縁側でちょっと一杯 in 別府

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バンコク見聞録(その4) ~ バンコクで病院に行く

2009-10-24 16:53:16 | もう一度行きたい
 先月、久しぶりにバンコクに行った。というわけで、これまた久しぶりに“バンコク見聞録”の続きを書くことにしたい。

 今回は3泊5日の旅。その間、2度料理教室に通い、2度行きつけのマッサージ屋に行き、あとはプールサイドでのんびりしたり、買い物に行ったりして過ごした。食事は勿論タイ料理。
 そして、僕はバンコクで病院に行った。

 タイに着いた翌日、気が付くと目が真っ赤になっていた。特に痛みはないが、左目の左半分が、充血を通り越し、どす黒くなっていた。原因はわからない。幸い痛みはないし、目も普通に見えるので日本に帰るまで我慢はできそうだ。が、何か悪い病気だったらどうしよう。病院に行くなら早いに越したことはないが、ここはバンコクだし・・・・。
 まあ、悩んでいても仕方がない。バンコクの医療水準は高いと聞いているし、ガイドブックによれば、日本語の通じる病院もあるようだ。これも何かの経験、よし、病院に行こう、僕は心を決めた。

 とは言うものの、やはり先立つものが心配。タイは物価が安いとはいっても、外国人向けの病院は結構高いに違いない。確か、僕のクレジットカ-ドには海外旅行保険が付いていたはず。カード会社に電話したところ、やはり保険が付いていて、出国後3カ月以内であれば治療費はカバ-されるとのこと。ついでに、バンコクのお勧めの病院も教えてもらった(もっともガイドブックにある病院ばかりだったが)。やれやれ、これで安心して病院に行ける。
 で、行ったのは バムルンラード病院(Bumrungrad Hospital)。いつものマッサージ屋の少し先、ホテルから1kmくらいだろうか。散歩がてら歩いて行くことにした。

 病院に着いてびっくり。立派だ。ロビーなど まるでホテルのよう。案内で日本語のできる方はと尋ねると、隣のビルがインターナショナル棟であり、そこの2階に行けとのこと。
 言われた通り2階に行って またびっくり。ここは受付、会計、薬局等のフロアーであるが、受付カウンターは日本語だけでなく、英語やドイツ語など欧米系の言語から、韓国語に中国語、はてはアラビア語まであった。まさにインターナショナル。日本にはこんな病院はないだろう。

 病院は混んでいたので日本の感覚では相当待たされると思った。が、なんと、受付が済むと「では行きましょう、眼科は3階です。」とすぐに眼科に連れて行かれた。ここで待つのかと思いきや、即座に看護師さんが眼圧や視力の検査をし、そのまま先生のもとへ。スタッフさんがずっと付き添い、先生との会話を通訳してくれる。
 先生は機械で僕の目を覗きこみ、視力をチェックし、また目を覗きこむ。診察は日本の病院より丁寧な気がする。先生は充血の理由を説明し、処置をしてくれた。そして処方箋を書き、保険申請のための診断書も書いてくれた。受付から診療終了まで、この間わずか15分たらず。本当にあっという間だ。会計と薬局の処理も早く、両方合わせ5分くらいしか掛からなかった。
 病院での所要時間〆て20分。いやー、日本の病院の待ち時間の長さを考えたら、信じられない効率の良さである。

 更に、そのお値段もすごい。1,293バーツ、日本円にして 3,667円である。安い。この施設にこのサービス、それに目薬だってスイスのノバルティスのものである。たまたま日本で ものもらいで眼科に行った時の医療費の明細が手元にあるが、総額が 9,930円、本人負担が2,979円だった。両者で検査、診療、目薬にほとんど差はなかったし、待ち時間は雲泥の差だし、そう考えると今回の医療費は本当に安い。診察カードを作ってもらったことだし、今度何かあったらバンコクに行って治療したいと思ったほどだ。
 勿論、国民皆保険の日本では医療費の本人負担が安く、タイまでの飛行機代を考えるととてもペイしないが、保険のないアメリカなどから多くの人が観光を兼ねてタイの病院にわざわざやって来る理由がわかった。

 経済産業省が日本でのメディカル・ツーリズムの可能性を検討しているらしいが、このタイの現状を見るに、到底日本は太刀打ちできないと思う。