「助産所とうみ」から情報発信!

2010-09-25 00:47:50 | 病院改革

「助産雑誌」8月号のテーマは周産期医療です。

「助産雑誌」に8ページにわたり助産所とうみが掲載されました。

スタッフの皆さんの素晴らしい笑顔をご覧ください。

先日知人から「助産雑誌」の抜き刷りをいただきました。「助産雑誌」は助産さんを対象にした専門誌。その8月号に「東御市のお産を支える自治体発の取り組み-東御市立『助産所とうみ』が開設されました」という記事が掲載されました。その内容を紹介いたします。

前助産所準備室長小山久子さんの「お産のできる町をめざして-みんなでつくった『助産所とうみ』」では助産所開設までの取り組みが綴られていました。東御市では毎年270人前後の赤ちゃんが誕生しています。しかし産科医の不足や分娩施設の減少が深刻化していました。そんな中、「お産ができるまち」を公約に掲げた花岡市政が誕生し、この4月に全国的にもほとんど例のない公営公設の助産所とうみが誕生しました。

小山さんは助産所開設へのキーワードとして、第一に「産科医師と助産師の信頼関係と自然分娩へのこだわり」をあげています。助産師だけではうまくゆきません。助産師を信頼しすべてをまかせてくれる木村医師との出会いが欠かせませんでした。第二に、開設準備のために努力してこられた助産師さん、それを応援する市民の皆さん、そして市行政の全面的なバックアップがあったことです。まさに「みんなでつくったみんなの助産所」として誕生したのです。

助産所とうみ所長の黒澤かおりさんは、「やればできる!助産所開設への道のり-互いの信頼関係が大きな力に」と題し、助産所開設までの取り組みを紹介しています。黒澤さんご自身、ご自分のお産をベテラン助産師さんの支えで自宅出産され、その経験が行動の原点になっていると述べています。そして開設までの準備期間多くの助産師さんがメンバーに加わって来ました。中には京都から移住してこられた方もいらっしゃいました。

そうしたメンバーの共通した思いは「医療に依存せず、ずっとそばに寄り添いながら行なうお産」ということです。同じ思いを持った助産師さんが集まりました。そして助産師同士のチームワークを高めるために黒澤さんは3つのことを心がけているそうです。

1、妊産婦さんの気持ちを聞き、否定することなくありのままを受け止めていく。
2、もし妊産婦さんが自分の身内だったらどうしたいかを、常に考える。
3、助産師同士も認め合い、それぞれの発言や気持ちを否定しない。

「いい支援をしていくためには助産師同士のチームワークはとても大事なものだと思います」と黒澤さんは述べています。

東御市から全国に向かって情報発信されていることをとてもうれしく思います。お産の危機を克服して、助産師さんによる自然分娩というお産のあり方を提起されたことは、まさにピンチをチャンスに変える取り組みだと思います。「助産所とうみ」のこれからの活躍に期待しています。

助産所は順調のようです

2010-05-26 22:30:42 | 病院改革
26日は午前中自宅のまわりの片付けをし、午後畑に出ようと思っていたら突然の激しい降雨に見舞われました。おかげでずぶぬれ。雨は夕方まで降り続きました。

天気予報では来週から2週間くらい低温が続くそうです。6月中旬頃からブドウの花が咲きますが、開花期の気温はブドウにとって極めて大切です。気温が低いと受粉がうまく行われず、その結果親子ブドウになることが多いのです。ブドウの花が咲く頃には暑くなっていることを願っています。

さて、助産所「とうみ」の開所から1ヶ月あまり。その後の様子を知りたいと思っていたら信濃毎日新聞に下記のような記事が掲載されました。順調に行っている様子です。助産師さんたちの頑張りに感謝です。

東御市鞍掛の市立助産所とうみは11月から、1ヶ月当たりの妊婦の受け入れ人数をこれまでより2人増やして12人にする。助産師が業務に慣れてきたほか、10月ごろに助産師若干名を増員する計画もあるためだ。既に12月末まで出産予約がほぼ埋まっており、来年1月以降に出産予定の妊婦の予約を受け付けている。

同助産所は、助産師9人の態勢で4月23日に妊婦の受け入れを開始。最初の1ヶ月間で県内外の12人が出産した。東御市や上田市、青木村など東信地方だけでなく、埼玉県からの里帰り出産もあった。

黒木かおり所長(43)は「夜間の態勢などにも慣れてきたため、受け入れを増やせると判断した。これまでは異常分娩もなく、手堅く対応できている」と話す。問い合わせは助産所とうみ(0268-62-0168)

