加沢区からの陳情に反対します

2011-09-27 02:12:18 | 議会活動
9月27日は9月議会最終日です。午後から本会議が予定されており平成23年度の一般会計などの決算認定が行われます。その後陳情や請願が審議されます。その中で加沢区から提出されている田中保育園の駅南口への移転に反対し、住民合意を目指すべきという陳情も採択されます。

田中保育園問題は9月議会の大きな課題でした。あらためて地域における合意形成をどう図るかという点で考えさせられました。行政は少数意見にも配慮すべきであるし、区側も全市的視点で妥協点を見出す努力をすべきでした。残念ながら双方ともに対話の努力が欠けていました。
 
いま市では協働のまちづくりを進めていこうとしています。その中には今回のように地域で意見が割れることもあります。そんな時どのようにしてそれを乗り越えて行くか問われています。

行政も市民ももっと知恵を働かせ、汗をかく必要があります。「それではいつまでたっても問題は解決しない」というご意見もあるかもしれません。しかしこうした努力こそが、かって問題解決の近道になるのです。

田中保育園建設をめぐる加沢区の主張は、南口は工業地域で保育園には不適、近くにクリーンセンターがあるなど環境上問題があるというものです。

私も南口に保育園を建設することは問題だと思います。8億円もの税金をつぎ込んで南北連絡橋を建設したのは、南口を新たな発展の拠点するためだったはずです。

しかし、この周辺に保育園に適した交通の便がいい、広い土地を確保することはきわめて困難であることもまた事実です。
 
保護者の希望は交通の利便性と広い駐車場です。現在地での建替えは駐車場と園舎が離れ道路も狭いなど問題が多く、とうてい納得が得られるものではありません。
  
一方、昨年11月に示された田中保育園検討委員会の多数意見は南口でした。 
 
この事業は合併特例債を前提にしています。その期限が迫っておりいつまでも決定を先延ばしすることはできません。
 
以上から、私は加沢区からの陳情に同意することはできないと判断します。しかしだからと言って行政のこれまでの対応に問題なしとは思いません。もっとていねいな、もっと粘り強い説明と説得が必要だったのではないでしょうか。

映画会大成功でした!

2011-09-26 04:15:56 | プロフィール

写真は竹村英明さんの講演会の様子です。

25日はサンテラスホールで原子力発電所と自然エネルギーを考える講演会と映画会がありました。まず最初に「自然エネルギーによる地域の自立」と題して環境エネルギー政策研究所の竹村英明さんの講演、そして鎌仲ひとみ監督の映画「ミツバチの羽音と地球の回転」の上映が行われました。

当日は絶好の好天で稲刈りや果樹の収穫で忙しい中でしたが300人の方にお出でいただきました。当日券をお求めになった方も50人ほどいらっしゃってこの問題に対する関心の高さをうかがい知る事ができました。

私はスタッフの一員として最初からかかわってきましたので、大勢の皆さんのご協力を得て成功裏に終わることができてほっとしています。この映画はすでに佐久や上田でも上映されておりすでにご覧いただいている方も多く、前売り券の販売がなかなか進まなかったので心配していました。皆様のご協力を感謝申し上げます。

この講演と映画会を主催したのは東御市にある宅幼老所「おひさま」を中心にした実行委員会でした。「おひさま」は滋野地区の乙女平区の住民の皆さんが立ち上げた宅幼老所です。実はこの宅幼老所は映画に出てくる山口県上関町(かみのせきまち)の祝島(いわいじま)の皆さんと特別な関係にあります。

3年前に「おひさま」が開所したとき、祝島の皆さんははるばる東御市まで視察にこられたのです。祝島では高齢化が進んでおり、住民主体の宅幼老所の建設が課題でした。そして今年の7月には祝島で集いの家「おひさま」の開所にまでこぎつけました。そんな関係もあってなんとか祝島の皆さんを応援したいという宅幼老所「おひさま」の皆さんの熱意が映画会の開催となったものです。

この成功を自然エネルギー普及に向けた第一歩としてゆくことが出来ればと思います。

財政健全化に向けて前進

2011-09-24 22:32:07 | 議会活動
先日の信濃毎日新聞に「実質公債費・将来負担比率、県内平均ともに改善」という記事が掲載されました。以下に抜粋を掲載します。

