明日は東日本大震災から9年になります。皆さんはあの日何をしていたでしょう。私は議員になって3年目。委員会室で予算審議を行っていました。突然大きな揺れを感じ、思わず机にしがみつきました。窓から見ると遠くの電線が揺れていました。
情報を得るため1階のロビーでテレビを見ると、ちょうど大津波が建物を飲み込んで行くのが見えました。走る車を追いかけるように一面のどす黒い津波が押し寄せていました。何か夢を見ているようで、まるで実感がありませんでした。
それから2か月後の5月中旬、私たちの会派「太陽と風の会」は2泊3日で被害の視察とボランティア活動で気仙沼市を訪れました。ただただ被害のものすごさを肌で感じてきました。テレビで画像としては見ていましたが、実際の現場はまるで違いました。高台から津波で町がそっくり海に持って行かれた南三陸町を見たときは身体が震え、涙が止まりませんでした。
全国から大勢の若者が駆けつけていました。私たちも登録をし、あるお宅の泥出し作業を行いました。泥は床下や仏壇の隙間など狭いところにまで侵入していました。シャベルで掻き出し、使えるようになった水道水で洗い流しました。一緒に手伝った若者は仕事をやめて駆けつけてきたそうです。「仕事辞めて大丈夫なの」と聞くと、「なんとかなるでしょう」との返事が返ってきました。仕事を辞めてまで駆けつけてくれた若者の思いに感動しました。
テレビで見てはいたのですがやはり現場は違います。本当に多くの事を学ぶことができました。返ってきてから会派主催で報告会を行いました。初めての取り組みでした。その後気仙沼には何度か訪れ、被災した仮設住宅の皆さんと交流してきました。
9年たってあらためてあの日のことを思い出しています。この被害で亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災されたすべての皆様に心よりお見舞い申し上げます、あわせて被災地の一日も早い復興をお祈りします。
高台から見た南三陸町
船が打ち上げられた気仙沼市
全国から大勢のボランティアが訪れていました。
私達も若者のボランティアグループと一緒に民家の泥出しを行いました。