PM理論は、P=目標達成機能とM=集団維持機能によって4類型化
前回は、マズローの欲求段階説を取り上げましたが、これは研修の理論だけでなく、社会分析などでよく取り上げられていますので、どこかでお目にかっかっていることだと思います。今回は、職場研修のリーダーシップ論としては、必ず取り上げられる理論として、PM理論を紹介したいと思います。日本人の名前が付いた、世界に名だたる理論ということが出来ますので、取りあげてみました。以下、「上司が読む心理学」(渋谷省三、日経ビジネス人文庫、以下「渋谷著」という。)と「集団の心理学」(磯貝芳郎、講談社現代新書、以下「磯貝著」という。)からそれぞれ引用しながら、紹介していきたいと思います。
社会心理学者の三隅二不二氏は、PM理論によって、リーダーシップの類型化を試みている。この理論では、リーダーシップの機能を集団の基本的次元である、目標達成機能(Performance Function)と集団維持機能(Maintenance Function)の両面からとらえようとしている。
そして、リーダーがこれらの機能を多く持っている場合をP,Mとし、一方、少ない場合をp、mとする。リーダーがそれぞれの機能をどの程度果たしているかによって、図に示すように四つのタイプに類型化することができる。
ところで、P機能とは、集団の目標を達成するために計画を立てたり、集団のメンバーに指示や命令を与えたりするメンバーの行動をさす。一方、M機能とは、メンバーの行動を理解し、集団内に友好的な雰囲気を作ったり、集団のまとまりを維持し、これを強化したりするリーダーの行動を指している。(以上「渋谷著」)
P・・・は、集団の性質によって内容は変わってくる。官庁ではサービス、生産会社では生産を上げること、学校では教育の効果を上げること 会議等では議題の解決策を見い出し意思決定をする過程がP機能である。Mというのは・・・(具体的には)集団の中で発生する人間関係の不必要な緊張を解消したり、対立抗争を調停したり、メンバーの自主性を尊重して相互の友好的雰囲気を増していく機能である。(以上「磯貝著」、()書きは、抜き書きのため、文の流れから考えて、甲斐が挿入)
PM型・・・P機能とM機能ともに強力に発揮する。生産性がもっとも高く、メンバーはもっとも強い満足度をもって仕事をする。
Pm型・・・P機能を強く発揮するがM機能は弱い。生産を目標にしているがメンバーの雰囲気はよくなく生産性には限界がみられる。
Mp型・・・M機能は強く発揮するがP機能は弱い。メンバー間の友好度は高く楽しんで仕事をするが、生産性は高くない。
pm型・・・P機能M機能ともに弱い。生産性はもっとも低く、メンバー相互の間やリーダーに対する不満や敵意が多い。(以上「磯貝著」)
現場調査によると、次のような場合、リーダーシップの効果性は、PMが第1位でMp型、Pm型、pm型の順に低くなることが見出されている。
1 業績、事故率、退職
2 仕事に対する意欲
3 給与に対する満足度
4 会社への帰属意識
5 チームワーク
6 ミーティングの効果性
一般に、集団の生産性や満足度は、PM型の下で最高になり、pm型の下で最低になることが分かっている。PM型では、M機能がP機能の触媒的な役割をしており、両者の間に相乗効果がもたらされるのだと考えられている。
つまり、より好ましい人間関係が仕事をする際の潤滑油になり、そのことがより高い集団目標を達成するチャンスを大きくしているというわけだ。仕事にも、部下の人間関係にも配慮できる上司であってほしいものだ。(以上「渋谷著」、なお2冊からの引用で統一性を持たせるため、PM型、Pm型、Mp型、pm型にしている。)・・・としている。
さて、あなたのリーダーとしてのタイプは、どこにはいるでしょうか。私もリーダーの経験があります。自分に当てはめた場合は、どちらも弱かったような気がしますが、あの場面でこうすればよかっとか反省点多しです。そうはいっても、もともと、集団をまとめるのが上手な人もいますし、リーダーの「性格」によるような気もしますよねという声も聞こえてきます。ということで、次回は、この続きとして、私お得意の「同書の引用」で、これを踏まえ「どうしたらいいの」を展開していきます。(続く)