「長野県は9月20日、県内市町村の2010年度決算について、自治体財政健全化法に基づく財政指標(速報値)を公表した。自治体収入に対する借金返済額の比率を示す『実質公債費比率』の市町村平均は11.8%で、全円より1.0ポイント低下。第3セクターや公社を含む負債の規模を示す『将来負担比率』の平均も40.9%と同18.9ポイント下がっており、県は『全体として財政健全化の取組みが進んでいる』としている。」(信濃毎日新聞平成23年9月21日)

実質公債費比率とか将来負担比率といっても、何のことか分からない方がほとんどではないでしょうか。

分かりやすく言うと、実質公債費比率とは借金の返済額が毎年の収入の何パーセントを占めるかを表したものです。東御市の場合収入の12.6%を借金の返済にあてているということです。将来負担比率とは借入金の総額が毎年の収入の何倍かを示したものです。100が年収と同額を示しています。東御市の場合年収の0.62倍ということになります。

借金が妥当かどうかを見る場合、短期返済能力と長期返済能力を見る必要があります。短期返済能力とは年収のうち何パーセントを返済にあてているかということです。この割合が高いと他の部門にしわ寄せが行き、立ち行かなくなります。これが実質公債費比率で表されます。

長期返済能力とはいくら毎年の収入の中に占める返済額の割合が低くても、借金が多ければ長期にわたって返済に苦しめられることになります。ですから借金は収入に見合っていなければなりません。これが将来負担比率で表されます。

私も現役時代、金融機関に勤務していましたので短期返済能力と長期返済能力を確認してから融資を行っていました。

今回東御市は借金の繰上げ返済を行ったため将来負担比率が下がり、それに連れて実質公債費比率も低下しています。財政健全化に向けた努力を評価します。

昨年の比率については右をご覧ください。わがまちのふところ事情は?(2010年9月23日付)

 実質公債費比率

 1、大町市 18.0%(▼1.0)
 2、伊那市 17.6%(▼1.4)
 3、駒ヶ根市16.1%(▼0.1)
 4、飯山市 15.8%(▼1.7)
 5、安曇野市13.6%(▼0.8)
 6、岡谷市 12.7%( 0.8)
 7、東御市 12.6%(▼2.1)
 8、千曲市 12.2%(▼0.9)
 9、長野市 11.9%(▼0.6)
10、茅野市 11.7%(▼0.2)
11、上田市 11.4%(▼1.7)
12中野市 10.7%(▼0.5)
13、塩尻市 10.6%(▼0.5)
14、飯田市  9.9%(▼1.5)
15、諏訪市  9.8%(▼0.9)
16、小諸市  9.4%( 0.9)
17、松本市  9.3%(▼0.2)
18、須坂市  8.7%(▼1.2)
19、佐久市  5.7%(▼1.0)

● 将来負担比率

 1、駒ヶ根市167.7(▼ 8.9)
 2、諏訪市 143.3(▼17.2)
 3、伊那市 125.8(▼36.4)
 4、茅野市 111.7(▼10.0)
 5、岡谷市 111.1(▼10.3)
 6、上田市 104.6(▼21.1)
 7、飯山市  90.9(▼27.8)
 8、塩尻市  81.5(▼10.5)
 9、大町市  78.2(▼21.6)
10、千曲市  74.8(▼16.4)
11、東御市 62.3(▼49.2)
12、安曇野市 49.0(▼12.0)
13、長野市  35.6(▼19.7)
14、松本市  32.6(▼11.6)
15、須坂市  32.4(▼ 6.8)
16、中野市  14.0(▼ 3.7)
17、飯田市   8.3(▼19.1)
18、小諸市    -
19、佐久市    -

(注)小諸市と佐久市のデータがないのは借入金よりも市の預金の方が多いということです。

ぶどうの出荷に全員集合でした

2011-09-24 22:18:32 | 趣味・野良仕事
ぶどうの出荷も本番を迎えて東京から助っ人に兄と弟が駆けつけてくれました。上田からは娘夫婦が孫二人を引き連れてやってきました。人数にモノを言わせて大車輪で一日手伝ってもらったおかげで、滞っていた注文伝票の発送が大幅にはかどりました。来週明けには下の娘がお手伝いにやってきます。

