「童(わらべ)の神」(今村翔吾著 角川春樹事務所 2018年10月8日第1刷発行)を読みました。
内容は、丹波大江山の酒呑童子伝説を題材とした歴史小説でした。この本の題名の「童(わらべ)の神」というのは酒呑童子のことを言っているようです。
ただ、時代背景が、平安時代という古い時代の出来事でありますし、また、記録もほとんど残っていないような伝説的な内容の話なものですから、読んでいて、何処までが歴史的な事実に基づくものなのか、何処からがフィクションなのかがよく分りませんでした(~_~;)
でも、酒呑童子伝説に関連して、酒呑童子という鬼退治に向かう渡辺綱とか、源頼光とか、坂田金時等々、名前はバラバラに登場してくるわけですが、この本では、それらの人物の結びつきを再構築しています。多分、その辺の登場人物の再構築は歴史的事実なのかもしれません。
ということで、登場人物の繋がりのおおよそは歴史的な事実なのかもしれませんが、その他の多くはフィクションかもしれません。それを前提にして読めば、読み物としては面白いと思いました。