縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

鮎 + 温泉 = ?

2007-05-15 23:09:19 | もう一度行きたい
 昨日“出会いのもの”と書いて、ふと思い出した。もうすぐ鮎が解禁だ。

 と、言っておきながら、僕は釣りはやらない。気が短いので、太公望よろしく日長釣り糸を垂らして、というのは耐えられないと思うからだ。
 鮎釣りをする人に言わせると、鮎が釣りの中で一番おもしろいらしい。大抵の釣りは収穫ゼロが最悪。が、鮎釣りは違う。収穫がマイナスになることもある。こう聞いた時、はじめは理解できなかった。「まず、おとりを買うところから始まるからですよ。」と言われ、漸く合点がいった。そう、鮎は友釣りなのである。

 鮎は縄張りを持つ魚である。そこに掛け針を付けたおとりの鮎を入れると、縄張りの持ち主の鮎が盛んに攻撃してくる。そこを上手く引っ掛けて鮎を釣るのが友釣りである。この鮎の友釣り、発祥は伊豆の狩野川と言われる。鮎の解禁日は川によって違うが、狩野川は5月26日が解禁である。来週の土曜日だ。待ち遠しい。
 釣りをしないくせに何を言うか、と思われたかもしれないが、そんな僕でも鮎を食べることはできる。伊豆大仁に『一二三荘』という宿がある。鮎釣り名人の宿で、ここに行けば釣りたての鮎を堪能することができる、はず。ちょっと自信がないのは、僕らがこの宿に泊まったのは10月初め、落ち鮎の頃だったからだ。今度こそ6月か7月の鮎が旬の時季に泊まって思う存分鮎を食べてみたいと考えている。

 鮎だけではない。ここは温泉も最高だ。源泉掛け流し。お風呂は小さいが、とても気持ちがいい。
 『一二三荘』は、伊豆を車で旅していて偶然見つけた。大仁で温泉に入ろうと、立ち寄り入浴できる宿を探し、たまたま入ったのがここ。ホテルや大きな旅館では、自家源泉でよほど湯量が豊富でない限り、お風呂は循環である。衛生的といえば衛生的だが、やはり物足りない。加えて、塩素消毒しているところも多く、それでは温泉の持ち味を殺してしまう。
 そんなわけで、僕らの選ぶ立ち寄り湯は自然とこじんまりしたところが多い。ここ『一二三荘』も小さな宿である。良く言えばアット・ホームな旅館と言えるが、実際は民宿に毛の生えたような宿である。が、温泉は伊豆の中ではずば抜けている(もっとも1泊ン万円の超高級旅館には泊まったことがないので、そんなところとは比較できないが)。で、温泉が気に入って、次に泊まりで行ったのが、上述の通り10月だったのである。

 『一二三荘』は、鮎好き、温泉好きの人には絶対お勧めの宿だが、一つ忠告がある。それは若いカップル向きではないということ。残念ながら、伊豆の温泉でしっぽりとか、お忍びで伊豆に、といったイメージとは程遠い宿である。田舎のビジネスホテル的趣きもあり、前回僕らが泊まった時には、工事現場のおじさん(現場監督?)達も泊まっていた。そう、食事は部屋食ではない、大部屋である。

 量より質というか、甘いムードやゴージャスな雰囲気より実質を評価する賢い“貴方”を『一二三荘』は待っている(“貴女”にはあまり受けない気が・・・・)。