今回県外に住んでいる同級生からメールで注文いただいたり、議会活動でお知り合いになった方からご注文いただいたりとお客様の輪が一段と広がりました。ありがたいことです。私達の何よりの喜びはお客様の「ぶどう美味しかったよ」という言葉です。お客様からの信頼を大切にして、よりよいぶどう作りに励んで行きたいと思っています。


孫もぶどうの出荷のお手伝いです。


一輪車に弟を乗せて遊ぶお兄ちゃんです。

滋野小学校の運動会でした

2011-09-24 22:09:37 | 雑感
23日は滋野小学校の運動会でした。朝は曇りがちでしたが運動会が始まる頃には青空がのぞめました。グランドいっぱいに駆け回る子供達の元気な姿はとてもいいものですね。お父さんやお母さんたち、そして祖父母の皆さんが応援に駆けつけてくれました。

私が滋野小学校を卒業したのは昭和36年、ちょうど半世紀も前のことです。その当時は滋野幼稚園のあるところに滋野中学校が建っていました。運動会は小中合同で、当日は村をあげての一大イベントでした。母親にお稲荷さんや海苔巻きのご馳走を作ってもらい、家族そろって校庭で一緒に食べました。とても懐かしい思い出です。


一生懸命走る姿に感動しました。


保護者の皆さんも大玉送りに参加しました。

ぶどう出荷の舞台裏

2011-09-22 14:30:16 | 趣味・野良仕事
このところぶどうの出荷の最盛期です。お客様からぶどうの注文がファックスで入ってきます。それをもとに荷造りをし宅急便で発送します。そこで本日はぶどう農家の舞台裏をお見せします。


早朝ぶどうを摘み取ります。


採ったぶどうは箱に入れて軽トラックまで運びます。


ここはわが家のぶどうの選果場です。
最近ぶどうの種類も増え、注文も多様してきています。
部屋いっぱいに包装資材を広げて作業をしています。


選果したぶどうを一房一房紙に包んで丁寧に箱に入れます。


梱包した箱に伝票を貼り付けて宅急便を待つばかりです。

なかなか出荷が間に合わずお客様をお待たせしているような状況です。ご注文をいただいている皆様、もうしばらくお待ちください。

台風の被害はいかがでしたか

2011-09-21 21:28:36 | 趣味・野良仕事

皆様、台風の被害はいかがだったでしょうか。これまでにない大型の台風で、大雨と強風によって土砂崩れや洪水など全国各地に大変な被害をもたらしました。被害にあわれた皆様方にお見舞い申し上げます。

幸い東御市においては午後遅く一時風雨が強くなりましたが、夜に入ってから雨もあがり大した被害もありませんでした。

わが家では終日お客様から依頼されたぶどうの荷造りを行いました。孫が遊びに来てひとしきりにぎやかして行きました。1才9ヶ月になる孫は「バッチャーバッチャー」などというようになりました。表情の中に彼の意志を感じる時があります。時々やってくることで成長のひとこまひとこまを見ることができます。

23日からは私の兄と弟がお手伝いに来てくれます。来週の月曜日からは下の娘がやってきます。いよいよわが家のぶどうの出荷も本格化します。今年は梅雨が早く明け必要なときに十分な水分が行き渡らなかったため、巨峰の粒がいくぶん小ぶりとなりました。しかしこの間の好天続きで甘みが乗ってきました。

委員会審査二日目でした

2011-09-21 05:04:12 | 議会活動
20日は委員会審査二日目でした。決算議会の場合、議案は総務文教、社会福祉、産業建設の3つの常任委員会に付託され、それぞれの委員会で予備審査が行われます。そして予備審査の結果を持ち寄って決算特別委員会で採決され、本会議で決定されることになります。

午前中は上下水道局から説明を受け審議しました。午後は市内の視察をはさんで農林課から説明を受けました。分厚い決算書と説明資料を広げ、担当者の説明を受け、疑問点を聞くという作業はなかなか大変です。しかし説明を受ける中でそれぞれの担当部署がどのような仕事をしているか浮かび上がってきます。

市内の視察は伝統的建造物群保存地区に認定されている海野宿を訪れました。海野宿のほぼ中ほどに2年前に市が購入した大熊邸があります。この建物は建物が老朽化して維持できないからということで所有者から寄付の申し出があり、2年前に市は国からの補助金を得て土地代を負担し購入したものです。

その後大熊邸の活用について市は外部の専門家の協力も得て検討を進めてきました。先日の全員協議会での説明では建物を修復し、レストランと宿泊施設として活用したいというものでした。総括質疑においても宿泊施設については採算がとれるのかという疑問が出されていました。

そんな経過もあり今回大熊邸の視察となったものです。以前大熊邸を購入する際視察したので今回は二度目です。相当老朽化しており修復するのは大変だという印象を持ちました。しかし海野宿の活性化を図るためにはそのセンター的な施設が必要です。なんとかいい方向で進んで行くことを期待したいと思います。

その後御牧乃湯の建設現場を視察しました。11月完成を目指してこれまでの工事進捗率は75%とのこと。全体像が見えてきました。福祉風呂などの説明を受けました。駐車場が広くなって全体としてすっきりしたという印象を持ちました。

委員会審査はこれで終わり決算特別委員会での審査となります。私は今回は委員からはずれたため審査には参加できません。あとは27日の本会議を残すのみです。長かった9月議会も先が見えてきました。

引き続き温泉施設問題です

2011-09-19 23:38:46 | 議会活動


前回のブログの内容をグラフに表してみました。利用者の中における年会員の割合と利用額における年会員の割合を見てみましょう。

御牧乃湯では驚くべきことに利用者の半分は年会員の利用です。ゆうふる田中でも年会員の利用は50%近くまで達しています。その反面、利用料における年会員の割合は20%から30%程度となっています。

湯楽里館ではそれほど年会員の割合が多いわけではありません。

このグラフをじっくりと見てみようではありませんか。

温泉施設の経営戦略を考える

2011-09-19 15:00:56 | 議会活動
これまで2度にわたって東御市の温泉施設の問題点を見てきました。今回は温泉施設の経営戦略という点から考えてみたいと思います。

温泉施設の経営戦略を考える場合、日帰り温泉施設の乱立による競争激化、景気後退による影響などから利用者数は毎年減少しているという現実があります。利益は顧客数と顧客単価の乗数であることからすれば顧客単価をいかにして上げるかが至上命題です。

ところが入館料は500円と決まっているので、飲食やその他のサービスによる顧客単価増を目指すことになります。現に真田町の十福の湯など民間の日帰り温泉では飲食のみならずお土産など多彩な品揃えをしています。こうして500円の入館料に加えて、食事をしたりお酒を飲んだり、マッサージを利用したりすることで、収益増を図っています。

もともと日帰り温泉施設は温泉部門だけをとってみれば構造的な赤字体質があります。施設の大型化や灯油などメンテナンス費用の高騰などから温泉だけでは経営的に厳しいものがあります。こうした温泉施設の赤字を補っているのが飲食部門です。温泉に入りに来たお客さんが食事をしたり、お酒を飲んだり、お土産を買ったりすることで売り上げ増を目指しているのです。

ところが東御市の場合、温泉施設の管理運営を東御市振興公社(社長:花岡市長)に委託しています。しかし委託契約は温泉施設の管理であり、飲食の提供などは振興公社の自主事業とされています。恒常的な赤字部門である温泉施設の管理は委託事業であり、その赤字は市からの委託料でまかなっています。一方、民間であれば収益部門である物販や飲食は振興公社の自主事業なのでその果実はすべて振興公社のものとなります。

言ってしまえば振興公社はいいとこどりの契約を市と交わしているのです。温泉の赤字は市で補填してもらえ、収益の源泉である物販と飲食は自分達のふところに入るというわけです。これでは誰がやっても失敗することはありません。まさに親方日の丸の経営と言ってもいいでしょう。

温泉施設の管理運営を委託するのならばすべてひっくるめて委託すべきです。そしてその中で経営努力をして赤字が出たらその分だけを一般会計で面倒を見ればいいのです。親方日の丸経営ではコスト削減や新規事業への挑戦などの経営努力は期待できないでしょう。

市民がたまには家族連れで温泉に出かけ、ゆっくりと一日過ごし家族団らんと明日への鋭気を養ってもらうという観点で、市民の福利厚生のために温泉施設が建設されたはずです。これで良いのでしょうか。

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