平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

スピーカー工作~そのニダ

2009-06-22 13:40:18 | スピーカー工作
 読者からパソコン用スピーカー工作の依頼があったので、弟子のを改良して製作しました。名前がないと不便なので、今回のをEBK-83Ⅱ(マークツー)と命名しました。ニダとは呼ばないように注意汁 音道板取りはこちら。450mm×910mm×12㎜厚のベニヤ板三枚で作れるので、板取りをプリントしてハンズなどに持って行けばカット(シナ合板+カットで8千円くらい)してくれます。板取り図では側板の幅が足りていないので、あと1~2ミリ広くカットするのが最善です。

 今回は、前回のと音道が少し違います。ユニットを取り付けるバッフルを二重にし、ユニット後ろの空気室容量を減らして0.8リットルにし、スロート(ホーンの始まりの部分)を狭くして(2㎝→1.2㎝)、ホーンの効率を上げました。体験上、ユニット振動板面積に比較して、空気室が大きいとホーンの効きが悪くなり、スロートが広いとホーン臭い音になります。今回のは特にホーン臭さが無くなった印象です。また、底板の部分を二重にして強度を上げました。



 左が製作ミスの方

 実は、今回は最初の製作でミスがあり、片チャンネルの底板が1ミリほど斜め右上がりになりました。正面から見ると気になるし、わずかに安定も悪いし、音もピーク性の癖が出るので作り直しました。仕方ないので自家用にするつもりです。釘を一本も使っていない唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)もどきとしては、塗装をするのも気が引けたので白木のままです。それが音の柔らかさに繋がっています。ハードな音を好む人は塗装をした方がよいですね。

 ところで、スピーカーは何とかなるのですが、いつも悩むのが駆動するアンプです。市販のパソコン用はチャチで音も悪いし、弟子のはBSチューナーの改造なので大変でした。それで、悩んでいた時にピコーン<`∀´>と閃いたのが、昔に流行ったミニアンプです。ミニアンプと言っても、今のミニコンポなどと違って、お金も手間もかかっています。写真↓のはソニーのTA-1500という謎のアンプで、検索しても何も出てこない幻のアンプです。



 実は、このアンプは子会社のAIWA(アイワ)が製造したものと考えられ、ジャンクで手に入れたアイワのミニアンプを調べてみたら、やはり構造やパーツが似ていました。アイワはこういう小さな物を作るのが得意だったのですが、パソコンアンプというジャンルをみすみす見逃して倒産しました。経営者に先見の明がなかったのです。あるいは、親会社のソニーの意向かも知れませんが。

 さて、このミニアンプですが、1時間ほどすると生意気に暖かくなります。暖かくなるアンプはABクラスと言って、バイアス電流を多く流して音質を改善しているので贅沢なのです。コンデンサーを全てと言っても7個だけですが、オーディオ用のFine Gold(ニチコン製)などに換えての音質評価ですが、トランジスターの特徴であるソフトでややハスキーな、効き疲れのしないものです。弟子のFETアンプは高域が伸びてトゥイーターの必要を感じさせないのですが、このアンプは比較的トゥイーターが欲しくなります。それでも、クラシックからポップスまで万能型の音質です。

 パソコン用という限定された使い方には良いアンプですが、スピーカーの実力を100%発揮させるには物足らないのも確かです。市販品でもFETアンプは姿を消していますから、生産中止で在庫が残っているパイオニア(福音電気)のA-D3がお薦めです→販売サイト。特価で3万円そこそこなのは絶対にお買い得ですね。もっとも、中古なら半額以下で手に入りますが、オーディオの神様と言われた長岡鉄男氏の推奨品でもあるので、自作派の僕でも欲しいくらいです。

 なお、アンプの寿命は5年~15年ですが、中には30年前の物で完動品というラッキーな物もあります。これは、熱に弱い電解コンデンサーの劣化で寿命が決まるので、使用条件による個体差が出やすいからです。オークションなどで中古アンプを売っている業者がありますが、中にはコンデンサーの劣化で発振し、異常音や発熱などの症状が出ている物をみかけます。本当にオーバーホールして売るのは大変ですから、手抜き業者には注意が必要です。

     エフライム工房 平御幸
コメント
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