ベルギーにブルージュという街がある。屋根のない美術館ともいわれる中世の面影を色濃く残す街だ。それこそ15、16世紀のヨーロッパにタイムスリップしたと思わせる街だ。
ブルージュに行ったのはもう21年前。大学の卒業旅行のときだ。今でこそ海外への卒業旅行はポピュラーになったが、当時はまだ走りのころだった。親から出世払いでお金を借り(結局未だに返していないが)、「地球の歩き方」を片手にヨーロッパ3週間のバックパックの旅に出た。イギリスから船でオランダに渡り、そこから汽車でブルージュに入った。ゴシック様式の建物や、赤茶けた煉瓦作りの家、そして石畳の道。角の向こうから馬車が駆けてきても全く違和感のない風情だ。
圧巻は夜。鐘楼をはじめ旧市街区のいくつかの建物がライトアップされ、それはそれは幻想的で、妖しいまでに美しかった。ヨーロッパはおろか海外自体初めてだった私は、鮮烈な印象、いや、大きな衝撃を受けたのだった。
ここは愛の冷めかかったカップルに打ってつけの街だ、と思った。この圧倒的にロマンチックな雰囲気の中で、二人で感動を共有すれば、愛も蘇るだろう。
結婚して何年も経つが、幸い、まだブルージュに行く必要はない。ただ心配なのは変化だ。勿論ブルージュの変化ではない、何百年も変わっていない街なのだから。それは我々の変化だ。ハウステンボスやディズニー・シーに行き、そして他のヨーロッパの街にも何度か行った今、ブルージュの街並みを見て心から感動できるだろうか。何事にも素直に感動できる心を持ち続け、ブルージュの魔力が褪せないことを祈るばかりだ。(もし、どなたか試した方がいたら、こっそり教えてください。素晴らしい愛は蘇る?)
ブルージュに行ったのはもう21年前。大学の卒業旅行のときだ。今でこそ海外への卒業旅行はポピュラーになったが、当時はまだ走りのころだった。親から出世払いでお金を借り(結局未だに返していないが)、「地球の歩き方」を片手にヨーロッパ3週間のバックパックの旅に出た。イギリスから船でオランダに渡り、そこから汽車でブルージュに入った。ゴシック様式の建物や、赤茶けた煉瓦作りの家、そして石畳の道。角の向こうから馬車が駆けてきても全く違和感のない風情だ。
圧巻は夜。鐘楼をはじめ旧市街区のいくつかの建物がライトアップされ、それはそれは幻想的で、妖しいまでに美しかった。ヨーロッパはおろか海外自体初めてだった私は、鮮烈な印象、いや、大きな衝撃を受けたのだった。
ここは愛の冷めかかったカップルに打ってつけの街だ、と思った。この圧倒的にロマンチックな雰囲気の中で、二人で感動を共有すれば、愛も蘇るだろう。
結婚して何年も経つが、幸い、まだブルージュに行く必要はない。ただ心配なのは変化だ。勿論ブルージュの変化ではない、何百年も変わっていない街なのだから。それは我々の変化だ。ハウステンボスやディズニー・シーに行き、そして他のヨーロッパの街にも何度か行った今、ブルージュの街並みを見て心から感動できるだろうか。何事にも素直に感動できる心を持ち続け、ブルージュの魔力が褪せないことを祈るばかりだ。(もし、どなたか試した方がいたら、こっそり教えてください。素晴らしい愛は蘇る?)