、写真手前は『放生池』そして『手水舎』
西国二十五番の札堂となっています。大正2年焼失後、真っ先に再建された
お堂のひとつです。


『大講堂』正面


『御本尊・十一面千手観音』     『賓頭盧尊者』
ここの御本尊は秘仏ではなく常時公開、拝観料(300円)を払えば内陣に入れ
間近で拝めます。



眺めても良し、ここからの眺めも良し。大講堂の縁からは日没、夕陽が美しい。
なお、展望台(売店屋上)からは朝日が美しく、初日の出スポットになっています。



『薬師堂』 創建は平清盛の義母「池の禅尼」




『十二神将』
薬師堂の内部には十二支の動物たちが戦士の姿になったユニークな像が。
奈良の平城遷都キャラクター「せんとくん」で物議をかもした
東京芸大 藪内佐斗司教授の作品です。藪内ワールド全開ですね!



『鐘楼』
この鐘の音は播磨、丹波、摂津の三国に響き渡るといわれ、開運の鐘として
親しまれているとか。撞くこともできます(100円)



『根本中堂』(本堂)
創建以来の御本尊はこちらに安置されています。(秘仏です)
開基法道仙人が刻んだ一刀三礼(いっとうさんらい:仏像を刻むのに
一刀を入れる毎に三度礼拝すること)の十一面観世音菩薩。
法道仙人は前回の番外花山院の開基と同じ。天竺(インド)から雲に乗って
来られたって仙人ね。さすがにHPでは中国、朝鮮を経て御嶽山に住まわれ
・・・と書いてありますが。(^_^ゞ
ただこの御本尊、大正2年炎上の際、自ら避難・・・って!



『本坊』
この日は一般公開されていませんでした。その訳は・・・「婚活会場」。


さて、「おかげの井戸」へ。



『滾浄水』
法道仙人が水神に祈って湧水した霊泉。「清水寺」と称される由縁です。



「おかげの井戸」薄暗い井戸を覗いて自分の顔が水面に見えれば、寿命が
3年延びると言われているそうです。写真撮ってて覗き込むの忘れてた。
もう辺りも薄暗く、井戸は真っ暗。まず顔は映らんかったやろな・・・



『宝篋印塔』(ほうきょういんとう)
かつては護摩堂が建っていたところだそうです。



『月見亭』 ちょうどよいお月さんが出ていました。



『多宝塔跡』
元の大塔(多宝塔)は平清盛の生母、祇園女御の建立と言われているが焼失、
再建するも昭和40年の台風で倒壊。今後また再建予定だそうです。
なお、このお寺の常行堂は後白河法皇により、また阿弥陀堂は源頼朝により
建立されたと言われているそうで・・・
大河ドラマ「平清盛」オールスターキャストやね。(^_^ゞ



『地蔵堂』
ここの写真を撮る頃にはもうすっかり暗くなり、扉も閉められるところだった
のですが、カメラを持って写真を撮りたそうにしていたら、わざわざ扉を
開けて撮らせてくれました・・・♪




5時を過ぎた頃からライトアップも始まり・・・



帰りに見た仁王門、駐車場はほぼ満車状態でした。(^_^ゞ





2012.11/25、播州清水寺にて。



○宗派:天台宗 ○開基:法道仙人
○御本尊:十一面千手観世音菩薩 ○創建:推古天皇35(627)年

御詠歌「あはれみや 普き門の 品々に なにをかなみの ここに清水」