愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

ルイの足がおかしくなった(前)

2014-11-01 20:20:08 | ルイとの日々

■ 突然復活したあの夜
 この夏、左足を痛めたルイぼくたちは終始息をこらしてとでも言いたいほどの緊張感とともに見守ってきた。秋風とともに日々朝夕の散歩をルイから嫌がる気配が失せ、表面上、足のコンディションはすっかり回復したように見える。

 冴えない表情で寝てばかりいたのが、ある夜、突然、スイッチが入って部屋の中を猛スピードでダッシュしはじめた。何かに憑かれたような一途な表情に、ぼくも女房もしばし圧倒されて見守るしかなかった。
 同時に、ここへ至るまでの夏の間の重苦しく、不安な日々を思った。もう、ルイがまともに歩ける日は来ないかもしれないとういう焦燥感に似た不安を抱えて過ごした今年の夏だった。
 
 全力で奪取するルイを、だが、放っておけば椅子かテーブルの脚にぶつかって新たなダメージをこうむるかもしれず、ぼくたちはあわてて目の前の暴走を制止しようと必死になった。振り返ってみればあのときからルイは復活したらしい。
 復活はしてもいつなんどき、また足を引きずり出すかわからない。ルイの足はそんな時限爆弾をかかえてる。 
 
■ あの日に痛めた足
 ルイが足を痛めたのは3歳になってまもない7月最後の土曜日だった。いつもいきつけののペット美容院の予約がずっととれず、しかたなくはじめての美容院をインターネットで探して予約を取った。ここだけ空きがあったからだった。

 夕方、クルマで迎えると、そのまま週末のいつもの公園へ散歩に連れていった。
 ルイの様子がおかしい――歩きはじめてすぐ異変に気づいた。そして、100メートルもいかないうちに座り込み、動かなくなってしまった。
 幸いルイのかかりつけのこどもの国動物病院が近かった。クルマの荷台からバギカーを引き出し、それに乗せて連れていった。病院の前を歩かせ、診てもらうと、やっぱり左前足がおかしいとのこと。鎮痛剤を二週間分もらって様子をみることになった。
 
 進展はなかった。2週間経っても足の様子はほとんど変わらない。別の鎮痛剤をさらに2週間分処方してもらって様子をみた。多少、恢復の進展はあったが、薬が強いのかお腹を下したので一週間でやめた。
足を痛めて5週間目、院長先生から、「一度、形成の専門医に診てもらったどうですか?」とすすめられた。シェラやむぎの時代から現在のルイに至るまでずっとお世話になり、wれわれが全幅の信頼を寄せている先生のすすめである。一も二もなく「ぜひお願いします」ということになった。

■ 6週間たっても治らない
 形成医の予約もこどもの国動物病院でとってもらい、1週間後の土曜日の診療となった。足を痛めてちょうど4週間目である。以前よりは少しましな散歩ができるようにはなっているとはいえ、まだ、快癒には程遠い左足の状態だった。

 院長先生から、散歩は5分程度にとどめるようにとの指示をうけていた。朝夕の散歩をルイもあまり歩きたがらない。時間は10分、15分と経過していてもトータルでせいぜい100メートル程度の距離を排泄のために歩いているにすぎなかった。
 休日のお出かけでは、足への負担がないようにと、写真のようにシェラの遺品であるバギーカーが欠かせなかった。10分も歩くと、確実に左の前足が跛行してしまう。

 かくして、6週間目、ルイはわんこの形成医のお医者さんの診察を受けることになった。8月はすでに終わり、9月を迎えてそろそろ秋を心待ちにしていた。診断次第では一週間後の9月の半ばに予定している信州へのキャンプは中止にせざるを得ないかもしれない。それならそれでしかたあるまい。そんな思いで病院の門をくぐった。