後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔269〕今こそ「反逆老人は死なず」、ルポライター鎌田慧さんに学びたいですね。

2020年05月18日 | ラボ教育センターなど
 ある朝目覚めて新聞に目を通したら、鎌田慧さんのことが書かれていました。こんな書き出しです。

○朝日新聞・天声人語(2020年5月15日)
 ルポライター鎌田慧さんが書いた『六ケ所村の記録』には、大規模開発のために住民が立ち退き、村の小学校が閉校になった話が出てくる。子どもの作文が紹介されていて、「私は、開発がにくくてたまりません」とつづられている▼工場が立ち並び、都市が生まれる。そんなバラ色の開発話は実現しないまま、1984年の閉校を…

  青森県六カ所村にやってきたのは使用済み核燃料再処理工場でした。30年以上前の話です。ところが、あろうことか、数日前にその稼働の判断が原子力規制委員会で下されたというではありませんか。ではこの間、原発では何をしていたのでしょうか。膨大の金を費やしたのですが、再処理した燃料を燃やすはずの高速増殖炉が機能させられないというのです。原発大国のアメリカやフランスはとうにこの計画を断念していると聞いています。
どこまで公金、血税を使い続けるつもりでしょうか。さっさと撤退をして、コロナにお金を振り分けたらと思うのですが。
 ところがそうはいかない事情もあるようです。すでに搬入された核廃棄物の行き場がないというのです。発出元の原発は核のごみで満杯なのです。
 いったい誰がこれらの責任を取るのでしょうか。

 ところで、核問題をはじめとして、弱者の立場から様々な社会問題を提起し続けてきたのがルポライターの鎌田慧さんです。すでに80歳を超えているはずですが、自らを「反逆老人」と称して、様々な紙誌で発言を続けています。私の知る限りでも、東京新聞「本音のコラム」、共同通信「忘れ得ぬ言葉」、週刊新社会「沈思実行」、藤原書店の「機」などで連載を抱えています。まさに「反逆老人は死なず」です。(岩波書店から同名の本が昨年暮れに出版されています。ブログで紹介しています。) 
  「沈思実行」(2020年5月19日)ではコラムを次のように結んでいます。

 「人が生きるための運動が平和闘争だ。コロナのあと、反戦、脱原発、沖縄の連続闘争だ。」

  おまけで、「本音のコラム」もどうぞ。
 これを書いているとき、検察庁法改正案政府可決断念のニュースが流れました。やったね!
 その切っ掛けとなったのが若者のツイッター発信でした。さらに老若男女のスタンディング運動でした。コロナではやれることはあるのですね。学びました。
 少しでも住みよい日本になるように、民主主義が根付くように、「連帯を求めて孤立を恐れず」頑張りましょう。


 ◆「コロナ」と「米戦略爆撃機と自衛隊戦闘機」との軍事訓練
  「コロナ」にたいする防衛は国際協調でしか闘えない

              鎌田 慧(ルポライター)
 「自粛」期間が長引いて運動不足。内閣の息のかかった黒川弘務氏
を、検事総長ヘゴリ押しするデタラメ格上げ人事への抗議デモも
できず、欲求不満。
 地上では見えないコロナウイルスに頭を垂れ、鬱屈しているうちに、
秘密裡にすすめられているのが、はるか上空での米戦略爆撃機と自衛隊
戦闘機との編隊訓練だ。

 混乱につけ込むのがアベ政治特有の戦術だが、この合同訓練が
いままでとちがうのは、米本土を飛び立った爆撃機が、日本列島に到達
しても着陸することはない。
 何回かの空中給油を受け、30時間ほどの飛行を続け、そのまま米本土
へ帰還している。だから、コロナ騒ぎのなかで、誰からも気付かれる
ことはない。

 自衛隊戦闘機を15機ほど護衛に従え、先月下旬から週1回ほどの
演習を繰り返している。高度1万メートルからの精密誘導弾投下の
秘密作戦である。
 米軍は北朝鮮、中国に対する抑止力として、グアム島に配備していた
B1とB52戦略爆撃機を先月、本土の基地に引き揚げた。
 青森県三沢基地空域での訓練をスクープした「東奥日報」の斉藤
光政記者は「最初は三沢基地付近での日米合同訓練だったのが、いまは
沖縄まで足を延ばして訓練、米本土に帰っているようです」と
指摘している。
 コロナにたいする防衛は国際協調でしか闘えない。
 軍事強化では勝てない。
       (5月12日東京新聞朝刊21面「本音のコラム」より)

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