平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

皐月賞の反省とダービー

2015-04-20 18:24:06 | 競馬
 試作キーホルダーがまだ完全硬化しないので、とりあえず小分け袋に入れて撮影 (T_T)



 ということで皐月賞回顧。

 リアルスティールがほぼ完璧なレース運びで勝ったと思った瞬間、外からとんでもない足で飛び込んできたのがドゥラメンテ。ドゥラメンテの意味はイタリア語で「猛々しい」ですが、まさに名前通りの離れ業を演じてくれました。

 僕が予想を書いた時はまだ出走確定前で、ドゥラメンテは賞金が足りなくて出走できないというイメージが強く、頭からすっぽりと抜け落ちていました。昨年の秋から、重賞未勝利馬によるクラシック制覇の流れを引きずったままですね。

 皐月賞は、中間に二度も芝の刈込みをした高速馬場で行われました。しかし、昼前から雨模様になって、14時過ぎまで小雨が降っていたようです。リアルスティールには誤算の雨で、ドゥラメンテには慈雨となりました。

 リアルスティールは前に書いたように、凱旋門賞をスピードで圧倒したシンダーに似ており、本質的に中山のコーナーと坂は歓迎ではありません。今回も直線の急坂でスピードが鈍りました。それがドゥラメンテに差された理由。

 一方、勝ったドゥラメンテは全てに恵まれた、勝つ時はこんなものだという典型的なレースでした。まず、インの後方でスタミナを温存できた。競馬をしたのは最後の400mだけ。4コーナー出口から直線で急斜行して外に出ましたが、これは手前を変えることができないで、左手前で走ったためだと思います。

 騎手のデムーロはコーナーの出口から最短距離で外に出そうとしたのに、不器用な馬のほうが勝手に大外まで飛んでしまった。凱旋門賞でハープスターの川田騎手が大外に持ちだしたのとは違うのです。デムーロのコース取りは完璧でドゥラメンテに問題があっただけ。それでも、あの位置から体制を立て直して追い込んで来るとは凄い。

 中山競馬場では、過去にも物凄い足で前を差し切ったレースが幾つもあります。有馬記念でメジロマックイーンを差し切ったダイユウサク。有馬記念では重ですがアンバーシャダイを差し切ったヒカリデユール。スプリングステークスのマテリアルも凄かった。最近で09年の皐月賞のアンライバルドが記憶に新しい。

 中山で物凄い追い込みが目立つのは、ゴール前の急坂が先行馬の足を止めるからです。坂を苦にしない追い込み馬が、今回のように後方インでスタミナ温存していたら、まるで前が止まったかのような差し切り勝ちを演じることが出来る。ドゥラメンテには複線ドリフトという武器も隠されていて、皐月賞本番で何もかも嵌った。

 今回のレースは先行馬が掲示板に残っていることと、上がりが速いので、速い馬場に幻惑されたスローペースの競馬と見る向きもあります。しかし、前に残ったのは実力馬ばっかりで紛れはありません。直前の雨もあり、やや速めの平均ペースで先行勢にも厳しい流れだった。リアルスティールは中山に向いていなかったし、ダービーでは逆転する可能性もあります。

 ただ、重賞未勝利馬によるクラシック制覇というジンクスが続いている以上、まだ惑星が出現する可能性も残されています。プリンシパルステークスと青葉賞、あるいは京都新聞杯を見てからですね。まだ3頭ほどダービー候補がいますから、ドゥラメンテとリアルスティールで決まると思うのは早計だと思います。

    エフライム工房 平御幸
コメント (4)
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