ようやく基板の修理が完了。トランジスタがディスコンで、集めて増幅率を合わせるのが大変です。
Lo-D HMA-9500と改良型のLo-D HMA-9500Ⅱの違いの一つに、初段のデュアルFETの型が違うことが上げられます。作動増幅アンプの初段は、二つのFET(又はトランジスタ)の増幅率が一致しないと安定しません。そこで、最初から二つをペアとして製造したものがデュアル型→余談 差動アンプと脳波測定。
HMA-9500は、NECのμPA63Hが使われていますが、HMA-9500Ⅱの方は同じNECの2SK131。何が違うかというと、最初からデュアルで、7本の足(1本は使わない)が一列構造のμPA63Hを二つに分け、3本足の独立したFETにしたのが2SK130。それをまた2個一組向かい合わせにしたのが2SK131みたいです。向かい合わせは、デバイスの熱が均一になるため、熱変動が小さくなるメリットが有ります。
このように、9500シリーズはのっけからNECの石を使っているので、日立リヴァーレ対NECレッドロケッツの試合は、何かとフルセットにもつれるのでしょう。
カッバーラ的には、初段を向かい合わせの石で組むと、3本足の二つの三角形が対となった、北イスラエル王国と南ユダ王国の対の構造に一致します→2SK131のピンアサイン。二つの三角形が陰陽を形成するわけですが、電気的にも片方の石は逆相なので、見事にカッバーラの基本を踏襲することになります。もっとも、作動増幅の回路を考えた人はカッバーラと無関係で、陰陽の宇宙に導かれただけだと思います。
さて、HMA-9500とプリアンプPRA2000の組み合わせは最高ですが、PRA2000は直流漏れが多く、HMA-9500側の対策として、プリアンプからの入力はダイレクトではなく、1.0μFのフィルムコンデンサーを通すDCカットが推奨されています。ところが、スペースの関係で大型のフィルムコンデンサーは使えません。本当はここをラムダにしたいところ。
奥の小さい基板から赤いコンデンサーが顔を出している
また、この部分の切り替えスイッチが汚れているので分解クリーニングは必要です。入力端子からの4カ所のハンダを取って、リアパネルのネジを外せば小さい基板は外れます。画像のように、予想通り真っ黒に汚れていました。これだけ汚れると、貯まった電荷が突然スパーク放出され、大入力信号となってパワー部を破壊することがあります。
以上、入力切替スイッチの分解から清掃まで
基板は最後に2つのトリマー(調整用の半固定抵抗)を交換して修理完了。音を出してみましたが、やはりいいですね~。
2つの水色で小さいのがトリマ
HMA-9500は、圧倒的なキレとか高域の伸びとかが喧伝されていますが、その本質は自然な音場にあります。演奏者の位置関係が三次元的に分かり、それが揺るがないで、実に自然な佇まいを見せます。この音場表現を最大に引き出すのは、バッフルが大きいミカエルではなく点音源に近いケルビムの方です。
音の傾向は柔らかくて艷やかで、むしろ無色透明に近い個性の無さを感じさせます。だから、リスナーはアンプの存在を忘れて音楽に没頭できる。もっとも、視聴に使ったのはFP203をマウントした20センチバックロードホーンで、トゥイーターを外してあるから分からないだけで、本当は高域の伸びも凄いのかもしれません。
ということで、ここまでいい音だと、横コンを外してVコンやラムダに変更しなくても良さそうな気がします。高級なシルミックⅡをふんだんに使った効果かもしれません。また、中央の基板(前編参照)に見える4つの黒い電解コンデンサーですが、外して容量チェックをしてみたら、何と全部が465μFで、公称値の470μFより少し低いだけ。これだけ数値が一緒なのは貴重で、まさに驚愕。これは交換する必要がないと判断しました。
基板のダイオードは、電圧を決める12ボルトのツェナーダイオード(定電圧ダイオード)は交換しましたが、残りの12本の1SS62は交換しませんでした。リレーは左右とも新品に交換しましたが、リレー駆動のトランジスタも交換しなかったので、次回に壊れるとしたら、今回交換しなかったこのへんですね。あとは取っ手の折れたネジを外さないと。
|゜Д゜)))コソーリ!!!!
祝! トヨタ車体クインシーズのセッター 藤田夏未(ふじた なつみ)のここが凄い! 3000回再生
エフライム工房 平御幸
Lo-D HMA-9500と改良型のLo-D HMA-9500Ⅱの違いの一つに、初段のデュアルFETの型が違うことが上げられます。作動増幅アンプの初段は、二つのFET(又はトランジスタ)の増幅率が一致しないと安定しません。そこで、最初から二つをペアとして製造したものがデュアル型→余談 差動アンプと脳波測定。
HMA-9500は、NECのμPA63Hが使われていますが、HMA-9500Ⅱの方は同じNECの2SK131。何が違うかというと、最初からデュアルで、7本の足(1本は使わない)が一列構造のμPA63Hを二つに分け、3本足の独立したFETにしたのが2SK130。それをまた2個一組向かい合わせにしたのが2SK131みたいです。向かい合わせは、デバイスの熱が均一になるため、熱変動が小さくなるメリットが有ります。
このように、9500シリーズはのっけからNECの石を使っているので、日立リヴァーレ対NECレッドロケッツの試合は、何かとフルセットにもつれるのでしょう。
カッバーラ的には、初段を向かい合わせの石で組むと、3本足の二つの三角形が対となった、北イスラエル王国と南ユダ王国の対の構造に一致します→2SK131のピンアサイン。二つの三角形が陰陽を形成するわけですが、電気的にも片方の石は逆相なので、見事にカッバーラの基本を踏襲することになります。もっとも、作動増幅の回路を考えた人はカッバーラと無関係で、陰陽の宇宙に導かれただけだと思います。
さて、HMA-9500とプリアンプPRA2000の組み合わせは最高ですが、PRA2000は直流漏れが多く、HMA-9500側の対策として、プリアンプからの入力はダイレクトではなく、1.0μFのフィルムコンデンサーを通すDCカットが推奨されています。ところが、スペースの関係で大型のフィルムコンデンサーは使えません。本当はここをラムダにしたいところ。
奥の小さい基板から赤いコンデンサーが顔を出している
また、この部分の切り替えスイッチが汚れているので分解クリーニングは必要です。入力端子からの4カ所のハンダを取って、リアパネルのネジを外せば小さい基板は外れます。画像のように、予想通り真っ黒に汚れていました。これだけ汚れると、貯まった電荷が突然スパーク放出され、大入力信号となってパワー部を破壊することがあります。
以上、入力切替スイッチの分解から清掃まで
基板は最後に2つのトリマー(調整用の半固定抵抗)を交換して修理完了。音を出してみましたが、やはりいいですね~。
2つの水色で小さいのがトリマ
HMA-9500は、圧倒的なキレとか高域の伸びとかが喧伝されていますが、その本質は自然な音場にあります。演奏者の位置関係が三次元的に分かり、それが揺るがないで、実に自然な佇まいを見せます。この音場表現を最大に引き出すのは、バッフルが大きいミカエルではなく点音源に近いケルビムの方です。
音の傾向は柔らかくて艷やかで、むしろ無色透明に近い個性の無さを感じさせます。だから、リスナーはアンプの存在を忘れて音楽に没頭できる。もっとも、視聴に使ったのはFP203をマウントした20センチバックロードホーンで、トゥイーターを外してあるから分からないだけで、本当は高域の伸びも凄いのかもしれません。
ということで、ここまでいい音だと、横コンを外してVコンやラムダに変更しなくても良さそうな気がします。高級なシルミックⅡをふんだんに使った効果かもしれません。また、中央の基板(前編参照)に見える4つの黒い電解コンデンサーですが、外して容量チェックをしてみたら、何と全部が465μFで、公称値の470μFより少し低いだけ。これだけ数値が一緒なのは貴重で、まさに驚愕。これは交換する必要がないと判断しました。
基板のダイオードは、電圧を決める12ボルトのツェナーダイオード(定電圧ダイオード)は交換しましたが、残りの12本の1SS62は交換しませんでした。リレーは左右とも新品に交換しましたが、リレー駆動のトランジスタも交換しなかったので、次回に壊れるとしたら、今回交換しなかったこのへんですね。あとは取っ手の折れたネジを外さないと。
|゜Д゜)))コソーリ!!!!
祝! トヨタ車体クインシーズのセッター 藤田夏未(ふじた なつみ)のここが凄い! 3000回再生
エフライム工房 平御幸