前回は、マズローの欲求段階説を取り上げましたが、これは研修の理論だけでなく、社会分析などでよく取り上げられていますので、どこかでお目にかっかっていることだと思います。今回は、職場研修のリーダーシップ論としては、必ず取り上げられる理論として、PM理論を紹介したいと思います。日本人の名前が付いた、世界に名だたる理論ということが出来ますので、取りあげてみました。以下、「上司が読む心理学」(渋谷省三、日経ビジネス人文庫、以下「渋谷著」という。)と「集団の心理学」(磯貝芳郎、講談社現代新書、以下「磯貝著」という。)からそれぞれ引用しながら、紹介していきたいと思います。
社会心理学者の三隅二不二氏は、PM理論によって、リーダーシップの類型化を試みている。この理論では、リーダーシップの機能を集団の基本的次元である、目標達成機能(Performance Function)と集団維持機能(Maintenance Function)の両面からとらえようとしている。
そして、リーダーがこれらの機能を多く持っている場合をP,Mとし、一方、少ない場合をp、mとする。リーダーがそれぞれの機能をどの程度果たしているかによって、図に示すように四つのタイプに類型化することができる。
ところで、P機能とは、集団の目標を達成するために計画を立てたり、集団のメンバーに指示や命令を与えたりするメンバーの行動をさす。一方、M機能とは、メンバーの行動を理解し、集団内に友好的な雰囲気を作ったり、集団のまとまりを維持し、これを強化したりするリーダーの行動を指している。(以上「渋谷著」)
P・・・は、集団の性質によって内容は変わってくる。官庁ではサービス、生産会社では生産を上げること、学校では教育の効果を上げること 会議等では議題の解決策を見い出し意思決定をする過程がP機能である。Mというのは・・・(具体的には)集団の中で発生する人間関係の不必要な緊張を解消したり、対立抗争を調停したり、メンバーの自主性を尊重して相互の友好的雰囲気を増していく機能である。(以上「磯貝著」、()書きは、抜き書きのため、文の流れから考えて、甲斐が挿入)
PM型・・・P機能とM機能ともに強力に発揮する。生産性がもっとも高く、メンバーはもっとも強い満足度をもって仕事をする。
Pm型・・・P機能を強く発揮するがM機能は弱い。生産を目標にしているがメンバーの雰囲気はよくなく生産性には限界がみられる。
Mp型・・・M機能は強く発揮するがP機能は弱い。メンバー間の友好度は高く楽しんで仕事をするが、生産性は高くない。
pm型・・・P機能M機能ともに弱い。生産性はもっとも低く、メンバー相互の間やリーダーに対する不満や敵意が多い。(以上「磯貝著」)
現場調査によると、次のような場合、リーダーシップの効果性は、PMが第1位でMp型、Pm型、pm型の順に低くなることが見出されている。
1 業績、事故率、退職
2 仕事に対する意欲
3 給与に対する満足度
4 会社への帰属意識
5 チームワーク
6 ミーティングの効果性
一般に、集団の生産性や満足度は、PM型の下で最高になり、pm型の下で最低になることが分かっている。PM型では、M機能がP機能の触媒的な役割をしており、両者の間に相乗効果がもたらされるのだと考えられている。
つまり、より好ましい人間関係が仕事をする際の潤滑油になり、そのことがより高い集団目標を達成するチャンスを大きくしているというわけだ。仕事にも、部下の人間関係にも配慮できる上司であってほしいものだ。(以上「渋谷著」、なお2冊からの引用で統一性を持たせるため、PM型、Pm型、Mp型、pm型にしている。)・・・としている。
さて、あなたのリーダーとしてのタイプは、どこにはいるでしょうか。私もリーダーの経験があります。自分に当てはめた場合は、どちらも弱かったような気がしますが、あの場面でこうすればよかっとか反省点多しです。そうはいっても、もともと、集団をまとめるのが上手な人もいますし、リーダーの「性格」によるような気もしますよねという声も聞こえてきます。ということで、次回は、この続きとして、私お得意の「同書の引用」で、これを踏まえ「どうしたらいいの」を展開していきます。(続く)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます