☆音に対する反応の個体差
シェラが雷や花火の音を怖がるようになったのは1歳半のときだった。
ふたりでキャンプに行った福島の湖で「キーン!」という金属的な音の打ち上げ花火にパニック状態に陥った。このころから雷も怖がるようになった。打ち上げ花火の音は、本格的な花火だろうとおもちゃの花火だろうと同じだった。
雷鳴は、われわれに聞こえないはるか遠くの音も拾って喘いでいた。
その点、ムギのほうは、となりでシェラがパニック状態になっていてもまったく動じない。シェラを母親代わりにして育ってもまったく関係なかった。音については、学習するのではなく、生得のものだとわかる。
シェラが平気なのに、ムギがおびえる音がある。カメラのシャッター音もそのひとつだが、恐怖に駆られるというほどではない。
ムギがいちばん苦手にしているのが掃除機の音である。家人が掃除機の準備をはじめたとたん、ベッドが陰に隠れて、あるいは玄関へ逃げていく。
シェラのほうは、掃除機が近づいてくるといまいましそうに移動するが、音に反応をするわけではない。
☆もう、怖くて、怖くて…
最近のムギに怖い音がもうひとつ増えた。ミキサーの音である。
ふた月ほど前から、健康のためとの理由で、家人がぼくと自分のために毎朝野菜ジュースを作っている。たいてい、朝の散歩から戻ってきて、わんこたちの足を拭いてやったあとにジューサーの音が部屋に満ちる。
散歩から戻ってきたあと、シェラはキッチンの入口まで行って朝の食事を待っているが、ムギは寝室に避難しているか、廊下の向こうに待機して、朝の日課となった凶々しい音が鎮まるのをふるえながら待っている(写真)。
ひとしきりのミキサーの絶叫が終わると、ようやくトコトコとシェラの横にはりついて朝の食事を待つ。まだ恐怖は去っていないから精彩のない表情のままだ。
ぼくの健康維持と引き換えに、ムギに強いている朝のストレスである。
ムギよ、ゴメンな。
シェラが雷や花火の音を怖がるようになったのは1歳半のときだった。
ふたりでキャンプに行った福島の湖で「キーン!」という金属的な音の打ち上げ花火にパニック状態に陥った。このころから雷も怖がるようになった。打ち上げ花火の音は、本格的な花火だろうとおもちゃの花火だろうと同じだった。
雷鳴は、われわれに聞こえないはるか遠くの音も拾って喘いでいた。
その点、ムギのほうは、となりでシェラがパニック状態になっていてもまったく動じない。シェラを母親代わりにして育ってもまったく関係なかった。音については、学習するのではなく、生得のものだとわかる。
シェラが平気なのに、ムギがおびえる音がある。カメラのシャッター音もそのひとつだが、恐怖に駆られるというほどではない。
ムギがいちばん苦手にしているのが掃除機の音である。家人が掃除機の準備をはじめたとたん、ベッドが陰に隠れて、あるいは玄関へ逃げていく。
シェラのほうは、掃除機が近づいてくるといまいましそうに移動するが、音に反応をするわけではない。
☆もう、怖くて、怖くて…
最近のムギに怖い音がもうひとつ増えた。ミキサーの音である。
ふた月ほど前から、健康のためとの理由で、家人がぼくと自分のために毎朝野菜ジュースを作っている。たいてい、朝の散歩から戻ってきて、わんこたちの足を拭いてやったあとにジューサーの音が部屋に満ちる。
散歩から戻ってきたあと、シェラはキッチンの入口まで行って朝の食事を待っているが、ムギは寝室に避難しているか、廊下の向こうに待機して、朝の日課となった凶々しい音が鎮まるのをふるえながら待っている(写真)。
ひとしきりのミキサーの絶叫が終わると、ようやくトコトコとシェラの横にはりついて朝の食事を待つ。まだ恐怖は去っていないから精彩のない表情のままだ。
ぼくの健康維持と引き換えに、ムギに強いている朝のストレスである。
ムギよ、ゴメンな。