いよいよ助産所オープンです

2010-04-22 22:44:10 | 病院改革
22日は朝から雨でとても寒い一日でした。そんな中、助産所の竣工式が行われました。中公民館からバスで助産所まで移動し、そこで市長以下来賓によるテープカットと除幕式が行われました。大勢のマスコミが取材にきていました。その後中央公民館で同時に行われた玩具展示館と合同の竣工式が行われました。

夜のNHKの県内ニュースでも助産所のオープンが大きく取り上げられていました。助産所に対する若いお母さんがたの期待はとても高いものがあります。すでに11月まで90人の予約があるとのこと。市長が言っていた「安心してお産のできるまち」に向かって、その第一歩が踏み出されました。


氷雨が降る中で助産所とうみのテープカットと除幕式が行われました。

ホールには畳のコーナー、キッズコーナーがあります。

県産材をふんだんに使った助産所の入り口ホール。

居室は5室。ここで分娩することができます。窓の外にはベランダがあります。

居室のうち一番大きな特別室。ゆったりとして明るく開放的です。

食堂から田園風景が望め景観は抜群です。

助産所の見学会がありました

2010-04-11 05:34:14 | 病院改革


助産所は東御市民病院に隣接して建てられました

大勢の家族連れでにぎわいました

居室も5つ(和室2・洋室3)、南向きのベランダがステキです

10日は朝から東御市が進めてきた助産所の見学会がありました。私は所用のため午後参加しました。後で聞いたら市内外から500名もの方が訪れ、中には軽井沢からお見えの方もいたそうです。マスコミの取材も多く、NHKの夕方のニュースで報道されました。

全体に木のぬくもりのある素材が使われ居室も広く、ベランダからの眺めも良くゆったりできる環境です。木村医師のお話では分娩は分娩室はありますが、基本的には居室で行うとのことでした。スタッフは黒沢看護師長はじめ9名、すでに11月までいっぱいだそうです。

花岡市長が選挙で公約してから2年でここまでこぎつけたことに感慨無量のものがあります。2年前、上田・小県地区のお産は危機に瀕していました。長野病院での産科医師の引き上げ、上田産院の廃止に端を発した産科医師不足問題は深刻でした。お産をしようにも受け付けてくれる病院がないという状況でした。お産難民が現実のものとなっていました。

こんな時、花岡さんは「お産ができるまち」を掲げて選挙に立候補されました。あの時、誰もが本当にできるのかと疑ったものです。どこから医者を連れてくるのか、乗り越えなければならないハードルはとても高いものでした。そんな困難な課題に真正面から取り組んだところに花岡さんらしさが現れています。実際対立候補は「上田広域でやればいい」と主張していました。もっともらしい言葉ですが、結局問題の解決を人まかせにするということです。

そして2年でこの困難なハードルをクリヤーしたばかりか、助産師による出産という新しい文化を花開かせることになりました。帝王切開と薬による管理されたお産に対して、助産婦が寄り添う自然分娩というアンチテーゼを掲げることになりました。そうした意味で助産所とうみの開設は、これからの助産師出産を大いに激励するものになるだろうと思います。

スタッフの皆さん、ご苦労様でした。これからもよろしくお願いいたします。

助産所への期待高まる

2010-03-25 00:07:38 | 病院改革
24日は朝から雨降りの寒い日でした。トラクターでブドウ園の耕運を行うつもりでしたが断念。25日以降もお天気が悪そうで、農作業の予定が立ちません。

午前中に娘が孫を連れて遊びに来ました。娘は来月22日にオープンする「助産所とうみ」に期待しているそうです。これまで上田・小県地域ではお産が大きな問題でしたが、やっとここで解決に向けて一歩前進することになります。オープンに先立って10日に内覧会が計画され、誰でも見学できるそうです。娘の友達も行ってみたいと言っているそうです。

助産所はすでにお産の予約でいっぱいだそうです。娘の友達も予約し、お産には家族でお泊まりしたいそうです。助産所では家族に見守られてのお産もできるんですね。こうして若いお母さん方の中で助産所が注目されていることはうれしい限りです。

午後には印刷に出していた「議会だより」第6号が届きました。3月議会の報告のためにこれから一軒一軒配って歩くつもりです。集落ごとに必要な部数をまとめました。配るのも6回目になると段取りよく進めることができます。遅くとも4月上旬までには皆様のお手元にお届けできそうです。届いていない方で、ご希望の方はご連絡いただければお届けしますのでご一報ください。

夜は県道東御嬬恋線期成同盟会の監査があり同僚議員と出席しました。

病院に要望を語る会がありました

2010-01-27 03:03:40 | 病院改革
25日は午後から市民病院に要望を語る会に出席しました。参加者は20数名。新しい方も参加されていました。病院からも事務長はじめスタッフの方が参加され、途中から川瀬医師が出席されました。

毎回世話役の小林さんがテキパキと議事進行を行ってくださいます。新しく参加された方にもれなく声を書け、話しやすい雰囲気作りをし、意見を引き出し、全体をまとめていく。初めて参加された方も心地よい気持ちにさせてくれます。これがこの会が続いている要因なのだと感じました。大変でしょうが頑張っていただきたいと思います。話し合いの中で待ち時間が長いという苦情、医療補助の関係などでケースワーカーのような人がいればという要望が出されました。

川瀬先生からはお二人の先生が来られて、スタッフは川瀬先生が来たときと比べて倍になった、最近はロビーに患者さんがあふれ待ち時間が2時間となったこともあった、インフルエンザはピークを超えた、病棟の患者さんは8割を超えた、市内の開業医さんが閉院となりその患者さんが市民病院に見えている、血圧は自宅で測ってきて欲しい、そのほうが信頼性があるなどという意見が出されました。

昨年要望を語る会の新聞が発行され多くの方々からカンパをいだきました。4月には第2号を発行するための準備を進めていくことになりました。

6人にひとりが自殺を考えた!

2010-01-09 02:58:07 | 病院改革
「18%-自殺・心中考えた」。これは1月5日の信濃毎日新聞の第一面の見出しです。こんなショッキングな見出しがおどったのは認知症介護の実情を探るため行ったアンケートをまとめた記事の中です。信濃毎日新聞社は昨年末、認知症介護の家族を対象に、介護の現状・地域とのつながり・ケアや医療面など44項目にわたってアンケートを実施、県内外の966人から回答を得たそうです。

この日の信濃毎日新聞は4面にわたりアンケートの結果を詳報。認知症の連載コラムも始まり、認知症介護の問題点について多角的に報じていました。一地方新聞社がここまで踏み込んで報道するのはきわめて異例で、この問題に対する同社の意気込みが感じられました。

アンケートの結果によれば自殺や心中を考えたことが「ある」とした方は18%(長野県12.8%)。介護相手の内訳は「親」が53.5%、「配偶者」が40.1%。家族構成は「2人暮らし」が33.7%で最多。介護のもっとも大きな負担は「精神的な負担」が58.4%。将来については「かなり不安」「不安」が合わせて83.2%となっています。

記述欄には記憶障害や徘徊、暴言に悩むなど介護への疲れ、介護者自身も高齢化し先が見えない不安、親族など周囲の無理解による孤独を訴える人が目立つそうです。

私自身一昨年母を亡くしましたが、亡くなる数年前から軽い認知症の症状が出始め、お金のことで私とトラブルになったことがありました。私が母のお金をとったと疑われたのです。その当時私は認知症のことなどよく分かっておらず、疑われたことがショックで言い争いになりました。母は兄や弟が帰省した時などそのことを話したりしていましたので、疑われているのではないかと思ったりしたものです。

最近では認知症も広く知られるようになりましたが世間の理解はまだまだこれから。専門家のお話では、こうした厳しい状況に置かれた介護者の気持ちを汲み取り心のケアをする仕組みを整える必要があるそうです。自治体では孤立した家族の支援のために「認知症サポーター」の養成に取り組んでおり、県内では2万人が活動しているそうです。しかしわが東御市はなんと4人。お隣の上田市が2022人、小諸市が64人と比較するとその実態はお寒いかぎりです。

認知症介護者問題についてさらに勉強しようと思っています。

必見!-H医師のお産に対する考え

2009-12-26 00:44:29 | 病院改革
先日上田産院のH医師と飲んだことを書きましたが、インターネットを検索していたら彼の講演録が掲載されていたので、以下に転記します。彼のお産に対する考えを知ってほしいと思います。以前掲載した東御市民病院の木村先生とも共通するものがあります(11月26日のブログ参照)。

講演会から-山梨県男女共同参画推進センター主催(山梨新報、2007.12)
「安心して産める場を求めて」 H医師 上田市産院院長(当時副院長)
○疑問視される過剰な医療介入

妊婦のお腹に触れながら、どこに赤ちゃんの何があるかを伝え、じっくり相談に応じて出産への不安を取り除く・・・。助産師はこうして母親に、生まれ来る我が子への身体感覚を研ぎ澄まさせることで、母性を目覚めさせ、安心して出産を迎えるための手助けをしてきた。

日本のお産はこれまで、正常出産の専門家であり、異常をきちんと見分けられる助産師と、病理的妊娠出産の専門家である医師とが役割分担し、連携しながら取り組んできた。

だが、太平洋戦争後、アメリカの産科学が入ると、超音波による検診、陣痛促進剤の使用、分娩台に体を固定された状態での出産、帝王切開など「母子の安全」の名の下で医療介入する病院出産が当たり前となり、医師への依存が強まった。

