我が町には約1年半ほど前に完成した大変立派でかつ分不相応なまでに豪華な市立体育館がある。外観は,そう「ウェディングパレス玉姫殿」をう~んと大きくしたような感じだ。ところで,その体育館の左手前方には気持ちの良さそうなフカフカした芝生の広場があるのだが,広場の四方の入口すべてには《芝生養生中につき立ち入り禁止》という野暮な立看板が設置されており,付近を散策する人々の侵入を拒んでいる。昨日今日の話ではない,その看板は体育館完成以来ず~っと立てられたまんまなのだ。一度だけそれが除去されたのを見たことがあるが,それは昨年の秋,体育館や隣接する文化会館,運動公園などを会場として県の「緑化フェア」とやらが盛大に行われ,県知事を始めエライさん達御一行がその催しに来賓として来た時だ。式典はその養生中の芝生広場において滞りなく挙行された(万事うまくいったなぁ,とニンマリする公園担当者の顔が目に浮かぶようだ)。ほんと,正にその時だけ。その後は再び件の立看板がデ~ンと通せんぼし続けて現在に至っておる次第です。
時々,数人の小学生が芝生の中に入ってウロウロしたりしているのを見かけることもあるが,彼らの挙動は何とはなしに遠慮がちだ。しかしねぇ,だいたい芝生なんてのは,子供たちが走りまわったり,若いカップルがねころがったり,ジーサン・バーサンが円座になって話し込んだりしてこそ芝生ではないか。そこらのガキどもや兄ちゃん姉ちゃん達に踏み付けられるのがそんなにモッタイナイというのなら,いっそ人工芝にでもするがいい。あるいは周囲に高い塀でも巡らせて,死ぬまで養生してなさい! これぞ我が町の恥といわずして何といおう。ブツブツブツブツ。もっとも,この手の恥晒し物件は他にもいろんな場所に転がっているので,今後気の向くままにおいおい記録してゆこうかと思っているのだが(河原版か,ここは)。