愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

「お帰りなさい」のいろいろ

2009-08-13 21:45:27 | 日記
☆定時で帰ると
 ぼくの毎日の帰宅時間は一定していないが、それでも午後8時から9時まで、つまり午後8時台の1時間に集中している。むろん、7時台のときもあれば、10時、11時、あるいはそれより遅くなることも珍しくない。
 
 シェラもムギもお約束の8時台をちゃんと心得ており、この時間帯に帰るとふたりでドアのところで出迎えてくれる。
 ぼくがドアの外に立つ前にもうドアの内側でムギが激しく吠えている。
 ドアを開けると、そこにふたりで立ち、ムギは吠えつづけ、シェラは尾を振ってうれしそうな表情で歓迎してくれる。この時間帯ならそっと帰っても同じようにすぐ気づいてくれる。一日の疲れが取れる瞬間である。
 
 シェラの頭を撫で、相変わらず吠えつづけているムギを「うるさい!」と叱り飛ばしてリビングルームへ向かう。
 床へカバンを置くと、追ってきたシェラがすぐに飛びついてくる。ぼくはソファーへ腰を下ろすとシェラの頭を撫でて彼女のやさしいキスを受ける。その間、ムギはずっと横で吠えつづけている。
 【写真=「お帰りなさ~い!」と喜んで玄関へ駆けつけたらカメラを向けられて「え?」】
 
 ひとしきりシェラの挨拶を受けてからムギにも微笑みかけ、手を伸ばす。シェラとぼくとの間へと強引に割って入ってきたムギは、ぼくの手に飛びつき、前脚をかけてからぼくへキスをする。短足のためにそうしないと届かないのである。
 このキスが実に激しい。
 
 背後でシェラが動きはじめるとムギが吠えながらあわてて追っていく。寝室に隠しているガムをシェラに奪われまいとして追いかけるのである。いつもは、ガムのに伏せて番をしている。
 
☆定時を外すと
 この時間帯を外すと反応が少し変わる。
 
>いつもより早く帰ると――
 ドアに鍵を差し込むまでまるで気づかない。外の足音にぜんぜん注意を払っていないのがわかる。
 ドアを開けると、ムギが吠えながら飛び出してくる。ぼくの姿を確認すると、今度は奥へと走っていく。どうやら、「父ちゃんが帰ってきたよ」とシェラに知らせているらしい。 リビングのほうからシェラが尾を振りながら小走りに出てくる。ここから先は定刻のときと同じだが、いつもより喜び方が大きい。
 わんこでも、父ちゃんが早く帰るとうれしいらしい。
 
>いつもより遅く帰ると――
 もうシェラは玄関の近くにはおらず、リビングルームでくつろいでいる。ムギが玄関とガムを隠している寝室の中間点にいて、ぼくの気配をうかがいつづけているらしい。
 外を誰かが通るたびに激しく吠えているという。だから、かなり離れた位置からぼくの足音で吠えはじめる。
 ドアを開けると奥へ知らせに走り、シェラが尾を振り、ゆったりとした足取りで出てくる。「遅かったじゃない」といわんばかりの表情で……。
 
 あとは早く帰ったときと同じだが、ただ、シェラの反応が時間帯によって違う。遅ければ遅いほど歓迎のパフォーマンスがおざなりになる。遅いのが不満だとでも言うように……。
 
 12時を過ぎたりしていると迷惑そうな表情になっていて、出てはくるけどすぐに寝てしまう。
 だから、ぼくはいつもこう言う。
 「おまえなぁ、もうちょっと愛想よくしろよ」 
 決して女房へのあてつけで言っているのではない。