しかし、女性にとって過剰な医療介入がかえって出産を不安と恐怖に満ちたものにしている現代のお産は、本当に、「母親の産む力」と「赤ちゃんの生まれる力」を引き出しているのか、疑問に思えてならない。

○母子を離さないカンガルーケア

私が勤務する上田市産院では、産科医2人と助産師12人で年間700件のお産を扱っている。これは、助産師によるケアを中心にしているからこそ、可能な件数である。

そのほとんどで、生まれた赤ちゃんをすぐに母親の胸の上に置き、その後も母子を引き離さない「カンガルーケア」を実施している。カンガルーケアは、出産は病気ではなく健康で正常な営みであり、女性を母親へと変える『奇跡』なのだと感じさせる。

普通、病院出産では、生まれた赤ちゃんは直ちに母親から引き離され、口や鼻からの吸引などの処置を施された後、感染防止のために新生児室に運ばれる。だが、カンガルーケアでは、母親の胸の上で赤ちゃんは、急いでへその緒を切られることもない。何の医療行為を受けずとも、みるみるピンク色になり、そのまま静かに30分ほど過ごす。同時に、母親の肌の常在菌を取り込み、院内感染などへの抵抗力を付け、やがて自ら乳房を探し当てて初乳を吸う。

○女性の側に立ち、ケアを提供する

生まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱いた母親は、なんとも表現できない美しい表情をしている。我々人間は、こうしたお産を何十万年と行ってきた。

全国的な産科医不足によって、各地で産科医療集約化の動きがあるが、それはかえって「産科医がいなければお産はできない」という意識を広め、医療介入の少ない素晴らしい出産体験の機会を失わせている。さらに、妊産婦が一カ所に集中することで、医者や助産師が忙しくなり、出産自体を安全でないものにする恐れさえある。

こうした中で、痛感するのは、助産師によるケアを中心にした第一次産科施設であるバースセンターを設立し、お産を分散化する必要である。バースセンターでは、助産師主導の産前ケア、陣痛と出産時の介助、母乳育児支援などを提供する。ここで大切なのは、何か異常があった時、医師が背後からきちんと医療介入できる仕組みや搬送システムを整備することである。

要は、女性の立場に立ったケアを継続的に提供できる助産師が活躍できる場所を広げることこそ、安心してお産できる場をつくることにつながっていくと考えている。

佐久総合病院へ行ってきました

2009-12-23 06:12:06 | 病院改革
22日は知人のお見舞いで佐久総合病院に行ってきました。小諸インターから1区間だけ高速を使いました。小諸インターからは富士山が青空をバックにくっきりと望めました。病院まで40分ほど、しかし駐車場探しに手間取り、やっと川原の駐車場の隅に車を止めることができました。

知人の見舞いはすぐに終わったのですが、病院でいくつか気がついたことがありました。病院のロビーは患者さんでごったがえしていましたが、会計の窓口に「5分以上お待たせしましたらお声がけください」との掲示がありました。東御市民病院では会計で待たされるとの苦情も多いのですが、ここではスピーディな事務が行われているようです。総合案内でも懇切ていねいに説明していただき、メモまで書いてくれました。佐久総合病院の接遇の水準は高いようです。

そして注目すべきは「苦情ボード」です。患者さんから寄せられたご意見がボードに掲載してありました。実は今年の4月にもお見舞いでここを訪れ、その時に見つけたのです。注目されたのはお寄せいただいたご意見を分析し、その内容を公表していることでした。

総件数は363件、うち苦情35.8%(130)、感謝27%(98)、要望21.2%(77)、意見15.7%(57)、その他0.3%(1)の順だったそうです。特筆すべきは苦情についで感謝が約3割あることです。日頃の取り組みの成果が結実しているのでしょうか。

「苦情」の内訳は 接遇31.3%、待ち時間13.1%、施設・備品8.5%
看護内容6.9%、駐車場6.2%、患者給食6.2%、医局診断内容5.4%
清掃4.6%、病院全体1.5%でした。接遇が一番ですが概して多くの分野にバラけているのが特徴です。

東御市民病院も患者さんの苦情ボードを設けて、迅速に対応しています。さらに成果があがることを期待しています。

市民病院助産所の建設が始まりました

2009-12-03 04:53:18 | 病院改革
久しぶりに病院へ行きました。駐車場が半分になっていて驚きました。いよいよ助産所の建設が本格化したのです。建設場所は現在の駐車場の東側です。この工事のため駐車場は半分使えませんが、病院の裏の健康保険センターの駐車場も使えるそうですのでご利用ください。しばらく不便を強いられますがよろしくお願いします。

いま病院はインフルエンザの患者さんでいっぱいです。私たちもマスクをし、手洗いを励行しましょう。

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